

風を継ぐもの
今から数年前・・・
大会後のエキシビジョンマッチでの事だ。
しかし、その実体はモンコレの頂上決戦だった。
チャンピオン:ベルナルド・峰岸
対戦者:アルベルト・本郷、通称『マスターJ』・・・
先攻はアルベルトだ。
初手、アルベルトは地形を張った・・・4−L 道 だ。
それを見て対戦者のベルナルドはすぐさま席を立つ。
「今日のJさんはおかしい」
ジャッジそうに言い残して対戦場を出ようとする。
そう、初手に4−L道など普通ではない。
気が違っていると考えた方がよい。
「逃げるのか」
「・・・」
「ベルナルド!!」
「・・・」
「今逃げても、いつかワシのこの『4−L 道』 を継ぐ者がお前の前に現れるぞ」
そう、この2人はもうファイターとしての限界だった。
今日を逃したら二度と対戦することは叶わないだろう。
しかし、その叫びにも答えずにベルナルドは立ち去った。
そして、現在・・・
2人の男が向かい合っていた。
やはり、大会の後だ。
チャンピオンの前に男が現れたのだ。
「君は?」
「俺は、アルベルト本郷の愛弟子、マイケル・ディヴィス」
「アルベルト・・・聞き覚えのない名だな」
「モンコレマスターJといえば思い出すか?」
「そうか・・・君は僕の父親のただ一人のライバルと言われていたあの・・・J氏は元気なのか、一度会ってみたいと思っていたんだ」
「もう死んだ」
マイケルの目には悲しみはない、しかし
「・・・悲しいものだな、お互いに。」
峰岸の言葉に揺り動かされた。
「そうか・・・」
やはりベルナルドもまた他界していたのだ。
「今日は決着を付けに来たんだ、あの時逃げ帰ったベルナルドにとどめを刺しに」
「・・・フッ、逃げるわけにはいかなそうだな・・・いいだろう受けてたつ。」
たちまちギャラリーが周りに集まりだした。
峰岸はやはりチャンピオンなのだ。
デックをセットする・・・
ダイス・・・
マイケルが先攻だ。
何もかもあのときと同じだった
そして
マイケルが一枚のカードを出した。
「4−L 道を配置だ!」
その時!!
大会でヘッドジャッジだった男が裁定を下す!!
「あぁ、先攻は地形配置できないので、その『道』破棄してください」
グハッ
第90話 完