P THE MEN WHO HAVE ENDED
P終わっている男達
P第90回
風を継ぐもの



 今から数年前・・・

 大会後のエキシビジョンマッチでの事だ。

 しかし、その実体はモンコレの頂上決戦だった。

 チャンピオン:ベルナルド・峰岸

 対戦者:アルベルト・本郷、通称『マスターJ』・・・



 先攻はアルベルトだ。

 初手、アルベルトは地形を張った・・・4−L 道 だ。

 それを見て対戦者のベルナルドはすぐさま席を立つ。

 「今日のJさんはおかしい」

 ジャッジそうに言い残して対戦場を出ようとする。

 そう、初手に4−L道など普通ではない。

 気が違っていると考えた方がよい。

 「逃げるのか」

 「・・・」

 「ベルナルド!!」

 「・・・」

 「今逃げても、いつかワシのこの『4−L 道』 を継ぐ者がお前の前に現れるぞ」

 そう、この2人はもうファイターとしての限界だった。

 今日を逃したら二度と対戦することは叶わないだろう。

 しかし、その叫びにも答えずにベルナルドは立ち去った。


 そして、現在・・・

 2人の男が向かい合っていた。

 やはり、大会の後だ。

 チャンピオンの前に男が現れたのだ。

 「君は?」

 「俺は、アルベルト本郷の愛弟子、マイケル・ディヴィス」

 「アルベルト・・・聞き覚えのない名だな」

 「モンコレマスターJといえば思い出すか?」

 「そうか・・・君は僕の父親のただ一人のライバルと言われていたあの・・・J氏は元気なのか、一度会ってみたいと思っていたんだ」

 「もう死んだ」

 マイケルの目には悲しみはない、しかし

 「・・・悲しいものだな、お互いに。」

 峰岸の言葉に揺り動かされた。

 「そうか・・・」

 やはりベルナルドもまた他界していたのだ。

 「今日は決着を付けに来たんだ、あの時逃げ帰ったベルナルドにとどめを刺しに」

 「・・・フッ、逃げるわけにはいかなそうだな・・・いいだろう受けてたつ。」

 たちまちギャラリーが周りに集まりだした。

 峰岸はやはりチャンピオンなのだ。


 デックをセットする・・・

 ダイス・・・

 マイケルが先攻だ。

 何もかもあのときと同じだった

 そして

 マイケルが一枚のカードを出した。

 「4−L 道を配置だ!」

 その時!!

 大会でヘッドジャッジだった男が裁定を下す!!

 「あぁ、先攻は地形配置できないので、その『道』破棄してください」

 グハッ


第90話 完
P第91回

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