● 課題図書
「今昔物語集」
● とき
第35回 2006/9/25 (間田宅) 第36回 2006/10/2 (瀬戸山宅) 第37回 2006/12/8 (間田宅) 第38回 2006/12/11 (風花宅) 第39回 2007/1/30 (瀬戸山宅) 第40回 2007/2/6 (瀬戸山宅)
この2月、富士山に行きました。「富士山へ行った」というと大抵の人が登ったと
解釈してくれますが、実は「富士山がよく見える宿へ行った」と言うのが正解です。
静岡県にある「国民休暇村 富士」。田貫湖という湖のすぐそばにあります。この
宿を知ったのは4年前の友人たちとの旅、高山からの帰りの車中です。偶然、隣席に
いた中年の女性グループから「富士を見たいなら、冬に田貫湖にいくと絶対いい」と
聞いたのでした。彼女たちは京都の人で、良くこうやって友人同士で旅行をしては楽
しんでいるとのこと。旦那様たちはだいじに家に置いてあるとのこと、何だか私たち
と同じ境遇で?すっかりうち解けたのでした。
その後行きたいと思ってもなかなか行く機会が無かったのですが、今年遂に4年越
しの恋が実って、当時と同じメンバーで富士山に会いに行ったのでした。田貫湖は富
士五湖に入らない小さな湖です。宿からこの湖越しにまっすぐに富士の裾野がせり上
がり、正面に大沢崩れが見え、周囲に俗化の気配はありません。(土産店一切無し)
二泊三日のうちには雲が多く雨も降り、四六時中富士山の頂きが見えたわけではあり
ませんが、富士の右肩から朝の白い太陽が顔を出したときには、はるばる来た甲斐が
あると思いました。
中でも一番感動したのは、朝霧高原で見た富士。雨がようやく止んで日も沈みかけ、
雲一つ無い深い紺色の空になったひとときがありました。その空に、冠雪した富士山
の頂上がにょっきりと、すぐ目の高さに現れた時には息が止まりそうでした。
地元のタクシーの運転手さんは「どうしてこんなに喜んでいるのかね。まあ確かに
美しい景色だがね・・・」といった面持ちです。
私は「もったいない。こんないい景色が当たり前なんて、返って気の毒。」と思っ
ていましたが、何でも慣れてしまえば感動はうすくなるのでしょうか。結果、もしか
したら、もう私はあそこには行かない方がいいのかもな・・・なんて贅沢なことを考
えた次第です。
「今昔物語集」読書会も、いよいよ本朝部の最も面白そうなところに入りました。
お二人様引き続きよろしくお願いします。またこの読書会の記録『銀のしずく』をネッ
ト上に公開するにあたり、間田さんご夫妻にお手を随分煩わせましたこと、感謝してお
ります。 2007/4/2(瀬戸山記)
⇒⇒P.S.表紙は『源氏物語絵巻 御法(みのり)の巻』より。