星に願いを・・・♪

思春期の頃の夢
UFOの夢
死なない夢


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* 思春期の頃の夢 *

 私が夢に関心を持ちはじめたのは、ちょうど中学生になったあたりからだったような気がする。夢の内容は、怖いもの・美しいもの・不思議なものとさまざまだが、その頃、空を自由に飛べることを自覚するようになり、それが嬉しくて夜は早ばやと眠りにつくことが多かった。

 夢のはじまりはパターンが決っていた。家族みんなが寝静まった頃、私は一人起きだし、庭側の窓を開ける。庭を囲んでいる高さ2mほどの古い板塀の上へ飛びうつり、周囲の様子を見まわすのだが、その風景は普段見なれた風景そのままなので特に不安はない。「今夜はどちらの方角へ飛んで行こう?!」 と思いめぐらし、屋根の上を順々に飛び移りながら、行く先々で見知らぬ人たちと出会っては冒険気分を味わっていた。

 空を飛びはじめたころ、せいぜい地上1.5メートルくらいの高さまでしか浮いていられなかった。そのため、何かに追い駆けられている時など、やっとこさ空中に浮かびあがれても地上から手を伸ばしてくる者に足を捕まれそうになる。だからなのか、その後、何度も空を飛ぶための練習の夢が続いて(そんな気がする)、なんとか電信柱や二階建ての家の屋根まで浮かんでいられるようになった。空を自由自在に飛べるほど上達してからは、今までの見なれた町よりも遠くまで行けるようになって、見たことのない風景も見られるようになった。ときには、夢の続きを見ようと思って眠りにつくと望みどおりの夢が見れたりすることもあったし、同じ場所の夢を何度も見るということもあった。

 そういえば、夢の中で、自分は夢の中にいるのだと自覚することもあったのだが、一度わけがわからなくなったことがあった。

 何かに追われて恐怖で目を覚ましたはずなのに、実はまだ夢の中なのだ。慌てて自分自身に 「 現実に戻らなければ!」 と言いきかせて目をさましたつもりが、そこは、まだ夢の中だった。内心半泣き状態で、「このまま現実に戻れなかったらどうしよう!」 と焦りまくった。今にして思うと、目を覚ました場所が寝床の中だったってことが混乱を招いた原因のように感じる。いずれ、しばらく現実だと思って行動はしていても、なんとなく部屋の明るさが違うのを感じて夢だと自覚した。よくは覚えていないが、眩暈(めまい)のようなものを感じ意識がなくなったあと、現実の世界で目を覚ましたような気がする。夢の中では自分が意識的に見たものはハッキリしているけれど、意識を向けていない周囲はぼやけて薄暗く何もないように感じられた。



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* UFOの夢 *

 子供の頃見た夢。あまり驚くこともなく、あたりまえのように夜空一面にいろんな色(光)や形をしたUFOが飛び交っていた。 が、ある晩、言い知れぬ恐怖を感じる夢を見た。

 夢の中で家族とともに眠っていたのだが、突然のものすごい轟音に驚き、私は一人飛び起きた。窓の外を見ると、夜空を覆い尽くすほどのUFOが、大きな爆音を轟かせながら次々と家を破壊していた。燃え盛る火の手がどんどん自分の家のほうへも近づいてきているのがわかり、恐怖に慄きながら家族はバラバラになって逃げた。 ふと、夜空を見あげると、不思議な文字がネオンサインのように空中に現れ、何度か点滅を繰り返したあと消えた。何かメッセージめいたもののように感じたので、一生懸命解読しようと思ったのだが、私には読み解くことができなかった。

 ひとりぽっちで逃げていると、音も風も無くヘリコプターが近づいてきた。見上げると、操縦席に座っていたのはゴーグルをつけた外国人風の男だった。その顔を見た瞬間、数年前(?)に見た夢を思い出した。

 ――― その晩の夢の中でも、いつものように家族といっしょに寝ていた。突然の物音に目を覚ました、私。窓の方へ視線を向けると、数人の男たちが古い木枠の窓を抉じ開けて家の中へ入ってこようとしている。外では何か飛行物体のようなものが光を点滅させながら上空を旋回しているようだった。驚いた私は、隣で寝ている黒い影だけの母を揺り起こして抱きつき、ただひたすら恐怖に震えていた。が、視線はずっと窓のほうに向けられていたので、部屋の中を覗きこんでいる男の一人と視線があってしまった。その男は私を見てニヤリッと笑った。―――

 その時の男とヘリコプターに乗っている男とが同一人物だと直感的に感じ、さらに 「さらわれる!」 と感じて、恐くなった。 たぶん逃げ出したと思うのだが、その続きは、どちらの夢も覚えていない。

 きっと、当時のUFOテレビ番組の影響で、そんな夢を見たのだろう。


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* 死なない夢 *

 むかしは誰かに追いかけられて必死で逃げる夢をよく見ていた。そんな時にかぎって何故か走っても走っても速く走れず追いつかれそうになる。空へ飛んで逃げることもあれば、飛べるはずなのに何故か飛ぶことを忘れてしまうこともあった。 ある時、「夢の中って痛みを感じないし、水の中に入っても呼吸できるんだし、絶対に死ぬわけがないんじゃないか?」 という思いのもとに、「それならば、なにも逃げる必要などないじゃない!」 といった考えがむくむくと湧き起こり、逃げることをやめてみた。

 その時の夢では、海賊船のような船の上で、いかにも海賊といった雰囲気の大男に大きな刀で切りかかられた。何度か応戦したが追いつめられたので、覚悟を決めてバッサリ切られた。その瞬間、微かな痛みを感じて目がさめた。心臓がバクバクいって、しばらく呆然としていた。そして、「夢の中で死んだとしても現実に死ぬことは無いんだ。」と安堵しながらも、「どうして痛みを感じたのだろうか。」と不思議に思った。

 その後にも、追いかけられる夢の中で 「逃げるのをやめよう!」と意識したことがあった。雰囲気的に現代っぽくリアルな感じだったが、無抵抗のまま刺し殺された。「夢の中で死んでも現実に死ぬことは無いんだ。」と自覚していたはずなのに、前回同様、心臓バクバク状態で目がさめた。凶器は小刀(ナイフ)のようだったが、この時は痛みを感じなかった。

 もうひとつは、車にひかれる夢。一人で歩いていると突然、車が私めがけてぶつかってきた。その途端、場面が一変し、私は真っ暗なホース状 ( 自分の体にぴったり沿うほどの太さ ) の中にいた。その中から出られないんじゃないかという思いでいっぱいになり、狂ったように叫びながら必死でもがいた。叫ぶ自分の声は水の中にでもいるかのように、くぐもって聞こえた。

 なんとか這い上がり出ると、そこには時代劇っぽい城下町の廃墟と化した長屋が連なっていた。住んでいる人々はボロボロの服を身に纏い、ガリガリに痩せこけ、無表情のまま何をするでもなく、そこに居た。こちらに関心がないのか、危害を加えてくる様子もなかったので、おもいきって話し掛けてみたが返事をしない。途方にくれていると、2列に並んで歩く集団が私の目の前を通り過ぎた。愕然としたのは最後尾に私の母親がいたこと。その集団の人々同様に疲れた表情で、ぼろきれを身にまとっていた。( このころ事情があって、母とは一緒に暮らしていなかった。 ) その途端、私はこの世界には居られないと感じ、元の世界へ戻る方法を必死で考えた。 このとき思い浮かんだのが、「夢の中で死んでも現実の死とは繋がらない。」ということ。そこで、「 もう一度死ねば、地獄のようなこの世界から抜けだせる!」 と考えついて、自殺を実行した。

 どんな方法で自分の命を絶ったのかは記憶に無いが、気づくと、またあの真っ暗なホースの中にいた。今度は慌てず上に向かって這い登った。すると、最初に見ていた世界に戻っており、自動車事故に遭った道路脇の草むらにある切り株のような祠穴から、自分は這い出していた。現場は少し前に事故が起きたばかりといった雰囲気で、ざわざわと人だかりができていた。その様子を見ながらその場にへたり込んでいると、数人の人間がふいに振り向き、私の存在に気づいて走り寄って来た。そして、「 無事で良かった!」 と言って、私の両手を握り締めてくれた。なんとなくうれしかった・・・のを覚えている。



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