マンナ・カッテドコ秘話


 台本は?

 とにかく台本がない。はてなでは、よく台本がないままで、芝居を創るのだが、初演には上演台本が出来上がる。つまり台本は最後に出来るのだ。

 しかし今回は最後まで全くない。流れが書かれた3枚のメモがあるだけ。しかもその流れも毎回変わる。これほどの台本のなさは、はてな史上記録的だ。

 台本がないと大変だと思われるが、これは逆だ。台本があるとセリフを覚えなければならないので、これの方がもっと大変。台本がないと何を言っても自由なのでラクだ。ただ自分の技量が問われる。スリルがあり、頭を使う。

 このシステムでどうやって芝居を創るのか。まずよくやるのが歌を作る作業。歌そのものが物語であり、芝居のひとつの型に当たるので作りやすい。次に思いつきに作る様々なコント。例えば日本昆虫記では、ハエに捕まって飛んでいるアリ(これは実話)の話から、アリ「早え〜」ハエ「アリ?」と言うコントが生まれたりするのだ。



●写真は、芝居の途中で乱入するばーちゃんと紙芝居。


 稽古の行く末は?

 さて、我々ながたひとしとうそまことは、無類の怠け者で、大体何時から稽古が始まるか決まっていない。そこへ輪をかけたような怠け者の演出の北村直樹が加わると、もう止めどなくボヤボヤっとし、ダラダラっとなり、テレテレっとくる。何となく集まり、何となく始まる。

 さらに2001年は記録的な暑さで、昼間冷房のない稽古場は、40度近くに上がる。体温以上になるともうやっていられない。冷房がきいている近くの芸術の家のロビーで昼寝を決め込む。夜はもちろん毎日酒盛りだ。

 ああ、こんなことで稽古は進むのか?

 しかし、ダラダラ気ままにやってると、やがて歌やコントがいくつかたまってきて、開演前に子どもやじいさんの人形を置いて芝居を観ているようにしようとか、新三人使いとか、ホンネくん人形とか、アゴ芸とか、テンサラバサラやケサランパサランのモチーフをオモイカナウに使うとか、予定時間以上の内容が出来ていくのだった。



●写真は、左・メニナットと右・ホンネ君対決。


 芸一覧

 次にマンナ・カッテドコに登場する芸の一覧を載せておく。さっぱり分からんだろうが、想像していただこう。

 手品「ロボットの手」、歌「ウナカイモオ」=シタール風ギターと太鼓の演奏、手で作る動物たち、日本昆虫記「カマッキリ、キリギリス」、替え歌「趣味は広いな」、指で作るカエルと犬、指手品、カラオケバーちゃん、事務所のおっさん、ハンカチと棒の手品、てっちゃん、ユーモレスクより「切手・野球」、オモイカナウのアナグラム、マンナ・カッテドコソング、ベートーベト作曲メニナット、新三人使い・デショカ氏との対話、替え歌「真っ赤なお鼻のタバスコさん」、替え歌「サンタクロースイズ仮眠とった」、アゴ芸・ジャングルジム、またまたユーモレスクより2曲、日本昆虫記「ハエとアリ、砂漠のバッタ、野原にて」、ジュラシックトーク、棟梁のつぶやき、ホンネくん、オモイカナウ物語。



●写真は、ミスターアゴーの決定版芸!


 シモシュ登場!

 昨年より、音楽家のシモシュこと松崎順司氏が、お芝居の中に登場するようになり、この作品は全編生演奏になった。

 ちびたとまことの毎回変わるアドリブにも、平気で応対し、みずからもどんどん新しいアイディアを出す。音楽以外の芝居の部分にもどんどん出てくる。うーんこんな自由自在な人がいたとは…。我々にピッタリだ。

 彼の名誉のために言っておきますが、本業はピアニスト。
アコーデオン、ピアニカなどの鍵盤楽器はもとより、ギター、太鼓、パーカッションから、果ては、花瓶の壺、傘なども楽器にしてしまう。さらにライブからスタジオミュージックの編曲、松平健のディナーショーの伴奏までもこなす、まさにオールマイティプレイヤーである。

●デショカさん登場の場面。



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