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顔のない夜(最遊記・悟浄)


他の女と寝る事が、愛のあかしの時もある。
傷つけたくない想いが、そんな矛盾した行為をさせる。
けばけばしい安手の部屋で、それなりに選んだ女の上で
俺は泣きたい気持ちになった。

皆、素通りだ。
皆の視線の先にアイツがいる。
その面影をかき消す為に俺の動きは激しさが増す。

快楽と幸福は必ずしも一緒に訪れるとは限らない。
今の俺はオスだ。
朝になってアイツらの所に帰り着くと俺は人間に戻れる。
今は夜の底で最高に貪欲なオスになる。

そうさ、俺の中の獣をなだめてやるのさ、アイツらの為に。
俺までマジになったらシャレになんねーからな・・

女の柔らかい身体が反り返る。
夜を共にした女達はどれも顔がない。


05.09.13
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