クイーンコーラル8 (鹿児島〜奄美各島〜那覇)
 【マリックスライン株式会社】
 評価:★★
余裕あるダイヤと航海速力で定時運航を確保!


       クイーンコーラル8(鹿児島新港)
鹿児島から奄美各島を経て、那覇までまる1日かけて運航する生活航路。旅客設備は、はっきりいって最小限で、船旅を楽しむというよりは、目的地までの交通手段と貨物輸送船でしかない。だが、本船が優れているのは航海速力が速いので、荷役で大幅に遅れがちなこの航路を定刻で運航できる所にあり、生活航路としてじゅうぶんにその役割を果たしていると思う。

平成11年就航。総トン数4900トン。
(利用時期:平成20年6月)
 Cabin〜船室は快適か?
等 級  設備・感想など
特 等 ・バス、トイレ付きのツインルーム。テレビ、インターホン付き。
・備品はゆかた、スリッパ、歯ブラシ、せっけん、シャンプー、リンス、バスタオル、フェイスタオル、茶器セット、飴玉、引き出しの中に島の観光パンフレット入りの案内冊子が用意されている。
・ベッド幅は1mで寝具は毛布でマットに敷き込むかたち。ロッカーに予備の毛布あり。
・放送音量、空調の調節可能。(冷暖の切り替えは不可)
・本船には一般用の浴室がないので、本船で唯一、乗客が航海中に入浴できる船室として、利用すれば優越感に浸れると思う。ただ、この部屋を滅多に使わないのか、お湯を出したらいきなり赤茶色の錆びたお湯が出てきた。滅多に使わない部屋に客が入る前には水周り、電球の球切れ、リモコンの電池切れ等のチェックをやった方が良いと思う。
(※平成18年11月の情報)
1 等 ・ツインのベッドに、テレビ、洗面台、ロッカー、インターホンがある。他に12名定員の和室がある。
・備品にはゆかた、スリッパ、タオル、歯ブラシ、せっけん、シャンプー、リンス、茶器セット、あめ玉が用意されている。
・ベッド幅は90cmで寝具はシーツなしの裸の掛け毛布。ロッカーの中に予備の毛布があった。相部屋にも対応できるようにするためなのか、ベッド毎にカーテンで仕切れる。
・放送音量、空調の調節可能。(冷暖の切り替えは不可)
・室内の照明を消しても1つだけ残って消す事ができずに、睡眠時に眩しくて気になった。電球を抜こうと思ったけど熱くて触れずに我慢するしかなかった。
・昼間の航海時間が長いが、ベッド以外に座るところが窓側の椅子と化粧台の小さな椅子のみなのでくつろげない。
・船首に部屋があるのでよく揺れるし、夜間に窓のカーテンを開けることができない。しかも船首にコンテナを積載していたら壁しか見えない。
・ルームキーは乗船券を担保に預けて下船時に交換するシステム。
2等寝台 ・窓側の8人部屋。ベッド幅は80cmで寝具は汚い毛布と箱型の枕。スリッパあり。
・ベッドにシーツは敷かず、なんと「ゴザ」を敷いており、ベッドメイクの手間の省力化している。セルフサービスでもいいのでシーツが欲しい所。
・全く清潔感がなく、高額な寝台料金の価値はない。
2 等 ・指定制でマット、枕、毛布付きで、島民が最も一般に利用する席だけあってけっこうサービスは良い。
・島から乗船すると船内で指定のシールを配布。鹿児島の場合は窓口で指定される。
・ただし、イベントホールや展望室などの臨時席にあたる確率が高いので注意。
・乗船してすぐの階にマリンルームという小部屋がある。階段を昇れない高齢者等に提供している模様。
・共用のスリッパの用意あり。
特 等(ベッド側) 特 等(ソファー側) 1 等
2等寝台 2 等 2等(展望室)
 Public Space〜営業施設・公室は充実しているか?
公室名  設備・感想など
案内所
売店
エントランス
・案内所と売店が隣り合わせにあり、夜間は閉鎖。昼間の航海中は概ね航海中は閉店、島への入出港の前後に営業している感じだった。
・弁当630円、おにぎり110円、コーヒー220円など。意外に豊富で実用的なな品揃えで好感が持てる。カップラーメンを1種類のみ販売。
・冷蔵品の預かりあり。(有料かどうかは知らない)
・ご意見箱があり、離島航路ながら客の意見を聞こうとする姿勢は好感!
自動販売機 ・ジュース120円、ビール(大)360円、ビール(小)260円。食品の自販機なし。
・酒類の自販機は深夜23〜5時まで販売停止。その旨の予告の放送あり。
レストラン ・事前に営業時間の予告がなく、他にお食事の方はいませんか?と放送で煽り、営業途中で客が途絶えだしたら何時に閉店と予告放送が入るが、その時間前に早々と食券の自販機を止めて閉店してしまう。レストランを使いたいなら早めに行かないと食事にありつけない場合も。営業時間の予告や掲示を強くお願いしたい。(かなり昔の話だが、予告放送の時間前に行っても閉店で、食べたいと頼んでも拒否された経験もある。)
・従業員の就労の都合なのか、朝食の営業時間が異様に早くて不自然。(下りは名瀬接岸中のみ、上りは6時からだった。)
・自販機で食券を購入してカウンターで受け取るシステム。
・海上が時化模様の時は停泊中のみの営業になることも。
・うわさでは、繁忙期にはレストランを臨時席とするため、弁当を販売して営業していないそうだ。
・公室が少ないためか、営業時間以外はフリースペースとして席を開放ているのは良い。一部をアコーデオンカーテンで区切って「女性専用サロン」としていた。
・メニュー例:朝食600円、カレー600円、焼魚定食800円、うどん定食600円など。
シャワー
ルーム
・本船には乗客用の浴室はなく「シャワールーム」のみとなる。個別のシャワーブースが4区画。衣服を置く棚が小さすぎて使いにくかった。
・せっけん等の用意は一切なし。洗面器と椅子あり。
・夕方の時間帯にお湯が出なくなる(乗組員浴室の湯を張るから水圧が下がる為と想像できる)けどご了承をという張り紙がある。
・以前、シャワー内にせっけんやシャンプーを置く所がないと批判したのだが、現在はせっけんを置く台が取り付けられており改善されていた。
展望室 ・船尾には「展望室」なる部屋があるが、実質的には2等席として使用されていた。
・展望室としてでなく、2等として建造していただきたい。
トイレ ・和式、洋式の両方あり。
・何故かトイレには灰皿がある。
公衆電話 ・テレホンカード専用のみ。
給湯・冷水 ・レストランと後方の2等の通路に給湯器、給茶機、冷水器あり。
・コップ等は用意なし。売店で10円で販売。
分煙の状況 ・船内は以前の電話ボックスのあった場所にある隔離された喫煙コーナーを除いて禁煙。
・船内客室はすべて禁煙。
・喫煙には厳しいが何故かトイレには灰皿があった。
エントランス エントランスホール 自動販売機コーナー
レストラン 喫煙コーナー シャワールーム
 Infomation〜船内案内・感想など
(NEW)利用する人は地元の人が大多数で単なる交通機関として割り切っている人が多い。そのため乗客数の割りに上等級やレストランの利用率がとても低く、多くの人が持ち込みの弁当や惣菜を2等室で食べていた。それに伴い、信じられないぐらいにゴミが出ており、女性従業員がまめにゴミ袋を交換していた点は好感。掃除は業者の仕事だと思っている某社の従業員は見習って欲しい。

(NEW)最終港が近付くと案内所を閉店として従業員が船内清掃を始める。那覇では夕方着で翌朝の出港が早い、鹿児島では1泊停泊日なのだが多くの従業員が休暇なので、早く掃除を終わらせたい気持ちはわからなくもないが、営業航海中にトイレを封鎖したり掃除機で大きな音を撒き散らして船内清掃を始めるのはどうかと思う。

(NEW)乗下船タラップのエントランスには銅鑼が置かれており、出港前にはマイクを通してではあるが船内に銅鑼の音が鳴り響く。最初はテープかと思ったけど、船旅の雰囲気を盛り上げてくれる演出だと思う。

(NEW)この地方では上等級を使うと航空運賃より高くなるケースが多いので、船での個室ニーズは低いのではあるが、それにしても上等級の数が異様に少ない。1等和室は船用の予備室のような感じなので特等1部屋と1等3部屋しかなく、個室希望の場合は早めの予約をお勧めする。

(NEW)同一航路を運航する「他社」と比べて従業員の態度は格段に良く好感が持てる。まあ、他社がひどすぎるので相対的に良く見えるという要素もあるのかも知れないが・・・。

以前、「クイーンコーラル」の項で延着してもお詫びの放送が一切ない!批判したものだが、現在は遅れた場合に、丁寧なお詫びの放送がある事は好感が持てる。(放送担当者の気分にもよるのかも?)また、船長から海上模様についての放送もあり好感であった。

本船は船足が速く、少々の荷役遅れなら次の港で取り返せる。奄美では、船の遅れは当たり前。乗客の誰もが乗船する日に船が遅れていたら、待ち時間にイライラするはずである。定時運航の確保は、いつも利用する島民にとって最大のサービスかもしれない。

生活航路なので大きな段ボール箱や荷物を持った乗客が多いのだが、驚いたことに、エントランスや通路に平気で放置している。盗難などの心配はないのだろうか?

船内通路の段差のある各所に、後で取ってつけたように、スロープがつけてある。これの角度が場所によって様々で、歩いているとつまづきやすい。

乗船時の上等級と寝台の受付は、おっさんが手板を持って、手書きの座席表を見ながらその場で指定。ちょろちょろと動き回るので順番なんてあったものではない。机を出すとか、案内所のカウンターでやるとか、落ち着いて受付をしてほしい。

船内の公室は非常に少なく、たいして客が乗っていなくてもどこに行っても人が多く、快適な船旅には程遠い。しかし、奄美諸島の島々に寄港していく航路は面白いと思う。狭い港に大きな船を巧みに接岸する操船技術は職人技だと思う。
   船 室 構 成 合 計
特  等  洋室2名×1室 2名
1  等  洋室2名×3室  和室12名×1室 18名
2等寝台  洋室8名×8室 64名
2  等  大部屋 202名
ドライバー室  洋室14名×1室 14名
 更新履歴
H18.12.04 特等の写真掲載、他、大幅に書き直し
H20.06.30 船室、公室の写真を追加。ビールの価格改定。

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