さんふらわあ あいぼり/こばると (大阪〜別府)
 【関西汽船株式会社】
 評価:★★★
相部屋を防ぐ多彩な船室構成が好印象


       さんふらわあ あいぼり (別府港)
別府航路最後の純客船「あいぼり丸」「こばると丸」の名を受け継いだフェリー。公室は長距離フェリーとして特に優れているわけではないが、船室の種類、定員が多彩なので相部屋の問題が極力生じないように工夫されてい点は特筆に価する。ドライバー室はほとんど1人用個室となり、安価なドライバー定食を提供するなど重要な顧客であるトラックへのサービス向上に努めている。大阪〜別府直行便と、多客期には阪神〜坂手(小豆島)間に就航している。

平成9年就航、総トン数9200トン。
(利用時期:平成20年5月)
 Cabin〜船室は快適か?
等 級  設備・感想など
特等A ・バス、トイレ(温水便座)、空の冷蔵庫、テレビ付き。1名部屋と2名部屋があり同運賃。
ユニットバスは三菱下関建造船でよく見る上げ底の使いにくいタイプ(某国製)で、以前よりやや改善されてはいるものの、お湯の水圧が低くてストレスを感じた。
・テレビ、ビデオ、ゆかた、スリッパ、茶器セット(電動ポットで大容量)、ティッシュペーパー、サービスタオル、歯ブラシ、据付型のリンスインシャンプーとボディーソープ、ドライヤー、便座除菌クリーナー、丁寧な船内案内冊子、ご意見ご感想を書く用紙があった。
・ベッド幅は1名部屋は120cm、2名部屋は100cm、寝具はふとんで快適。予備の毛布あり。
・放送音量の調節可能。空調は天井のつまみで風量のみ調節可能だが、効果が良くない。
・カーテンの遮光性が良くないので夜があけると部屋が明るくなって寝苦しい。
・コンセントにはパソコンや充電などで複数利用できるようにテーブルタップが付いていたのは好感。
・細かい事だがトイレットペーパーが花柄で一般のトイレより高品質のもので好感。
1 等 ・窓なしの1人部屋・2人部屋、窓付きの4人部屋がある。洗面台、テレビ付き。
・ゆかた、スリッパ、歯ブラシ、安物のサービスタオル、ハンドソープ、船内案内冊子の備品がある。
・ベッド幅は80cmで寝具は毛布(質が悪い)。シーツが1枚のみ用意されている。
・窓なしの部屋の圧迫感は否定できないが、寝るだけなら室内が真っ暗になるので、かえってカーテンの遮光の良くない窓側の部屋よりも寝やすいかも。内部屋は携帯電話の電波が全く入らないのが欠点。
・一方、窓付きの4人部屋は照明が暗い感があるものの、窓側の小上がりが寛げてとても快適。
2等寝台A ・窓なしの4、8、12人部屋。(部屋の指定は不可) ベッドランプにコンセントあり。
・寝台幅は80cmで寝具は毛布、柔らかい枕、シーツ1枚。スリッパあり。
2 等 ・マット、枕、毛布をセット。夜行区間では指定席となる。
※小豆島季節便では寝具等がやや異なるらしい。
特等A(2人部屋) 特等A(1人部屋) 1等(4人部屋)
1等(1人部屋) 2等寝台A 2  等
 Public Space〜営業施設・公室は充実しているか?
公室名  設備・感想など
案内所 ・深夜は閉鎖されていたが奥の部屋に当直がいるとの事。
・エントランスに基準航路を示した海図(日本測地系の古いもの)の掲示あり。
・パンフレット、旅行企画商品、港の地図など、チラシ類がとても豊富。
・乗船記念スタンプあり。
自動販売機 ・ジュース150円、ビール(大)420円、ビール(小)320円とやや高め。
・飲み物の他、カップラーメン、アイスクリーム、お菓子も扱っている。
・展望通路に冷凍食品の自販機が追加されていた。原産地をシールで明記していたのは良い取り組み。(どこかの国製でないと明示したいのだと思う。)
・煙草の自販機は成人識別対応済み。
レストラン ・カフェテリア式。新門司発着の会社に比べるとメニューの割高感は否定できない。
・朝食は閑散期は営業せず、サンドイッチなどの軽食販売のみ(団体のいる日や繁忙期は営業あり)。
・以前は全席禁煙だったが、仕切りを設けて分煙に変更されていた。半分以上が喫煙。
・レストランへの持ち込みはお断りの掲示が目に付くが、レストランの商品を一切購入せずにカップめん等を堂々と持ち込む馬鹿者が数組。ドライバー様は酒を持ち込み。
・電子レンジあり。(商品を暖めるためのもので、持ち込み食材の加熱はドライバー様以外はやめろよな。)
・メニュー例:日替わり定食1000円、焼きそば400円、冷奴200円、サラダ300円、ライス200円、みそ汁150円、生ビール(中)550円など。
売 店 ・夜間以外はほとんど営業しているので便利。品数もお土産、お菓子、オリジナルグッズなど豊富。
・オリジナルペーパークラフト(420円)を買うと希望すれば船長の直筆サインを入れてくれるらしい。
展望通路 ・「展望通路」は、北海道航路を真似したのだろうが、狭くて中途半端。
・マッサージ機あり(5分100円)。
・椅子が窓側だけでなく壁側にも増設されていた。
・「ラウンジ」が併設しており、関西汽船の昔の絵葉書やポスターなどが展示されていた。繁忙期は臨時席として毛布が敷かれる。また、長椅子を寝床とする2等客がいるので、深夜に歓談できないので何とか排除してほしい。照明を明るくすれば寝床とする者が減るのではないか。
展望
ラウンジ?
・特等の船首側の、窓のある狭い通路に椅子を数脚置いて、上等級用の「展望ラウンジ」としていた。特筆すべきは夜間でも照明を落として船首を眺められるようにしている点である。(普通はブリッジからの見張りの妨げになるので遮光性の高いカーテンで固く閉鎖する。)この場所の椅子、木製のあまり座り心地の良くないもので、1人用のソファーにして欲しいところだが、2等客が長期に居座るのを防ぐ意味合いもあるのかもしれない。
浴 室 ・展望式。深夜は閉鎖される。
・洗い場は7ヶ所でシャワーの水圧は良好だった。
・100円玉返却式コインロッカー、ドライヤー、リンスインシャンプー、ボディーソープあり。
・ほんの少し波(2m位)あり、若干船首が波をたたいていたら荒天のため?閉鎖されていた日もあった。
トイレ ・船内のトイレは洋式中心で和式も併設されている理想のタイプ。洋式のシートペーパーはないが、特等のユニットバスと同じ除菌クリーナーが備えられている。
・日本語と某国の言語で使用済の紙を流すように注意の掲示がある。当たり前の事だと思うのだが???マナーの悪い人に困り果てている従業員の苦労が窺える。
・女性用にのみベビーベッドがあるようだ。
ロッカー ・エントランスにコインロッカーあり。有料、100円。
公衆電話 ・テレホンカード専用のみ。(2台) 隣に携帯充電器あり。(有料)
給湯・冷水 ・給湯器、冷水器あり。紙コップなし。
分煙の状況 ・船内では展望通路後方の小さな喫煙コーナーを除いて公室は禁煙と、とても厳しい。
・個室での分煙は一切やっていない。きちんと消臭しているようで、室内で煙草の臭いは気にならなかった。
エントランスホール 展望通路とラウンジ レストラン
展望浴室 船首の「展望ラウンジ」 ある日の日替定食
 Infomation〜船内案内・感想など
(NEW)ダイヤモンドフェリーとの共同運営である寄港便では、従来の特等Aは特等へ改称されて大幅値下げとなったのだが、本船は特等A運賃のままで実に4千円もの運賃差がある。関西汽船としては寄港便でダイヤモンドフェリーに嫌々合わせさせられて値下げしたのだと主張したいのだと思うが、利用者の立場としては、寄港便との運賃差はかなり疑問に感じる。部屋の質としては浴室の水圧や空調調整の面で、古くても寄港便の方が快適と感じるのに、本船の方が高いのはおかしい。(航海距離が長いというのは他の等級が同額なので通らない!) 寄港便に合わせて特等に値下げするのが嫌ならば、せめて特等 「A」 を堂々と名乗る事ができるように、以前のように、冷蔵庫のビールとジュース、夕刊のサービスを復活、さらに使い捨て式のスリッパやおしぼり、乗船時の部屋への御案内など、寄港便よりもサービス面を充実させて納得できるように改善して欲しいと思う。

(NEW)以前はダイヤモンドフェリーと共同のパンフレットを配布していたのだが、2008年3月付けで関西汽船独自のパンフレットになっていた。(瀬戸内海倶楽部の突然の解散の件も含めてダイヤモンドフェリーとの協力関係が遠くなっているのは確実なようだ。)せっかくのパンフレットだが、寄港便は現状のベッドメイクの状態で撮影し直した写真を用いているが、直行便はほとんどが新造時の写真もまま。1等のシーツや特等Aの布団等、現状と異なる面が多いので、せっかくなら撮影し直してほしかったと思う。

(NEW)以前は部屋、席の指定は船内で行われていたが、切符に部屋番号、ベッド番号が印字されるように改善されていた。前に経験したような、窓が欲しいので1等4人部屋を指定していたのに、勝手に窓無しの部屋に変更させられ、「4人部屋の筈ですが・・・」と言うと「占有料金を取るぞ!」とか言われる可能性が少なくなった。

(NEW)乗船口から客室への階段だが、以前はかなり急に感じたものだが、下半分だけがゆるやかな傾斜に改善されていた。さすがにエスカレーターの新設は難しいかな。

入港時の駐車場(車両甲板)への案内が、完全に接岸後に変更となったと、船内の掲示物や船長からの挨拶の放送で強調されていた。以前が早すぎた感があったが・・・。船長いわく、国土交通省からのお達しとの事だが、会社によっては早めに案内する所もある。何か事情があるのだろうか?

どうでもいいことかも知れないが、レストランの割り箸の箸袋や売店のお買い上げのシールが従来の関西汽船の社名入りオリジナルから、市販されているものに変更されていた。(たまたま在庫切れだったのかも?)ヲタ的には社名入りのものに萌え萌えなので、是非復活させてほしい。(以前は個室のグラスも舵輪と社旗のマーク入りだったのだが、完全に消滅?)

外国人の乗船が多いのか、日本語の他、英、中、韓国語が併記されたパンフレットや掲示物、看板があった。中には外国語のみの掲示物も・・・。訳に少々無理がある所もあるが(英語の場合!他はわかりません・・・)、国内フェリーのなかでは画期的な取り組みかと思う。

少し前までは、健康増進法なんたらでレストランは全席禁煙と高々に謳っていたのだが、常連ドライバー様からの強烈な苦情に負けたのか、レストランに仕切りを設けて分煙に変更されていた。変更後は喫煙席の方が多いくらい。飲食店では禁煙にすると売上が下がるのが常識らしい。元々、実情にあっていなかった禁煙だったので、やっぱりな・・・というのが私の感想。ドライバー様達は笑顔で飲酒、喫煙していた。

船内、数箇所に監視カメラが新設されていた。テロや不審者など物騒な世の中なのでやむを得ないかも?

本船には、上等級で相部屋の問題が極力生じないように、1人部屋が設定されているので1人や3人などの半端な人数で利用する場合でも相部屋のリスクや貸切料金の負担なしで船旅を楽しめる。(1等の1人、2人部屋が窓なしで快適とはいえない事は事実だが) 

前に就航したSFこがね・にしき は外見が悪くてヲタには不評だったが、本船では車輌航送能力は確保しつつも、まあまあの外見となった。たしか、三菱下関の書いた本船の概要にも湾周にも就航するので外見にも配慮したとあった。

以前は個室の備品も非常に少なかったが、最近はこれらが急に改善されている。特に船内案内冊子は厚くて、船内の案内のみならず、観光案内や船のお話など、暇つぶしに読んでいると面白い。重箱の隅を突くようで悪いが、、「船の運航計器」のページ、「群を抜く超一級の各種装備」というわりには、えらい昔の船のブリッジの写真で思わず苦笑してしまった。(笑)
   船 室 構 成 合 計
特 等 A  洋室2名×8室 1名×6室 22名
1  等  洋室4名×24室 2名×10室 1名×8室 124名
2等寝台  洋室12名×9室 8名×7室 4名×18室 236名
2  等  大部屋 258名
ドライバー室  洋室1名×50室 4名×5室 70名
 更新履歴
H18.08.29 写真を追加。本文を若干追加及び内容の確認。
H19.03.15 サービス体制の確認と、本文の若干の加筆。
H20.05.14 サービス体制の確認と若干の加筆。

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