城壁のある街 前編

スウェール伝説

昔、世界は"混沌"という名の神に支配されていました。そのころの世界は、光も闇もみな混ぜ合わさっていました。

"混沌"には、メシナスとスウェールの二人の子供がいました。 メシナスとスウェールは仲のよい兄弟でした。

あるとき、"混沌"の妹の"時"が"混沌"に予言をしました。 将来、息子たちがあなたに代わって世界を支配するでしょう、と。

これを聞いた"混沌"は、息子たちに憎しみの情を抱くようになりました。 はたして、メシナスとスウェールの二人も"混沌"に対して不信の情を持つようになりました。 親と子の不和は、次第に激しくなり、ついに"混沌"は、メシナスを捕らえ海の中に閉じ込めてしまいました。

それを知ったスウェールは、兄のメシナスを助けに行こうとしました。

その時、"時"がまた予言をしました。

メシナスは、スウェールを倒して自分が世界の王のなろうとするでしょう、と。

しかし、スウェールはこの予言を聞き入れずに兄を助けに行きました。

メシナスが閉じ込められている海では、"混沌"がスウェールを待っていました。 メシナスだけではなく、スウェールも海中に獄そうというのです。

けれどスウェールは、"混沌"をうまく出し抜き、メシナスを海から開放することに成功しました。

激した"混沌"は、二人に対して全面的に戦いをしかけてきました。

二人は協力して"混沌”を倒し、世界はメシナスとスウェールのものとなりました。

二人は、1日を半分に分け、それぞれの時間に世界を支配することにしました。

ところが、やがて代わる代わる世界を支配することに、兄のメシナスは苛立ちをおぼえるようになりました。 そこでメシナスは、スウェールを地に封じ込めることにしました。

スウェールが自分の支配のためにメシナスの所へやってきたとき、メシナスは<ハヌイの山>に"混沌"の魂が 迷い出ると言い、スウェールを<ハヌイの山>に連れて行きました。

けれど<ハヌイの山>には、何もありません。

スウェールがメシナスにそう言うと、メシナスは"混沌"は山の中にいると言いました。

それならば、とスウェールが地中にもぐって行くと、メシナスはすぐにその穴を塞いでしまいました。

それに気づいたスウェールは、メシナスに「なぜ、こんなことを」と問いました。

するとメシナスは、1日を分けるよりも互いに地上と地下を治めたほうがいいだろうとうそを言いました。

ここでスウェールは、"時"の予言を思い出しましたが、まだ兄を信頼していたので、 自分が地下を治めようと言って、<ハヌイの山>の地下に自分の居城を作りました。 地下には何者も住んでいなかったので、次々にスウェールは地中の生き物を創造しました。

一方、地上界を我が物にしたメシナスは、地中でのスウェールの所業を知り、やがてスウェールが 地上のメシナスの世界を奪いにくるという幻想に囚われるようになりました。

そこで今度は、スウェールを自分の居城に招き、スウェールが地上にいる間に地下の生物を皆殺しにしてしまいました。

このとき初めてスウェールは、メシナスの真意を知りました。

そしてそれまでメシナスを信じていたのと同じくらいの強さでメシナスを憎悪しました。

この憎悪をして、スウェールは闇の神と化しました。

そうして闇の神と化したスウェールは、その力で魔性の生き物を次々と創造し、彼らとともに地上のメシナスの居城へと 向かいました。

スウェールは、魔性たちとメシナスを攻め、メシナスはスウェールに元通り地上の支配権を復活させることを約束しました。

が、スケールはすでに闇をつかさどる神へと変貌しており、地上の光を支配ることができなくなっていました。

そこでスウェールは、闇と光を分けて一日の半分を闇で満たし、これを支配することにしました。

必然的にメシナスは光を支配することとなり、メシナスは光の神となりました。

スウェールの魔性の生き物たちはスウェールとともに闇に生き、以後、闇の監視者となりました。

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