サウジアラビア2000

2000年の11月に3週間ほど、サウジアラビアに行ってきた。今回でもう3回目となる。不幸なことに、サウジに入国する数日前、サッカーのアジアカップの決勝戦が行われ、日本が前チャンピオンのサウジアラビアを下して、優勝してしまった。サウジの人々はサッカーに関しては、物凄く熱くなる人々なので、サウジで私が日本人だということがわかれば、嫌がらせをされたり、あるいは袋だたきにされるのではないかと、実はすごく心配していた。ところが、実際は全くそういうことはなく、私が日本人とわかると握手を求めてきて、日本の優勝を讃えてくれる、そういう人たちだ。

今回もほぼ毎日車に乗って、調査地まで通っていたが、昨年ほど運転中に身の危険を感じなくなった。なんでも交通違反の罰則が厳しくなったようで、交通法規を守る人が増えたそうだ。そういえば、サウジのテレビでは、交通事故の悲惨さを訴えるCM(免許更新時に違反歴のある人が見せられるような)をたびたび放映していた。

雇われベドウィンのフセインに会えなかった。彼を知るバングラデッシュ人に聞いたところ、国に帰ったとのこと。ラクダの乳と肉を賞味することを今年の目標にしていたが、残念ながら今年もダメだった。そのかわりと言ってはなんだが、いつも調査の帰りに寄っていたレストランの全メニューを制覇した

ノルハッカ君にハチミツをもらう
毎日、調査をしているフィールドまで、車で通っていた。昨年、一昨年にフセイン氏に会ったのもその場所でのこと。今年はフセイン氏には会えなかったが、同じバングラディッシュ人のノルハッカ君と出会う。彼の仕事は養蜂業で、ミツバチ箱のそばでテントを張って、たった独りで暮らしている。仕事と言っても、ただミツバチ箱の番をしているだけなので、本当に暇そうにしている。いつも私が行くとお茶を出してくれる。多い日には3度くらい一緒に茶をしばいていた。左はそのノルハッカ君とお茶しているところの写真。写真を撮ると言うと、テントの中に入って何やらゴソゴソしている。しばらくしてテントから出てきた。彼は着替えていたのだ。まん中の写真はサウジで古くから使われているミツバチ箱。たまに彼は、ミツバチの巣をくれる(右の写真)。その中にはハチミツがたくさんつまっている。そのまま食べると、頭が痛くなるほど甘い。実は私は甘いものが苦手なのだ。最後にはガムのような巣材が口の中に残る。紅茶などに入れるのがいいみたいだ。

ゲストハウスの客人と記念撮影
宿泊していたセンターのゲストハウスには、いろんなアラブ諸国から研究者が泊まりに来る。右から二人目は昨年から研修生としてゲストハウスに泊まり込んでいるモハメッド君。彼はこちらでの仕事の人間関係がうまくいっていないとのことで、そのストレスからかなり痩せてしまっていた。右から3人目はシリアから来たカーリッド氏。そして4人目はクエートから来たこれまたカーリッド氏。彼は研究に対する志が非常に高く、しかも人間的にもすばらしい。ムスリムとしても立派で、毎朝欠かすことなく4時頃起きて、朝の礼拝に出かける。久々に尊敬できる人物に出会った。彼はノイローゼ気味のモハメッド君に「心を強く持て」と度々励ましていた。

仕事のあとにビール(ただしノンアルコール)
飲酒厳禁、見つかれば公開百叩きの刑というサウジアラビアにも、ビールはある。ただし、ノンアルコールビールだ。よくこちらで飲まれているのはMoussyという銘柄のビール。値段は1本30円くらいだったかな。毎朝4時に起きて、調査に出かけていた私は、だいたい14時か15時くらいにセンターに戻ってきて、このビールを飲むのを楽しみにしていた。アルコールがはいっていなくても、仕事の後に飲むと、本物のビールを飲んでいるがごとくハイになるのが不思議だ。毎日2〜3本は飲んでいた。

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