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就農準備をしよう V
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就農希望者の傾向と対策
下のグラフを御覧頂けますか。 これは国が中心となって行われている新規就農ガイダンスの
相談者件数の推移と、ガイダンスを通じて実際に就農した人の数をグラフにした物です。
平成7年度を分岐点に相談者件数と相談者数
が飛躍的に増加しているのが分かります。
一方、実際に就農した人の数(黄色い線で表示)
は累計の数字であるにもかかわらず殆ど伸びて
おりません。 ガイダンスを通じて実際に就農した
人の総数は平成10年度までの合計で585人に
過ぎませんし、平成10年度単年では、増加傾向と
は言え136名の新規就農者が生まれただけです。
実に相談者数の2%に満たないのです。
新規就農ガイドセンターに足を運ばれた方はご
存知の事と思いますが、ここでは実に親身になっ
て就農へのアドバイスをしてくれますし、様々な情
報の提供をしてくれます。 その内容の濃さは他に
比べ様もないほど充実した物だと思います。
しかし、統計によればここを通じて就農した人の割
合は司法試験の合格率より低いのが現状です。
平成11年度版、食料・農業・農村白書によれば、平成10年6月からの1年間で、農地や資金などを独自
に調達し、新たに農業経営を開始した新規参入者の数は460人になるのだそうです。(第U章第2節)
ガイダンスを通じて就農した人の実に3.4倍の人が独自のルートを見出して就農した事になります。 更に
農林水産省の調査対象にならない多数の田舎暮らし希望者(自給自足を目的とした農業を営む人々)が
独自のルートでルーラル・ライフを開始している事を見落としてはなりません。
ここに都市からの就農希望者が学ぶべき傾向と対策の原点があるのではないでしょうか?
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都市生活を切り上げて、ルーラル・ライフをしようと志した時、貴方なら先ず最初にどうなさいますか?
多くの人が、田園地域で生活する為の調査をなさるのではありませんか? でもどこで調べましょうか?
実はこれ、結構その後の就農結果を左右する物の様なんです。 例えば、興味本位で就農ガイダンスに
参加した人の中には期待したような反応が得られず、がっかりして就農をあきらめた人も居ます。 これ
は、ガイダンスに問題があるのではなく相談者の姿勢に問題があると思われます。 新規就農ガイダンス
はあくまでも農業を本気で始める人の為の物で、いわば農業者育成を目的にしていると言えるでしょう。
従って、生半可な気持ちで相談に出向いても相談員の親切心から就農を断念させられるような説明を受
けるはめになることもあります。 反対に一切農業関係者の助言を受けずに、勝手に就農のための活動
をする人も居ます。 大概は満足な住居も取得できず、耕地も借りる事は出来ないようです。
就農ガイダンスに寄せられる相談件数が一万件を突破しようとしている現在、都市からの就農希望者に
取って理想的な就農への入り口とはどのような物なんでしょうか? ここで、現在活動している、就農への
サポートをしてくれる組織や機関を簡単に紹介してみたいと思います。
就農やルーラル・ライフの実現をサポートしてくれる公的な組織や機関はかなり増えてきております。
前述の新規就農ガイダンスの他に都道府県が独自に就農希望者の為に設けた組織もあります。 各県に
ある農業大学の中に就農へのサポートとなるカリキュラムを設置している所もあります。 平成8年度から
は現在の職業についたまま、週末などを利用して農業技術の研修を受けられる「就農準備校」も開設され
平成10年度までに3,847人が受講し、その修了者の80%は就農したか、就農希望となっております。
民間の動きに目を転じて見ますと、最近新規創刊が増えてきた就農や田舎暮らしに関する本の中に
様々な切り口で田園生活へのアプローチの仕方が紹介されております。 単に田舎で暮らしたいのなら
不動産会社が提案する別荘生活でも良いのかもしれません。 カルチャーセンターや通信教育を営む企
業の中にも農業に目を向けたカリキュラムを用意する所が出てきております。
沢山の入り口の中には今様の新しいアプローチを提案している所もあります。 それが、インターネット
を利用した情報の提供と交換です。 このページもその流れの中に入るのですが、就農への実際的な
アプローチをするのであれば昨年頃から急増してきた新規就農者のHPを覗いて見る事をお奨めします。
彼らは、ほんの少し前までは現在の我々と同じ立場だった人達です。 就農への気持ちを持ちながら、
どうすべぇかと悩んでいた人達です。 何かしらのきっかけを得て、農業を始め、ルーラル・ライフを満喫
しておられる方々に直接お話を聞くと言う事は、何より手っ取り早く、正確で、ビビッドな物です。 又、HP
の中に、メーリングリストを設けて参加者がインターネットを使って自由に発言や質問をし、それに答えて
くれるシステムを用意している所があります。 話題は、農業関係に限らず森羅万象に飛ぶ事もあり結構
楽しいもんですよ。 私も本籍地が高知県にある御縁で「土佐の高知のわかいもんネットワーク」と言う
メーリングリストに参加しておりますが、自分達の農業を何とかしたいと考え、活動を展開している土佐の
”若いもん”に毎日色々な事を教えられ、且つ又刺激を受けております。 思うに、これも就農への一つの
きっかけになっていくのかもしれませんね。 (リンクページも参考にして下さい)
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全体のトレンドラインはざっとこの様になっております。 その中から、就農への第1歩として貴方が何を
選択なさるかはご自由だと思います。 ただ、公的に設置されたサポートラインはそれぞれに目的や趣旨
を明確にした物であり、それに合った事業展開をしている事を理解しておいて下さい。 又、民間の企業
が就農へのサポートを事業としているのなら、それは営利を目的にしたものである事をしっかりと認識して
おいて下さい。 慈善事業で展開できるほど就農関係の事業展開は容易な物ではないはずです。
インターネットを通じた情報収集には間違いや偏見を排除する機能はありません。 私も、何度か誤りや
誤解を指摘され、その都度訂正をして来ました。 正しくないと思った事はどんどん発言していけば良いと
思いますし、それでも正しい方向を向かない様ならアクセスを止めればいいのです。 参加への主導権は
常に我々にあるのですから、主体的に判断して、行動して行けばいいのです。 対象となるサイトはかなり
の数に登りますし、これからもどんどん増えていく事でしょう。 何を選択するかは貴方の自由です。
数々の入り口から、自分にあった就農への方法を見つけたら、とっとと行動を開始してください。
”少年(青年、壮年、熟年)老い易く、農成り難し”です。 動いてみる事で分かる事も多いのです。
頭の中でイメージを膨らませるのは大事な事ですが、現実を直視しないイメージは単なる妄想に過ぎない
のではないでしょうか? 頭をぶつける事で将来への展望が開けてくる事もある筈です。 一度や二度の
失望や落胆などこれから展開するルーラル・ライフへの”肥し”くらいに考えておけばいいのです。
無駄な”肥し”は作物の生育の妨げになるのかもしれませんが、”肥し”がなくっちゃ良い果実を収穫する
事などできゃしませんよね。 苦労しただけ、綺麗な花が咲くってもんですよ。
就農への対策、それは公的なサポートラインに頼るのでもなく、民間の事業展開に期待するのでもなく、
自らの頭で考え、足の向くまま気の向くままにさまよって見る事なのかもしれません。 あちらこちらで頭を
ぶつけ、足りない物や思い違いをしていた事を正し、自分が本当に求める物が浮かび上がってきたら、声
をあげて発言してください。 そうする事で、公的なサポートラインは一層その効果を上げる事が出きるで
しょうし、民間からの事業進出も盛んになるはずです。 ひいては、それがこの国の農業に一大転換期を
もたらすきっかけになるはずです。 その事が敗戦後、驚異的な工業の発展を遂げ、表面的には豊かに
見えているこの国に欠けていた”何か”が見えてくる瞬間となるのではないかと考えております。
次回は今月末までに、就農者が求めているサポート内容についてご報告したいと思います。
’00 10/3
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