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   知的所有権と特許、実用新案

 知的所有権ってご存知ですか? ルーラル・ライフには何だかそぐわない言葉のようですが、実際はどう
なんでしょう? 毎日携わっている農業にも数多くの特許が存在しています。 その多くが、公的な研究所
や企業が所有しているのですが、生活の中から生まれてくる特許というのも数多く存在しております。
ITが格段に進んでいる現在、新しいビジネスのやり方も場合によっては特許が成立するんですよ。 工夫
を凝らした、斬新で役に立つシステムを確立したり、実際に行っている農法で画期的なやり方を発見したら
即、特許の申請をして見ませんか? これはこれで、ルーラル・ライフの中で立派な商売になるお話です。

       

 今月9日、大宮市ソニックシティーで「チャレンジ!彩の国中小企業フェア」が開催されました。 その中
で”知的所有権”に関するブースがいくつか設けられており、結構な賑わいを見せておりました。
”知的所有権”とは、工業所有権として良く知られている”特許権”や”実用新案権”あるいは商業デザイン
等を対象にした”意匠権”、会社のシンボルマークのような”商標権”といったものや、文学や芸術などに関
する”著作権”等を顕したものです。 そのうち、一般に特許と呼ばれている物は、工業所有権の事を指し、
特許庁の管轄となっております。 特許庁が管理している特許情報の数は約4000万件に上り、かつては、
新しく特許の申請をする前に同様のものが既に特許として確立しているかどうかを確認するだけでも大変
な労力と時間を要したのですが、現在ではI.P.D.L(特許電子図書館)を利用すれば比較的簡単に特許
の有無やその内容を検索する事ができるようになっていました。(詳細はHPを参照)
例えば、もし私達が日常生活や農林業に関連した事などで、斬新で役に立ち今までに無かった物を発明
したり、従来のやり方とは違った手法などを開発したりすれば、それらを工業所有権として確立させる事で
自らの財産権として保護してもらう事ができるのです。 つまり、知的所有権は財産なんですよ。

 その為には、特許として申請したい事物がまだ特許として確立していない事を確認し、その内容を所定
の書類に記載の上、10万円超の手数料(審査請求料等)を添えて特許庁に申し込むのですが、そこは
それお役所仕事のことですから書類の書き方から何から事細かな決め事があり、素人にはかなり煩雑な
作業が待っています。 それらを公的な機関としてサポートしてくれているのが(社)発明協会です。
(社)発明協会とは、発明の奨励と工業所有権制度の普及を目的に明治37年に設立された公共法人で、
特許情報の公開や特許申請に関わる様々なサポート事業を行っております。 この法人のサポートを巧く
利用すれば、特許申請にかかる実費以外の費用はほとんど掛かりませんが特許の調査や特許申請の
実務は全て自分でやる事になります。 共同利用パソコンによる出願サポート(特許ひらめ木HPを参照)
等も用意されてはいますが、基本的には自己責任による自力救済で対処しなければなりません。

 一方で、民間のサポート機関として弁理士の制度が
あります。 弁理士の制度は明治32年に交付された
「特許代理業者登録制度」にその起源を持ち、昨年で
100周年となった工業所有権に関する代理制度です。
そこで、フェアの説明ブースに居られた飯郷特許事務
所の飯郷豊氏にいろいろお話を伺ってみました。
(左の写真はブースに居られた、飯郷氏です。)
 まず、特許事務所ではどんな事をしてもらえるのでし
ょうか? 一言で言えば、工業所有権に関する全ての
サポートを受けられるということになります。 特許の
調査や相談、さらには申請に関する実務の代理、また
係争になった場合のサポートまで幅広く面倒を見ても
らう事ができます。 自分が発明、考案した事が果たし
て特許として認められるほどの事なのかどうかといった
事柄から、特許として認められた後の事まで依頼人が望む範囲でほぼ完璧なサポートを受けられます。
費用はどの位掛かるのでしょうか? 一応料金の目安は存在しておりますが、実際には依頼人との間で
話し合って決める事になります。 と言うのも、特許の申請はその内容によって申請に関わる実務に大き
な差が生じる場合が多く、一概には決められない場合が多いのです。 更に、特許に関わる仕事と言う
ものはお互いの信頼関係の構築が不可欠で、良好な関係を維持できなければ弁理士の仕事は困難な物
となり、ひいては依頼人の意向や利益を損なうことにもなりかねません。 チームワークと言えば、判り易
いかも知れません。 互いに信頼し、協力し合わなければ特許の成立は困難なものになると言えましょう。
弁理士さんと連絡を取るにはどうしたらいいのでしょう? 弁理士会のHPを参考にすれば、地域別の弁理
士リストを見る事ができます。 HP上には弁理士の活動内容や、困った時の”110番制度”等もあります
ので参考にしてください。 最後に、特許申請をしようとする場合にもっとも大事な事はなんでしょうか?
発明というものを最も良く知っているのは弁理士だと思います。 どのような物が工業所有権として認めら
れるのかを的確にアドバイスし、煩雑な実務を遺漏無く代行できるのは弁理士だけなのです。 自分の力
で申請まで行うのも一つの方法ですが、有能な弁理士と良好な関係を構築し効果的に特許の申請を行え
るようにするのが最も有効な手段といえるのではないでしょうか。       

 何はともあれ、特許に該当するような発明が無ければ何にもなりません。 ちょっとした閃きで特許を
取得した人もたくさんおられる様ですが、農業に関するかぎり学際的な部分を除けばそれ程多くの特許は
まだ出願されていない様ですね。 現代は、ITの急速な発展で各種ビジネスのスキームも大きく変化して
きております。 農業に関してもウェブサイトを利用した多くの意欲的な試みが行われておりますが、これ
はやり様によってはビジネススキームとして特許を申請し獲得できる可能性もあるのではないでしょうか。
必ず、ITを絡ませる事が要点にはなりますが、農業製品の販売方法や作物の生育や家畜の飼育等から
今だかつて無いような独創的なアイデアが生まれたらそれは、立派に”工業所有権”として確立するかもし
れません。 都会生活の中ではたくさんの人々によって数々の工夫や発見が行われ多くの特許が成立し
て来ましたが、ルーラル・ライフではこれから多くの工夫や発見が行われる可能性が高いと言えるのでは
ないでしょうか? どうやら、ここにもルーラルとアーバンの融合が見られそうな気もします。

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