Diary Watching,Hearing,Feeling,...and more (2008/1-)

  

08/07/22

〈映画「マッハ!エンジェル」〉

制作:2006年(タイ)
監督:ポット・アーノン

チャーリーズ・エンジェルよろしく悪の組織と対抗すべく活動する5人の美女。
今回の事件は、海の生態系を守っているという「アンダマンの真珠」を狙い、その在り処を探るべく或る日本人に脅迫と誘拐を実行した組織との戦い。さらわれた少女ミキを取り戻し、アンダマンの真珠を守るべく5人のエンジェルが大活躍。
走れ!!撃て!!戦え!!マッハ!エンジェル!!

とか盛り上げてみましたが、こう、なんちゅうか…
基本的にグダグダの「かくし芸大会」レベルの出来です。
さすがに過大な期待は持たなかったので、さほどショックは受けませんでしたけどね(笑)

5人のエンジェルは、まぁ全員が全員ではないもの、けっこう美人さんで、素手のアクションはなかなか頑張ってました。
んが、グダグダの脚本と笑えないギャグの洪水にアップアップです。
いちばん大事であろう、「アンダマンの真珠」や「ミキとミキパパ」の話しは何処へやら。時々思い出したようにストーリーに顔を出しますが、解決する気があるのやら、ないのやら。

いや、たぶん、バカ映画の好きな連中で集まって、酒でも飲みながらワイワイ見ると楽しいと思いますよ。
なんせエンジェルたちは美人さんなんだし。あ、でも、せくしーなダンスはありますが、脱いだりしませんよ?
あと、ミキが空手で大活躍しちゃうのでエンジェル要らなくね?というツッコミも禁止。

08/07/21

〈映画「崖の上のポニョ」〉

制作:2008年(日本)
監督:宮崎駿

ストーリーは、まぁ、そこら中で宣伝されていると思うので、割愛(笑)

今回の作品は特にメッセージ性も込められていないストレートなもので、人魚姫やニーベルンゲンの指輪のようなストーリーです。(ポニョの本名も「ブリュンヒルデ」ですしねぇ)

アニメーションとしてのクライマックスは映画の前半部分、「ワルキューレの騎行」に似せた劇伴(<ほら、ニーベルンゲンだし、確信犯でしょ)に乗せて「コナン走り」をするポニョが、「ルパン並のドライビングをするチンクエチェント(っぽい軽自動車)」を追いかけるシーンです。はい、だいだい「絵」が浮かびますねー(笑)

個人的に、今回は全編手描きに戻して良かったなぁと思えるのは、ポニョの暴走で海の中がデボン紀に戻ってしまったシークエンスがあるからでして、ココが普通にリアルだと、画面がそうとう気持ち悪かったんじゃないかと。

声を当てているのは、相変わらずタレントさんたちです。出来の方は、所ジョージさんが全くダメで、天海祐希さんは意外とOKだったかな。いまさら本職の声優には戻さないんでしょうねぇ。残念。

ま、ざっくり言えば、監督の狙いどおりに子供連れの家族にぴったり、の作品でヨロシイんじゃないでしょうか。
肩の力は随分ぬけてますんで、気軽に見られると思いますよ。

08/07/15

〈映画「ミラクル7号/長江7號」〉

制作:2008年(香港)
監督:周星馳(チャウ・シンチー)

ティー(チャウ・シンチー)とディッキー(シュー・チャオ)は親一人子一人の父子家庭。
ゴミ捨て場に隣接する、取り壊し途中のアパートに住む超貧乏な家庭ながら、息子を良家の子女が通う学校で学ばせるため、ティーは工事現場で昼夜問わずに働いている。
とはいえ学もなく手に職があるわけでもないティーの稼ぎは微々たるもので、息子に履かせる靴はゴミ捨て場で拾ってきたもの。

金持ちの子供が自慢したペットロボットの玩具をディッキーにねだられても、もちろん買ってやれるわけもなく…

ある日、運動靴が壊れて体育の授業へ参加できなくなったディッキーのために、ゴミ捨て場を漁っていたティーの目の前でUFOが飛び去り、後に残されたのが、まるで緑色のゴムボールのような物体。
ディッキーの玩具として与えてやろうと家に持ち帰ったところ、ひょんなことから、そのゴムボールが変身(変型?)して四足の生き物に!宇宙から来たペットに対して「ドラえもん」のような活躍を期待するディッキーは、意気揚々と学校へ…いじめられっ子のディッキーは、クラスメートを見返すことが出来るのか?



「少林サッカー」や「カンフーハッスル」で御馴染みのチャウ・シンチー最新作。
あまり入りが良くないという噂を耳にしていると、あれよあれよと言う間に公開の規模が縮小されて、終日の上映はナシ…。
実際、休日の午前中とはいえ館内には4人しか客がいません。えー、みんな「少林サッカー」好きだったじゃん?なんで?インディジョーンズを筆頭とする競合と、公開のタイミングが重なってしまったのが敗因でしょうか…それともシンチー作品らしからぬイメージが、元々のファンまでも敬遠させてしまったのか…

さておき。

今回はシンチー作品にしては過剰な演出も殆ど無く、ストーリーもそれほど難しいものでもなく、ファミリー向けとしては丁度良いものでした。ちゃんと泣ける「ええ話し」になっていて、館内の女性陣はマジ泣きしてましたよ。

もちろんシンチー作品なので、お約束のパロディもギャグも控えめながら散りばめられていて、どんなドタバタが繰り広げられるのかと思いきや、なんとクライマックスでの大事件!ここでのディッキーが泣かせるんですよ。ベタベタなんですが上手いなぁ、と。

日本人的な感覚で見ると、日雇い労働のティーは正直者でもありながら、実際には頑固で融通の利かない男ですし、ディッキーも可愛いだけでないズル賢さを持つ子供だったりして、ちょっとズレを感じざるを得ない部分もあります。とはいえ、現実にはもっとタフでないと生きていけないのが、今の中国の底辺層でしょうね。

香港映画ファンとしてはつくづく残念なことにロケ地が寧波という本土の都市でして、町並みも、ティー達の住む壊れかかった家と建築現場以外は、小綺麗な学校や公園という、まるでテーマパークのような場所しか映されません。今の中国本土こそ、チャイニーズドリームが有り得ない場所に思えるんですけどね。

08/07/09

〈これが大人のすることか…〉

いやまぁ、久っしぶりに呆れさせてもらいましたよ、というお話し。

実は今、某電器メーカーの研究セクションから、新技術のプレゼンを受けているんですね。

その中で、より具体的に突っ込んだ情報交換をするために、NDA(機密保持契約)を結ぶ必要が有ったんですよ。で、先方から契約の雛型を頂き、法務部門に文言のチェックをお願いしたんですわ。その依頼書を担当者へ出したのが、2ヶ月ほど前のこと。

通常スケジュールなら2週間でチェックが終わり、修正要望がフィードバックされてくるので、それを先方に伝えたうえで内容をすり合わせて、実際の締結に至る、という段取りでして。

そりゃ実際のところ、色々な事情で業務の進行が滞ることも有りますわな。

しょうみのハナシ、ウチの業界で最大の催しモノやら株主総会も有ったので、ちょっと余裕を見つつのタイミングで返送をお願いしたんですよ。それが3週間ぐらい前だったかな。

ところが、何度も何度も電話やメールで連絡する度に「今週中には」とか「2.3日中には」という返事が戻ってくるばかり…

NDAを持って次のプレゼンにしましょう、と、現場同士では話し合いも出来ていて、とうとうその前日になったのが、今週の月曜日。

さすがにギリギリなので、担当者に内線電話を掛けてみると

「この電話は電波の届かないところにあるか、電源が入っていません」とかメッセージが返ってきたんですよ、これが。

いやいやいや、と心を落ち着けて法務の他のメンバーに電話を入れたら「○○さんなら会社に来てますよ」
ですってよ!奥さん!!

!!!!!

てンめぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

会社で居留守!
大人なのに居留守!
自分が仕事をしなかったから何度も何度も連絡が入ってくるのに、居留守!

ありえないでしょ?

これなんてサボタージュ?

キミは労働者の権利でも主張してんの?

なんなら一緒に肩組んで「インターナショナル」でも歌ったろか?あぁん?

あまりにも腹が立ったので法務部門の上司に連絡入れて、翌日の商談までに必ず社長印を貰って来てくれ、とネジ込みましたよ。

ま、実際一日も要せずに、契約書の修正から製本から捺印まで済ませて持って来やがりましたけどね。
やれば出来るやん。
ってか、なんやそれ。人怒らせて追い込まれれば一日掛からへんやん!日頃どんだけサボってんねん。

もちろん強烈なクレームを入れさしてもらいましたさ。

何処の部門にも、底抜けのアホはおるという事ですな。

どっとはらい(<じゃねーよ!バーヤバーヤ!!1)

・・・これも大人の書く文章じゃないわな。すんません(笑)

08/07/02

〈映画「ファイヤーライン/十萬火急」〉

制作:996年(香港)
監督:ジョニー・トー

日本未公開の名作を集めて上映される「香港レジェンド・シネマ・フェスティバル」にて。

「悪運部隊」と仇名される、慈雲山消防局レスキュー部隊の活躍を描くアクション大作。
ひとことで言ってしまえば、香港版「バックドラフト」です。猪突猛進型のチーフ老總にラウ・チンワン、有能なNo2の女性隊員にルビー・ウォンと、後のジョニー・トー作品では常連となる面々が出演しています。

勇気がありレスキューのテクニックも高いチーフは、あくまでも人命救助を優先する指向のため、昇任試験でも落とされつづけ、上司と衝突することもしばしば。
出動中の事故で重症を負ってしまった局長に代わり配属されてきた、規律優先型の新任局長の張(アレックス・フォン)ともソリが合わない。それでもチームの堅い結束を武器に数々の任務を遂行してゆく。繊維工場で起こった火災に出動した悪運部隊の面々は、序々に規模を拡大してゆく火事に翻弄されながら、懸命の救助活動へ奔走し自身も絶対絶命の危機に巻き込まれてゆく。というストーリー。

物語の前半は小さなエピソードを積み上げて、隊員それぞれの人となりや関係を描き、後半のクライマックスでは、実際の工場を使って災害の迫力を見せます。

後半の畳み掛けるような展開の中、先に描かれていた関係に変化が現れていくのも見どころです。張局長とチーフがお互いを信頼しあってカバーしたり、あるいは昇任試験の監督であった総監のチーフを見る目もガラっと変わって行き、全員がこの災害に立ち向かうべく活躍します。

その中でも「ああ香港映画!」と思ってしまうのは、工場の責任者がシレっと違法改修を告白したり、危険物の貯蔵をほのめかしたりするところでもあり、また前半の「家族が作ったスープ」という御馴染みのネタであったりします。

役者目線で追っても、いつもの不器用で男気のあるラウ・チンワン、キリっと凛々しいルビー・ウォン、また相変わらず家族関係に恵まれないアレックス・フォン(笑)と、香港映画のファンにとってニヤニヤ出来ること請け合い。
また、唯一の悪役(と、言っていいんだか)にラム・シューが出演。でもテロップでは「事務」(笑)

あと特筆すべきは、火事の描写。
当時はまだCGによるVFXが発達していなかったので、ほぼ100%が本物の火と思われますが、これが凄い迫力です。役者も容赦なく火にまかれ水を被り、あちこちで爆発は起こるわ、ガレキは落ちてくるわ…かなりスタントを使っているんじゃないか?とも考えましたがマスクの中は、本物の役者さんなんですよ。よくこれで怪我をしなかったもんだと思います。
その工場での撮影しかり、多数の消防車の出動しかり、かなり大掛かりで予算も掛かっていそうです。

男くさいタイプの香港映画が好きな人には、必見の一本。

08/06/27

〈小説「宿命/東野圭吾」〉

色々書くとネタバレしてしまいそうなので、内容は割愛。
もの凄ーくサラっと触れておくと、ある一族に起こった殺人事件をメインに据え、それを捜査する刑事の過去からの宿命が絡んでくるというもの。

その宿命の部分が後の「変身」や「パラレルワールド・ラブ・ストーリー」などに繋がるもので、東野作品の重要な一角を占めるテーマでしょう。
たぶん、ここで受け付けられない人もいるんじゃないかなぁ…と思います。このテーマを荒唐無稽に感じるのか、それとも有り得るものとして受け止められるのか。たとえば「ガリレオ」のシリーズのようには万人には勧めにくい作品ですね。

08/06/17

〈映画「the EYE2/見鬼2」〉

制作:2004年 (香港)
監督:バン・ブラザーズ

失恋旅行(あてつけ旅行かも?)でタイへ行った雑誌編集者のジョーイ(スー・チー)は、ホテルの部屋で睡眠薬を飲んで自殺を図る。救急処置で一命を取りとめるものの、それ以来、様々な霊が見えるようになってしまう。次々起こる霊障だけならまだしも、ふられた相手と話しをするために電話をしても相手にしてもらえず、妊娠の事実も告知されて、更に精神的に追い込まれてゆく。それでも、なんとかシングルマザーで子供を育てる決心をした矢先、出血で運び込まれた病院のエレベータの中で、妊婦に取り付こうとする霊を観てしまう。自分に付き纏っている霊の正体を突き止めるべく、調査を始めたジョーイの知った事実は…


ある程度、内容にハズレがないだろうと借りてみた、パン・ブラザーズ作品の5本目。
今までに観たのは「the EYE」「リサイクル-死界-」「妄想diary」「ゴーストハウス」の4本ですが、今回が一番「あれれ?」な出来でした。

他の作品を一言で表すと、映画としてのまとまりも良くて怖い「theEYE」、不思議なイマジネーションの「リサイクル-死界-」、精神的に怖い「妄想 diary」、それにビジュアルイメージの不気味な「ゴーストハウス」と、それぞれにオススメポイントが有りました。ところが今回の「theEYE」は怖さが少しマイルドで、どちらかといえばグロい(笑)のと、結局あまり何事も解決してないっぽいところが「むむむ」な感じです。
もしかすると、女性、特に妊婦さんが見ると、それはもう怖い作品かもしれません。なんと言っても、生まれる直前に霊が赤ちゃんに入っちゃうんですからねぇ…。しかも霊といってもなんか黒くてモヤモヤした、あまり素性の良さそうで無いヤツが。
あと、浮気をしている男性が観ても怖いかもしれない(笑)くわばらくわばら

08/06/15

〈ゲーム「METAL GEAR SOLID 4」〉

先週の木曜日に、ついに発売された「MGS4」
まずはノーマル一周目をクリアしました。システム的にはシリーズ共通のもので、特に大きな変更はナシ。ノーマルでの手ごたえは、3と同じくらいですね。1と2に有ったソリトンレーダーが、3以降無くなっていて、それによって少し難しくなってます。

なんだかプレイステーション3の将来を背負わされたような扱いで、正直それほど万人向けの作品かなぁ、と思います。そもそもマニアックなゲームだったはずなんですが…。そんな扱いだからか、アンチも出てきていて難儀やな、と。

なんしか「ソリッドスネーク」の物語はこれで終わるので、MGSオールスターズ(笑)の出演のもと、広げた風呂敷も殆ど綺麗に畳んで、色々なナゾや積み残しもオチをつけられていました。
あのジョニーの扱いの、あまりの良さには驚きましたけどね(笑)

08/06/13

〈映画「七人のマッハ!!!!!!!」〉

制作:2004年(タイ)
監督:パンナー・リットグライ

警察特殊部隊員のデュー(ダン・チューボン)は、隊長とともに麻薬王ヤン将軍のアジトに突入。ヤン将軍の身柄確保には成功したものの、時限爆弾を止めるために隊長は犠牲になって命を落としてしまう。失意のデューはテコンドー選手の妹たちとともに、スポーツ省が主催する慰問団に同行して山間の村へ。村人たちとの暖かな触れ合いも束の間、ヤン将軍の部下たちが武器を持って村を占拠。無抵抗の村人はバタバタと打ち倒され、残った者たちは人質となってしまう。麻薬組織はヤン将軍の引渡しを要求し、それが果たされない場合には村人を次々と殺害することを宣言。刻一刻と期限の迫るなか、デューたちの運命や如何に!

「これは凄い!」と言わざるを得ないアクション物です。「マッハ!」でも相当驚きましたが、このあからさまに「二匹目のドジョウ」を狙ったタイトルの作品が、ここまでやってくれるとは…いや、タイトルは日本の配給会社が付けたんで、製作者の責任じゃないんですけどね(笑)
今回の主演は「マッハ!」や「トム・ヤム・クン」のトニー・ジャーではなく、ダン・チューボンという新人さんらしいんですが、アクションには全く遜色がありません。

(以下ネタバレ有りです)

ぶっちゃけ、ストーリーも脚本も穴だらけ(笑)
それでも表現がかなり容赦なく、麻薬組織は極悪非道にも女子供に関係なく撃ち殺しますし、麻薬王の奪還どころかバンコクへ向けて核ミサイルを撃ちやがります。対して、反撃する側の村人たちも、主人公のデューをはじめ慰問団のスポーツ選手は当然として、村人のおじいちゃんから、片足の若者、はては小さな女の子までもが組織へ反撃するんですよ。7人どころか「全員がマッハ!」です(笑)

映像としての大仕掛けなところでは、冒頭のヤン将軍確保のシークエンスでも家々をなぎ倒してトラックを走らせるわ、ラストには、村全部を爆破しちゃうわ…
などなど、予想を超えた怒涛の展開に呆然とします。

もちろん、アクションはノーワイヤーで、CGも最低限にしか使っていません。
ジャキーチェン主演作のような、肉体派アクションが好きな人には、超オススメ。

08/06/10

〈映画「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」〉

制作:2008年(アメリカ/イギリス)
監督:アンドリュー・アダムソン

もちろん前作からのストレートな続編で、ベベンシー一家の四人兄弟が主人公。

前作のラストでナルニアから現代のイギリスに戻った彼らが、再び向こうの世界へ呼び戻されるところからスタート。兄弟が統治していた間は平和だったナルニアは、彼らの帰還後1200年を経て様相が一変。人間のテルマール人が世界を支配し、ナルニアの住人たちは森へと追いやられていた。テルマールの王子カスピアンは、王位を狙う叔父に追われて森へ逃げ込み、ナルニアの民に救われる。角笛の力でナルニアに呼び戻された兄弟とも合流して、人間たちの手から世界を取り戻すべく戦うことになる。という大筋。

原作を読んでいないので物語そのものへ突っ込むのはアレですが…
とにかく「デウス・エクス・マキナ」なお話しで、カスピアンも兄弟もナルニアンを率いるのは良いものの、彼ら自身の手では勝ちを得られない体たらく。唯一、長男のピーターが、テルマールの指揮官ミラース(これが、くだんの叔父さん)と一騎打ちをして優位に立つくらいがせいぜいで、「君らはいったい何の為に呼ばれたん?」な状態。
もちろんハッピーエンドで終らせるために必要で呼ばれてるんですが、それって○○だけが来れば良かったんでね?と(笑)
あと、兄弟たちがけっこう殺伐としていて、長女のおねぇちゃんも躊躇うことなく人に弓を引き、末っ子すらナイフを振り回すんですよ。大丈夫なのか?(笑)

いや本当のところは、実にキリスト教的な示唆が端々に含まれているので、それほど単純に割り切っちゃダメなんですけどね。もう、あからさまに「人間」であることが偉いというオハナシなんですよ、これ。

あと、監督の興味がそこになかったようで仕方ないところですが、「世界」が物凄く狭いんですよ。ナルニアを支配しているという人間たちも、小さな城下町に引きこもりしてますし、決戦の場も、なんだか廃墟のある草っぱらでして。人やナルニアの版図ってのは、もっと広いんじゃないの?ってのも納得の行かなかったところ

08/06/07

〈またひとり…〉
つい先日、クラーク氏の訃報について書いたように記憶していますが、今度は国内から悲しいお知らせが…

我々のようなロートルSFファンから「宇宙軍大元帥」と親しみを込めて呼ばれていた、野田昌宏氏が昨日、お亡くなりになったそうです。享年74才。

野田氏は、一般の方にはあまり知られてはいませんが、アメリカのSFパルプ雑誌や映画の紹介に尽力され、肩肘の張っていない、エンターテイメントとしてのSFの普及に、とても大きな役割を果たされた方です。

専業の作家ではないものの、独特の語り口で書かれたユーモアにあふれたSF作品も数多く著されました。また本業のTV番組制作では、日本テレワーク時代に「ひらけポンキッキ」や「料理の鉄人」などを送り出しています。(ちなみに、ガチャピンのモデルでもあったりします)

国際共同ステーションへの日本の実験棟「きぼう」のドッキング成功を見届けてからのご逝去には、宇宙開発やNASAの活動の啓蒙にも力を尽くされた野田さんらしいよなぁ、と思わされることしきりです。

今となっては詮無いことですが、一般人の宇宙旅行が実現されるまで長生きして欲しかったな、と思います。

08/05/29

〈CD「EDWARD ARTEMIEV / THREE ODES」〉

ラトビアのバンドを紹介したならば、ゴリゴリの本場ものを紹介しなければならないでしょう(笑)

エドゥアルド・アルテミエフは、日本のプログレファンに最も親しまれたロシアの作曲者ではないでしょうか?もともとは、有名な映画監督のタルコフスキーの作品への楽曲提供で知られていましたが、彼のアルバムが日本でも出回るようになって、プログレマニアは度肝を抜かれました。いやこれ大げさなハナシではなくて。

ジャケット絵は2002年にCDで再発された際のもので、1984年の初リリース時には、内容に即してオリンピックを想起させるデザインでした。

そうなんですよ、このアルバムは西側諸国にとって「幻」となったモスクワオリンピックのために作られたサントラなんです。(CD再発ではボーナストラックが2曲追加されてます)

内容はヴァンゲリスのワールドカップアンセムや、ジョン・ウィリアムズのロス五輪のテーマにも引けを取らない勇壮でダイナミックなもので、特にソ連製キーボードが唸るバンドサウンドに、混声合唱団とオーケストラが絡むトラック7は鼻血モノですよ。

最近、このアルバムのディストリビュートをしていたレーベルが潰れてしまって絶版となったらしいんですが、シンフォ好きな人は中古屋ででも見かけたら迷わずゲットしてください。超オススメ



08/05/27

〈CD「ZODIAK / In Memoriam」〉

ちょっとサボっていた日記を、しれっと再開(笑)

「ZODIAK」というのはラトビア出身のグループ。初期はクラフトワーク的な音楽でしたが、時々シンフォニックファンにもアピールする曲を聴かせてくれます。これは1989年に発表された4枚目。たぶん、トータルでは一番シンフォニックな作風のアルバムです。

ラトビア出身のバンドを紹介するなんて、あまりに病膏肓なカンジでしょうが、80年代半ばにはソ連という国だったわけで、このバンドも国営のメロディアというレーベルからリリースされたアルバムを日本でも手に入れることが出来たんですよ。神田の新世界レコードとかで。

当時はキングレコードから「ヨーロピアンロックコレクション」と銘打たれたシリーズがコンスタントにリリースされていて、ゴリゴリのプログレではないながらも、ファンに取って魅力的なバンドが発掘されていた時期です。特に東欧は「EAST」や「OMEGA」など、実力的にも欧米に引けを取らないバンドが存在していました。
そこからちょっとズレた人間(笑)が、ソ連方面にも手を延ばし「アフトーグラフ」や「エドゥアルド・アルテミエフ」なんぞを喜んで掘り起こしていました。
「t.A.T.u.(タトゥー)」なんぞが出てくるよりも、ずっとずっと前のお話しです(笑



08/05/16

〈憧れ女性チェック〉

もしかするとイマサラかもしれませんが「憧れ女性チェック」をやってみたんですよ。 正直どうよ?な選択肢ばっかりの質問もあって(笑)アレでナニながら進めた結果が…

なんか凄いピンポイントなところを当てられてしまったたんですが! うひょーう。ドキドキー。


たぶん休日と夜間はサーバが込み合ってると思います。
負荷の少ない時に、どうぞ。

「憧れ女性チェック」
http://checker.heteml.jp/man/akogare.html


女性向けの憧れ男性チェックは、↓トップに遡ってください。
「お前さんをチェックします CHECHERfrom.tv」
http://checker.from.tv/


08/05/07

〈新書「オタクはすでに死んでいる/岡田斗司夫」〉

「いつまでもデブと思うなよ」もベストセラーとなった氏の最新著作です。「オタク学入門」や「いつまでも〜」が、いかに話題になろうとも、自分には、まったく不要の内容と思われたので手に取らなかったんですが、さすがにこのタイトルではスルー出来んでしょう(笑)ちゅうか、原本読まないと批判も批評も説得力ないですしね。

一読して思うのは、やっぱり「言語化」の能力と、その発表のタイミングが上手いよなぁ、ということ。本作は、やや遅いタイミングかなとも思えますけどね。

今までに、ロックもSFも(果ては「神様」までも)死亡宣告を受けましたが、それらに較べて「オタク」なんざ、世の中的には死んでてもあんまり影響なさそうなものですよね(笑)でもまあ、いちおうオタキングとして知名度もある氏が書く事での話題性は有るかと。

岡田氏を快く思わない人たちが、またぞろバッシングしてたりしますけど、それこそオタキング以前、「関西芸人」と呼ばれていたころからの言動を見る限り、書かれた内容には頷けるものもありますし、自分でも漠然と感じているところへの指摘はさすがだな、と。

ここで書かれているのは、いわゆるSFゲットー(笑)やアニメ界隈に嗜好を持つオタクですが、音楽とかでも状況はまったく同じなんですよ。非常に判り易い例で書けば、マリリオンは聴いてもジェネシスには遡らないとか、そういうコトです。余計に判りづらいか(笑)

それにしても、「オタクは死んだ」ではなく「オタクはすでに死んでいる」というタイトルを付けるところに、微笑ましいものを感じてしまうのは自分だけでしょうか?(笑)


08/05/05

〈映画「スーパーマン・リターンズ」〉

制作:2006年(アメリカ)
監督:ブライアン・シンガー

やはりボクらの世代としては、80年前後に制作された一連のシリーズと、それらに出演したクリストファー・リーブに纏わるエピソードを思い出してしまい、新作への気持ちもなかなか複雑なものがあります。とはいえ、さすがに「X-MEN」を撮ったブライアン・シンガーだけあって、ツボを押さえた良い出来のヒーロー映画になっていました。

ストーリーを敢えて紹介するまでもなく、帰ってきたスーパーマンが仇敵のレックス・ルーサーの野望を阻止する、という大筋は毎度おなじみのもの。

あわよくばシリーズ化するため(?)のネタの仕込みも押さえてあり、また、これまたおなじみの面々が活躍するものなので、出来れば先に書いたクリストファー・リーブのシリーズを見ておいた方が楽しめるでしょう。ってか、登場人物や彼らの関係については一切説明されませんから…

その「ネタ」についてなんですが、自分たちオールドSFファンにしてみれば、ラリー・ニーブンの例の短編が頭をよぎってしまって、アレでナニですが(笑)

またスパイダーマンでも描かれていたような、スーパーヒーローと善き市民との支えあいの構図が、最近のハリウッドのお気に入りのようで、本作にも同じようなエピソードがあります。アメリカ人にとって身近な、リアル世界のヒーロー(向こうでは、なんと、有名な消防士のカレンダーも売ってたりするんですよ)と自分たちとの関係を映画にも写すようになったのかなぁ、と思ったりもします。これもひとつのリアリズムなのかもね。

08/04/27

〈アニメ「マクロスF」〉

何年かぶりにTVアニメをきちんと見てます。

マクロスの新作の話しはおぼろげながら耳にしていましたが、DVDリリースだろうと決め付けていたところ、直前にTVの深夜枠だということを知って見てみました。

これでちょうど一ヶ月、4本の放映が終わったところで、クオリティの息切れもなく、過去作品のとのリンクもあってなかなか楽しめます。情報をイマイチ仕入れていないので知らないんですが、13本くらいで終わっちゃうのかな?

08/04/25

〈映画「エクスマキナ」〉

制作:2007年(日本)
監督:荒牧伸志

士郎正宗原作のCGアニメで、前作「アップルシード」とは連続した舞台と登場人物でのストレートな続編。

エクスマキナ(機械仕掛け)のタイトルが示すように、あるデバイスがキーになって、世界的なカタストロフに向かうのが大筋にあるんですが、何故だか全体に「ちんまり」とした印象。 黒幕からデバイスの意味から展開に至るまで、何ひとつ意外性がないからなのかもしれません。

劇中、キャプチャーで動きを付けた部分と、あからさまにCGアニメくさい動きのシーンのギャップが見える箇所もありますが、CGだからと言って叩くほどの欠点でもないです。 自分たちのようなポリゴンゲーム世代(ぎりぎりゲーム世代なんだからツッコミ禁止 笑)にとって、3DCGキャラが芝居をするのに違和感は無いんですよね。

CGでも、普通にアクション映画が出来るということは判ったので、もう少し大胆な脚本が望まれるというところでしょうか

08/04/22

〈映画「ナイトウォッチ/ NOCHNOI DOZOR」〉

制作:2004年(ロシア)
監督:ティマ・ベクマンベトフ


本国でベストセラーとなったファンタジー小説をもとに、三部作として制作されるロシア製のファンタジーシリーズ第一弾です。

数世紀前に休戦協定を結んだ、光の勢力と闇の勢力。光の側は「ナイト・ウォッチ」として闇の勢力を監視し、また闇の側も同じく光の異種を監視している。ナイトウォッチのアントン(コンスタンチン・ハペンスキー)はバンパイアを追う中で「災厄を招く呪われた女性」を見つけてしまう。

予言された大いなる能力を持つ異種の選択の時も迫り、アントンは仲間のナイト・ウォッチたちと奔走。災厄の呪いをかけたのは?光と闇の勢力争いに終止符を打つといわれる、大いなる力を持つものの選択は…というストーリー

まず、かなり好みは分かれると思います。なんせ登場人物が地味で、舞台となる街は真っ暗。ナイト・ウォッチの組織は
電力会社を隠れ蓑にしているので、駆けつけるのは作業用のバン。メトロの看板はロシア語で読めないし、とハリウッド映画とは全く違う見方を要求される作品です。

「異種」は「異界」を観ることも入ることも出来る能力がありますが、これがハリウッド映画なら現実の明るい世界と異界をコントラストで見せるのが常道と言えると思います。ところがこの作品は現実世界も暗い暗いロシアの夜で、どっちがどうなんだか判らなくなります(笑)

ビジュアルのイメージも、ハリウッド的なファンタジーとは違って、なかなか興味深いところ。

技術面では遜色なく、ストーリーも悪くありません。なんと言っても、次が観たくなってしまったのは、先の「ライラ」とは対照的です(笑)つい最近、第2作目の「デイ・ウォッチ」も日本で公開されたので、順調に完結することでしょう。

ちょっと変わったファンタジーに興味があるか、あるいは自分のようなロシアスキー(笑)にオススメの映画

08/04/19

〈映画「トランスモーファー/TRANSMORPHERS」

2007年 (アメリカ)
監督:リー・スコット

もう原題からしてパクリなわけでして。
もちろん大傑作である期待はコレっぽっちも持たずに、パッケのイラストの感じが少しでも再現されてりゃいいかと思って借りてみた、と。

えー。なんと言いましょうか。

便乗モノでも、ネタになりゃいいや、とか思っちゃダメですね。こう、腹も立たないし、当然燃えるところもないし、毒にも薬にもならなくて、コメントのしようが無いっす。

あえて言えば、65点くらいの才能の人たちが、30%くらいの予算で20%の熱意を持って作ったカンジ。

メカデザインに漂う80年代感と、センスのない画面に脱力するまでもなく、「フーン…」としか。

こういうのを時間の無駄というのかもね(笑)

08/04/14

〈映画「新世紀Mr.BOO! ホイさま カミさま ホトケさま」〉

製作:2004年(香港)
監督:ワイ・カーファイ

「あの」Mr.BOO!」が帰って来ました。っても、4年前の作品なんですけどね。

さすがにホイ三兄弟せいぞろいではなくて、キャストが一新されてます。それがもう、こんな錚々たるメンバーが何やってんねん。といい意味で呆れるほどの徹底ぶり

まずはマイケル・ホイの役はジョニー・トー作品でもおなじみの性格俳優ラウ・チンワン。
ランプの精?で某世界一有名な魔法使いの少年(笑)にそっくりのハニー・ポッポに、セシリア・チャン
チンピラの親分がこれまた実力派のバイプレイヤー、フランシス・ン。
他にも、ツインズにルイス・クー、チャン・シウチョンと、あの「ご本家」に加えてアンディ・ラウまで無駄に豪華(笑)

正味のハナシ、Mr.BOO!だし更にはリメイクだし、っていう意味では、こんなに豪華なキャストを揃えて、しかもアホアホ演技をさせる必要はないんですが、さすがにそこは香港映画。サービス満点です。

意外とちゃんとしたオチもついてビックリ!「インファナル・アフェア」とか撮ったすぐ後で、コレだからなぁ(笑)香港映画のバイタリティには勝てないっすよねぇ…

08/04/12

〈映画「クローバーフィールド」〉

制作:2007年(アメリカ)
監督:マット・リーブス

これはもう、明らかにネタバレされると面白さ半減と予想されたので打ち切りになる前に(笑)観に行ってきました。

予告を観て判るとおりの内容で、出てくるものは予想の範疇です。そうなんですよ、出てくるんです。ちゃんと。
最後までちゃんと見せないのかも?と思ってましたが、出ます。そういう意味ではちゃんとしてます。

話題のポイントである家庭用ビデオのスタイルは、終始徹底されていて、それ以外の画面は最後のテロップくらいです。

これが「世界中で酔う人続出!」とか煽っているもので、こちらとしては「んなーこたぁ無い」とナメてかかってましたが、あっさり酔いました。劇場でなければ酔わないと思いますので、そういうのに弱い人はDVDを待った方がいいかも

08/04/07

〈PSP MHP2G「ナルガクルガ」クリア〉

発売日に予約でゲットしておきながら、チマチマとしか進めていなかった「モンスターハンターポータブル2G」ですが、今作で初登場のモンスター「ナルガクルガ」をクリアしました。

ネコートさん(村上級)クエ☆8から☆9への緊急クエストなので、これを越さないと最終レベルにいけないわけで、「これは詰むな」と予想してました。
いや、だって、某大型掲示板でも詰んでる人が多いみたいでしたし、なんといっても上位で初登場じゃあ手ごわいに決まってるワケでして。

一週間くらいは詰んだまま進めないと思っていたところ、なんと2回の挑戦でクリア!本人が一番驚きましたよ(笑)

新モンスターなので様子見のため、まずは片手剣を担いで樹海へGO!攻撃も動きもトリッキーで、当たり前のように3落ちで失敗。

ゼニーだけは貯めておいたので、いま出来る中でも防御力があって有効そうなスキルをつけられるギザミ系を新調して再度チャレンジ。それに手持ちで防御の高いものを組み合わせて↓のようなセットで。

スキル/見切り+2と攻撃力UP(小)
イフリートマロウ
頭:シルバーソルヘルム(猛攻珠)
胴:レウスSメイル(空き)
腕:ギザミUアーム(名人珠)
腰:カイザーSフォールド(空き)
脚:ギザミUクリーブ(名人珠)

持ち物は回復系の基本セットと秘薬×2、罠系は無しのかわりにモドリ玉と、その材料10セットを持ち込んで、すぐ逃げられるように(笑)

基本は避けて切るだけ。トゲトゲの尻尾攻撃が怖いんですが、とにかく腹の下にもぐるくらいの勢いで密着して切っていればOKなカンジ。中途半端に離れていると、飛び掛りをくらうので却って危険。


でもって討伐後のお楽しみ、新武器は↓(上から大剣/太刀/片手剣/双剣/ハンマ/笛/ランス/ガンランス/ライトボウガン/ヘビィボウガン) 近接武器は、特に属性とかはなく白ゲージ付き。ボウガンに至っては基本グラフィック流用という、しょっぱい内容。 アイコンにしている新モンスターに、それは無いわ…

ヒドゥンブレイズ 912
ヒドゥンサーベル 912
ヒドゥンエッジ  266
ヒドゥガー    266
ヒソゥンブレイカー988
ヒドゥントーン  988
ヒドゥンスティンガー437
ヒドゥンガンランス 437(通常型)
ヒドゥンゲイズ  204(速)Lv1徹甲弾速射会心40%
ヒドゥンスナイパー276(速)

08/04/04

〈誕生日だというのに!いうのに!〉

朝からゲンナリ事態が連発中。
もうね、大阪帰るから捜さんといてくれ!と書き残して失踪したい気分ですわ。
しょぼぼぼーん。

08/04/03

〈映画「西遊記リローデッド/情癲大聖」〉

製作:2005年(香港)
監督:ジェフ・ラウ

リローデッドですよ。リローデッド。
誰もが知っている、あの「西遊記」をベースにパロディをたっぷりと織り込んでラブロマンスをやっているという、いかにもな香港映画です。B級感満載なのに、どうもけっこうお金が掛かっていそうなのが、また…
音楽もなんと久石譲!これがまた無闇に盛り上げる効果を上げています(笑)

ざっくり紹介しておくと、登場人物は西遊記とほぼ同様。 今で言うところのインド(?)に到着した三蔵法師(ニコラス・ツェー)の一行は、妖怪の罠に嵌り捕らえられそうになります。孫悟空の機転により、三蔵法師だけが辛くも逃げ延び、別の妖怪が棲む村に匿われることに。三蔵は彼を助けた醜い妖怪メイイム(シャーリーン・チョイ)とともに、捕らえられた悟空たちを救出に向かう。

とまぁ、つまりは孫悟空他の部下達は開幕早々に捕まってしまい、ほとんど出番がありません。ストーリーの主軸は、三蔵とメイイムのラブロマンスなんですよ。

三蔵法師は平和主義者で、いつも話し合いで物事を解決しようとするのに、キレるといきなり超人的に戦いはじめたり、南大門が宇宙にある不思議ゲートだったり、異星人が絡んできたり、寒いギャグがあったり、とグダグダ。

せっかく出てくるシャーリーン・チョイも、香港映画で良くあるブスメイクをしていて、彼らの感性がよくわかりません。妖怪らしいメイクにしておいても、なんら不都合のないストーリーなのに、何故か吹き出物はあるわ、乱杭歯だわ、ブタ鼻になってるわ…メイイムは、実は○○○だった!というバレバレの伏線(笑)を活かすためなんでしょうけどねぇ…。酷すぎ。

全体を通しても、超ハイテンションな戦闘場面と、ゆるーいロマンチックな場面の時間配分を間違えたようにギクシャクしてますし、居た堪れないギャグとギリギリのギャグだかパロディだか良く判らないシーンはありますし、そうとう混沌としています。

やりたいことを全部取り込んでみましたという、香港映画らしいといえばらしい作品ですが、もうちょっと整理して編集を考えたら傑作になったろうに、と思える非常に残念なデキ。

とはいえ、見どころもけっこう有ります。
ロケとCGを組み合わせたスペクタクルなシーンの迫力や、水墨画的な処理の斬新なCGI、それにハッとさせられるようなカッコ良いシーンも時々(笑)有ったりして。

ストーリーのオチも、なるほどリローデッドだわと納得できるものですし、メイイム役のシャーリーン・チョイは大活躍しますし、香港では大ヒットしたというのも納得です。

色々と残念な作品ですが、That's香港映画!ではありました。

08/03/20

〈クラーク氏 逝去〉
昨日のニュースですが、現代SF小説の第一人者であるA.C.クラーク氏が逝去されたそうです。

自分に本格的なSFを面白いと思わせてくれたのは、クラーク氏の諸作品だったので非常にショックではありますが、年齢的なことを考えても大往生でしょうから、ただただご冥福を祈るばかりです。

大きな業績を上げたあと、自身の好きなスリランカへ移り悠々自適な生活を送られていたはずですので、悔いなども無かったことでしょう。

これでアシモフ氏も、ハインライン氏も、クラーク氏も居なくなってしまいました。寂しいですね。


08/03/16

〈映画「バンテージ・ポイント」〉

制作:2007年(アメリカ)
監督:フォレスト・ウィテカー

国際テロの対策会議のため、各国からの首脳が集まったスペインのマヨール 広場。アメリカ大統領が市長に続いて挨拶に立った、その時。2発の銃声が響き大統領が狙撃される。大きな混乱に陥った会場に追い討ちをかけるように爆発が起こる。一年前に大統領の暗殺を身を挺して阻止した、ベテランのシークレットサービスバーンズ(デニス・クェイド)は、垣間見た狙撃犯を追って奔走する。

偶然に居合わせた観光客のハワード(フォレスト・ウィテカー)が撮影したもの、TVディレクターのレックス(シガーニィ・ウィーバー)が中継車のモニターに 写したものは…

色々な映画紹介でも言及されているように、事件の前後を違う視点で何度も繰り返して見せ、少しづつ新たな事実とヒントを見せて行く、という手法を取っています。

正直、ちょっと飽きるかな?と思っていたんですよ。考えオチ系かと(笑)ところがところが。変なミスリードもさせないですし、映画の中盤で事件の構造が明らかになると、その後は息もつかせない大アクションへ移行します。

犯人については、実は相当早いタイミングで目星が付いてしまうんですよ。ただ、観客に対して誠実でない映画の場合、卑怯な事にとんでもないモノを引っ張ってきて辻褄を合わせる場合があるので、警戒してました(笑)今回は全くそういうやり方ではなく、正直な映画としてキチっと見れば大丈夫です。

全体を通してのスピード感は、ここ最近で観た映画の中では随一でした。

ところで、実は一番タフだったのが、ただの観光客のおじさんのはずだったハワードというのが、ビックリ!(笑)

08/03/09
〈映画「the EYE(アイ)/見鬼」〉

制作:2002年(香港/タイ)
監督:パン・ブラザース(オキサイド・パン/ダニー・パン)

幼い頃に失明したマン(アンジェリカ・リー)は20才になり角膜の移植手術を受け視覚を取り戻す。おぼろげな視覚のなかで有り得ない黒い人影と、死んだ人間が見えるようになってしまう。精神的に追い詰められてゆくマンは、彼女に想いを寄せるカウンセラーとともにドナーの過去を求めてタイへ行く。そこで知ったドナーの少女の過去とは…

とまぁこれだけ書くと、ありがちな角膜移植モノのサスペンスなんですが、物語も落ち着いた頃に、あと一押しがあってビックリ!

途中、「マンは冒頭で○○○いた」とか「ドナーが実は○○」とか、色々と予想どおりのオチになるのかと何度か思わされたんですが、意外や意外。冒頭からの仕掛けも最後に上手く回収されていて、物語に対して誠実に取り組んでいるのが好印象。

大傑作とまでは言わないものの、欧米のホラーや日本の作品とはまた違った面白さがありました。


08/03/07

〈映画「この胸いっぱいの愛を」〉

制作:2005年(日本)
監督:塩田明彦

というわけで、ノベライズと順序が逆ながら観てみました。



…えー…

だめだよー。放映時間に合わせてカットしちゃあ。
色んなエピソードはしょりすぎじゃね?

え?

あ、これDVDだっけ?

あ…(´Д`)

あのノベライズが、どれだけ丁寧な仕事なのか、よーくわかりました。
やっぱカジシンは素晴らしいわ。

08/03/05

〈SF「時砂の王/小川一水」〉

タイトルは「ときすな の おう」と読みます。

26世紀の初頭、人類はETからの侵略を受け地球は壊滅。木星より外側の軌道に撤退して反攻を成しつつある人類に対して、ET側は時間遡行の技術を用いて過去へとび、歴史の改変を図る。知性体として開発されたオーヴィルたちは「メッセンジャー」と名づけられ、ET同様に過去へ遡り当時の人類と共闘してETの目論見を阻止する行動に移る。

もう一人の主人公は、そこから下ること二千年前の日本に有った邪馬台国の女王である彌与(みよ)彌与は国閣(くにのたかどの)に見出され、巫王として推挙をうけて「卑弥呼」を名乗っている。宮を抜け出した彌与は物の怪に襲われたところをメッセンジャー・Oに助けられる。古くから伝えられる「使令(つかいのおきて)」の使者として迎えられたメッセンジャーOは「使いの王」として、彌与とともに物の怪(=ET)を退けるべく戦うことになる。

奇しくも三作連続でタイムトラベル物。
特に先の「カウル」とは、時間遡行の中での戦いという点では共通するものの、かなりの違いがみられます。なんと言っても、短くコンパクト!(笑)ただし半分のボリュームとはいえ、中身の濃さでは決して「カウル」に劣りません。

AD.200年代と、その他のオーヴィルが係わる時代とをザッピングすることで、展開にメリハリもついて読んでいて面白かったです。ただし、頭の中で今が時間軸のどの位置なのか、どのエピソードがどう係わっているのか?を整理して読む必要があります。

また、それぞれの章に「Stage-448 JapanA.D.248」「Stage-002 EarthA.D.2119」などの時代と場所、それにステージ数が表記されていて、第一章は「Stage-448」 物語の中で、これの意味するところを理解すると軽く呆然とさせられます。

面白いのは、今までのタイムトラベル物は、時間旅行者の行為の影響について、かなり厳密に設定されて来ましたが、本作も「カウル」も、そのルールを変えてきているのが目新しいところです。

作中から引用すると
「あまり遠すぎる過去にダメージを与えても、人類が復活してしまうからです。生物進化の適応力は極めて強力なので、大きなダメージを与えても、時間さえあれば必ず再生します。(以下略)」とのこと。つまりは、石を一つ動かすことで人類が現れなくなる、というようなキチキチのルールだけではなくなった、ということです。

他にも、遡行の影響で現れた「別の時間枝」からのメッセンジャーが「原時間枝」へ現れるなどのエピソードもあり、タイムトラベルテーマの作品にも色々な新しいアイデアが付加されているんだなぁ、とこれからの作品が楽しみになります。

さて本作では、舞台の半分がA.D.248年の彌与の時代になります。なぜならそこが「時間戦略的な拮抗点」であり、ここで負けると人類が大きなダメージを受けてしまうからです。

大きなネタバレは避けますが、実はその彌与の時代も、今まさに僕たちがいる時代へは連なっていないということに気付くべく、色々とヒントが提示されます。

もちろん彌与の時代、邪馬台国のある倭の時代での戦いの帰結が、ラストへと繋がるわけですが、その結末はここでは書きません。

なかなか上質かつ判りやすい物語で、高校生くらいに読んでいたら一生モノの読書経験になっただろうなぁ、と考えるとちょっとくやしい(笑)

08/03/04

〈映画「リサイクル-死界-/RE-CYCL 鬼域」〉

制作:2006年(香港/タイ)
監督:パン・ブラザース(オキサイド・パン/ダニー・パン)


小説家のディンイン(アンジェリカ・リー)は、著作が映画化されるほどの売れっ子。次回作として選んだテーマは「ホラー」
完成より先に発表されてしまった、その作品を書き進めると、彼女の周りで不可解な現象が起こり始める。誰もいるはずのない室内に人の気配を感じ、うめき声しか聞こえない電話が掛かり、路地裏で見上げた空には異様な光が…

ある日、書きかけの原稿のとおりエレベータに乗り地上階に降りたはずが、不思議な廃墟に出てしまう。そこは、「忘れられたもの、捨てられたもの」が集まる異世界だった。ディンインは、異世界で知り合った少女とともに、現実の世界へ戻れるはずの場所、「中継点」を目指す。というストーリー。

まず前半で描かれる世界は100点満点。正直、「サイレントヒル」や「サイレン」などの日本のゲームと同じイメージソースですが、廃墟として再現された香港の街や、本が賽の河原のように積み上げられた部屋などの「絵」は非常にインパクトがあります。

この前半のホラータッチから一転して、後半はダークファンタジーとでも言うべき展開に。これをどう捉えるかによって作品の評価も変わる点ですが、自分としては新しいホラーとして面白いと思いました。およそ意外性は無いものの、実に東洋的な概念の作品になったかな、と。

ラストはもしや夢オチ?と思わせておいて、主人公は実は○○の○○○○というオチに。ハッピーエンドかもと誘導しておいてのこの結末にびっくり


08/03/01

〈映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤」〉

制作:2007年(アメリカ)
監督:クリス・ワイツ

ずいぶん前から映画館でもTVでも、予告編がバンバン流れているので、おおよそのイメージは、どなたもお持ちでしょう。

この世界と良く似たパラレルワールドが舞台。真実を示すという「黄金の羅針盤」をうけついだ少女ライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ)がある陰謀で連れ去られた友人たちを救い出すために北極へむかう、というのがこの一作目のストーリー。

「ロード・オブ・ザ・リング」のように、三部作とする予定とのことで 、この作品は、「第一部/完」な煮え切らなさでいっぱいです(笑)原作は面白いのかもしれないんですが、今のところ評価を決めづらいですねぇ。
SF読みとしては、世界のルールが不徹底ぽく見えるのが不満。色々なレベルのテクノロジーが、混在しているように見えるんですよね。まぁ、パラレルワールドですから、と言われればグゥの音も出ませんが。


08/02/24

〈ワンフェス(一勝一敗)〉
電車のつなぎが上手く行って、開場より少し前に到着したものの、大行列のために入場出来たのは、11時をかるーく回ってました。
だもんで、今回もTROOPERSさんのミクロレウス(ミクロマンサイズのレオリウス装備)は買えず…orzアカムト装備も売り切れ…
代わりに、前々から欲しかったTOYKO3(さよならジュピター)は無事ゲット。

ミクロレウスは、けっこう早めに売れてしまったそうで、無念。とはいえ、これ以上早くは行けないので、次も買えないかもね。んー、ホントに欲しければ自分で作れよ、という実も蓋もない結論も有りっちゃ有りなんですけどねー。鎧なんか作れないしー。○ンバイ○ーから買っちゃうか!(笑)


08/02/21

〈小説「この胸いっぱいの愛を/梶尾真治」〉

たまたま目に付いて、買ってしまった一冊。
「買ってしまった」とはいえ、まがりなりにも梶尾作品である以上、期待は裏切られないだろうと思いつつ読んでみた、と。

もともとは梶尾氏の「クロノス・ジョウンターの伝説」を原案として2005年に「この胸〜」というタイトルで映画化され、それを作者がノベライズするという珍しい経緯で書かれたもの。つまり、原案となった作品よりは薄味になっているであろうというのは想定内。

「クロノス〜」であった、時間旅行機を使う際のルールは、さすがに時間旅行テーマの名手らしく、より一層、情感を盛り上げる要素にもなっていましたが「この胸〜」では、そのあたりはすっぽりと無くなっています。

先に同様の構成で映画化された「黄泉がえり」でも、原作にあったSF的な部分は全く削られていたように、一般の人に見てもらう作品としては説明が難しいということなのでしょう。ただ、「バタフライエフェクト」のような映画もある以上、それは観客をナメてないかい?とも思いますけどね。

では詰まらなかったのかといえば、この小説に限り、そんなことはありませんでした。「クロノス〜」というSF作品とは違う、ファンタジーとして充分だと思います。マシスン辺りをお好みの方であれば、普通に満足できるかと。

…キチンと観たこと無いんですが、映画のデキって、どうなんでしょうね?(笑)



08/02/14
〈SF「超人類カウル/ニール・アッシャー」〉

久々に厚めの長編を。

遠い未来、遺伝子や物理的な改造で高い能力を獲得している人類アンブラセインと、そこから分かれたヘリオセインという2つの陣営に分かれていた。ヘリオセインの科学者が遺伝子のキメラとして、強い能力だけを寄せ集めて作った強力な人間カウルは、自身のみが生存を許される世界を作るため、時間改変を行い両陣営もろとも滅ぼそうと図る。

カウルの放つ超空間的な生物「トービースト」の鱗に寄生されて生体タイムマシンとなったサンプル達は、後世の生物たちの基点となる結束点に向かい強制的に時間を遡らせられてゆく。

カウルとヘリオセインの戦い、またこれに巻き込まれた22世紀の二人の人間がたどる運命を交錯させて描く大長編。

…といったところでしょうか?

本作のユニークな点は、タイムトラベルの元になる力を生体エネルギーに拠るところです。他にも色々と独特なガジェットが登場し、さながら時間軸を舞台にしたワイドスクリーンバロックのようになる箇所もあります。
とはいえ、ちょっとこなれていないと言うか、長さが冗漫になるきらいもありました。

ってか、それよりなにより日本語タイトルの「超人類」て…
ロボットアニメじゃないんだから、そういうサブタイトルは付けないで欲しいよなぁ…「スラン」みたくメインそのままの方が、かっこいいのに。


08/02/09
〈映画「ラスト、コーション/LUST,CAUTION 色|戒」〉

制作:2007年(中国、アメリカ)
監督:アン・リー

ちなみにタイトルは「いろ いましめ」と読みます。

中国の女流作家アイリーン・チャンの短編を元に、「ブロークバックマウンテン」などの作品を撮ったアン・リーが映画化したもの。

舞台は日本の占領下にあった香港と上海。戦争を逃れて香港へやってきた女子学生のチアチー(タン・レイ)が学生演劇
の仲間に誘われるままに抗日運動へ身を投じ運命に翻弄されていくというのが大筋。
抗日運動というのは、ぶっちゃけ日本に対するゲリラでテロリストなワケですが、理想に燃えるイイ男に引きずられる形で、田舎者の女の子が大した目的意識も持たずにそんなことをしてもロクな結果に終わるわけは無いのは明らかなワケでして…

元々の小説は短編ということもあり、行間で読ませる部分も多いんですが、さすがに映画にするには短いので様々な肉付けがされていて、それか非常に効果的ではありました。
また映画で再現された6〜70年前の町並みも、非っ常〜にリアルで、どこぞのノスタルジー映画にも見習ってほしいところ(笑)

学生ちゃんが目的とするのは、傀儡政権の特務機関のトップ、イー(トニー・レオン)の暗殺。その目的ためにチアチーを貿易商の婦人に仕立て上げて、イーに近づこうと色々と工作します。それがラッキーな事に上手く運んでしまって、イーと
チアチーが関係を持つようになってから、それぞれの心境にも変化が訪れて悲劇的な結末をむかえるわけです。

ただまぁ、確かに重厚なんですが、なんせ長い。158分もあります。ジョニー・トーなら90分でまとめるよ!マジで!(笑)

それからこの映画に関して話題になるところのエロいシーンですが、これ、ここまでこってりと描く必要は無くね?正味のハナシ、あんまり魅力を感じられなかったんですよ、タン・レイに。いや別にエロい女優さんならOKだったかと言われると、そうでもないんで、くどくど描く必要を感じなかったかな、と。


08/01/26
〈映画「28週後」(ネタバレあり〉

制作:2007年(イギリス/スペイン)
監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ

「トレインスポッティング」の監督、ダニー・ボイルが2002年に撮った異色の ゾンビ映画「28日後」の続編。ダニー・ボイルは、今回は製作に回って、新人監督を起用しましたが、おおよそのイメージも前作を踏襲しています。

このシリーズのゾンビ(正確には違いますが、便宜上)は、それまでのものと違い、緩慢に動くのではなく非常に行動が素早いです。というのも、その名も「レイジ(怒り)ウィルス」というものに感染しているので、それはもう恐ろしい形相で走って迫ってきます。

「28日後」の出来事から「28週後」、感染者も死に絶えたはずのイギリスにはNATOが進駐して復興が始まる、ところがウィルスの恐怖は消えていなかった・・・
イギリス全土を封鎖して感染の拡大を防いだ、その後を描く作品です。


−以下強烈にネタバレしますので、未見の方がご注意!−
冒頭のエピソードで自分の嫁さんを結果的に見捨てることになり、トラウマを背負ったのが、ロバート・カーライル扮するドン。ドンの二人の子供は、旅行でスペインに行っていたために感染を免れ、復興の始まったイギリスに帰ってきます。

この二人が隔離地区から抜け出して、自分たちの家に荷物を取りに行く処から急展開。なにせ最後まで救いがなく、良かれと思ってやったこと、考えなしに取った行動が全て裏目、裏目に転び、フラグの立っていない登場人物も次々と死んでしまい、案の定のカタストロフを予感させてエンディングへ。

そもそもが、この二人の子供が実家になんか戻らなければ、免疫を持っていた母親を隔離地区へ連れてくることにもならなかったでしょうし、その免疫に期待した軍医の女性も軍人の男性も、結局は無駄死に終わってしまうことも無かったでしょうに…
というか、この二人の正義にあふれる行動が、結果的には感染をヨーロッパ大陸へ持ち込むという最悪の事態につながってしまうんですから、どんだけ救いようがないねん、と…

もしかすると「28日後」のような、アナザーエンディングもあるかもしれませんね。ちょっと期待。

08/01/25
〈CD「ALHAMBRA / FADISTA 」〉

女性ボーカルを擁するハードプログレバンドの2nd
主要メンバーが前に所属していたマージュリッチの頃から一貫して、ガチガチなハードプログレ路線は変わりません(前のバンドリーダーが置いてけぼりとか、そういうゴシップめいたRESは不要 笑)

この手の音が好きな人には、たまらん内容です。ハードでドカドカ言わしているうえに、テクニカルな展開も多くキーボードから出てくる音も多彩。
ハードプログレ(プログレッシブ・ハードではなくて)の作品の中でも、かなり良い出来のアルバムです。ところどころ「あれ?メロディが、そっち行っちゃうの?」的な部分もありますけどね。

HR/HM界隈では、女性ボーカルはあまり歓迎されないようですが、それでもこの音楽には女性のハイトーンボーカルが合っていると思いますしね。独自の道を選んで成功しているバンドと言えるでしょう。

惜しむらくは、歌詞のアプローチにサウンドほどのカラフルさが無いこと。
いや、テーマはいいんですよ、これで。ただ今は「物語の中の私」しか見えないんですね。言葉のチョイスとか置き方、それに「視点を変えて書く」みたいなところにもチャレンジすればもっと良くなると思うんですが。エラそうですんません。

08/01/23
〈CD「FAMILY GENESIS/YMCK」〉

つい最近知ったんですが、「チップ・チューン」という音楽があるんですよ。
これは、8bitの音源(のシミュレート?)で作ったさまざまな音楽を演奏するもので、ぶっちゃけで表現してしまえばファミコンで使われていたようなピコピコ音なんです。

で、今回のアルバムは、その筋の第一人者であるらしいYMCKというユニットの、初メジャー3rdだそうで。

自分の世代には耳に馴染んだ「あの音」をバックにポップなサウンドをやっていて、すごく楽しかったです。リズム楽器もなく、メロディも泣かない(笑)のに、不思議にノレます。

電子な音楽ということでは、最近メジャーになってきた「Perfume」なんかより、ずっと面白いですよ!(って、刺されかねんな 笑)

08/01/21
〈小説「裸者と裸者(上・下)/打海文三」〉

恐慌と財政破綻がおこり、中国では政府が倒れロシアに極東シベリア共和国が誕生する状況の中、戦禍を逃れた難民が日本国内の急増。救国のスローガンのもとに、クーデターが起こり日本に内戦勃発。国を大きく二分するのではなく、地域の軍閥や武装集団が、パッチワークのように入り混じって拮抗しているというのが物語の背景。

主人公の佐々木海人は、父親を誤爆で失い、母親も突然行方不明(たぶん拉致)になってしまったため8歳にして弟と妹を養ってゆく決意をする。

市場で働きながら生活していた海人が、武装集団に拉致され少年兵としての教育を受けた後、戦闘の混乱に乗じて脱走。途中で知り合った双子の少女たちと家族とともに生活を始めたところ、政府の徴兵年齢引き下げに伴って徴用される。
孤児部隊に配属された海人は仲間達とともに、この世界を行きぬくべく戦うことになる。というのが冒頭の粗筋。

内戦の中での少年兵のストーリーとなれば、目も当てられない悲惨なものになるかと思われますが、意外とそういうイメージはありません。

短いセンテンスでぐいぐいと進む展開で、あまりウェットな部分や心情左翼的な物言いが指し挟まる余裕はなく、主人公たちの強かな生き方が痛快に思えるほどです。ちなみに上巻は海人が中心に、下巻は先の双子が興した「パンプキンガールズ」という、少女だけの武装集団に纏わるストーリーがメインとなっています。

作者の興味は、戦争や少年兵という存在への糾弾でもなく、戦闘行為や武器へのフェティシズムでもなく、主人公の成長を描く事に最大の重きを置かれています。
それは、海人のセリフが序盤では殆ど「ひらがな」で書かれているものが、ある登場人物との係わりで、終盤にはある程度の漢字が混ざってくるという手法でも現されていますし、また海人の周りに置いた大人たちのキャラクター付けからも、それは伺えます。

いかにも若い作者の手によるものと思われそうな内容ですが、実は作者が50歳を越えてからの作品ということで、そのあまりの若々しさに驚かされます。
この「裸者と裸者(上.下)」は、全部で6巻となるストーリーの前編として書かれ続巻が「愚者と愚者」として既刊、最終巻となる「覇者と覇者」が作者の急逝のため残念ながら未完となっています。

ミステリー作家としての定評があったという作者が書いた、現代のビルディングスロマンとしての快作です。

なお、この小説を読み終える前にアマゾンへ行くのはお勧めできません。
続巻の紹介文の中に、この巻の強烈なネタバレが書いてあります。短い紹介とはいえ、ちょっと考えて欲しかったところですね。

08/01/16
〈悲しいメールから心機一転して〉

先日、某氏から一本のメールを受け取りまして…

それには、いま製作中のモノを最後に活動のジャンルを変えていくという内容のことが書かれていたんですよ。それが結構ショックで半泣きな気持ちになってたんですね。その人の作品が無かったら、今の自分は無いと思ってましたから。

まぁ、そんなこんなでかなり感傷的な返信を送ってしまったところ、ご本人から電話を頂いて超長電話で話込んだら、実は前向きな気持ちだったことがわかって今日は気持ちが落ち着きました。

その人(人たち)が、違うジャンルに行ってしまうのは仕方ないと思える状況も理解できましたし。
自分のホームグラウンドだと思っていたところが、今は目もあてられない酷い事になっているという事実は、ショックでしたが。

でもやはりクリエイターにとって、前向きで気持ちよく制作できる環境というのが必要だと思います。
クリエイターをサポートするべき人たちも、ファンも、その大半がダメになってしまったのだったら、見限られても仕方ないでしょう。

もちろん善意のサイレントマジョリティという人たちが存在することも、判ってはいます。ただまぁ、どこまでダメになってしまったんかな、と。

あ、誤解のないように書いておきますが、関西の某バンドのことではありませんので(笑)

08/01/12
〈CD「テイク・カヴァー/QUEEN'S RYCHE」〉
クイーンズライクの、色々なカバーを収めた一枚。

予想通りハマっている「WELLCOME TO THE MACHINE/ピンクフロイド」に「INNUENDO/クイーン」、モダンに変身している「NEON KIGHTS/ブラックサバス」意外にカッコイイ「HEAVEN ON THEIR MINDS/ミュージカル」等々、さすがに上手くカバーされています。

オリジナルアルバムの方も、これくらい判り易いといいのにね(笑)

08/01/11
〈映画「機動警察パトレイバー 2 the Movie」〉

制作:1993年(日本)
監督:押井守
公開当時は評価が高く、ムック本等もけっこう出ていたように記憶しています。
実はビデオリリースのシリーズも含め、パトレイバーのアニメを観るのは初めてでした。この作品はシリーズ中でも異色だとは聞いていましたが、観終わった感想を一言で言えば「微妙…」

攻殻のシリーズもしかりですが、押井監督っていうのは人の用意した器を借りて自分を語る人なんだな、と。
ただまぁ、現在の視点で切ってしまってはいけないんでしょうが、その語られたところも目新しさが無く、「はぁ、そうですか」としか言えなくて。
ネタバレは避けますが、ディックの頃から言われてるようなことを、サイバーパンク後に語られてもなぁという感じで。当時は新鮮だったのかもしれませんが。

また犯人の動機から手法から周りの反応に至るまで、無理に無理が重なっていて、ちょっとしんどかったです。

ミリオタへのサービスもあるっちゃあるんですけどね。それだけだと、あんまり評価できないというか。

よかった点を上げると、レイアウト。これは凄く良かった!

08/01/1
〈明けましておめでとうございます〉
昨年お世話になった皆様、また今年も宜しくお願いします。
自宅に戻ったらメッセージの返信もしますので…
to be continue…
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