最終更新日 08/10/31 
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- 小栗佐多里『ダーリンは外国人』メディアファクトリー。漫画だけど少し為になります。子どもたちも読みました。外国人と言うと近づくと危ないイメージがありますが、そんな人ばかりではなく、穏やかな謙虚な人もいるんだね。当たり前なんだけどね。先入観で考えてはダメです。そのダーリンがTVの「世界一受けたい授業」に先生として出ていました。
- 宮部みゆき『誰か』光文社。主人公の心のつぶやきを書き綴る表現で、ついつい入りこんでしまいます。しっかり推理小説であり、なおかつ私小説的でもある。人が死んだりしているけど、登場人物は優しく温かい。幸せの陰には負の部分もあるけれど、それを承知で「黙って」背負って行く。そして、表紙の裏に著者の言葉がある。その言葉の通りに、確かに、私の心にも何かが残っています。
- 宮本輝『蛍川・泥の河』新潮文庫。心がきゅーんとなります。「泥の河」
お化け鯉の存在って何だったんだろう。
- 藤原正彦『祖国は国語』新潮文庫。なんで“こんな”日本になってしまったんだろう、って常々考えていたのだけど、その答えが見つかった気がします。国語はやっぱり大切。なぜ文部科学省の偉いさんは分からないんだろう。そして、親って何んなの?と迷い手探りの毎日だけれど、親の価値観を子どもに押し付けていい、そしてそれが嫌な子は反発すればいい、と断言している。なるほど、よし。
- 藤原正彦『国家の品格』新潮社。調子に乗って2冊目にチャレンジしたけど、半分飽きちゃった。主張が強すぎるかな。数学の教授的な物言いです。でも考えは正しいと思います。世間でも求められていて、ベストセラーになっています。
- 井上ひさし『日本語観察ノート』再読。こちらの日本語の愛し方は現場的、でも本格的。自分の国の言葉、それが大切。
- 夢枕獏『陰陽師
太極ノ巻』文春文庫。やっぱりこんなのが好き。
- 井上靖『額田の女王』新潮社。大化の改新の舞台になった甘樫丘遺跡などが新しい発見で話題をよんでいると新聞記事を読み、20年以上前の本を再読。万葉集・日本書紀など歴史の文献を元に場所・日時・人物など箇条書きに並べ、その裏側を豊かな想像力で物語にする。他の作家には無い井上靖ならではの文章力でその時代に引き込まれて行く。ところが活字が小さく漢字が多い。なかなか先へ読み進めません。
- 『読売新聞・人生案内』 2006,5,20(土)。人生案内でこれほど感動した事はなかったです。18歳男子、相談者の客観的視点や筆の力は凄い。短い文章の中にその家庭<家族・本人>が目に見える様に表現されています。悩みは深いものだけど、この人なら自分の道を探して行ける、と感じました。
- 宮部みゆき『理由』新潮文庫。
物語の構成にこんな手も有りマス、ドキュメンタリー的手法、記録小説風。事件を中心に放射線状に点在する関係者に対して、客観的に詳細に箇条書きにする。誰が何所で何をしたのか辿って行く。何故?の理由は家族?。
- バブルがはじけた後に残されたものは何。いつの間にこんな日本にナッチャッタンダロウ。『理由』の中にも答えが見え隠れしている様です。テーマは家族。先の人生案内の青年のごとく、それでも自分の道を探して生きていく、他に方法はない様です。
- 宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』角川文庫。RPG小説?宮部みゆきが?なんか違和感がありますね。でも、立派な児童文学でした。「12歳の伝説」「夏の庭」と並びます。主人公は11歳、やっぱり大人になり始めるのはその頃なのかな。そこに出てくる大人の多くは、子どもは親の言う事を黙って聞いていれば間違いない、子どもだから理解できないと決め付けている。
- 解説の大原まり子の言葉を借ります。テレビゲームのようなファンタジーの世界をあえて文章で書くことに意味を感じ、言葉の持つ力を信じる作者。美しい文章すばらしい描写。そして、その作品の最大の美質は奥底に善の光を宿している事。
- 是非ぜひ沢山の子どもたちに読ませたい。運命を変える為に旅立ち、旅を続けるうちに変わるべきは自分自身だと気付く少年。“勇気”をもって正しく真直ぐに生きて欲しい。くじけず強く生きて欲しい。
- 石田衣良『スローグットバイ』集英社文庫。都会の若い人たちの普通の恋の物語集。そこにいる男の人はとても優しく繊細。女の人は前向きで元気。今時ですね。作者のあとがきに「ちょっと甘口で読み終わった後に心地よい酔いを残したい」とあります。賛成です。生きていて何が面白いかと聞かれれば、人を好きになる事以外には無いでしょう。
- 都会の風景描写がとても丁寧で、その人の心が映し出されている様で良い感じです。
- 岡本綺堂『中国怪奇小説集』光文社文庫。中国の古書「捜神記」などを訳した物。以前に読んだ、駒田信二『中国怪奇物語』講談社文庫、にも似た話がありベースも同じ「捜神記」などです。
- “怖い話”に弱い私。だからかも知れないけど、仏壇・お墓・神社などめったな事で手は合わせません。これは信念です。台所に荒神さんもないと義姉に叱られたけど、半端な気持ちで手は合わせられませんから。
- 木原浩勝・中山市朗『新耳袋』角川文庫。怖い話し山盛りだけれど、文学的(?)では無いので飽きてしまいます。
- 上原尚子『実話・怪談草紙』竹書房文庫。これもつまらない。文章はきちんとまとまっているのに、味が無い。
- 宮部みゆき『我らが隣人の犯罪』文春文庫。短編5作。沢山の引出しがあって次々に開けて楽しむ感じ。どれも面白い素晴らしい。最初の3作品は子どもたちにも読ませたい。どうすれば子どもが元気に大きくなれるか、ヒント有り。
- 石田衣良『エンジェル』集英社文庫。石田作品らしい優しく繊細、人生を諦めていた孤独な幽霊が主人公、。「とてもいい気持ちだ。ふわふわと闇に浮いている。」と始まる。推理小説、最後には犯人を突き止めます。死が絶対的な終わりではない、そこから始る事もある。心だけになった自由な人生にほんの少しだけ憧れます。
- 石田衣良『アキハバラ@DEEP』文春文庫。「私と父たちと母」と書かれている事がどうもよく解からないまま読みました。私と言うのはデジタル生命体で、ネットの中で意思を持って人類と共に生きて行く存在。それが生まれて成長する前の物語。これはファンタジー?
- 大仰に理想を述べる「私」がちょっとうっとうしい。おたくの子だから? それでも石田衣良らしく風景描写は細かだ。心が映る。ここでも共感が持てるのは、強い者に負けずに立ち向かって行く弱い人たち。共にいるまっすぐな心。
- 石田衣良『うつくしい子ども』文春文庫。なぜ少年A(13才)は妹(8才)の友だちを殺したのか。知りたいと願いどこまでも共に生きる事を誓う兄(14才)。「大人になることは、正しさの基準を外の世界にではなく自分自身の中心に据えること。」どんな状況でも子どもは自分で伸びる力を持っている。
- 少女殺人事件・少年A・その家族・いじめ・学校・マスコミ・・。答えは自分で見つけなければいけない。でも、そんなの!どうやって探せばいいのか分らないよぉ。キーワードは友情?人との出会い? 現実にはそんなに上手くはいかない・・。まっすぐ前を見て進めばめぐり会えるものなのだろうか。
- 今日もニュースで、いじめが原因で中学生が自殺したと言っていた。いじめられて死んでしまった子はとても可愛そうだけれど、どうせなら学校中のガラスを割るとか、いじめた子にウンコ投げるとか腹いせしてから死んでも遅くは無いと思う。死んでから恨みに思って化けて出ても何の力も無いのだから。弱すぎるょ。勇気を出せょ。
- 宮部みゆき『ステップファーザー・ステップ』講談社文庫。中学生の双子と泥棒が主人公で、リズミカルな会話が楽しい、何度も読める。それでもミステリー。言いまわしや漢字の使い方が古風、同音異義語にもこだわりがある。(これは他の宮部作品でも同じ様です。)
- 「子どもがしっかりしていると親がぐれる。」とか「親はなくても子は育つけど子がなくては親は育たない。」そして「自分で取捨選択して生きているつもりでいるが・・捨てたつもりのものに捨てられながら生きているだけだ。」などのせりふが良い。なるほどね。
- 他にも「・・誰でも必ず子供であったことはあるもので、だから子供には残酷な仕打ちをすることができないのだ。」こんなのがある。そうなんだ、それが人としての基本だったんだ。
- あさのあつこ『NO.6
#1』講談社文庫。近未来の理想都市を舞台にしたSF小説。絶望と未来への希望、あとがきにある作者の想いには共感できるけれども、作品からは感じにくいなぁ。
- 宮部みゆき、石田衣良は(私も)同い年。あさのあつこも同年代。言葉の力を信じている人が日本には沢山いて、あたたかく子どもたちを見守っていけたら良いな。
- あさのあつこ『バッテリー』角川文庫。大人も夢中になる児童書と帯にある通り。冒頭、父と息子の何気ない会話で目頭が熱くなりました。その後も度々。強い強い13才の少年がぶつかってぶつかって、痛くて悲しくて、それでも強くて。ああこうして大人になっていくんだなぁと思う。
- 親になり最高の喜びは子どもが大人になって行く様をまじかに感じられる事。どの子も自分のやり方で、強い子も弱い子もその子なりに大きくなって行く。それはとてもとても嬉しいこと。
- 石田衣良『池袋ウエストゲートパーク』文春文庫。文章と言うより言葉が山盛り、心にどんどん飛び込んでくる、勢いが良い。主人公は今時の19才。大都会の底辺に生きながら、相手の為に俺は何が出来るだろうと考える。
- 藤原正彦『藤原正彦の人生案内』中央公論新社。そんな答えで良いのっって思うぐらいすっぱりと言いきる。「それはあきらめるべきことでくよくよすべきことではありません。」「・・それまでは償いと思い苦しんで下さい。」「・・などと言うのはつまらぬことです。堂々と生きて行けばいいのです。」 悩みの相談より読み物として面白く、以外と納得してすっきり悩み解決かもしれない。
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