−日記帳(N0.439)2003年 2月02日− −日記帳(N0.440)2003年 2月03日−
高校生とU20世界ユース選手権 コロンビア号の事故原因に思う

先週の1月27日に、今年のU20世界ユース選手権試合に出場する日本代表選手が発表されました。 FWに7人、MFに12人、DFに7人、GKに3人の計29人で、その出身別内訳はJリーグから19人、大学から2人、高校から8人でした。このように、高校生が大学生を押しのけてその4倍もの数の選手が選ばれる辺りに高校生のレベルの高さが窺われます。言い換えれば優秀な高校生選手は殆ど進学しないでJリーグ入りしていることを物語っております。実際に、Wカップメンバーで大卒は、DF 秋田豊選手 (愛知学院大) とFW 中山雅史選手 ( 筑波大) 、宮本恒靖(同志社大)・服部年宏(東海大)の四人に過ぎません。

このU20世界ユース選手権試合は、サッカーのイベントとしては、Wカップ、オリンピックに続く3番目に大きい世界大会で、丁度私がエジプトに旅行している時に、この大会のアジア地区の選手権大会がカタールのアルアラビ・スタジアムで行われ、この大会で日本は4強に勝ち残って今年UAEで行われる世界大会に出場する資格が得られたことは、この日記の昨年10月26日に掲載した通りです。あの時はアレキサンドリアのホテルの部屋で後輩成岡選手の大活躍でUAEに快勝した試合を現地のテレビ局の放映で観戦して感激したことを今でも生々しく覚えております。

この代表選手選出で興味有るのは、選ばれた高校生選手8人の中に、今年の高校サッカー選手権試合での優秀選手35人のメンバは大久保裕樹選手( 市船橋)、阿部祐大朗選手( 桐蔭学園)、中原貴之 選手(多々良学園)の3人だけで、他の5人はこの大会に出場していない高校の選手で、マスコミで華々しく報道された 市船橋以外の高校4強の国見、帝京、東福岡からは1人も選ばれていないことです。

選ばれたその5人の高校生選手は、我が母校から、大井健太郎 (藤枝東)、成岡翔(藤枝東)の2選手、我が故郷静岡県から、 矢野貴章(浜名)、菊地直哉( 清水商)の2選手と、高木和正(香川西) の各選手です。 このように、サッカー王国・静岡から8人中4人も選ばれているのも興味を引きます。 反面、スーパー決勝弾のゴールを決めた市船橋の小川選手はともかく、得点王に輝いた国見の平山選手が選ばれなかったのは不思議で、何か特別な事情が有ったとしか思えません。

このように、全国大会に出場出来なくても、日本代表に選ばれるのは、サッカーでは最高年齢を制限するアンダーエージの大会(U6からU25)までと年齢無制限の計19の大会が有るからです。特に高校生はこの世界ユースとそれに次ぐ世界4大選手権試合のひとつに数えられるU17の世界選手権大会、U16のアジアユース選手権大会と三つの国際大会に出場する機会、さらには国内でもU15の全日本ユースサッカー選手権大会(高円宮杯)、全日本ユースサッカー選手権大会等、高校選手権試合以外にいろいろな国内大会にも出場する機会に恵まれておりますので、実力さえ有れば中央から認められる場合が多いのがその理由だと思います。

さて、このU20世界ユース選手権試合は今年の3月27日からドバイで、Wカップより8ケ国少ない6組計24ケ国の間で行われます。日本は、D組( イングランド、コロンビア、日本、エジプト)、韓国は Fブロック( 米国、パラグアイ、ドイツ、韓国)で、アジアからの出場は日本、韓国以外に ウズベキスタン、サウジアラビア、UAEの3ケ国です。1次リーグで2位以内の12ケ国と各組3位の中の上位4ケ国が決勝トーナメントに出場できます。 1次リーグは、3月27日に、日本 VS イングランド 20:30 ドバイ 、3月30日 に日本 VS コロンビア 20:30 ドバイ 、4月2日にエジプト VS 日本 20:30 ドバイ の3戦が予定されております。

D組ではイングランドと日本の決勝リーグ進出が有力視されておりますが、南米の強豪コロンビア、アフリカで最近台頭めざましいエジプトも侮れません。日本は1位ならなら4月5日にアブダビで18:00から、2位ならドバイで 21:00から、3位で残れば、アブダビなら21:00から、ドバイなら18:00から決勝トーナメントが行われます。 もしこれに勝つと4月9日(準々決勝)、4月12日(準決勝)、4月16日 3位決定戦(18:00 アブダビ)、決勝(20:45 アブダビ)と進むことになります。

まず、決勝リーグ進出は間違いところと思いますが、何とか4月9日の準々決勝までは勝ち残って欲しいものです。夢はエジプトまたはドイツとの決勝対決、そして韓国との勝ち残っての対決です。3月下旬からはMLBの開幕、日本のセパ両リーグの開幕、そしてこのU20世界ユース選手権試合と春到来とともに楽しみがいっぱいです。

スペースシャトルの打上げシーン
ティーチャーズガイドより引用

私は、つい最近までスペースシャトルについてとんでもない誤解をしていました。上の画像のオービター(軌道周回機)の下の茶色に見える一番大きな弾丸状の物がロケットで、両側に見える白い物が燃料タンクだとばかり思っていましたが、実は逆だったのです。打ち上げの時は炎と煙でどこから噴射していいるかがよく判らなかったからです。

この白い物が個体ロケットブースター(SRB)と呼ばれる上昇推進ロケット(過塩素酸アンモニウムとアルミニウム粉末からなる推進薬)で、打ち上げ約2分後には2本とも切り離されてインド洋上に落下しますので再利用されます。以後、オ一ビ夕の3基のメインエンジンの推力で上昇を続け、打ち上げ約8分30秒後にメインエンジンを停止し、更に燃料タンクが切り離され、軌道制御用エンジンを噴射しながら約40分後には地球から250キロから600キロの円軌道上を秒速約8キロの速さで回り、約90分で地球を1周します。

この燃料タンクには液化燃料(水素と酸素)が入っておりますので外界の温度の影響を出来るだけ受けないように表面に断熱材を張っておく必要が有ります。この燃料タンクは行きの上昇だけに使われ軌道近くで捨てられますので大気圏突入時のように高温に晒されることはなく、むしろ打ち上げ直前の注入時の気化熱による急冷や高空での低温の外気温度を出来るだけ受けないようにすることが断熱材を張る目的のように理解します。

この断熱材は軽量化する必要が有ることからウレタンフォームのようなスポンジ状のプラスチックスが使用されており、以前は発泡剤としてフロンガスが使われておりましたが、最近はフロン規制により非フロン系ガスが使用されるようになってから発泡性がやや不均一になって脆くなったことがNASAからも指摘されているようです。

打ち上げ時に、この断熱材が剥がれてその下にあるオービターの外表面に張られている耐熱タイルに当たるトラブルが、1997年11月の打ち上げ以来、今回を含め3回発生していることがNASAから公表されております。綿のようにフワフワ状の断熱材と言えども、耐熱タイルに当たる時の衝撃は速度の自乗に比例しますので相当のものになると思われます。しかし、この耐熱タイルも軽量の繊維状もしくは軽石のような多孔性のセタミックスで建材に使われる堅いタイルではありませんのでフワフワ状の断熱材が当たった程度で破損することが常識的には考えられません。

オービターが大気圏突入の際に外表面が1万度の高温に晒されますので通常の金属製機材で溶けて蒸発してしまいます。ところが幸いなことに、材料が加熱されて高温になると,自ら熱を外に向かって輻射すると言う黒体輻射の法則が成立し、輻射による放熱量は温度の4乗に比例して多くなり、空気摩擦による発生熱量と輻射放熱量が同じになったところで平衡温度に到達します。従って、この平衡温度に耐えるような耐熱タイルをオービターの外表面に張っておけばオービターを高温から守ることげ出来ることになります。そのためには次の二つの問題をクリアする必要があります。

第一は、タイルを軽量化問題です。オービターを覆うタイルは30センチ角で約3万枚必要ですがこれを通常の比重2程度の磁器タイルですと総重量が約54トンになり現行のオービターの総重量の90トンの半分以上を占めてしまいます。そこでタイルの比重を0.2以下にすれば5トン程度まで軽量化でき実現可能となります。耐熱タイルの材質は公表されておりませんが、多分、アルミナ系繊維を耐熱バインダで固めているものと思われます。以前多孔性セラミックスの開発・製造の過程で耐熱タイルの開発をしたことが有りますが、その時の開発目標が耐熱性1500度C、比重0.2以下でしたがこの目標値が現行技術で到達可能な水準と考えられております。

第二は、タイルを如何にして金属製機体と温度を下げて接着する問題です。多分タイル材質に熱伝導率の低い材質を選び、かつ厚めにしたり、ホットストラクチャー構造を間に挟み込むことで機体表面で最高の耐熱性を有するシリコーン樹脂やポリイミド樹脂が耐えられる200度程度まで下げているものと思われます。タイル表面の写真にはリベットの頭のようなものが映っておりますので、位置決めを兼ねて機械的に支持しているかも知れません。

耐熱タイルの損傷が今回の直接事故原因ではないとしても、状況によっては加速要因にもなりかねませんので徹底的に損傷の原因と対策を極めてから再開して欲しいものです。こうした、先端技術の開発がいずれ人類の生活に役立つ時が必ず来ると思うからです。

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