| −日記帳(N0.447)2003年 2月08日− | −日記帳(N0.448)2003年 2月09日− |
| 日本は軍事大国か | イラクの米国への対応 |
イラクは国連の査察を受け入れながらも、イラク側の意向が受け入れられない場合は米国等との戦争も辞さないとの強気の構えを崩していないこと、そして国民達も戦争もやむなしと覚悟を決めているように見えるのが私にはどうしても理解出来ません。 戦争はそれ自体が悲劇であり、勝算の全く無い戦争はまさに地獄です。もし、対イラク戦争が行われれば米国は先回のような中途半端なことをせずにフセイン政権が完全に崩壊するまで徹底的に攻めまくり、そのためには短期に集中的に電撃作戦にでることが予想され国民の被害は計り知れないものがあると思われるだけにその思いが一層強くなります。 イラクがこのように強気なのは次のことが有ると思います。 1.国連の査察に充分協力しているとの読み。 2.イラク攻撃は全アラブ諸国を敵に回すことになるとの読み。 3.イラク攻撃には国連加盟国の間でも足並みが揃わないとの読み。 4.開戦による経済混乱と難民流入で国連加盟国側の損害大との読み。 5.戦後復興に膨大な資金負担が国連加盟国側にかかるとの読み。 以上のうち、1.以外はそれなりに理解できますが、1.に対する読みの甘さが理解できません。 イラク攻撃はイラクにとって国家存亡に関わる最重要課題であり、これを回避するための唯一最大の手段とも言うべき国連査察に最大限に協力する必要が有るのにイラクは最大限の協力をせずに、不協力を指摘される度に小出しに譲歩して協力範囲を広げるといった優柔不断さが理解出来ないのです。 イラクがイランとの戦争、湾岸戦争の際にマスタードガス、VXガス、ボツリヌス毒素、炭素菌等の大量破壊兵器を製造、使用したことが過去の国連査察で明らかになっているのに、イラク側はその事実を認めながらも、廃棄したと言うだけで廃棄を立証する記録を提出しておりません。これでは、これらの兵器が今後アルカイダ等のテロ組織に流れることを恐れる米国が満足しないことは当然と思います。 もし、イラクが国連加盟国の中で、フランス、ドイツ、ロシア、中国らがイラク攻撃に反対していることをもってイラクにとって有利になったと考えるならそれはとんでもない誤解と思います。これらの国々はイラク攻撃そのものに反対しているのではなく査察が不充分なままでの攻撃に反対しているのであり査察結果如何では攻撃に賛成する含みを残しているからです。 それにこれらの国々が反対する背景に自国とイラクとの利害関係が介在していることも見逃せません。 フランス、ロシアはイラクに輸出した武器の代金の入金が湾岸戦争以来滞っており、今回攻撃されれば更に入金が遠のくことや、自国製の兵器が米国の最新兵器に太刀打ちできないことが戦争を通して実証される恐れが有ることを憂慮していると思われるからです。 常任理事国5カ国(英米露仏中)のうち、露仏中の3カ国がサウジアラビアに次いで世界第二位の石油埋蔵量を持つイラクでの原油開発利権を守る意図も見え隠れしておりますので、単に平和のためのイラク攻撃反対だけではないことは事実と思います。このような利害関係を殆ど持たない日本が北朝鮮からの脅威を殆ど感じていないこれらの国々と同一歩調をとって米国と対立することは国益に反する行動と思います。 |
![]() |
上のグラフは最近の主要国の軍事費をドル換算で表示したものです。日本は世界で三番目ですから、それだけで捉えれば軍事大国とも言えます。日本の場合は人件費が高いので兵器の拡充に回る比率が少ないとは言え、空と海での戦力は世界でも五指に入ると言われております。 例えばアジアでは中国に次ぐ軍事大国と言われる北朝鮮と比較すると次のようになります。 |
![]() |
艦船、航空機とも北朝鮮は旧ソ連製の旧式で老朽化したものと思われるのに対し、日本の場合は米国製、ライセンス契約による国産品等で世界最新鋭のため量的には劣っても質的には優位を保っております。このように日本はアジアでは圧倒的に優位な質的戦力を保有しているものの中国の核兵器を背景とする圧倒的に優位な量的戦力の前には抗すべくもないと思われます。 |
![]() |
一方、その国が軍事大国か否かを判断する尺度としてGNPに対する軍事費の比率があります。上のグラフはその尺度を示しており、この尺度では日本は1%を切っており、米国から悪の枢軸と非難されている北朝鮮、イラク、イランは実に7%以上となりまさに軍事大国です。特に注目すべきは中国で米国を上回る比率の上、元対ドルレートは約1/2に過小評価され、かつ人件費が超安の現状を考えると世界最大の軍事大国と言えます。こうした軍事大国と日本が海を隔てて位置している現実を充分わきまえておく必要が有ると思います。 |
| 前 頁 へ | 目 次 へ | 次 頁 へ |