−日記帳(N0.449)2003年 2月12日− −日記帳(N0.450)2003年 2月13日−
デジタルテレビ放送(1) デジタルテレビ放送(2)

このところ、毎日のようにデジタル放送と言う言葉がテレビから聞こえてきますので少しこのことに触れてみたいと思います。テレビの電波にはまず、送信場所の違いによりテレビ塔や中継塔から送信される地上波と静止衛星から送信される衛星波の2種類が有ります。更にその電波にはアナログ波とデジタル波の2種類、衛星波にBSとCSの」2種類が有りますので、その組み合わせから次の6種類に大別されます。

1.アナログ地上波(現在、NHKと民放各社で放送中)
2.アナログBS衛星波(WOWOW等で放送中)
3.アナログCS衛星波(デジタルに移行し現在は放送されていない))
4.デジタル地上波(今年末から三大都市圏で放送開始予定)
5.デジタルBS衛星波(民放、衛星放送各社、NHKで放送中)
6.デジタルCS衛星波(スカパー、WOWOWで放送中)

BSもCSも、地球の自転速度と同一速度で周回しているため地球上から静止しているように見える放送衛星(Broadcasting Satellite)、通信衛星(Communication Satellite)と言う二つの静止衛星経由でそれぞれ電波を送受信するという点では同じですが、当初はCSから発信される電波が弱かったため、BSが放送専用、CSは企業間での通信専用と使用目的が区分されていました。

ところが、昨年4月に従来のBSデジタル放送用の放送衛星BSAT-2aと同じ東経110度の方角に位置する通信衛星N-SAT-110を利用する「110度CSデジタル放送」が始まり、BSデジタル/110度CSデジタル共用のアンテナで、BS、CSを同時に視聴出来るようになったため、BS、CSの境界が事実上無くなってしまいました。 現在、フラットワン系スカイパーフェクTV! 2系等が有料で110度CSデジタル放送を行っております。中でも、フラットワン系のG+SPORTS & NEWS(004ch、900円)は巨人主催70試合を試合終了まで完全生中継し、二軍戦や打撃練習も生中継することで巨人ファンの人気を呼んでおります。

一方、デジタルBS衛星波が将来のテレビ放送の標準に採用されることが決まっており、既に民放5社による無料放送、WOWOW、スターチャンネル、スカイパーフェクTV、セントギガ等衛星放送各社、NHK(ハイビジョン)による有料放送が行われております。よく、NHKのBS1やBS2が見られるのに同じBS放送のNHKハイビジョン放送が見られないのは何故かとの質問を耳にしましが、これこそアナログとデジタルの違いによるものです。

例えば、10から11の間の数字を特性値Xとして表現しようとしてもその間には無限の数値が存在しますから、10<X>11のように表現するしかありません。このような表現方式をアナログ表示と言います。ところがこれは10.5±0.5とも表示できますので10から11の間の全ての数字を中央値の10.5に代表させて X=10.5と表示しても大きな違いは有りません。このような表現方式をデジタル表示と言います。

現在、NHKや民放各社から地上波またはBS衛星波で送信されているテレビ電波はアナログですのでアナログ信号をそのまま増幅・再生している現行の受像器でそのまま受信できますが、同じBS衛星波でもデジタルのNHKハイビジョン放送はデジタルですので、デジタル信号をアナログに変換するBSチューナーを取り付けないと受信できないわけです。

デジタル方式ではこのように中間領域をカットしますので原音、原画を再生することが出来ず奥深さには欠けますが、テレビ画像の場合は、画質の精度が向上し、二重に映るゴースト現象が無くなり、車などの移動体で受像しても画像が揺らがない等のメリットが有ります。また、デジタルにすると同じ幅の周波数帯域でより多くの情報を送ることが出来ますので、携帯の普及等で減ってしまった実用周波数帯域を増やすことが出来る上、デジタル化が進んでいるデジタル家電とのデータの交換が可能となり、生活様式のIT化の促進に大いに役立ちます。


このようなデジタルテレビ放送の大きなメリットに着目した政府は、8年後の2011年以降は現在のアナログテレビ放送を全廃して全てデジタル放送に切り替えることにしたのです。つまり、昨日の6種類の項目のうちの4.5.6.だけにしようとするものです。

その結果、1億台も有ると言われている現行のTV受像器は専用のチューナーやアンテナ(VHF)を新たに購入して取り付けないと使えず、特にデジタル放送では16:9のワイド画面になるため4:3のノーマルサイズでは上下がカットされて見辛く、またその時期ではプラズマ、液晶による薄型が普及していることもあって殆どの現行のTV受像器はこれを見越して買い換えられていくものと思われます。 その切り替えスケジュールは次のとおりです。

1.今年の年末から東名阪3大都市圏で地上波デジタル放送開始:
2.2006年末からその他の地域で地上波デジタル放送開始:
3.2011年7月24日で全てのアナログ放送(BSも含む)を停止する:

デジタル波とアナログ波が同時に送信されるため東京の多摩地区など全国約426万世帯で、チャンネル設定の変更や、アンテナを取り換える必要が出てきますがこの費用(1800億円)は国の負担となります。 現在、VHFとUHF帯でアナログ放送が行われていますが、デジタル化に伴ってこの帯域に空きチャネルをまとまった形で作るために、UHF帯の既存チャンネルを別のUHF帯にチャネルを変更する、いわゆる「アナアナ変換」 も全国レベルで行われることになっております。

以上の情報からテレビの買い換えについて考えてみたいと思います。

1.D入力端子、ビデオ入力端子、S入力端子が付いていないテレビ:
  この場合は専用チューナーを取り付けられないので2011年までに
  新規に買い換えるしかありません。

2.ビデオ入力端子かS入力端子が付いているテレビ:
  専用チューナーは取り付けられますが、標準画質でしか見られま
  せんので適当な時期に新規に買い換えることが望ましい。

3.D入力端子は付いているが「D1」端子しかないテレビ:
  2.と同様に標準画質でしか見られませんので適当な時期に新規
  に買い換えることが望ましい。

4.[D3」または「D4」端子付きのノーマル画面(4:3)テレビ:
  ワイド画面をノーマル画面で見るため画面の上下が黒帯になるこ
  とさえ我慢できれば特に新規に買い換える必要は有りません。

5.[D3」または「D4」端子付きのワイド画面(16:9)テレビ:
  チューナーが内蔵されていないだけのことで新規に買い換える必
  要は全く有りません。
  (以上のケースでは全てチューナーと専用アンテナが必要)

6.BSチューナー内蔵テレビテレビ:
  専用アンテナを付ければデジタル放送を受信できますが、CS
  放送と画質をハイビジョン仕様で見ることは出来ません。

7.BS・110度CSデジタルチューナー内蔵テレビ:
  上記に加えCS放送が見られますがハイビジョン仕様で見ることは
  出来ません

8.上記仕様にハイビジョン仕様が付加されたテレビ:
  上記に加えハイビジョン仕様で見ることが出来ますのでデジタル
  対応としての条件は全て満たしております。

9.上記仕様の薄型テレビ:
  デジタル対応の次世代テレビです。
  (以上のケースでは全て専用アンテナが必要)

既に、昨年から各社からチューナー内蔵したデジタル放送対応の新型テレビが発売されておりますが、チューナーはCS放送も同時に見られる「BS・110度CSデジタルチューナー」とハイビジョン仕様が絶対条件で、予算に余裕有れば薄型仕様がお奨めですが40インチクラスで100万円前後と高価のため、2、3年後に半額の50万円前後になることを期待して今暫く待った方がいいかも知れません。(以上は素人の私の所見で不適切な部分も有ることと思いますので購入に際しては専門家の意見をよく聞いて下さい。)

  
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