| −日記帳(N0.1264)2005年05月27日− | −日記帳(N0.1265)2005年05月28日− |
| 古代エジプト史の面白さ(1) |
古代エジプト史の面白さ(2) |
![]() | 今年5月に発見された、最も美しいといわれるミイラ |
今年は、なにかとエジプトの話題が明暗、それぞれにマスコミを賑わかせているようです。 暗い話題としては先月から5月はじめにかけてカイロ市内で発生した観光客を狙った3件のテロ事件でした。4月7日にはハン・ハリーリ市場で爆弾テロがあり米国人観光客ら4人が死亡し、4月30日には考古学博物館近くで発生した観光バスを狙った自爆テロがあり、その実行犯がハン・ハリーリ市場の実行犯と同一人物のイハーブ・ユースリ・ヤシン容疑者であることが判っております。 そして、その1時間後に第三のテロ事件が市南部のシタデル地区で発生し、観光バスは襲撃されましたが幸い観光客に被害はありませんでした。そして驚いたことに、その犯人がイハーブ・ユースリ・ヤシン容疑者の妹と婚約者の二人の女性で、彼女たちはその場で自殺して果てたことでした。つまり、この3件の観光客を狙った共通のテロ事件は同一犯人グループによるもので、観光収入を柱とするエジプト経済を直撃することでムバラク政権を揺さぶる狙いが有ったことと思われます。この事件を受けて日本のエジプト観光ツアーの企画が減る傾向を示しております。 明るい話題3件はいずれもミイラに纏わるもので、まず今年1月に吉村教授が未盗掘では最古の3800年前のミイラをダハシュール北遺跡で発見しました。このミイラは古代エジプト王国・中王国時代第13王朝(BC2041〜BC1785)のもので、ヒエログリフによる銘文から「セヌウ」という名の人物でかなり高い地位の行政官であることが判明しました。 5月に入って、階段型ピラミッドで知られるサッカラ遺跡で「過去にエジプトで発見されたミイラの中で、最も美しいものである可能性がある」と言われる、約2300年前の古代エジプト第30王朝のミイラが発見されました。(上の写真)金のマスクを着け、布やパピルスなどをしっくいで固めて作った覆いに包まれ、覆いには真実の女神マートやハヤブサの頭を持つ神ホルスなどが色鮮やかに描かれております。 そして三つ目の話題は、ツタンカーメンのミイラからの復顔でした。これは、テレビ、新聞にも大々的に採り上げられましたが、古代エジプト史の本当の面白さがミイラに代表されてしまった感が有り、古代エジプト史ファンの私としては思いは複雑です。そこで、古代エジプト史の面白さについて、明日述べてみたいと思います。 |
私が、古代エジプト史に惹かれたのはピラミッド建造の謎解きでした。ピラミッドは王様の墓だとばかり思っていましたが、エジプト学者の吉村教授の本を読んで、墓ではないことを知り、吉村教授をはじめ世界中の学者たちがいろいろな説を提案して謎解きをしていることに興味を持つようになったのです。そこで実物を是非、この目で確かめてみようと思い立ち、3年前にエジプトに行ってきました。 行ってみて驚いたことは、エジプトにはピラミッドだけでなく、壮大な建造物があちらこちらに有り、しかもそこに書かれている象形文字のヒエログリフや壁画などからその建造物を何時、誰が、何故作ったかの情報も判ることでした。アブシンベル神殿、カルナック神殿、ルクソール神殿、ハトシェプスト葬祭殿、王家の谷、王妃の谷の地下にある絢爛豪華な壁画に囲まれた王墓などがそうした建造物でした。 日本史の場合、歴史的な建造物は木造のため火災、地震により当時のまま残っていない上、盗掘が免れている王墓として世界的にも貴重な天皇陵も発掘調査が禁止されているため、歴史の検証手段は日本書紀や古事記などの書物しかありません。しかし、それも当時の権力者に都合のいいように改ざんされている可能性が高く絶対的ではありません。エジプトの場合は、歴史的な建造物が石造でかつ地震が無いことから当時のままに残っており、更にはミイラが残っていることから物的証拠が使えることから、物理的、化学的、医学的に歴史検証が出来ることから、古代エジプト史には興味が尽きません。 更に、その最盛期が3000年前という古さ、3000年という長さを加えると、世界4大文明の中でも特に興味が湧いてくるのがエジプト文明であり、その歴史だと思います。日本の皇室も長さでは、2700年近くも有りますが、史料が残っているのは、ほぼ1500年以降でそれ以前はどちらかと言えば神話の世界であり、古代エジプト最盛期の3000年前は縄文、弥生時代であったことを考えると古代エジプトの凄さを実感できます。 ただ、エジプト王家はその王統は約30の王朝に分けられているのに対して、日本の皇室の王統はただひとつ、世界に冠たる万世一系(疑問はありますが)の王朝ですから、未盗掘の可能性の高いその王墓(天皇陵)を発掘調査したら日本書紀や古事記とは異なる日本の新しい歴史が掘り起こされる可能性は充分あり、古代エジプト史に匹敵する興味が湧いてくるように思います。 |
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