| −日記帳(N0.1743)2006年09月14日− |
| 温水洗浄便座に関する誤解(1) |
| −日記帳(N0.1744)2006年09月15日− |
| 温水洗浄便座に関する誤解(2) |
この世に、各社共通の製品名の「温水洗浄便座」なるものが有ります。商品名でTOTOの「ウオッシュレット」、INAXの「シャワートイレ」と言う奴です。実は、この「温水洗浄便座」についてこれまで数々の誤解をしていたことが最近になって判ってきましたので、敢えて無知なることの恥を忍んでこのことに、今日、明日の日記採り上げてみたいと思います。 この「温水洗浄便座」が我が家に登場したのは10年前のことでした。このサイトの「闘病記」でもご紹介しておりますが、この頃私は「馬尾神経腫瘍」と言う聞き馴れない病気に罹り、当時としてはかなり難しい手術を受けるために1ケ月以上に及ぶ入院生活をしておりました。その手術では腰の骨を削った上1週間以上ベッド上安静を必要とする結果、かなり腹筋が弱っていたため退院してからもリハビリが必要になり、入浴、排便は痛みをこらえながら馴れさすのが日課になっておりました。そこで、少しでも楽に排便できるようにとの家族の配慮で退院して我が家に帰った時には既にTOTOの「ウオッシュレット」が取り付けられておりました。 当初はお尻に注水するのに抵抗を感じましたが、馴れていくほどに逆にそれを気持ちよく感ずるようになり、終ってからトイレットペーパーで尻まわりの水を拭き取っても全く汚物は付かないことから、その清潔さを実感するようになり「温水洗浄便座」でないと逆に抵抗を感ずるようになってしまいました。以来、外出先にはまだまだ「温水洗浄便座」が普及していないこともあって、出来るだけ我慢して自宅のトイレを使うクセがついてしまいました。ところが、海外旅行先ではそのようなわけにいきませんので排便が悩みのひとつになってしまいました。ところが、最近地元紙の中日新聞の記事から「温水洗浄便座」に関して誤解していたことが判ってきたのです。今日はまずその一つ目を採り上げてみたいと思います。 私は海外の高級ホテルでも「温水洗浄便座」を設置していないのは彼等がその便利さを知らないか、そのコスト高を嫌ったかのいずれかと思っておりましたがぞのいずれも間違いでした。実は彼等はその必要性感じていなかったようです。米が主食の日本人の便は柔らかいのですが、欧米人のそれは犬の便のように堅くてポロポロしているので紙で綺麗に拭き取れるわけです。また「自分のお尻の後始末ぐらいは、自分でやる」いう意識が欧米人に浸透しているとの説も有りますが、これには私は異論がを唱えます。何故なら、欧米に以前からビデが使われているからです。 私は、ビデの目的、使い方を知らなかったために米国のホテルで酷い目に遭ったことを覚えております。そのノズルを覗きながらボタンを押したためまともに顔面に水を浴びてしまったのです。欧米人が「自分のお尻の後始末ぐらいは、自分でやる」と言うなら自分のアソコの後始末も自分でやっていいはずです。男性の私どもには判らないのですが、アソコのまわりが濡れるといくら紙で拭いても不潔と思うのでしょうか。それなら男性も同じで、いくらホースが付いているからといってホースの先端とその周囲を濡らさないでズボンに仕舞い込むことはまず不可能です。特に加齢により残尿が後から染み出ていくことはよく有ることです。従って、男性用のビデが必要と思うのは私だけでしょうか。 |
次の誤解は「温水洗浄便座」の開発の歴史に関するものでした。私はTOTOの「ウオッシュレット」が第一号機だとばかり思っておりましたが、実は詳細はよく判らないのですがどうも商品化第一号機を出したのはスイスか米国の会社らしいのです。しかし、少なくともTOTOが第一号機を出したの説が間違いであることは厳然たる事実ですので私は誤解していたことになります。 と言いますのは、地元紙の中日新聞の今日付けの特集記事「第7部 世界とナゴヤ」でも紹介しておりますが、1967年にスイスのある会社がトイレットペーパーを取れない人のために開発した器具を基に改良してINAXが第一号機を一体型シャワートイレ「サニタリーナ61」として発売していることが同社の 実はINAXとTOTOは衛生陶器だけでなく浴室、洗面台等の水周りの機器類、建材用タイルなどで激烈なシェア争そいをしているライバル同士なのですが、ノリタケ(日本陶器)、日本ガイシ、日本特殊陶業等とともに同じ森村グループに属しておりましたので、INAXとTOTOはライバルでありながら兄弟の関係にも在ったわけです。そう言えば、INAXとTOTOを逆さにすると、OTOTXANI、つまり「弟X兄」と読めるのも因縁めいてます。ここで森村グループの沿革に触れてみたいと思います。 1876年(明治9年)に森村市左衛門、森村豊兄弟によって創立された森村組(現森村商事)が親会社となって、「一社一業の社是」によって製造部門を1904年(明治37年1月)に日本陶器合名会社(現ノリタケ)として独立させ、更に1917年(大正6年5月)にその衛生陶器部門が分離独立して東洋陶器(現TOTO)、次いで1919年(大正8年5月)に碍子部門が分離独立して日本碍子(現日本ガイシ)1924年(大正13年2月)に伊奈製陶(現INAX)が将来の窯業原料の確保のために森村グループに参入し、1936年(昭和11年10月)に日本碍子から点火栓部門が分離独立して日本特殊陶業)が設立されました。ところが昭和40年以降、日本碍子と日本特殊陶業がファインセラミックス部門で競合したため両社間で調整が行なわれましたが、TOTOとINAXは全ての製品分野で競合して収拾がつかなくなったため、INAXは平成13年(2001年)に森村グループから分かれてトステムと提携しております。 先行しながら「温水洗浄便座」分野で完全にTOTOに差をつけられ、「ウオッシュレット」が「温水洗浄便座」 の代名詞になってしまったのは、TOTOの戸川純を起用した「おしりだって洗ってほしい」のCMと独特のCMソングが一世うぃ風靡して知名度で一気にINAXを引き離したことによるものと思います。現に、私としては地元企業のINAX製をと考えていたのですが、家族はINAXは最初から眼中に無く「ウオッシュレット」に決め込んでいたのがそのいい例です。 ところで、欧米人が「温水洗浄便座」を使わない理由は、昨日触れた便の質や「自分のお尻の後始末ぐらいは、自分でやる」というトイレ哲学、用足した後で手を洗わない米国人の習慣、ノズル先端の清潔性に関する懐疑心やリモコン嫌い、欧州での硬水によるノズルの目詰まり等いろいろ有るようですが、それでも最近になって日本で「温水洗浄便座」を経験してその清潔性と気持ち良さなどを再発見して自国に帰ってから買い求める人たちが徐々に増えているようです。まさに、「温水洗浄便座」は日本文化であり、第二の「SUSHI」にならんとしているように思われてなりません。 その点、INAXが本社を構える常滑市の中部国際空港としては「温水洗浄便座」を空港内に設置して海外からのお客様に「温水洗浄便座」をPRをする絶好のチャンスだったのに、同空港内には僅かにTOTO製品が有るだけで、地元のINAX製品が1台も無いのは如何なものかと、ある会合でお会いした同社の幹部にお話したところ、彼はその点は反省しており今後の課題と言っておられました。また、INAXは入札で負けたために設置できなかったとのことですが、同社創立の伊奈家は豊田家と姻戚関係にある縁でINAX製品を多く採用し、同空港建設に大きな影響力を持っているトヨタ自動車の存在を思うと何か配慮に欠けていたように思われてなりません。この次の海外旅行先に予定しているINAXの「温水洗浄便座」を使うことを楽しみにしたいものです。 |
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