「人形劇にかかわって」(機関誌「さえずり」より)
近松応援団会員 宇津宮誠悟さん |
 |
「荷物がついたわよー」
と女性の声が近松記念館に響きわたる。
人形部一座総勢で、それを二階ホールに運び込む。
今日は「天神記」の上演の日、私はその裏方なのであります。
10人あまりでの手作りの作業が続く。
ガムテープと押しピンは彼女たちの必需品。
長机を並べ背景の幕を整え舞台は出来上がる。 |
 |
開演一時間前には控え室にて手弁当を賑やかに囲む。
とてもこれから演じる人達とは思えない程の和やかな雰囲気に
驚かされてしまう。
時間がたつにつれ誰となく衣装や自らの遣う人形を触り始める。
緊張して開演。
黒衣姿の彼女たちが舞台狭しと駆け廻る。
万雷の拍手の中、幕が下りる。
なぜかホッとする。
|
 |
何もしないでハラハラ ・ドキドキ心配している自分におかしさを
覚える。またにぎやかな輪が出来上がる。
「ようやるな」とお互いに笑いあう声に、私も「ほんにようやるな」
とつぶやいてしまう。
これは賛辞のつぶやきなのですが・・・・・・・。
舞台裏からはじまり、舞台裏で終えた今回の「天神記」は、
いきいきと近松に挑戦する彼女たちの姿にあらためて感心し、
又私自身もなぜか、充実した一日を過ごすことができたので
あります。
|

|
 |
 |
|