私は餌をバクバク食べるようになったチョコグラに繁殖のためにと、お腹がぷっくり膨れるまで餌を与えていました。ところがです。このようにすることは、チョコグラにとってよくないことだったのです。死んだチョコグラを解剖してみて驚きました。
餌を良く食べて丸々と太ったチョコグラです。お腹も大き目なので抱卵しているかな?と思っていたのに…。
腹腔内部を露出させてびっくり! 赤いはずの肝臓が脂肪肝になって真っ黄色です。腸管も黄色い脂肪にまみれて良く見えません。
腸管を引き出してみると、その周囲にべったり脂肪が絡まっていました。肝心の生殖巣は痕跡程度です。腹部の膨らみは卵でなく、単なる肥満によるものでした。過剰の腹腔内の脂肪が卵巣の発育を妨げていたのは間違いなさそうです。
こんなことになっていたとは…。これではまるで成人病デブインポちょこぐらじゃないか!(失礼)。早急なダイエット作戦が必要だ。ということでまず使っていた餌について調べてみました。
飼料名 粗蛋白質(%以上) 粗脂肪質(%以上) 粗灰分(%以下) 粗線維質(%以下) 水分(%以下) ク○マフ○ドタイプS 56
10
12
2
?
フ○ー○ュンオリジナルフードS 50?
?
?
?
?
テ○ラディ○カス 47.5
6.5
10.5
2
6
も○ぢトロ○カルミニ 49
5
16
3
10
テ○ラプ○ンクトン 48
11
?
?
?
熱帯魚のエ○(ニ○ドー) 48
3
15
3.5
10
メダカの○サ(コ○ナン) 49
5
16
3
10
テ○ラミン 46
11
?
?
?
乾燥アカムシ 60
8
10
3
?
乾燥亜熱帯ミジンコ 50
5
5
5
?
乾燥イトミミズ 52
12
5
2
?
冷凍アカムシ 6.8
0.5
?
0.9
93
冷凍ミジンコ 5.0
0.5
?
0.9
89
まず、考えさせられることは、冷凍飼料と沈下性人工飼料は餌の水に沈む速度がほぼ一緒なので比重もほぼ一緒と考えると、同じ重さあたりのカロリーは沈下性人工飼料は冷凍飼料の実に10倍以上あります。そのうえ、人工飼料は脂肪率がやや高いです。これは原料として海産の脂肪分の多い魚肉が使われているからでしょう。まあ、人工飼料は乾燥したり熱を加えられて変性してるので単純には冷凍飼料とは比較できないでしょうけど。
餌としてはこの中では、自然下に食べている物に近いと思われるのは冷凍餌です。つまり高蛋白、低脂肪、低カロリーがよいのでしょう。この表を見ると、このチョコグラにメインに与えていたク○マフ○ドタイプSはやや高脂肪率だったです。この餌を腹一杯与えられ、冷凍飼料はあまり与えられていなかったのが肥満の原因と思われました。チョコグラは泳ぎ回る魚でないですし、基礎代謝量が少なく太りやすいのかもしれませんね。人工飼料をメインに与えるなら欲しがる餌の量よりかなりその量を制限して与えなければならないでしょう。痩せた個体を立ち直らせるときは別ですが。
チョコグラ飼育とくに繁殖をめざす場合、肥満はよくありません。過剰な肥満によって生殖巣の発達が妨げられると聞きます。実際解剖した肥満体のチョコグラの腹腔内はひどいありさまでした。ちょっと太めのチョコグラは可愛いですが、餌のやり過ぎには注意してスレンダーな体を維持してあげましょう。かといって生殖巣が十分成熟できるだけの栄養は与えなければいけません。単食はさけていろいろな餌をまんべんなく適量を与えましょう。人間といっしょですね。しかし適量っていかほどなのか…。
それから、使用する人工餌としては生餌と比較すると蛋白/脂肪比が14/1〜10/1ぐらいが良いと思われます。つまり蛋白が50%だと脂肪は3.6〜5%ぐらいになりますね。あとチョコグラは消化管が体長に比して短く蛋白食つまりユスリカ幼虫等をメインにしていると思われますが、現地で採集されたチョコグラの消化管中に藻類を認めたと言う報告があることからも、植物食も必要と思います。これを考えると蛋白/脂肪比が14/1〜10/1ぐらいで、植物食としてスピルリナの入っている餌、つまり、も○ぢトロ○カルミニやメダカの○サ(コ○ナン)がいいかもしれません。非常に安い餌ですが…。ただほとんど必要としないであろうミネラルや炭水化物が餌の「つなぎ」などで加えられているため、これだけ与えていれば良いという人工餌は無いと思われます。