2006年02月13日 ラフマニノフのピアノ独奏曲全集
先日ここで、「TDRにてiPodで音楽を聴きまくる楽しみ」なるものについて書いたが、今回のネタはピアノ音楽で、イギリスのピアニスト、ハワード・シェリーによるラフマニノフのピアノ独奏曲全集8枚組。中古で、かなり安く入手したものである(理想よりは2千円くらい高かったが)。
このピアニスト、ハワード・シェリーについては、多数の録音が発売されているのを知ってはいたが、これまでは、ラフマニノフの歌曲伴奏とか、メシアンの交響曲のピアノパートなどの、ごく数枚を除いて、縁がなかった。
やはりここで少し前に、バラキレフ「イスラメイ」を比較鑑賞してみたが、その際に、英誌「GRAMOPHONE」の評者が、今後「イスラメイ」を聴きたいピアニストとしてシェリーの名前を挙げていたので、僕としても興味が増していたのだった。
○Shelley(CHANDOS,CDS44041/8)78〜91年
一聴して、極めて優れた演奏が並んでいることがわかる。技巧の冴えはもちろんのこと、細部に渡るまで音楽的である。テンポの速い曲で少し弾き飛ばし感があるのと、逆に遅い曲でテンポを遅くとりすぎて弛緩していると感じられるところが無いでは無いけれど、僕がラフマニノフの音楽に期待するものを持った演奏だ。全集として、これだけの高水準を並べられると、驚嘆せざるを得ない。
ラフマニノフについては、あまり知られていない初期の小曲もあるが、この8枚組でそれらもチェックできるし、もちろん編曲物も含まれているので、資料としても、これくらい網羅したものは欲しいところだ。
そこで、手許にあるGRAMOPHONE「GOOD CD & DVD GUIDE 2005」をチェックすると、多数のシェリーのアルバムを取り上げているし、件のラフマニノフ・ピアノ独奏曲全集については、口を極めて賞賛している。「彼はラフマニノフの何たるかを知っている」という評だが、僕もその言葉に賛同したい。色々な演奏を聴き比べる余裕は時間的にも経済的にも無いけれど、ラフマニノフのピアノ独奏曲の全容を知りたいという人には、この8枚組が一番の近道だろう。ただし、普通に新譜で買うと2万円近い価格になってしまうので、安い売値を探索してみることをお薦めする。
ま、マーラーの交響曲にしても、ラフマニノフのピアノ独奏曲にしても、TDRに似つかわしくないことには変わりないのではあるが。風吹きすさぶ日曜日の午後、息子はお気に入りのアトラクション「海底2万マイル」に何度も乗れて、ご満悦であった。バックに流れるバッハ「トッカータとフーガ」を耳にして、「お父さん、これ、鼻から牛乳の音楽だよね」。変なこと教えるんじゃなかったな・・・。
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