2007年12月30日 【CD新譜】矢代秋雄ピアノ作品集
○赤井裕美(tamayura,KDC17)2007年
収録曲:ピアノのためのソナチネ;24のプレリュード;夜曲;荒武者の踊り;
ピアノソナタ;プレスト(ピアノソナタ第3楽章初演時の断片);
子供のための小品より;ピアノ初見曲(3曲)
楽譜だけ持っているけれど、いつかちゃんとした演奏で聴いてみたいという曲は、まだまだある。今回、その課題の一つが解消された。それは、矢代秋雄氏の「荒武者の踊り」である。この楽譜は、音友社の「世界音楽全集」の中に含まれていて、確か高校の頃だったと思うが、図書館で見て以来、いつか音になったものを聴いてみたいと思っていた。自分で弾いてはみるものの、うまくいかないから。結果、まずは満足。もっと演奏されていい曲だと思う。
さて、今回のアルバムのように、矢代氏のピアノ曲だけを集めたものは初めて見た。収録曲は作曲年順に並べられており、最初の「ソナチネ」と「24のプレリュード」は45年作というから、作曲者が15〜16歳の頃になる。これらは、正直言って、やはり後の名作「ピアノソナタ」から比べると、音楽的には習作と分類されてもしかたないかもしれない。僕個人は、「プレリュード」の終曲に、少し心惹かれた程度。
興味深いのは、「ピアノソナタ」の初演時の第3楽章は、確定稿とかなり違うということ。
また、最後に3曲の音大の初見曲が含まれているが、初見しか能力がない僕としては、これくらいなら大丈夫と感じた(不遜)。もっと、音が難しいものを想像していた、音大の初見課題。
演奏する赤井さんは、東京芸大で矢代秋雄のピアノ音楽について研究していたということで、スペシャリストという位置づけになるのだろう。録音されたピアノの音がマイクに近すぎる感じで、音で損しているような気がするアルバムだが、よくぞこういう仕事をやってくれたと思う。
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