2002年12月12日 N響定期ベルリオーズ「レクィエム」
会場:NHKホール
指揮者:シャルル・デュトワ
NHK交響楽団
テノール:ジョン・健・ヌッツォ
国立音楽大学(合唱指導:田中信昭、長井則文)
【演奏曲目】
ベルリオーズ「レクィエム」
今年の僕は、笑ってしまうほど、コンサートに出かけていない。合唱関係は、これで3つめ。こんなに演奏会に出かけなかった年、あっただろうか。しかも3回のうち2回はN響定期か。前回はシマノフスキのオペラが聴けるっていうんで喜び勇んで出かけたわけだが、今回は、自分が超苦手としている曲だ。超苦手としているからこそ、一度くらいは実演に触れてみるか、きっと8人がステージに並ぶティンパニとか金管は面白いだろうし、というわけで聴きにいったわけ。
結論、冴えない演奏会だった。まず僕は、仕事の都合で遅刻してしまって、第2曲の途中から聴くハメに。でもまあ、何とか、ティンパニと金管の活躍場面を見ることはできたわけだが。しかし結局、僕の気を惹いたのはそれくらいで、ここんとこの仕事の忙しさもあったのだが、その後は半分くらい居眠りしてしまった。曲への苦手意識を払拭するような目覚しい演奏ではなかったように思う。原因の一端は、合唱団にもあったと言えるだろう。もちろん、それなりにそつのない合唱と言えばそうだが、それ以上のものがなかった。合唱とオケとのピッチ差が目立つという、アマチュア的な欠点を見せたのも残念だ。終演後、2人の合唱指揮者に「ブー」を浴びせている人がいたが、それも無理からぬことだと思う。たった1曲「サンクトゥス」だけにテノールソロが登場するが、今宵は、今年の紅白歌合戦にも出場するという、人気上昇中の健・ヌッツォ。しかしこれが、高音で声があやうくひっくりかえりそうになるなど、声質がリリックで美しいという以上に聴き手をひきつけるポイントがなかった。
デュトワは、過去にもN響と多くのベルリオーズを聴かせてくれた。僕は残念ながら行けなかったが、スウェーデン放送合唱団を起用した「キリストの幼時」などは、きっと素晴らしかったのだろう。しかし今宵は、残念。
さてN響と言えば、来年からはアシュケナージがデュトワの後任になるということだ。うーむ、よりによってアシュケナージか。ただ僕としては、ピアニストとしてのアシュケナージよりは、指揮者としての彼の方が、まだ良いと感じていたりする。滅多に聴けない、珍しいレパを開拓してくれることを祈ることにしよう。
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