2004年06月15日 ひらこんのてらこんさあと13
平松剛一指揮平松混声合唱団、ピアノ:渕上千里
日時:2004年6月15日
場所:東京・千駄ヶ谷、津田ホール
(作曲は全て寺島尚彦)
景色がわたしを見た
柚子の村から
ことりがそらを
さあ!!
ぼうし
日本語のおけいこ
なつかしい風景
街は大きくなりすぎた
風のマーチ
雨よふれ
朱い蝶々
ひとつだけの命
(休憩)
混声合唱とピアノのためのサロン 「私抄富嶽三十六景」(全曲)
果物の時間
野菜サラダ物語
鎌倉は子守歌
さとうきび畑
(アンコール)
レクイエムのように子守歌
人間、涙もろいというのも困りものだ。今宵の演奏会は、寺島尚彦氏の演奏を長い間歌い続けている平松混声合唱団による、寺島作品だけの恒例の「ひらこんのてらこんさあと」の13回目。しかも作曲者は惜しくも今年3月の永眠され、今回のコンサートは副題に −寺島尚彦先生追悼− と銘打たれた。選曲はもちろん吟味し尽くされた名曲集で、締め括りは当然「さとうきび畑」。これだけの要素だけでも、(こういうのは言葉は悪いが)感動は約束されたものだった。しかしそれにしても、今宵の僕は、あることのために、「鎌倉は子守歌」以降、終演まで、10分間以上涙を流し続けた。鼻水も止まらなくなった。鼻水をすすると騒音の元になるのでそれもできず、困ったことになってしまった。僕がコンサートで涙を流した時間が長かったことでは今宵が新記録。さて、では僕をそういう状態にした「あること」とは何か。それについては、ここで書いては絶対にいけないことだと思う。それは、今宵会場に足を運んだ人たちだけの秘密にしなければならない。
というわけで、キーボードに向かっている今でもどうも頭が真っ白で、以下はまあ、事実関係みたいなことの報告をしたいと思う。演奏が抜群に良かったのは当たり前、だって平松混声合唱団ですから、僕が折りに触れて、ここで褒めている・・・。
平松混声合唱団単独の演奏会に行くのは、何年ぶりになるだろう。いつも演奏会広告をみて、面白そうな選曲だなあと必ず心惹かれるのだけど、日程が合わずに断念すること続きだった。
僕は開演直前に着いたのだが、津田ホールは満員だった。空席がなく、舞台直前の席だけが幾つか空いていた。そこで僕は、合唱指揮を勉強していた学生時代に合唱演奏会に通った際の僕の指定席、即ち客席の最前列で、舞台に向かって指揮者の左後ろ(ピアニストの真ん前)に座った。
選曲を眺めて、こうしてみると、僕は寺島作品が大好きなのに、不勉強で未聴の曲が多いことに気づかされた。
柚子の村から、ことりがそらを、さあ!!、ぼうし、なつかしい風景、街は大きくなりすぎた、雨よふれ、朱い蝶々、ひとつだけの命、それに「富嶽三十六景」は、音で聴くのは今宵が初めてとなった(これだけでも大いなる収穫)。聴いたことがある曲の中では、昨年ハンガリーのバンキエーリ・シンガーズが見事に演奏していた「日本語のおけいこ」。バンキエーリが自分たちで編曲したのは知っていたが、おお、原曲は、こうだったのか!テンポ設定とか、全然違うんだなということが、初めてわかった(何だか嬉しい)。
はあ、何だか全然、コンサートレポートになっていないなあ。まあ何はともあれ、これからも平松剛一氏と平松混声合唱団が、聴衆に感動を与える合唱を続けて欲しいと、切に願う。僕にできることは何か。僕の世代の熱心な合唱人は、ほぼ間違いなく、平松剛一氏が指揮する八潮高校の演奏に感動したことがある。あの頃のメンバーが核になって生まれた平松混声合唱団。もしかして、今の若い人たちには、あまり知られていないかもしれない。せめてこういう場で、世の中にはこういう素晴らしい合唱団があるんですよということを述べて、応援することくらいしか、できないか。
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