はじめに
弊社でこのシートを開発したきっかけ、それは2000年頃までさかのぼります。
もともとはきれい好きが高じてこういった商品があればいいのにとの思いから、
サーフボードのデザインを損ねず、ワックスによるショーツ、ウエット、ボードケース、
果ては車や住居に至るまで、汚れないでサーフィンはできないものかと模索したの
がきっかけでした。
はじめはホームセンターなどにある規制の素材、アクリル板やウレタンゴム、液体樹脂
といった誰でも簡単に入手できる身近なもを加工し、それをサーフボードに貼り付けてみ
ては、グリップするだろうか、使えるんだろうかといったテストを繰り返し行ってみましたが、
どれもだめでした!
この頃は企業コンサルティングといった全くの別業種をしながら、この製品の開発とまでは
いかない程度の入れ込みようでしたから、1つの試作がだめとなったらその次までは時間が
かかり、背景に生活の安定なども理由にありなかなか前に進まないまま月日が流れました。
それから5年ほどが経過し、結婚、子供を授かり、この頃から環境問題に強く関心を抱くように
なりました。自分の子供が結婚をし、子供を出産する頃まともに魚が食べられないかもしれない。
温暖化といった深刻なダメージが地球を襲っていると実感して分かるのは、きっとその頃ではない
かと。科学者などよほど一部の人達でない限り、このシグナルを敏感にキャッチできないまま、時
は過ぎて行ってしまうのではと。そう、私が開発スピードを鈍化していた頃のように。もしこのまま
放置すれば、向こう10年はこういった商品は世に出てこないと思ってました。実際に購入いただき
ましたご意見などから、「実は私もこの手の商品があればいいなと考えました」を頂戴したことがあり
ます。でも実現に向けてアクションを起こすことってそう容易いことではないんです。実現化に向けて
取り組まなくてはとの思いから、まず何をするべきかを考えました。
実現化、それは・・・
仕事を辞める。温い環境を変えて開発に打ち込む。これでも完成しなかったら、それはそん時と。
当然家族の反対などがありました。妻などはマリンスポーツすら知らない、そこで完成など保証も何も
ない物作りを財産など投資してやるわけですから。使命感などといった大それたものではありませんで
したが、無くてはならない物になる。そういう存在に作り上げたいとの思いから後ろを見ずに突き進みま
した。
そして完成!
自分を信じて良かったと思うそんな時が来ました。6年以上の試行錯誤の末、やっと満足のいく物が
完成しました。この頃周囲からは「こういったものは特許などを取得し、守ったほうがいいのでは?」
保守的になることも1度は考えました・・・。でもそれは違うということも直ぐに分かりました。
1社で出来る事は限られている
トレンドが生まれ、それが汎用的な広がりを見せるのに必要な事は、業界がこういったコンセプトに
シフトして行かなければならない。複数社でこういった商品をマーケットに投入してゆくべきだと思いま
した。私が製品開発上から分かったことは、この手のコンセプトである商材をリリースしようとすれば、
このEVAといった素材を同じように加工する他ないことを。ブランド力、イメージこそ若干の違いはあれど、
この素材に尽きるというのが現状における結論です。これをプライオリティーをかざして、閉鎖的にしてし
まっては、次世代のポジションどころかエコロジーといった本質なる考えからも遠く離れてしまい本来の
目的を見失ってしまうのではないかと。
異業種からの参入
多くのマーケットに共通して言えることですが、異業種からの参入こそがこれまでの固定概念を崩し、
まったく新しいコンセプトをその市場に投入することができると思っております。このサーフィン業界も例外
ではなく、商品をリリースしてからもう4年近くが経過しますが、まだまだ海でこういった商品を頻繁に目に
するといったレベルにまではとても到達してはいません。これにはいろいろな理由があると思います。
@ 値段が高い
A 滑るなど信用できない
B 周りで見かけないから
C ワックス派だ
などなど。
購入に至れない最大の理由はこの価格にあると思います。不況であるこのご時勢でなくても、購入に踏み切る
際、もっとも高いハードルのひとつに「値段が高い」これがあると思います。実際にご使用いただいております
ユーザー様よりこの価格についてのご意見などたくさん頂戴しております。そこで大改革の方針を打ち出しました。
“安さ”の“ポイント”
この素材を開発した者として、お買い求めになりやすい価格帯で、皆様に広くお使いいただけるよう、責任を持っ
てコストダウンをするなど、必要な努力をしていかなくてはならない思っております。具体的に何が必要か?まず、
流通体系を変える(B to C)
購入者の6割以上がインターネットで物を買う時代と言われています。ネット販売とは消費者に直接商品を販売
するいわゆるB to C(Business to Consumer)と言われるもので、あらゆる市場においてこの中間マージンを省
いた消費者重視の考え方が、今後も主流になり定着して行くと思われます。どこに住んでいても最新の希望に
あった商品などが、早ければ翌日には入手できる。送料などの問題はありますが、ご自身で店まで行かれてそ
れにかかる交通費、店によっては敷居が高くとても入れないと感じる方も多いと思います。またショップ自体が近
くにない、あっても行く時間がない。店の値段は適正とは思えない。消費者の意見をしっかりと受け止めればこの
B to Cという流通体系こそが、最大限の安さのポイントにつながることは簡単にご理解いただけると思います。
広告費など使わない
雑誌、スポンサー契約などこういったものが商品価格にどれだけ多くのしかかってくるかは皆さんも良くご承知と
思います。弊社ではもともと異業種からの参入ということもあり、このサーフィン業界に対して特別なコネクション
がある訳ではありません。この様な場合の考え方のひとつとして、大々的に広告などを打ち商品展開するといった
方法があります。しかしながら結果これは価格を押し上げてしまうことになります。また雑誌が売れないこの時代に
費用対効果として考えれば、この雑誌広告費というものが商品価格にさらに重くのしかかってしまいました。これま
でのこういった営業方法に至っては反省すべき点が多々あり、これが普及を遅らせてしまった事実であったのかも
しれません。将来的にはスポンサー契約としてWCT入りを果たしている選手などの起用をしたいと考えておりますが、
今やらなければいけない事はこういったコスト削減をすることで価格を抑え、よりお求めになりやすい商品展開をす
ることと判断させていただきました。
エコロジーな商品を作っても、それが普及しなかったら何の意味もない
環境にやさしいエコと言っても、これが普及しなかったら大した意味を持たない商品になってしまいます。
そうなったらこれを開発したパイオニアであってもそれが特別偉い訳でもありません。
これまでの販売数は海外を含め2万セットを超えました。約半分の1万セットは日本の市場に流れています。潜在も
含め日本のサーフィン人口は120万人といわれてます。約0.1割の方に行き渡っている計算で、これではそうそう海で
見かけるもんでもなく、おそらくこの数字が1割程度くらいにまで達しなければ、いわゆる「普及した」という感じには
ならないのかもしれません。
あちらこちらでこういった商品を目にすること、これが普及することで最大の宣伝効果であると思っております。ワッ
クスが使われるようになって30年以上が経ち、こういった製品がどれだけ普及したとしてもワックス派であり続ける
方もいらっしゃるかと思います。そういった方にも快くお使いいただけるような商品に作りあげて行きたいとの願いから、
これまでお伝えさせていただきました「普及への道」を選択しました。
皆様には大変お求めになりやすい価格帯でご提供できるようになりました。よろしくお願いします。
クリアデッキ インターナショナル / CEO 佐藤 善弘