第3回コムケアサロン報告(2002年5月24日)
場所:コムケアセンター 
テーマ「NPOの活動資金をどう確保するか」
ゲスト 大川新人氏(NPO経営プランナー)

第3回のサロンを5月24日にゲストにNPO経営プランナーの大川新人さん(ケアップたち参照)をお呼びして、「NPOの活動資金をどう確保するか」をテーマに開催しました。
NPOの本質は何なのか?NPOのミッションは?そしてミッションが達成されたあとはどうするのか?NPOの財源は?などに関してグループに分けれて、意見を交えながら模造紙にまとめていくワークショップ形式でサロンは進められました。

まとめ
3人〜4人のグループにわかれ、以下の質問について@ABのいずれを答えとして選択するか各グループで話し合いました。その後、各グループで一つの意見にまとめてそれぞれ発表を行いました。
話し合いのなかでは、各グループのメンバーのなかで、リーダー、書記、発表者という役割を決めました。

【質問】
1 NPOの本質とは何か
@世のため、人のためになることをする
A自分たちの地域や社会を自分たちで守る

2 NPOにはミッションがあるが、このミッションが達成されたらNPOはどうすべきか
@他のミッションをつくる(組織の存続を目的とする)
Aその団体の活動をやめる(組織の存続を目的にはしない)

3 NPOの財源はどうあるべきか
@非営利事業(助成金、行政からの援助など)や寄付金、会費に依存すべきである
A非営利事業よりも収益事業(受益者負担の物販やサービス事業など)に力を入れるべきである
B非営利事業や収益事業、会費などの財源をバランスよく取り入れるべきである

3つのグループによる発表のなかで、いろいろな意見がでました。
大川さんからのコメントは以下のとおりです。

【質問1について】
「@世のため人のために」ということは、自立性がないのではないか?NPOの活動では、自主自立の精神が大切である。

【質問2について】
NPOの活動では、「ミッション」が最も大切である。「1組織1ミッション」というつもりで活動を行う必要がある。

【質問3について】
NPOの活動では、質問1でもあったように、自主自立の精神が大切である。これを果たすためには、財源はバラエティに富んでいたほうがよい。必要なサービスを提供すれば、対価を支払う人は必ずいるはずである。

その他、議論のなかで以下のような意見がでました。

■NPOの活動では、お金だけではなく何か別の「軸」をもった考えが必要になるのではないか。保育や老人介護の事業では、企業がNPOから学ぶこともあるはずだ。サービスの内容がはっきり見えれば、値段が高くでも消費者はサービスに対して対価を納得のうえ支払うはずである。

■NPOが企業と異なる点は、「地域のために」という理念を持ちながら活動を発展させていくことである。「ミッション(=目指すべき姿)を実現するために存在しているのだ」という意識を持たなければならない。

■「Free Trade」という考え方も登場している。これは、顧客側からではなく、生産者の立場にたった考え方で、そのサービスを提供するためにかかった労力に応じた価値をつけるというものである。

■事業が成り立たなくなったとき、NPOはどう対処するのか?理念も大切だが、NPOが自由競争市場に参入したときにこれをどう乗り切っていくかが問題である。

■市場から企業が出て行ったときに、NPOはどうすべきか?都心部はあまり心配がないだろうが、地方では事業の存続は難しい。NPOも、自分の甲斐性に合わない活動は、無理して続けるのではなく、やめるべきでは?

「NPOと企業の関係はどうあるべきか?」「地方では、NPOだけが活動を背負ってしまうのではなく、その地方に返したほうがいいのではないか?」等について、まだまだ議論はつきませんでしたが、時間も迫っていたため今回は終了ということになりました。
機会を設けて、今日の議論に発展性を持たせた場を設けていきたいと思います。

大川さん、ありがとうございました。

(文責:コムケア)