Conductor's View

〜モノローグ〜


10月26日(日)

昨日はピアノのレッスン。

3月の発表会の曲は、シューマンの「ウィーンの謝肉祭の道化」になったが、 先生が、それ以外にもシューマンの「幻想小曲集」の発表の機会を設けられたら とても勉強になると思う、とおっしゃった。

これは少し自慢だが、この「幻想小曲集」を弾いて今日は久々に褒められた。 「音の出し方が変化して一皮剥けた感じがする。旋律の音色選びも良くなったし、 力強い和音のところは、倍音がしっかり鳴っている。」・・と。
こういう包括的な褒められ方はレッスン開始以来初めてだったので、なんだか とても嬉しかった。(昨日はバッハも褒められました。ソプラノの音が選べるように なって、3声を随分よく弾き分けられるになった、と。)

1月31日に知り合いの先生の合同発表会があるから、「幻想小曲集」の中から 「夕べに」「飛翔」の2曲で出てみませんか、ということに。。

ところで最近、素晴らしいピアノの演奏を聴くのが一つの楽しみなった。

先日は、ジャン・マルク・ルイサダのリサイタルに2週連続で行った。1週目は 秋篠音楽堂で、モディリアーニ四重奏団と共にブラームスのクインテットなど。 翌週は、フェスティバルホールでショパン「マズルカ」の全曲演奏会だった。 どちらも、あまりの美しさにただただ夢見心地で聴き惚れた。(これは昨日、 先生に自慢した。)

11月11日には、フェニックスホールで行なわれる、アンドレアス・シュタイアー のフォルテピアノリサイタルが楽しみだ。これはコンセプトがとても面白い。 「JSバッハにインスパイアされたシューマン作品」というテーマで選曲された、 オールシューマンプログラムだ。(ルイサダのリサイタルの時にたまたまチラシを 見つけた。)

そして一昨日、「ワルティ堂島」でこのプログラムと全く同じ内容の新譜のCDを 見つけた(CDとリサイタルのセットで日本上陸、というよくあるキャンペーン)。

早速購入して聴く。
・・・凄い!
シュタイアーは「フォルテピアノの巨匠」と言われるが、氏に自在に操られた シューマンの時代のピアノフォルテで聴くシューマンの、なんとやさしく物悲しい ことよ!

今回のリサイタルでは、先日大井浩明氏も弾いていた1846年のシュトライヒャー が使用される。楽しみでしかたがない。。


10月5日(日)

この夏から、また一層音楽が好きになった。

演奏行為としては、ただひたすらピアノに向かうのみだったが。
そして、ピアノが急に上手くなったわけでもないが(いっぱい曲をさらったから、 譜読みは少しだけ速くなりましたけど)。

バッハのピアノ曲にとことん惚れ込むようになった。
リスナーとしては、フランス組曲、イギリス組曲、ゴールトベルク変奏曲、平均律曲集など。
この数ヶ月間、iPodでも、車でも、出張の時も、病気で寝込んだ時も、いつもバッハ。

自奏では、3声のインヴェンション(シンフォニア)15曲の内、11曲までレッスンが進み、 3声を操ることの素晴らしさにようやくハマってきたのが嬉しい。

・・・バッハの曲は本当に美しい。

シューマンへの体当たりの取り組み。
こちらは課題満載だが、探求の面白さにハマっている。

シューマンには大きく2種類の性格があり、その内の男らしいはっきりした性格の楽曲は 苦手ではないが、もう一つの夢のまどろみのような楽曲の表現は、自分にはとても障壁が高い。 簡単に言えば、そういう音色を持ち備えていないばかりか、表現したことがない、今まで知ら なかった(のか、忘れてしまったのか、、)内面世界なのだ。

そして、シンフォニーが聴こえるブラームスのピアノ曲とは違い、リートが聴こえるシュー マンのピアノ曲は、支えどころがとても難しい。ソプラノがピンと立っていれば聴き良いが、 どうもシューマンではなくなってしまう。内声を充実させ、真ん中で支える感じがちょうど良い。 ・・・これもやったことがないから鍛錬が必要だ。

ラヴェルよりもドビュッシーに近く、油絵ではなく水彩の絵の具が広がって行くような 音色が良い、と先生。・・・ひたすら耳で弾く練習。でも、なかなかモノにならない。 レッスンでもダメ出しが続く。。

でも、そういうことにハマっている。ピアノの練習は、一度始めたら時間があるときは 何時間でもやめられない。頭がボーっとするまで。

新たな発見のお知らせ:
車を長距離・長時間運転する時(特に高速に長く乗るなど単調な運転の時)、 病気で熱にうなされている時には、バッハのピアノ曲が良いです。
脳の適度なテンションが続き、眠くならないのに気持ちが安らぎます。


6月21日(土)

約1ヶ月前、5月25日に、長岡京市民管弦楽団の本番が終了!

過去最高に納得の行った本番。

本番に最も最適なテンションを持って来れたこと。そして、王道中の王道の曲たちに しっかり敬意を払えたこと。みんなでしっかり楽譜を研究し、音作りもアンサンブル 作りも、実力の限りを尽くしてできたこと。

集客も937名とちょうど満席。どの曲もお客さんから最大の拍手を頂戴し、アンコール も、僕の指揮活動の中で最もお客さんに盛り上がってもらえたと思う。

仕事が忙しく、当面、オーケストラの指揮活動はお休みすることになるが、 その前にとことん納得できる本番ができたので、非常にすがすがしい気持ちで、 そして悔いなく、また指揮する時まで音楽の探求に没入できそうだ。

すばらしい共演者、すばらしいパートナー奏者に恵まれ、1年間じっくり練習を共に できたオーケストラの皆様と分かち合ったこの最高のプログラムを、 もう一度掲載しておくことに。。

長岡京市民管弦楽団 第16回演奏会
指揮:山本貴嗣
ピアノ独奏:韓 吏花

2008年5月25日(日) 長岡京記念文化会館

<曲目>
シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73(「皇帝」)
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67(「運命」)

シュトラウス2世:フランス風ポルカ「田園ポルカ」(アンコール)


4月16日(水)

ピアノの発表会は、これまでの4回の中で最もうまく行った。相変わらず、前半は手足がガタガタ震えて多少のパニックはあったが、それはリハーサルが無いからと割り切って考えることに。全体にあの超高級大型ピアノをかなりコントロールできた感じ。

「西風の見たもの」はタイトルどおり、疾風のごとく弾き切った。さすがに超高級ピアノだけあって、鍵盤の反射を利用して両手の人差し指でもの凄いトレモロを弾くところは、どの練習時よりも巧く弾けて、魔法のようだった。しかし、例の「フランスのオケのトランペットのように」の箇所はダメでした。(録音を聴くと、それらしくは聞こえているが、明らかに焦って一音とばしている。。)
それに比べて、「沈める寺」の後半は、とても気持ちよく弾けた。初めて、あのピアノを楽しんだように思えた。最後の、寺院が再びブクブクと沈んで行くくだりでは、ピアノ自体が持つの表現力の懐の深さを感じることができた。ラストの音でじっくり響きを楽しんでペダルをはずす時の「ンニャッ」というエラー音も出ず。

来年以降の自分のためにメモしておくと、バロックザールのスタンウェイフルコンサートは、烏丸の練習部屋のスタンウェイよりやや音が丸い。「あれっ?」と思ってついつい力で鳴らしてしまいがちだが、そうするとモードが切り替わったかのようにものすごく鳴るから要注意だ。

演奏後、舞台袖で例年通り会場の芝田さんに「(ヘタクソで)失礼しました。ありがとうございました。」と謝って、放心して一息ついていると、なんと、佐々木聡子先生がひょこっとあらわれた。
蜂谷先生とは大学の講師仲間だそうで、たまたま話をしていて僕が発表会でドビュッシーを弾くことを聞き、遠くから駆けつけてくださったそうだ。佐々木先生にお会いするのは、多分15年以上ぶり。「ほんと、感動したよ〜!曲の構成力がすばらしいわぁ〜」と、あの頃のままの先生。演奏が終わった解放感と、いろいろあった15年間を経て先生と再会できた喜びと、独特のほめ殺しにやられてしまい、ちょっと、うるっときた。。

さあ、あと1ヶ月でオケの本番。一昨日の練習はかなりいい感じ。相変わらず練習はじまりはリセット病でダメだが、時間が経つと時々理想的な響きがするようになってきた。

ピアノは、再びモーツァルト月間に。今回はト長調のソナタ(4番)。相変わらず難しい。。


3月20日(木・祝)

眠れないのでちょっと書こうかと。。

今日はピアノの発表会前最後のレッスン。
今回は自宅のピアノがあまり役立たない曲たちなので(ペダルワーク、音色選び、キーの反射を利用する技巧が重要な曲)、ここしばらく、スタンウェイ部屋にかなり足繁く通った。行く度に2時間、一瞬たりとも休まず練習してしまう。。

数箇所を除いて、何とかなるようになった「西風の見たもの」。全体の流れはとてもよくできたと、今日はかなりお褒めの言葉をいただいた。しかし、途中、激しさの連続の果てに出てくる「フランスのオーケストラのトランペットのような音で!」と先生に言われている頂点のところは、手前で腕がキンキンに張ってしまって思うようにならない。頂点なのに「60%の力で充分です。あとはバロックザールのスタンウェイの力を借りれば良い」と言う先生のアドヴァイスをどこまで身体に反映できるか。

「沈める寺」を2曲目に据えたのは正解。先生もこの組み合わせはお気に入りのようで、レッスンに行く度に「良い選曲でしたね」とおっしゃる。1曲目でとても激しく弾くので、とてもリラックスして、クールに音を選ぶことができ、「音色選びとコンセントレーション」が命のこの曲にはとても良い。

間もなく本番。何とかなるかなぁ。。

オケの方は、最近力を入れてきた「アンサンブルワーク」という練習が、かなり効くことがわかった。今まで実現したくてできていなかったことで、これは自身にとっても新しい境地。合奏もわりと同様の視点でやっているが、それも悪くない。先々週は運命の1,2楽章の合奏をしたが、以前より、一生懸命な姿勢で取り組む人の割合が少し増えてきている感じがして、手ごたえが良くなってきた。

明日は連休の谷間なのに、激しく仕事予定が入っている。


2月17日(日)

先週は、「皇帝」のピアノ合わせ練習。

韓さんには、音楽をサーっと持って行かれた感じで、それがとても気持ちよかった。やっぱり この呼吸の流れというのは、我々がなかなか身につかないことで、こういうところが勉強に なるなぁ、、、と。
いろいろ課題も残しつつ、でも、とても有意義な初合わせ(というより、セッション)だった。

練習後は、練習時間より長いセッションが続いた。

韓さん、増永さん、鈴木さんと一緒に「河道屋養老」で「養老鍋」に舌鼓。日本酒好きの鈴木さんと 僕は熱燗をいっぱい飲んだ。すっかり満腹になったところで、バー「ステファニー・マンハッタン」へ。

日曜日ということもあって、お客さんは全然来なかったので、店のグランドピアノ弾き大会!

最初、鈴木さんが弾き始めて、僕もちょっとドビュッシーのさわりとかを弾いていて、 ついに韓さんがその気に。モーツァルトを弾いてもらって感激した後、「皇帝」を2楽章から弾き始め たので、増永さん、鈴木さんも楽器を出して参戦。僕はもちろんそれに合わせて指揮。何気に僕にとっては 楽しいレッスンになっていた。そのまま3楽章をやって、それでも飽き足らず、1楽章も全部弾いてくれました。 ・・完全に、復習会。

・・店のおやじも、変な集団だといわんばかりに目を丸くしながら、楽しんでくれました。

すっかり汗をかいて、また飲みなおし。よく飲んだなぁ。。

練習は3時間、練習後の飲みは6時間、、、でした。オケのみなさん、スミマセン。。

さて、ピアノの発表会が近づいてきた。例のスタンウェイを弾ける部屋も仕事の帰りにまた利用し始めた。

今日は蜂谷先生のレッスンだったが、「沈める寺」はずいぶん良い感じになってきて、先生ももう1ランク 上の追究をしてくださった。しかし「西風の見たもの」はやっぱり超難関!1箇所1箇所のテクニカルな面の 課題を解決して行く必要があり、こりゃぁ大変だ。

発表会が終わったら、昨年同様モーツァルトのソナタを1曲弾いて、今度はシューマンにしよう、ということに。


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