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「うご・・・・けよ、バカ・・・・・・っ」
「仰せのままに」
 桑原は今度は優しく微笑むと、唇を合わせてきた。
 オレは夢中になって、桑原のキスに答えてしまう。
 ───だって、すごく気持ちがよかったんだ。
 キスをするのはこんなにも、気持ちよかっただろうか。
 身体を重ねる強烈な快感とは違う、気持ちよさ。
 桑原がゆっくり腰を動かし始めて、今度はその強烈な快感に襲われる。
「あっ、ああ・・・・・・ッ」
 桑原の動きに合わせて、オレの中が絡みつくのがわかる。
 イヤラシイ音が生徒会室に響いて、ますますオレたちを煽っていく───。
「は、あ・・・・・・っ、くわ、ばら・・・・っ、くわばら・・・・・・っ」
「つむぎ・・・・・・」
「オレ、も、イキそうだからぁ・・・・・・っ」
 桑原は優しく笑うと、さらに奥まで腰を突き入れてきた。
「あ・・・・・・っ、やあぁ・・・・・・っ」
 いいところを何度も擦られ、あまりの快感におかしくなりそうだ。
「もうダ・・・・メ・・・・・・っ! 手、離して、くれ・・・・よ・・・・・・っ」
 桑原の手をどけようとしても、桑原はそれを許してはくれない。
「やだ・・・・・・っ、たのむ・・・・からぁ・・・・・・っ」
「───じゃあ、俺の言うこときいてくれたら、すっごい気持ちよくしてやる」
「言う・・・・、こと・・・・・・?」
 なにを命令するのか、こいつの場合想像もつかなくて怖いけど、それでもこのままの状態よりはきっとマシだ。
「わか・・・・った・・・・・・、言うこと、きく、から・・・・・・っ」
 こんなの、気持ちよすぎて、かえって辛い。
 気持ちがよすぎて滲んでしまった涙を、桑原が舌先で吸いとってくれる。
「・・・・・・俺のこと、好きって言って」
「え・・・・・・」
「誰のものにもならない。俺のものだって」
「そ・・・・な・・・・・・」
 桑原を見つめると、桑原は切なげに目を細めている。
 ムリヤリこんなことをしてきた桑原だけど、この目だけは、真剣で。
 ・・・・・・こいつ、やっぱりオレのこと好きだったんだ・・・・・・。
「・・・・・・こんな、こと、親友にするようなヤツ、ほっとけるわけないだろ・・・・・・っ」
 しかたないよな?
 だってこんなことをされたって、ちっとも嫌じゃないんだから。
「・・・・・・それは、どう受け止めればいいんだ?」
 桑原が、緩く腰を動かす。
「あ・・・・・・ッ、バカ・・・・・・っ」
 煽るようにゆっくり腰を出し入れされ、オレはもう、本当に限界だった。
「〜〜〜好き、だってば・・・・・・っ! だか・・・・ら、もっと・・・・・・っ」
「誰のものにもならない? 俺だけのものだって、誓えるか・・・・・・?」
「・・・・・・っ、誓・・・・う、から・・・・・・っ」
 緩慢な動きに耐えられず、オレは必死に肯いた。
 オレの告白に、桑原は顔を綻ばせる。
 それから、唇を重ねてきた。
「ごほうび・・・・・・。気持ちよくしてやるから・・・・・・」
「う・・・・、ん・・・・・・っ」
 解放を堰き止めていた指が外され、その手で、濡れそぼっているオレのものを扱かれる。
「は・・・・・・っ、ああ・・・・・・ッ」
 待ち望んでいた刺激に、あっという間に高みに昇っていく。
「あ・・・・っ、もう、イク・・・・・・ッ」
「・・・・・・俺も、もう、イキそう・・・・・・」
 耳もとに甘く囁かれ、頭がクラクラする。
 激しく腰を突き入れられ、前も刺激されて。
「つむぎ・・・・・・っ」
「あッ、あ・・・・・・ッ、くわ・・・・ばらあ・・・・・・ッ」
 奥深くまで貫かれて、オレは悲鳴とともに絶頂を迎えた───。





「・・・・・・信じらんない・・・・・・」
 汚れてしまったオレの身体を拭いていた桑原が、怪訝そうに顔をあげる。
 外はもう真っ暗で、校内に残っているのもオレたちくらいじゃないだろうか。
 早く帰らないと守衛さんが見まわりにきてしまうけど、腰が痛くて歩けそうもない。
「なんでオレがこんな目に・・・・・・っ」
 ブツブツ文句を言い続けていると、桑原は手を止める。
「つむぎ? どっか痛いか?」
「痛いなんてもんじゃねぇっ! なにを血迷って、おまえは男のオレに襲いかかってきてんだよ!」
 叫んでから、ハッとした。
 ・・・・・・あれ?
 そういえばオレ、こいつから好きだって言葉聞いてない。
 オレは無理やり言わされたけど、肝心のこいつのほうは、オレに一言も好きだって言ってなくないか?
「・・・・・・あのぉ、桑原さん? 一つ質問があるんですけど・・・・・・」
 おまえ、オレのこと好きなの・・・・・・?
 そう質問しようとしたとき、桑原のわけのわからない返答が返ってきた。
「・・・・・・悪かったな。俺もまさか、おまえにこんなコトをするとは思わなかった」
 ───ハアアァっ!?
 桑原は困ったように、頭をかいている。
 ・・・・・・なんで!?
 だってこいつ、オレのこと好きなんじゃないの!?
 オレにあんなことして、好きだとまで言わせて、なんでそんな困った顔してるんだよ!?
「・・・・・・桑原・・・・・・」
 フツフツと怒りがこみ上げてきて、拳を握りしめる。
「おまえいったい・・・・・・」
「・・・・・・満月だからなあ。どうも満月の時期は、ムラムラしてダメだな」
「─────────ッ、おまえっ、サイテ──────ッ!!!!」
 くそっ、なんだってんだよ!?
 オレの知ってる桑原は、ちょっと変わってるけど優しくて。
 だからオレは、そういう桑原を好きだと思ってたのに・・・・・・っ!!!!
 悔しくて、涙が滲んでくる。
 もういいっ! こんなヤツ、友達でもなんでもないからなっ!
「つむぎ」
 オレの制服を綺麗に着せ終わった桑原は、優しく髪を撫でてくる。
「無理させて、悪かったな。歩けないだろう? 送っていくから」
 本当はけっこうです! と断りたかったけど、とても歩けそうもなくて。
 ちらっと横目で睨みつけると、ん? と優しく微笑まれる。
「どうした? 腹減ったか? あいにく梅干しか持ってないけど・・・・・・。食べるか?」
 ・・・・・・あああぁ・・・・・・。
 これが、オレの知っている桑原だ。
 ものすごくかっこいいのに、ちょっと変わってて。
 それでも、優しいところもあるから。
 ───だから、好きだったんだけどな・・・・・・。
 けっきょくオレはあんなことをされたのに、このまま桑原を許してしまうんだろうか。
 本当はショックだし、文句もたくさん言いたいけど。
 でもこういうヤツを相手にしてるから、しかたないって諦めるしかないのか?
 なんだか情けないような悲しいような気分に陥りながら、オレはしぶしぶ桑原におんぶされた。
 広い背中は、暖かくて。
 ずっと、こうしていたい気分になる。
「途中でコンビニに寄って、肉まん買ってやるからな」
 桑原の背中にゆらゆら揺られながら、目を閉じた。
 ───もしも次の満月に、また襲われたら。
 そのときこそキッパリ、拒否してやろう。
 いくら桑原が優しくて、かっこよくても。
 もう絶対に、流されてなんかやるものか。
 そう心に誓いながら、オレは広い背中で眠りに落ちていった───。




●END●
2005/10/03
「かわいい人」に続く♪ という感じです(^^ゞ
カッコイイけどちょっと変な攻めって、私的にはかなりツボなのですが、みなさまはいかがでしょうか? そして私の書くものにしては、かなりエッチが長かったです(^^ゞ




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