注意:奈瀬の性格が原作と異なります。それと、アキイチ小説ではありません。
(こんなん、トラウマなるわ)
また、日本棋院にやってきた社清春。今回は、待ち合わせである。
社の東京行きに合わせ、久しぶりに3人で会おうと言うことになって。
(まだ、かかってるんやな…)
* * *
待ち合わせの相手が、エレベーターから降りたのが見えた。
(お、塔矢…)
手を上げて声を掛けようとした時。
塔矢アキラに走り寄ってくる人影があった。
パタパタパタ……
「塔矢くん!」
愛らしい少女、いや、女性、か?
「あ、藤崎さん」
(と、塔矢〜、オンナ連れはええけど、相手がちゃうやろ?!)
社も急いで駆け寄り、友人の肩を掴む。
「おい!塔矢、おまえどういうつもりや?」
「あ、社。着いてたのか、遅れてすまな……」
「着いてたのか、やない!!いっちゃんというひとがおるのに、
この娘は…誰やねん?」
「何考えてるんだ!藤崎さんは…」
最後の一人が到着した。
「よ」
「ヒカル!」
(…?“ヒカル”って、いうことは)
「し、進藤の彼女…」
「か、彼女じゃありません!」
「そ〜そ〜」
あかりは、自分で否定していても、ヒカルが簡単に否定した事が少し不満である。
「社、悪い、こいつがおまえに会いたいってわがまま言うからさ〜」
「初めまして、藤崎あかりです。よろしく」
「…ヒカル、と言うことはつまり、彼女やろ?」
「違います!」
「違うっつうの」
二人仲良くハモッて否定、である。面白くない、といった表情の社にヒカルがフォローを入れる。
「安心しろ、社、いい女一人呼んでるから」
「お待たせ〜」
ヒカルが言ったとおりのイイ女が近づいてきた。
「よし、揃ったな。こいつ、奈瀬って言うんだ、プロ1年目」
「よろしくね、社!このメンツって、あたしだけ年上?
しかも進藤、彼女連れだし。年下ね、ま、いっか!」
(よ、呼び捨て……!ま、まぁ、年上やし)
「いっちゃんはきぃひんの?」
「…誘ったんだが、碁会所があるからって…」
「淋しいの〜、アキラく〜ん?」
「別に、市河さんは、そんなんじゃ…」
「じゃ、デート誘ってもええな?」
「ダメだ!!」
(塔矢、おもろいやっちゃな〜)
「なに、塔矢、好きな人いるのっ?初耳。へぇ〜…」
「違います、市河さんは友達です」
(コイツ、と、、塔矢も呼び捨てやんか……)
「ささ、早くいこ!」
(顔はカワイイけど、ええ性格しとるな)
「ファミレス?もっとリッチな所行こうよ!お二人ほどじゃないけど、
わたしも稼いでるし。社は関西だから、稼いでるか知らないけどねっ!少しは、ねぇ?」
(失礼な……)
「いいって、奈瀬、今日は無理に来てもらったんだから、俺たちで出すって」
「奈瀬さん、そうさせてください」
「あ、そう?じゃイタリアンいこ〜!」
社に振りかえって一言。
「ファミレスじゃなくて大丈夫〜?」
「……大丈夫です」
「やった!行こう、あかりちゃん。あかりちゃんって呼んでいい?
進藤の呼び方が耳についてるんだ」
「イイですよ」
「ありがと!」
その場の全員、奈瀬にはタジタジであった。
ヒカルはどうも腑に落ちない。
(……奈瀬って、こんな性格だったっけ?)
「行こうぜ、塔矢」
「あ、ああ」
「私、車出すからっ」
(…こんな奴、よばんでもええのに!それに比べて、藤崎さん、かわいいわ〜。
塔矢といい、進藤といい、ったく、贅沢なヤツラやな)
事実上、自分と奈瀬のお見合い(?)状態なのはわかるが、どうも好きになれそうに
ないのである。
(浪速の肝っ玉かぁちゃんみたいな女やしな……)
この後どうなるのか、それは誰にもわからなかった。
後書き:『エヴァンゲリオン』の、アスカ&トウジをイメージしました。
ネタが見つかったら続きを書きます。