Pump式クオーターリピーターを5つ持っている古美術商兼コレクターの店から1つ選んできました。
一番良かったPumpを…ところが、驚くほど機械の程度が良かった。信じられないほどです。
他の4つが普通にあるレベルだったため、これだけが飛びぬけていたのが印象的で、
「同じ機能を持つ時計」であっても、一元的に価値を決めるのではなく、
一個一個違うものだと、改めて思い知らされました。
それにしましても200年経ってもミントコンデションに近いって、考えれば凄いアイテムなんだなぁ。
| クオーターリピーターOFフランス製ミントコンデション950純銀コンビ |
フランス製・クオーターリピーター・オープンフェイス。
1800年〜1830年ごろが主体のものですが、主にアンティーク界隈に存在しているのは、
ほとんどがスイス製55MMの925銀です。
この頃の時計は一つ一つ違いが有って、共通するものを探すほうが大変です。
ピンからキリまであります(時計師の手作りが原則のものですから)。
これは頭をプッシュするシステムで音を鳴らし、サイレンサーと呼ぶ誤作動防止のスイッチも付いてます。
=右の電波時計の秒までチェックを。
この時計の興味深く素晴らしいところは、寝る前に時間を合わせて次の日の昼に精度を見ましたら、
電波時計と10秒程度しか違っていませんでした(吊り下げ状態にて計測)、これにつきます。
水平状態や使用中であればどうなるか不明ですが、過去に自分も持っていた同類タイプを思えば、
1日15分差でも普通だというようなものが多かったです。
▲水平にしますと若干進むようで、調整をチャレンジしています。
<最大の謎?>
=18Kホールマーク(フランス)。
=クオーターリピーターの頭のホールマーク。
ホワイトゴールドの無い時代のはずですから、まさかプラチナ製!?いや
⇒再度(フランスの)ホールマークを確認してみる?
ケースが純銀950の割合を示すホールマークと「銀製と金製」のコンビを示すホールマークまでありまして、
金無垢らしきのが内蓋以外にないだけに、どこに金無垢があるのか悩んでしまいます。
プッシュ部だけがプラチナ製?
内蓋の金無垢はよくあるのですが、今まで類似のものにコンビマークってついてなかったなと
まさかホワイトゴールド?などと心配期待しています。
これは52mmの大きさで普通は金無垢のケースをまとってるものです。
(55MMの大きさのクオーターリピーターが銀ケースと覚えると最初の一歩)。
なのに、です。金銀コンビのホールマーク、950銀のホールマークがついてます。
さすがスイス製の貴金属、何が使われているのかを調べるのも面倒楽しいです。
(過去、貴金属でなければ、コンビだろうとホールマークは付いてませんでした)
つまり、他のフュージ系や頭のプッシュ系のリピーターと比べてスリムだし小型だし、金属が微妙だし。
調べる時間があればあるほど、何らかの知識が見つけれるのでは?と思いました。
余談が長くなり申し訳ありません。この時計の解説を進めます。
カギを差し込むダイヤル穴に欠損があり、ヘアラインも写真では見えないですが小さくあります。
一日見ていれば気にならなくなるレベルと思います。
あまりにもケースがミントなので、過去に内蓋を強引に開けようとした素人さん(レバーを押せば開くのに)、
その痕跡が残ってる…欠点といえばこの程度だけなのですが、あまりにも普通すぎる欠点なので、
わざわざ言及しないお店が多いです。
それよりも美しい機械とケース外見の状態が最高です。
非常に綺麗なムーブメントをしていて、各パーツも鏡面仕上げに傷すら入っていないと思えるほど。
それゆえに、高精度が実現できているのでしょうね。青色焼きのネジ類も多くあります。
参考例:150年たてば↓こんな磨耗状態が普通です。作者の選定に漏れた別の時計。

製作者の銘はありません。=隠されているのを探していません。といいますのは…
この頃はミニッツリピーターが基本ないため、音鳴りが若干前の時間で切り替わるものが多いのですが、
(←反面、遅れて切り替わるなら許せないですが)、キッチリできないものかと表側を開けようとしたら、
その機械の美しさでブレーキ。表側の複雑さを写真で出そうとも思っていただけに残念です。
傷つく可能性のある行為を出来ない美しさと、リピーター機能はパーフェクトなために気にならなくなり、
今回の解説でも書き上げた後で「そういえば、あったな」と思い出しました。その程度です。
コレクションというよりも1つ持つならということで、使用して人(友人知人取引先の方々)に見せれるし、
200年級のアイテムとして楽しくなるタイプですから、複雑懐中時計という”謎を秘めた財宝”としての
魅力が堪能できます。この時代は痛んだものが多いので、注意することもお忘れなく……。
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