| 懐中時計の設定価格を考える |
ブランド銘が書いていない懐中時計では、値段が付いていても
何処でその値段が決められているのか判らない・・・。
確かに!
腕時計のように雑誌でも取り上げられる事が少ないので類似品は見かけないですし、
どこかのショップの商品や、オークションカタログでなんとかスタートプライスや
ブランド銘を照らし合わせる事が唯一の手段でしょう。
有名どころのブランドではまだ判りやすいですが、それでも・・・ですね。
現代の価格表はブランド区別だけ
価格の判断の基準は雑誌やガイド本の価格紹介記事でしょう。
これはXXXブランドのノーマルならこれぐらいの価値…という基準に出来ます。
しかし、本当にそれだけしかありませんよね?
「コストがこれぐらいで、これだけ良いものなのに、ブランド力の有る安いつくりのアレに勝てない…」
という製造(メーカー)側の気持ちを汲むのもなんですが、本来のモノとしての指針だけは
押さえておかれた方が良いでしょう。
ということで解り易く簡潔に解説してみます。
ケース材質による価格差
特に金無垢・銀無垢は純度で決まります。
ステンレスでもインオキシダブルなどのよりもステイブライトの方が良い値段を付けています。
▲ステイブライトはロジウムが含まれているのが特徴らしいです
(ロジウムはプラチナの仲間に入れられます)。
エナメル装飾に付いてはプラチナの価値クラスで考えてください。
それぞれの差は金で5万円、その他の銀などで2万円ぐらいでしょう。
<一般>:ガンメタルやステンレスに比べて、ステイブライトや銀800はだいたい2万円高い。
| ガンメタル、SS<ステイブライト、銀800 |
<高級>:だいたい5万円ぐらいの幅で上昇して行きます。
| 金張り、銀935<9K<14K<18K<プラチナ、エナメル |
ノーマルの懐中時計オープンフェイス1900年頃の50mmの大きさの物が
1万円であったとします。無銘です。
無銘で同じ大きさ同じケース、同等の機械、年代の銀800無垢がありました。
計算すると3万−5万円でしょう。
ケース形状による価格差
銀で2万円、金で5万円の差ぐらいですが、これは蓋に使われている
金・銀の量が純粋に違う為に起こります。あたりまえですね(笑)
すなわち、大型では当然差が大きくなります。
尚、見た目の良いハーフハンターは高いです!!!
| オープンフェイス<フルハンター(両蓋)<ハーフハンター(蓋の真中に穴) |
同じ機械を積んだ懐中時計が二つあるとします。
1個はオープンフェイスでステンレス製で3万円とすると、
ハーフハンター7万円になります。
ケース内ブタもワンポイント
純粋に金の量も加わっていますが3−5万円の差になります。
あまり気にしない方が良いです。
| メタル<金無垢 |
機能は大きい差が出るぞ!!!
ひとつの機能につき大体6万円ぐらいの差が出ています。
<基準>:クロノやトリカレが付けば6万円アップ。
クロノグラフまではよくありますので、最初の特殊機能としてはオススメです。
| ノーマル<クロノグラフ、トリプルカレンダームーンフェイズ |
<付加価値1>:スプリット・セコンズクロノグラフはノーマルクロノより約6万円アップ。
超薄型・超小型というのはガッチリした懐中時計らしくはないのですが、かなり高い物です。
| スプリットセコンズ<クオーターリピーター、超薄型、超小型 |
<付加価値2>超絶系ですね。とりあえず”時計”の最高技術のエリア。
| デテントクロノメーター脱進器<ミニッツリピーター、トゥールビヨン脱進器 |
<複合型は、当然高くなる>
カレンダー+クロノグラフのように機能が複合していますと
6万円+6万円=12万円ぐらいではなく、6万円X3=+18万円という風になります。
| 例:計算してみよう!!! |
14K金無垢・オープンフェイス・スプリットセコンズクロノグラフがありました。
ガンメタルから14Kまでの差が14万円。フルハンターで5万円。機能で12万円。
合計して31万円ですが、14Kとフルハンターは複合で1.5倍して
46.5万円というところです。
基本的な機械:金無垢には脱進器の研磨を含めて高精度な仕上げ、
又は当時の画期的な機構採用が最低必要です。
銀無垢以下ですと、機械の出来具合の方が差を広げやすいです。
注意:
| お店には基本のものは必ず有ります。類似品も多いアメリカ製なら確実。 その価格に時計機能(ファンクション)やケース状態を考慮に入れれば 無名の懐中時計だろうとわりと判りやすいです。 コレクター価格(仕入れ価格)や下取り価格は、ショップ価格の半分ぐらいから 4割程度と言う所です。このあたりは”そのお店の経営”という視点で考えないといけません。 (一般的にリサイクル業はもっと厳しいですので、時計業界はまだ良いほう) 下取りではガラクタの様な状態でも、人気ブランドなら高く買ってくれます。 |
このページの記事は、あくまでケースや材質に基付いた基本です。
もちろんの事ながら、程度の差、機械の差、エナメル絵画なら絵の質、
また有名作者ではその差も入ってきます。
上の判定法で雑誌等でいろいろとチェックをしてみてください。
ブレゲ、パテック、バセロン、ロレックスなどは当てはまらない典型で、
上の差を遥かに超越したプレミア・人気価格ですので難しいです。
特にロレックス懐中時計はメーカーとして懐中時計をあまり作っていなかったので
腕時計と較べますと、かなりの安い作りがタマにキズです。
(で、安いニセモノが作られ、そこそこ高い値段で流通している様です。)
私が手を出せない領域です。
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