■ 1/5(日) 「終わりの始まり ローマ人の物語XI」
(塩野七生、新潮社)
皇帝マルクス・アウレリウスからセヴェルスまで
西暦161年から211年までの半世紀を描いています
ローマ帝国の下り坂の最初のころの様子です
塩野七生の記すローマ史は生き生きとしていてとても好きです
ローマを支えた軍団が三世紀から次第に変質していく様の理由が考察されています
強大なローマは以後どこへ行くのか
塩野節に期待です
■ 1/7(火) 「永久帰還装置」
(神林長平、朝日ソノラマ)
猫と人工知性と火星と神林長平
崩壊する自己の存在理由
冷たい刃の様に文字は世界を切り進みます
見知らぬ世界に舞い降りた存在の永久機関装置とは?
登場人物たちの言動がまことに神林的です
■ 1/9(木) 「アウトニア王国再興録3 でたまか 天下大乱篇」
(鷹見一幸、角川スニーカー文庫)
痛快スペースオペラの第6弾
マイドの元には様々な星系から義勇軍が訪れます
しかし帝国軍は最強の宇宙軍を差し向けます
10倍の戦力差を果たして押し返すことはできるのか
牛丼にこだわるスペオペです
■ 1/11(土) 「あしたのロボット」
(瀬名秀明、文藝春秋)
パラサイト・イヴ以来科学系小説を書き続ける作者
今回はオムニバス形式でロボットの近未来を描きます
主題は鉄腕アトムの様です
アトムを意識している我々はいったいどこへ行くのか
ロボットとは人間とは
最後に残されるであろう思考・意識の問題を鋭く描いています
■ 1/13(月) 「痛快!ローマ学」
(塩野七生、集英社インターナショナル)
ローマ人の物語の解説書と言いましょうか
ローマ人の物語は大部で読みきれないと言う人にもお薦めです
特別付録の古代ギリシア。ローマ指導者の通信簿もなかなか
著者が書きたかったのはこの終章であることは間違いありません
■ 1/15(水) 「トラブルシューター シェリフスターズMS04」
(神坂一、スニーカー文庫)
時は未来所は宇宙
宇宙に進出した人類社会
さまざまな難問解決にトラブルシューター大活躍
そういう感じのライトノベルです
前回までに人造人間の性質は明かされましたがそろそろ風呂敷が広がる予感
この作者テンポが良いので好きです
ライトに内容が重めなのもポイントだったりします
■ 1/25(土) 「ウロボロスの波動」
(林譲治、ハヤカワSFシリーズJコレクション)
22世紀初頭、発見された小型ブラックホールを巡って人類が繰り広げるドラマを描きます
オムニバス形式でそれぞれの話が緩やかに繋がっています
地球に残された人々とスペースノイドの確執というのはガンダムを思い起こさせますが
年代順に書かれているので人類の発展史を楽しむこともできるでしょう
それにしても変形新書版なのに1600円
高いけど面白いです
■ 2/11(火) 「物理学と神」
(池内了、集英社新書)
物理学と神というと何やら対極的なもののように聞こえるかもしれませんが、さにあらず
物理学は神のあるべき姿を追い求めてきた学問とも言えるのです
まあ、時代の変遷により神の姿も変わってきましたが
物理学もまた世の中の発展とともに変わってしました
物理学と神は合わせ鏡のようなものかもしれません
もっと複雑な、男と女の駆け引きのような関係かも
物理学の歴史が綴られていて楽しい本です
■ 2/17(月) 「里山再生」
(田中敦夫、洋泉社新書)
里山の危機が叫ばれています
開発派、環境保全派いろいろいますが、里山のあるべき姿はちょっと違う
里山は人間が入らないと意味を成さない、というのが本書の意見です
農林業は現在の日本では産業として厳しいのですが、この本を読むとちょっと希望が見えてくるかな
いい方向に里山の自然を利用する運動が拡がれば結構行けるかも、という気がします
■ 2/22(土) 「虚空の逆マトリックス」
(森博嗣、講談社ノベルス)
INVERSE OF VOID MATRIX
森助教授の短編集です
七編の短編は一つ一つ色彩が異なっていて脳みそを捏ねてくれます
最後のは犀川&萌絵シリーズ
たまに顔を出すのは読者へのサービスでしょうか
■ 2/27(木) 「スレイヤーズすぺしゃる20 ミッション・ポシブル」
(神坂一、富士見ファンタジア文庫)
今日も今日もで訳のわからない依頼から思わぬごたごたに巻き込まれます
盛装して黙っていればそれなりに可憐な少女ではありますが
そこは毒舌、単発入れず攻撃魔法をぶっとばす
そんな彼女が苦手な人種とであったら?
主人公のリナが某友人に非常に似ている気がしてしょうがないです
■ 3/7(金) 「陰陽師 -安倍晴明の末裔たち」
(荒俣宏、集英社新書)
小説・漫画・映画で有名になった陰陽師・安倍晴明の名を知らないものはいないでしょう
現代には陰陽師はいないのでしょうか
安倍晴明以降の陰陽師たち、あるいは地方の陰陽師たちの様子はどうだったのでしょうか
不思議作家・荒俣氏がこれらの謎を調べる旅に出ました
陰陽師の事をもっと知りたい人には面白い本です
■ 3/8(土) 「THE LORD OF THE RINGS, THE TWO TOWERS」
なんというかかっこいいですね
ファンタジーの元祖とも言うべき指輪物語が銀幕で蘇る
今回は第二部
この作品が映像化された現代に生きる幸せを感じます
原作がしっかりしているのは心強いものです
二つの塔とはサルマンが拠るオルサンクの塔とサウロンが拠るバラド=ドゥアの二つのこと
第一作での旅の仲間が三つに別れそれぞれの物語を奏でます
映像が美しいし、戦闘シーンは秀逸です
まあ見なきゃ損ですね
早く第三部が見たいものです
■ 3/26(水) 「戦略的思考の技術」
(梶井厚志、中公新書)
副題:ゲーム理論を実践する
「ゲーム理論」の入門書
有名な”囚人のジレンマ”は著者が天邪鬼のため入っていません
大人の考え方というものをわかりやすい例で説明してくれます
なかなか奥が深いのでかなりお薦めの本です
■ 4/1(火) 「野望円舞曲(5)」
(田中芳樹&荻野目悠樹、徳間デュエル文庫)
トルコの近代化の父と言われるケマル・アタチュルクがケマル・エヴヂミクのモデルなのは間違いないですが
そうだとすると最初に敵の総大将として出てきたこの人が最終的な勝利者なのでしょうか?
主人公だと思われる兄妹の方もどうなることやら
この作品はとても映画的な感じがします
田中芳樹氏の影響でしょうか、登場人物の増減がありますね
■ 4/3(木) 「ルナティカン」
(神林長平、ハヤカワ文庫)
帯は無茶でしょう
深井零とはなんの関係も無い
まあとにかく表紙の少年の自立が主題ではないので
そっちは巨大な補助線で、主題は題名の方
しかし神林作品で描かれる理想郷はシビアですね
突き放した書き方と言うか、読者を甘やかさないと言うか
神林ファンにはお薦め
■ 4/8(火) 「工学部水柿助教授の日常」
(森博嗣、幻冬社)
森博嗣の半自叙伝的小説になるのかな
話の展開とか内容とかとても濃いのですが、大学の人間としてはそんなに特殊でもなさそう
さらっと読んで雰囲気を味わうのが良い読み方だと思います
■ 4/14(月) 「過負荷都市」
(神林長平、ハヤカワ文庫)
この本の世界に入ると常識など役に立ちません
どっぷり浸かって不思議な感覚に酔ってください
軽妙さは海賊シリーズに通じますが、テーマの重さは神林調
深く考えるもよし、流れを楽しむもよし
神林世界をじっくり味わえます
■ 4/20(日) 「中国台頭 日本は何をなすべきか」
(津上俊哉、日本経済新聞社)
中国経済脅威論、崩壊論を遠ざけ、目にしてきた等身大の中国を語ります
日本の現状、中国側の問題、米国の思惑と様々な要因が混ざり合いますが中国とて化け物の国ではないと言いたいのだと思います
中国経済、日本自身の問題、歴史問題など様々な意見が述べられていて、とても参考になる本です
筆者が言いたいのは最後の一文でしょう
「すべての課題に求められるのは日本の発奮、勇気、精神的な強さだ。がんばれニッポン!我々はこれからこの国にもう一花咲かせなければならない。」
受身になるな、自身で歴史を切り開け、そう語っています
■ 4/24(木) 「これでもイギリスが好きですか?」
(林信吾、平凡社新書)
英国をよく知る著者が、昨今のイギリスブームをぶった切ります
英国について語っているのですが、何故か日本の事がよく見えてきたりします
脱線が楽しいですが、とても奥深い内容が書かれています
イギリスが知りたい人は是非読みましょう
士族・金持ち・町民百姓という身分制度が現実に生きている国だったりするんですね
確かに世界でイギリスを褒めるのは日本人ぐらいのものでしょうね
ある意味世界で有数のひどい国かも
■ 4/27(日) 「バカの壁」
(養老孟司、新潮社新書)
脳の研究で有名な養老先生のお話を新潮社の人が文章化した本です
なかなか面白い話満載なので是非読んでください
ヘラクレイトスの”万物は流転する”と言う言葉は流転しなかった、とか”君子豹変す”は本当の意味では良い方向に変化することであることとか興味深い事がいっぱいです
読んでて思ったんだけど養老先生ってNHKが嫌いみたいですね
■ 4/29(火) 「5年後こうなる」
(日下公人、PHP)
いつもながら日本に甘い記述かな、とも思うのですが
日本はそのうち豊かな社会になって、米国はちょっと落ち目になるという内容だけど
現状を見ているととても本書のように能天気にはなれないんだが・・・
真面目が一番と言うことは賛成しますけどね
■ 4/30(水) 「アウトニア王国再興録4 でたまか 驚天動地篇」
(鷹見一幸、角川スニーカー文庫)
ヒロインが倒れ、英雄は十倍の敵と戦わなくてはならない
圧倒的に不利な状況で果たして負けずにいられるのか
そんな感じで前の巻から引き続き宇宙での艦隊戦です
ある種スペースオペラの王道を行っている作品です
この作品の売りは随所に散らばっている昔の名作の名台詞でしょうか
くすっと笑う事ができたら貴方も事情通ですね
■ 5/6(火) 「小指の先の天使」
(神林長平、早川書房)
六編のオムニバスです
恋人が触れ合う事ができない世界
仮想空間の世界
不思議な世界へ読者を誘います
神林世界にどっぷりとどうぞ
■ 5/21(水) 「堕ちていく僕たち」
(森博嗣、集英社)
最初読んでいて、とうとう森博嗣はクスリに手を出したか、と思ったほどの文調
五編のオムニバス形式です
インスタントラーメンが引き金になって世界が変わる
そんな妙な中編群です
でも、こういう文章をキーボードから入力する国立大助教授というのも笑えるかも
■ 6/8(日) 「創竜伝13 噴火列島」
(田中芳樹、講談社)
なんというか、作者遊んでません?
なんとなく嫌々書いているってのを匂わせているのでしょうか
ちょっと今回の文章の練り方は残念
その団体まで出していいの?というのもありますが・・・大丈夫?
■ 6/11(水) 「戦略思考で勝ち残れ!」
(中山治、ちくま新書)
まず第一章の”「戦略思考」なしには個人も企業も国家も生き残れない”というのが主題でしょう
著者は日本人は「情緒原理主義」であると喝破しているわけですが、これある限り生き残っていくのは確かに難しいかもしれません
欧米中露をはじめとする外国と比較すると、勝負になってないというのが本書を読んだ感想になってしまいます
はっきり言って日本駄目じゃん、としか言えません
議論と説得、ダブルスタンダードの使い方など書いてある事はよくわかる初歩的な事ばかりなのですが、日本人はその初歩的な事さえもできてないのだな、というのが見えてきて暗い気持ちにさせてくれます
あと、”日本の技術は優秀だ”というのは実は誤解であったというところでしょうか
確かに民生品の分野では世界一かもしれないと思っていたのですが、とんでもない誤解だったかも
なぜなら軍用技術というものがあったのを失念していたから
世界の国々は軍事に優秀な技術者をつぎ込んでいるのですがこれは表からは見えない
日本以外の国は一線級の人が軍事に関わっていて二線級が民間に関わっているので、一線級を民間につぎ込んでいる日本の方が有利に見える、見せ掛けの優秀さだったのでした
つまり日本は現在も非常にまずい状況にあるという事ですな
だめじゃん・・・
■ 6/29(日) 「外国人が見た日本の一世紀」
(佐伯修、洋泉社)
1900年から2000年までの日本の101年を延べ101人の外国人の書物とか手紙とかからの抜粋で語ります
外国人の目から見ているので間違ったところもありますが、どういった目で日本人を見ているかを考えるにはいい材料かもしれません
■ 7/20(日) 「機械たちの時間」
(神林長平、ハヤカワ文庫)
20世紀の長岡市で暮らす主人公は、実は未来の火星で謎の敵マグザットと戦っていたバイオソルジャーだった
機械と生体のハイブリッドである彼とその同僚は果たして元の火星世界に帰る事ができるのか
そんな感じの神林ワールドです
機械と時間の流れがテーマでしょうか
この物語にあっては何が過去で何が未来か、一筋縄ではいきません
現実は容易に変容する、神林作品の醍醐味が感じられます
■ 7/27(日) 「陰陽師 生成り姫」
(夢枕獏、文春文庫)
夢枕獏氏の描く阿倍晴明は色気があってよいですね
さらに夢枕獏の陰陽師で欠かす事のできない人物が源博雅です
晴明と博雅のやり取りがこの作品に華を添えていると言ってよいでしょう
今巻は珍しく長編です
「鬼も人も、哀しいものなのだな・・・」
博雅の呟きが時を越えて聞こえてきそうな物語です
■ 8/3(日) 「アウトニア王国再興録5 でたまか 青天霹靂篇」
(鷹見一幸、スニーカー文庫)
アウトニア戦記の第2部の最終巻です
皇帝アレクリストとマイド・ガーナッシュ最終決戦
どちらが勝利を得るのでしょうか
物語は二転三転しますがそこはいろいろお約束と言うところで
それよりも第3部になだれ込むであろうこの引き
とても気になります
あとがきによると、これからが本章突入らしいのですが・・・
■ 8/24(日) 「スレイヤーズすぺしゃる21 汝その名はスイートポテト」
(神坂一、富士見ファンタジア文庫)
今回はガウリー外伝(別名、リナ父外伝)が入っていてお得です
いつも言いますが、リナは友人Rに類似しています、身体的精神的に
するとナーガは友人Aでしょうか?
脱力系の面白さを求める人必読です
■ 8/24(日) 「親切がいっぱい」
(神林長平、ハヤカワ文庫)
なんでもない日常を描きますが、そこは神林世界
全ての職業が公認となった世界で、宇宙人がやってきたら?
なんでもないようで、よくよく読んだらとんでもない展開です
■ 8/30(土) 「養老孟司の<逆さメガネ>」
(養老孟司、PHP新書)
養老先生といえば、この前「バカの壁」で100万部を突破されたようでおめでとうございます
オンラインでも現在(8月第2週)第3位ということで、勢いがまだまだあるようです
世界中が都市化してしまって自然な状況ではなくなったと嘆く著者
小生が田舎出身の都会生活者なので、戦前育ちの戦後生活者の著者とはある部分違う部分もあるし似通ったところもありますね
現代人は現状のいろいろな事を錯覚してしまっている
それなら著者は”逆さメガネ”で語って見せよう、というところでしょうか
この本は読むと面白いですよ、それぞれの人でいろんな感想が出てくる事でしょう
自然を排除した都市化社会、脳化社会は人間を不幸にするという論調は同意できます
ただ、筆者の言いたい事はひょっとしたら小生のような田舎出身者か戦前生活体験者にしか、いい意味で伝わらないのではないかと思うのですが
この本も沢山売れれば面白いですね
■ 9/4(木) 「星の王子さま」
(サン=テグジュペリ著、内藤濯訳、岩波書店)
Le Petit Prince
”たいせつなことはね、目に見えないんだよ・・・”
説明は要らないくらい有名な本ですが、この歳まで読んだ事はありませんでした
読みました
・・・ごめんなさい、子供の頃に読めばよかったです
この時代だから許される書物でしょう
今こんなのを書いたら、あざとさを感じますが
児童文学って難しい・・・
いや、子供が読む分には良いと思いますが
■ 9/6(土) 「トラブルシューター シェリフスターズSS mission04」
(神坂一著、スニーカー文庫)
本作品はMS04の裏設定みたいな感じになります
同じ事件をSSチーム、レティシアの視点から書いたものと言えるでしょう
それにしても兄・ティモシーの設定がどんどん明かされてきたという感じです
内容的には神坂節
これからの展開がどうなるか、興味深々ですね
■ 9/20(土) 「四季 春」
(森博嗣著、講談社)
すべてがFになるから裏の主人公との呼び声が高かった真賀田四季の少女時代を描きます
S&Mシリーズ、Vシリーズで登場した人物がこんなところに出てきます
各シリーズの回答篇が始まるということなのかな?
作者の四季への愛情が感じられます(笑)
ところで四季って苺パラダイスの苺太君に似ていると思うのは私だけでしょうか?
■ 9/27(土) 「大人のための議論作法」
(鷲田小彌太著、PHP新書)
議論というのはなんとなく近寄りがたいと感じる人が多いと思われますが、その本質と必要性を謳った本です
議論というより言葉の持つ重みを語るという感じです
議論をするためにはまず人間というものがどんなものかからの考察から始まるのはわかりやすい
そして第二章・政治とは議論だ、で歴史上の政治家達(他)の評価を面白く論じています
最後、マルクス主義について語りますが、なかなか奥深い
マルクス主義は正しいから隆盛を誇り、間違っていたから衰亡したのではない
マルクス主義は自らを正しいと主張したから強かったというところを見つめなければならなかったのです
世の中に蔓延するマルクス主義の子や孫を見分ける力が必要なのでしょう
なかなかお薦めの本です
■ 10/1(水) 「星見るしあわせ」
(吉沢深雪著、WAVE出版)
夜、星々を見ることを、我々は観望とか観測とか言わず「星見」と言っています
そんな星見に関する、絵と詩のほんわかとした調和を、この本は語ります
いい感じです
■ 10/4(土) 「なぜ私は「ここ」にいるのか 結婚・家族・国家の意味」
(小浜逸郎著、PHP新書)
西洋の哲学で弱いとされる情緒面での話題を中心に語られていますが
なんとなく、西洋の哲学が情緒にくらいからマルクス主義のような非人間的な学問が成立するのかも、と思ってしまいます
以下本論とは離れますが、自然科学技術の濫用が地球の環境の危機を招いているとの指摘がよくなされます
そうだと思いますが、社会科学技術の濫用が現在の世界の社会的な危機を招いていることに、どうして人は気が付かないのでしょうか
とても謎です
理系の技術は悪にもなるが、文系の技術は悪にはならないとでも思っているのでしょうか
甘い考えだと思います
あ、この本は一度読んでみるのが面白いと思います
ただ、具体的には語ってないので議論の種本としては弱いかな?
■ 10/13(月) 「人間にとって法とは何か」
(橋本大三郎著、PHP新書)
法というものがどういうものかをやさしく解説した本です
古の宗教の法の考え方から順を追って説明しているので、とてもわかりやすい
橋本先生の本はわかりやすくていいですね
■ 10/28(火) 「言壺」
(神林長平著、中央公論新社)
おれが書きたい文は、こうだった。
『私を生んだのは姉だった。・・・
最初から飛ばしてくれます
著者の言語に関する執着が生み出した、名作といえるでしょう
主旋律は間違いなく「言語」なのですが、その裏に流れる副旋律として「家族」が出てきます
この絡み合いが絶妙なのです
うまいですねえ
■ 11/3(月) 「まともな人」
(養老孟司著、中公新書)
最近出版ラッシュの養老先生です
今回は雑誌連載のエッセイ集。前の著書と重なるところもありますが、同じ人が書いたものですから
養老先生がこういう意見を言わなきゃいけないというのが、哀しい現実ですが・・・
意見提起はありがたいのですが、さて、どう料理したものでしょうね、この世の中
老人が自分達の世代より、次代を気にしてらっしゃるのはうれしいのですが、少数派なんですよね・・・
■ 11/20(金) 「日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日」
(ベンジャミン・フルフォード著、光文社)
著者はカナダ生まれのカナダ人ですが、一度好きになった日本が崩壊していく様に哀しみを感じたのでしょうか
この本が真実に近いなら、我々はイラクや北朝鮮を笑えない
なぜならば、イラクや北朝鮮と全く同じ状況にあるから
この本は一度読んで検討をするに値する本です
もう、日本に残された道は国家破産しかないのか
アルゼンチンはその比喩です
■ 11/22(土) 「ヤクザ・リセッション」
(ベンジャミン・フルフォード著、光文社)
前著、日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日の続編です
こういった記事が書けるのは外国人ならではで、日本人が書いたら命がいくらあっても足りないでしょう
そういった面では評価できます
しかし、ちょっとした違和感を感じるのもまた事実
日本の原点は正義なのか?
それとも何でも飲み込む和なのか?
そこら辺の結論がなんとも
知識として押さえておくと便利というところでしょうか
評価が難しいですね
■ 11/24(月) 「クロスカディア4 風サワグ地ノ逃亡者タチ」
(神坂一著、富士見ファンタジア文庫)
5つの月を天に抱くクロスカディアと呼ばれる惑星
以前に5つの月なんて不安定だ、という意見をもらいましたが、その月の正体が今回明らかに
今回は鱗王族が住まう北の大陸を逃げ、憑霊族が住まう東の大陸に
3巻目までとは違う、いきなりな展開にびっくりしますが、さすがですな
■ 11/29(土) 「いちばん大事なこと」
(養老孟司著、集英社新書)
養老先生の環境論です
子供は”自然”であるとか、養老流の面白い話がいっぱい出てきます
養老先生がんばれ、もっと言ってやれ、という感じで
■ 12/4(木) 「水」戦争の世紀
(モード・バーロウ、トニー・クラーク共著、鈴木主税訳、集英社新書)
けっこうすごい事が書いてあるな、と思って読み進んでいったら、市民団体の本でした
まあ、買う前に背表紙の著者説明で気が付かなければなりませんが
情報としては役に立ちました
国際企業って、やろうと思えばその国の内政に干渉できるのか
さて、水に限らずこの種の問題は、どういう経過を辿るのでしょうか
ある意味興味があるところですが、自分達が被害者になるのは願い下げですね
自己中心的な考えかな?
■ 12/7(日) 四季 夏
(森博嗣著、講談社ノベルス)
森博嗣の存在は知っていたのですが、最初はミステリーということで敬遠していました
ところが、実家に帰った時読む本が無くなってしまったので、妹が持っていた森博嗣と京極夏彦の本を借りて読んだのです
京極夏彦はそれなりに面白かったのですが、余りの分厚さに閉口しました(笑)
森博嗣の方は「月は幽咽のデヴァイス」
それから、同居人が持っていた森博嗣のシリーズをむさぼるように読みました
その後、率先して森シリーズを買うようになったのはなんと言いましょうか
教訓、偏見は駄目よ
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