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●まちもりコラム2004年6月号(その2)
●不良老年がはびこる

 昔は不良少年、今は不良老年、街にはびこっているものである。
 TVを見ないから見逃したが、NHKクローズアップ現代で「急増する老人犯罪〜“高齢者刑務所”からの報告〜」なる放送があったそうだ。

 NHKのINサイトを見ると、こう紹介記事がある。
 「今、高齢者による犯罪が急増している。刑法犯罪で検挙された65歳以上の数は10年前の3倍以上。広島県の尾道刑務支所には、高齢の受刑者を専門に受け入れる設備があり、平均年齢は73歳を超える。
 ほとんどは再犯で、80%が出所して一年以内に刑務所に戻ってくる。背景にあるのは、刑務所を出ても頼る家族がいなかったり、同居を断られることが少なくないなど、犯罪歴を持つ高齢者を受け入れない社会の現実。
 高い失業率の今、仕事を見つけることも難しい。更生を手助けする唯一の機関が更生保護施設だが、入所できるのはごくわずかで、入所期間も半年に限られている。
 刑務所と更生保護の現場のルポを通して、高齢化が進む中さらに深刻化が予想される『老人犯罪』の現実と対策を探る。(NO.1921)」(クローズアップ現代 放送記録

 年金が危ないそうだから、ますます老人犯罪者は増えるのだろう。2002年「矯正統計年報」白書によれば、受刑者中60歳以上の者は受刑者全体の10.3%を占めている(「日本の高齢犯罪者の矯正処遇」安成訓 日本刑事政策研究会)のだそうである。
 自分がその一人に入らないことを祈るばかりだが、警察白書を見ても少年犯罪のことは詳しく述べてあっても、高齢者犯罪のことはどうもよく分からない。一般に、高齢者が犯罪被害者にならないように警鐘を鳴らしている社会報告はたくさんあるが、高齢者が加害者となることに関しては情報が分からない
 いずれにしても、高齢者が多くなればその犯罪者も増えるのは常識というものだろう。非行少年から非行老年に、社会問題の比重が移るに違いない。
 成長期の日本が増える年少人口における不良少年犯罪への対応に一生懸命であったが、これからは増える老年人口における不良老年犯罪対策である。ただし非行老年は、これまでとは違う犯罪を起こすように思うのである。
 NHK番組もそうなのだが、高齢者が社会的弱者として犯罪への加担せざるを得ない状況も確かに起きてくるだろうが、その一方では愉快犯罪とか頭脳犯罪のような事件を起こす者がたくさん出てきそうだ。 
 そこまで行かなくとも、小さな事件を起こす不良老年はいっぱい出てきそうだ。なんだかんだとすぐにイチャモンつける奴、そこらじゅうで呑んだくれてお世話をかける奴、用もないのに街や店でウロウロして邪魔な奴などなど、不良老年がよく見受けられるが、わが身にも覚えがある。

 
ここで本当に犯罪する奴は非行老年といい、これらの予備軍を不良老年といおう。
 ところで、不良少年と不良老年とは根本的に違うのである。
 不良老年はまず、小金を持っているから経済的に困らない。たっぷり時間もある体力はないが、なによりも不良少年との大きな違いは頭脳力である。
 社会の裏表を見てきて、それなりの専門的知識あるいは総合的判断力を身につけている不良老年は、いったん犯罪に手を染めると大変な能力を発揮することになりそうだ。
 むかし「オーシャンと11人の仲間」なる映画があった。退役軍人たちがチームを組んで現役時代の能力を発揮し、ラスベガスの賭場から大金を盗み出す話であるが、まあ、あれがそうである。
 聞いた話だが、なんでも最近のこと、日本映画にも似た様なのが出たとか(映画館に行ったのは前世紀かしら)。これには青島元都知事も出演しているとか。このお方はまた参議院選挙にでるとかで、おお、そ−だよ、考えてみれば、これも不良老年のやる最たるものであるよなあ、もちろん犯罪じゃないけど、。
 これら高等遊民不良老人たちは、いったいどんな犯罪をやる非行老年になるのだろうか。たとえば、現役時代の自分が開発した金融にかかわるシステムが普及していた場合、その知識を活用する犯罪なんてのは、こりゃすごいことになりそうだ。
 楽しみといってはおおきに語弊があるが、まあその、自分がその一員になるような、いや、とてもなれないよなあ、エ〜ト、おののくのである。(040620)

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