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地域を閉じる
街じまい・里じまいを考えたい
刺激的な表題である。まちづくり、まちおこし、村おこし、商店街活性化とあちこちでやっている時代なのに、街や里をおしまいにすることを考えるのである。
わたしは地域プランナーとして、市街地整備、地域施設計画、産業政策と都市政策の地域内連携計画などの仕事にながらく携ってきた。
2005年から、その前年に中越地震で被災した法末集落(長岡市小国町)の復興支援に、所属するNPOの活動として通うようになった。盛時には600人近くいたが今は60戸、90人に満たない超高齢の小集落である。
棚田の米作でそれなりに豊かながらも、高齢化、後継者は不在、介護と医療の困難、そして街へ去らざるをえない現実、そうして地震に背中を押されるように集落は自然に還っていく姿を見ている。
有名な山古志や近くの他の地域の震災集落を訪ねたが、震災は進みつつある山里消滅を、ちょっとだけ後押しして早めた現象であって、日本の中山間地の限界化は一般的な現象であると分かったのである。
中山間地振興の政策は数多くあり、成功事例が伝えらるが、それは日本の中山間地集落の数からみれば僅かな特殊例に過ぎない。消え行きつつある集落は数多いし、現に消えた集落も数多く、里人は超高齢化してから不慣れな街の生活に賭けてやむをえず集落を去っている。
その振興・持続を支援していても、限界はどうしても見えている。だから何もしないのではないが、なにか別ことも考えるようになった。
この現代の社会問題でありながら、なぜ中山間地政策は去り行く人を支援しないのだろうか。なにゆえ振興策ばかりで撤退策は不在なのだろうか。
わたしは考え方を180度転換した。今、振興策と対の関係で必要なのは、積極的な撤退策である。
それはもちろん住民たちはハッピーに里を去り、撤退跡の土地は適切に利用する政策でなければならない。
ところが、政治・行政の立場では、地域の消滅策は今のところ悪の政策であり、実は現場では分っているのですが、それを言うことはできないに違いない。
今、日本のどこにでもある限界集落にその撤退支援の手を差し伸べることができるのは、官でなければ民しかない、とすればそれは誰であろうか。ソーシャルビジネスよ起れと、わたしは期待するのである。
それは限界集落のみではなく、郊外開発住宅地でも起きていることであり、地方小都市の中心市街地でも起きていることであり、なんらかの積極的縮退支援策が必要であろうと、データはないがわたしは推察している。
日本の人口減少が進む今、あるときから急激に過疎地域が速度を持ってくるだろう。そうなってから対策を採っては遅いのである。それはまさに高齢化時代が来ると分かっていながら対策が遅れて、介護保険の離陸があまりに初期故障が多いままであったのと同じ減少が起きるに違いないと思うのである。
今のうちに、街じまい・里じまいのハッピーな政策を考えておきたいが、さてどうすればよいのか分からない。
ここにいろいろな疑問やら提案を思いつくままに書いておくのである。ひとごとではなくて老い行く自分のために。
地域縮退論考集
豪雪の山村で思ったこと(2011.02)
大雪の山村は高齢化して除雪も外出もままならない、キレイごと言っていられない
・里街両全プロジェクト(2010)
新白河駅前に里じまい・緑おこしのセンターを提案するコンペ入選作
・伝統文化と地域再生(2009)
民俗文化を継承する里じまい策を考える
・山村の夏に自然と人間の出会いの変化を見る(2009)
中越震災から5年、山村の自然と人文の景観に震災がもたらした変化が見える
・中越山村4回目の春に想う(2009.05)
4回目の春を経験して多々想うことあり
農村振興策を都市再生策へ(2008)
信州松本の四賀クラインガルテンから都市への視点
・地域のしまいかたを考える (2007)
都市も村里も人口減少、永遠に保つことは不可能、幸福なしまい方はあるか
・中越震災3年目の山古志(2007)
中越震災の山古志はまるで天地創造の世界、その先はどうなるのだろうか
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21世紀のまちと森を考える伊達美徳の個人サイト
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辛口・甘口・悪口・雑言・泣言・繰言・小言・失言・僻事・遺言
●赤煉瓦東京駅復原反対論
戦後の歴史を消滅させるな
●景観文化論
景観の都市、風景の自然
●建築家・山口文象論
時代を駆け抜けた特異な建築家
●能楽師・野村四郎師
円熟してなお新風の能を演じる能役者
●地域の今とこれから
貴方の暮らす街はもうすぐ消える
●まちなみ発見
街並みは歴史のつみかさなり
●街森論
街の森を生態と人文から観る
●中心市街地論
中心街活性化は時代に間にあうか
●都市産業論
ものまちづくり+ファッションタウン
●まちづくり論
都市計画をとりまく諸課題
●鎌倉論
歴史観光都市から生活文化都市へ
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