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よりどりみどり
丸ノ内再開発記念的建築取り込み手法
伊達美徳
東京駅の丸ノ内南口を出ると、目の前にバックリとクレバスが立ち上がっている。それも今できたばかりの如くに。
おお、これは元の東京中央郵便局ではないか、見れば駅前広場側と線路側に面した壁とそこから奥行き柱3本分を残して、その裏側はソックリなくなっている。
そして広場側と線路側をつなぐ隅切り曲り目の辺りがパックリと掻きとられて、クレバスに左右に建物断面が立ち上がっている。断面が傷口のごとく痛々しい。
その間からもうひとつ向うの街区の超高層ビルが見えるが、それはつい最近できた三菱一号館丸ノ内パークビルである。その足元には壊してから40年ぶりにコピー再現(三菱は復元といっている)した三菱一号館がある。
振り返ると、東京駅赤レンガ駅舎が、今や3階とドームのコピー再現(JRは復原といっている)工事中で、南口のドームのあるホール部分は、上から下まで、中も外もそっくり囲われている。これが工事現場でなかったら、クリストの芸術作品そのものである。
こちらに一部保存ファサード再現手法、向うには実物大コピー再現手法、後にも実物大コピー再現、広場の北西に首を回せば、一部保存とコピー再現を同時にやった日本工業クラブもある。
こうして今の丸の内は、コピー再現と一部保存方法の“ご使用前ご使用中ご使用後”の3態を、いっぺんに見ることができる。
都市再開発における記念的建築継承方法のあれこれよりどりみどりである。ということは、それだけ論理も手法も技術もまだまだ不安定な時代にあるということである。(091214)
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