雨に濡れながら
森の中のキャンプ場。
暑い日だった。突然太陽が累々たる黒雲の陰に隠れた。やがて雨粒がポツリポツリと落ちてきた。君が身に着けていたのはTシャツとパンティーだけ。僕はTシャツと海水パンツ。木の葉に漉(こ)された雨水が静かに僕たちを濡らし始めた。さわやかな恵みのシャワー。
雨脚は次第に激しくなってきた。君の髪の毛はすっかり濡れそぼち、水を含んだTシャツは透明な薄衣(うすぎぬ)のようになって円(まど)かに隆起した乳房を際立たせた。君は色っぽく腰を揺らめかせながら両手で濡れたからだ中を撫でていた。やがてTシャツを脱ぎ去って見事な胸をあらわにした。
そんな君を見ていた僕の男性自身は淫欲で昂(たか)ぶってきた。雨の中でからだをくねらせている君は素敵だった。まるで君は水の中に融け込んでいるようだった。雨はやさしく君を愛撫し、秘中の秘の部位へ浸透していっているようだった。
僕はもう限界だった。雨水に嫉妬した僕は君にからだを寄せた。・・・素直に君は僕を両腕で抱き寄せてくれた。僕は先ずそっと君の顔に唇を這わせてから、パーツのひとつひとつに惑乱の接吻を浴びせた。・・・君の肌の移り香の滲みた雨水を一滴も無駄にしまいとするかのように。
君の目、耳たぶ、鼻梁、口などの味を、僕は舌先でじっくり堪能した。その間、君は僕の両手を、パンティーを脱ぎ去ったかぐわしい臀丘に導いた。そして君は、昂ぶりのためにはち切れそうになっていた僕の海水パンツの中へ両手を忍び込ませ、君欲しさに野太くなった肉器官を縛(いまし)めから解き放ってくれた。
君は僕の片手が丸々した臀肉(しりたぶら)に這うにまかせたまま、もう片方の手を熱く火照ったしめりを含んだ女性自身の窪(くぼ)に導いた。肉情に勝るとも劣らない英気が鬱勃と僕の中に湧いて来たのを感じながら、僕は君を両腕で抱え上げて、数メートル先の泳ぎ場へ連れて行った。
雨は激しさを増してきていた。僕は君を下ろして湖の水際に立たせた。僕たちは口と口とを重ねた。接吻(くちづけ)は次第に熱を帯びてきた。
やがて僕は唇を君の口から離し、そのまま舌先を君の肌(はだえ)の上を滑らせ、甘美な尻こむらへと這わせて、張りのある丸い丘の頂の風味に酩酊した。
僕は君を仰臥させてからだを重ねた。君は両手で僕の頭部を押し下げて渓谷へ、そして祠(ほこら)の入り口へと導いた。
僕は秘密の唇を物狂おしく舐め上げた。君の太ももの筋肉の強張るのが伝わってきた、と思ったら突然君はわなわなと震えだし、やがて君の口から、鮮烈な喜悦の声がほとばしった。
それから僕は、欲しそうにしていた君の口へ硬直した肉具(どうぐ)をあてがった。君はそれを美味しそうに貪った。噴出する一歩手前で君は速度を緩めた。そして口から出した肉柱を舌先で大きく掃き上げた。
それから君は切迫した眼をして言った。
「もう、入れて・・・」
誰に断れるだろう・・・。先ず僕は指を使って君の奥をまさぐった。君は堪え切れずに何度もうれしそうな声を出した。焦(じ)らし過ぎないうちに僕は怒張したものを肉壷に挿入した。・・・僕は君のよがり具合を見ながら抽送に緩急をつけた。大腰を送り込んでは君の求めに応じて浅くゆっくりと穿(うが)った。しみじみと僕をからだの奥で感じてもらうために動きを止めることもした。そして再び激しい抽送・・・。
雨脚は激しさを加え、雷鳴がとどろき稲光がきらめくようになってきて、僕たちのあられもないよがり声はかき消された。射精感が足早に攻め上がってきた。僕は君の祠の奥深くで火山のように爆発してマグマを噴き上げた。ぐったりした君は僕をかき寄せた。僕は水浸しの君の乳房のあわいに顔を埋めた。僕たちは抱き合ったまま長いこと身動きせずにいた。ふたりのからだは完全に融合してひとつになっていた。
雨が止み、黒雲が吹き払われると満月が姿を現して、睦み合った火照りの消えやらぬ全裸の僕たちのからだに、紗(しゃ)のかかった潤んだ光を滴(したた)らせた。
原文;バルツー