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DOG LIBERTY

バーディの歴史



VOL.13 「1歳の誕生日を迎えて」 2000年4月

 2000年4月11日でバーディは1歳になりました。ぬいぐるみを飲み込むという事故はありましたが、なんとか元気に1歳の誕生日を迎えることができました。ラブラドールの男の子にしては、小さめですが、健康で、気は小さいけれど比較的おっとりした性格のワンコに成長しました。

 バーディの誕生日の数日後に、店をオープンさせました。店のオープンに向けて、準備等で私は頭がいっぱいでしたが、もう一つ心配だったのが、バーディのことです。店がオープンして、環境が変わったら、バーディはどうなるだろうと。環境の変化についていけるかだろうかと。お客様やワンコに会う事もストレスになるかもしれませんし、店の商品を口にしたりするかもしれません。そんな悩みを抱えながら店をオープンさせました。

 でも、そんな私の心配とはうらはらに、バーディは私よりずっとスムーズに新しい環境に慣れていきました。まず、心配していた商品に口をつけないかということ。これは、バーディはとってもおりこうさんに、ダメだということを覚えました。もともと室内で飼っていて、テーブルの上の物、つまり床より高い位置にある物は、勝手に取ったらいけないということが少しは分かっていたので、商品に口をつけようとするたびにダメと怒っていたら、すぐにしなくなりました。時々、大好きな牛皮のガムの前で鼻をフガフガ言わせて欲しそうにしていますが、口はつけたりしません。

 それから、環境の変化がバーディにとってストレスになるかと心配しましたが、そうでもないようでした。ただし、バーディは神経質で、お客様が来られたらワンワン吠えます。ワンコが来てもワンワン吠えます。本当は飼い主である私がやめさせないといけないのですが、出来の悪い飼い主なので、それがなかなか出来ません。でも、わりとすぐに鳴き止むので、まあいいかと思っています。お客様のワンコと鳴き声の応酬で大合唱になることもありますが、まあいいかと。

 ワンコを見ていて思うのは、飼い主に寄り添って暮らす事が出来るのであれば、大概のことはがまんして、幸せに暮らす事ができるものだなということです。まあワンコは話すことはできないので、不満があってもそんなに不満を言う事はできないから、本当のところは分からないのですが、バーディの暮らしぶりを見ていて、そう思います。どんな環境でも、飼い主のすぐ近くにいられるのであれば、ワンコは幸せなのかもしれません。



VOL.12 「ききわけがよくなったバーディ」 2000年3月
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 前年の秋に、私たちは、犬の訓練所を見学に行っていました。バーディは、オスワリ、フセ、マテ、ツケなど、だいたいはできるようにはなっていたのですが、気が向いた時しか言う事をきかないのです。そこで、大きくなっていくバーディにもっときちんとしつけをしようと思ったのです。訓練は飼い主も一緒に参加するものでした。訓練に参加している飼い主とワンコを見て、あんなふうにワンコが言う事を聞くようになったらいいなと思いました。でも、数ヶ月間、毎週訓練に参加することは私たちにはできそうもないとも思いました。十数年というワンコの人生の中で数ヶ月、頑張って訓練に参加したら、後の年月はおりこうさんのワンコになるのであれば、無理をしてでも訓練に参加した方がよいのですが。

 随分迷いましたが、結局、訓練に行かずに自分たちでしつけることにしました。盲導犬にするラブラドールは、子犬の頃は一般の家庭で育てられ、1歳になってから厳しい盲導犬の訓練に参加すると聞いていました。バーディもラブラドールだから、1歳になって、家で厳しくしつけたらなんとかなるかもしれないと思ったのです。それに、できなければそのときに訓練に行けば、間に合うだろうと思いました。

 バーディは、子犬の頃はいたずらがひどかったり、反抗的だったりで大変でした。ところが、病院から退院後、ずいぶんききわけがよくなっていました。ところが、ある時、バーディが私の靴を齧っているのを発見しました。いつもはそれほど怒る事はないのですが、それは買ったばかりの靴でピカピカのものでした。私も怒り心頭。思いっきり怒りました。もちろん、叩いたりはしませんが、バシバシと床を叩いて怒りました。怒りの収まらない私は何度も叩きました。バーディは思いのほかすごく怖がって、自分のハウス(バリケン)に逃げ込むほどでした。

 それ以来、靴を齧るのを止めました。二度としませんでした。ぴどく怒ると、バーディは二度としないということが分かりました。しかし、もともとは気の弱い性格です。私の顔色を伺ってオドオドした表情をするようにもなりました。バーディはあまり厳しく怒ってもいけないのだということも分かりました。どうしても、すぐにやめさせたいこと、つまりはバーディや人の命にかかわるようなことはしっかり怒って、それ以外は時間をかけて教えようと思いました。


VOL.11 「無事に退院」 2000年2月

 胃の切開手術をして約1週間、2月1日に退院してきました。本当はもう少し早く退院できるはずが、バーディが包帯を噛んで、しかも縫合した所を開けてしまったのです。それで、もう一度縫い直した為、入院が長引きました。

 先生から退院のお許しが出て、迎えに行きました。病院から出てきたバーディは人(犬?)が変わったようでした。目に生気がありません。何が起こったかまるで分からず、痛くて、寂しい思いをして、何も考えられなくなったのかもしれません。お腹いっぱいになった後、病院に連れて行かれ、そのまま置き去りにされ、ケージに閉じ込められ、しかも、いつのまにかお腹に傷があり、痛くて・・・。迎えに行った私達を見ても、喜ぶというよりも、早く病院から遠ざかりたいという一心のようで、私達を引っ張って、病院の階段を大急ぎで下りていきました。

 家に戻ったバーディは、あいかわらずおびえたような表情をしていました。それにすっかり痩せていました。数日は点滴だけの生活だったからでしょう。それまでのやんちゃで元気いっぱいのバーディはどこかに行ったようでした。お腹に包帯を巻いているのですが、傷跡に塗ってある消毒の臭いが気になるようで、包帯を噛んだり舐めたりするので、私のTシャツを着せてみました。Tシャツでお腹の包帯が隠れると、舐めたりするのをやめました。

 退院の夜、寝る時間になって、私達が2階に上がると、1階からバーディのヒンヒンという悲しそうな鳴き声が聞こえてきました。いつもなら、私たちについて、階段を上がって寝室についてくるのに・・・。1階の居間でひとりで悲しそうに鳴いていました。急にまわりに誰もいなくなり、ひとりぼっちになった病院での寂しさを思い出したのでしょうか。動けなくなっていたバーディを抱き上げて2階の寝室に連れて行きました。

 バーディがいつものバーディに戻るまで1週間かかりました。顔に生き生きとした表情が戻り、活発に動き回るようになり、いたずらっぽい目をして悪さをしてまわるようになりました。いつものバーディに戻った後は、退院後のおとなしいバーディが懐かしいねーなどと言い合ったものです。でも、本当は、あの人が変わったようなバーディを思い出しては辛くなる私達です。

 バーディはこの入院を機会に、少し聞き分けがよくなりました。良い子にしないとどこかにやられると思うようになったのかもしれません。


VOL.10 「ぬいぐるみを飲み込んだ」 2000年1月

 新しい年が明けて、大変なことがおこりました。1月25日のことです。バーディはこともあろうにぬいぐるみをまるごと飲み込んでしまったのです。

 その時、私は、居間で本でも読んでいました。バーディは私から少し離れた所でそのぬいぐるみを噛んで遊んでいました。噛んだらキューキュー鳴る犬用のおもちゃでした。縦10センチ×横7センチ×幅3センチほどのものです。いつになく、かなりしつこくキューキュー鳴らしていました。ふと見ると、そのぬいぐるみがバーディの大きな口にすっぽりはまりこんでいました。取った方がいいかなと思いました。でもそんな大きい物をまさか飲み込むわけないだろうと思って、また本の続きを読み始めました。しばらくして、それまでキューキュー鳴っていた音が止んだのです。バーディの方を見ました。それまでバーディの口にあったぬいぐるみがありません。私と目が合ったバーディは舌を出して口の周りをペロっと舐めました。満足した時のバーディの癖です。あの大きさのぬいぐるみをまさか飲み込んでしまうなんてあるだろうか・・・。でもバーディの回りを探しても、ぬいぐるみは見つかりませんでした。途中で取ろうかなと思ってバーディを見た私の目から、私の心を読んだバーディは取られたら大変と思って飲み込んでしまったのかもしれません。

 バーディは何事もなかったように元気でした。しかし、どう考えても飲み込んだとしか考えられないので、主人が会社から帰るのを待って、獣医さんの所に行きました。レントゲンをとると、ぬいぐるみは写っていなかったけれど胃にガスがたまっている様子があったので、飲み込んだことは間違いないだろうと言われました。そのくらいの大きさだったら、口からでることはもう無いので、胃を切開するしかないと言われました。手術をするため、バーディはそのまま病院に引き取られました。別れるときは涙が出ました。主人も「バーディが死んだら俺も死ぬ」と泣きそうでした。家に帰ると、いつもいるバーディがいなくて火が消えたような寂しさでした。手術はその夜に行われました。

 翌日、病院に行くと、胃から取り出したぬいぐるみを見せられました。バーディに会いたいと思ったけれど、会ったら鳴いたりして傷口に悪いので、会わないほうがいいと先生に言われました。その後も病院に行くか、電話でバーディの様子を聞いたけれど、入院している間はずっと会う事はできませんでした。手術直後は、ぐったりしていたようですが、時間が経つにつれ元気がでてきたのか、すごく鳴いていると言われました。これまで、自宅以外で、しかも私たちのいないところで寝たことの無いバーディですから、とても寂しかったに違いありません。バーディは1週間入院していました。私たちにとっても長くてつらい1週間でした。



VOL.9 「下痢の続く日々」 1999年12月

 バーディは8ヶ月となりましたが、ラブラドールにしては小さいようで、体重は22キロ前後です。あまり大きくならないので心配でした。しかも、寒くなってから、頻繁に下痢をするようになりました。獣医さんに見てもらって、数日で直るのですが、また1週間ほどすると下痢になります。かわいそうだったのが、この頃、バーディはひとりで長い時間留守番をしていたことです。バーディの部屋の中にトイレは置いているのですが、もうこの頃には室内では絶対ウンチもオシッコもしなくなっていました。オシッコも昼間留守番している12時間程をずっと我慢するのです。ウンチはなおのことです。でも、下痢だとさすがに我慢できません。

 そこで、バーディの下痢の続く日は、会社の昼休みに、家まで戻ってバーディの様子をみました。案の定、我慢できずに、部屋の中に下痢便をしています。下痢便を片付けて、庭に出して、ちょっと様子をみて、またバーディを部屋に入れて、会社に向かいました。冬の間、バーディが下痢を繰り返すたびに、昼休みに家に帰りました。

 ただ、元気はよくて、下痢以外の症状はそれほどありませんでした。寒さからくるものだろうかと思いました。しかし、家の中で飼われていて、寒い思いをするのは夜の散歩の時くらいなものです。これで風邪とか下痢とか言っていたのでは、外で飼われているワンコはどうなるのだろうと思いました。

 バーディも、家に来た当初は、外で暮らす予定でした。犬の本に、「レトリバー系のワンコは寂しがりやなのでできるだけ室内で飼ってあげましょう」と書いてあったので私は室内で飼いたいと思っていました。しかし、主人はワンコとは外で飼うものだと思っていたので、バーディが5ヶ月の頃に、外用の大きな犬小屋を買いました。ところが、バーディはその犬小屋に入りたがりません。私たちの考えを読んでいるのか、警戒して犬小屋に近づきません。そうして、時間が過ぎて、私達にべったりのバーディを外にだそうなんてどちらも口に出さなくなり、そのうち、犬の入らない犬小屋は邪魔になり、庭の一番すみに追いやられました。ある時、犬小屋は雨がふりこまないことに気が付き、芝刈り機などを入れるようになり、物置となりました。


VOL.8 「2キロのマラソンに参加」 1999年11月

 私の実家のある大分県で行われるマラソン大会に出場することになりました。マラソンといっても、2キロを家族で走るファミリーマラソンです。参加するのはベビーカーに赤ちゃんを乗せた家族や、子供の手を引く親子だったり、年配のご夫婦だったり。ワンコも一緒に走っていいという主催者側の話だったので、バーディと私達が参加することになりました。実家の母が、バーディにゼッケンをつけられるように、タオルに紐をつけた即席のランニングを用意してくれました。

 前夜から実家に帰っていたのですが、バーディはちょっと下痢気味でした。夜中、一緒に寝ていたバーディが戸をガリガリと足でこする音がして、目を覚ましました。戸をあけてあげると、夜の闇に消えていきました。トイレです。この頃になるとトイレは室内では決してしませんでした。戻ってしばらく寝ると、またガリガリ。戸をあけてあげるとまた庭に出て行きました。夜が明けて、庭にでると日本庭園風につくってある実家の庭の草の上に下痢便が2、3個ありました。あまり調子がよくありませんでした。

 でも、スタートするまで様子をみて、元気だったので、ちょっと心配でしたが、参加することにしました。バーディは、主人がリードを持って、主人のゆっくりしたペースに合わせて、2キロの間、立ち止まることなく、横にそれることなく、ペースをみださず、走りました。小さな子供も参加するマラソンなので、バーディを怖がる子供がいないか心配でしたが、小さい子供たちもワンコもがんばっているといって、一緒に楽しそうに走ってくれました。

 距離の長いマラソンは犬にとって負担が大きいのでさせるべきではないと思いますが、短い距離で、無理なく参加できるのであれば、楽しいと思いました。


VOL.7 「初めての海に興奮」 1999年10月

 ワンコと旅行に行くのは大変です。ワンコと一緒に泊まれる宿は最近では増えていますが、それでも大型犬となると制限されてしまいます。それでバーディと旅行に行くのは、隣の大分県にある私の実家に帰ることくらいでした。

 でも、実家では、我が家と違って家中をウロウロさせることができないので、台所の勝手口につながれます。私たちが食事をしていても、同じ部屋にいるのに、側に行けないのが気に入らなくて、ワンワン鳴いて怒ります。それで、私の親は「あなたはバーディと一緒にいなさい」と言って、バーディの側に小さなちゃぶ台を置いて、そこに私一人分の食事を置くのです。賑やかに食事をしている家族を横目で見ながら、勝手口にいるバーディの側でたった一人で寂しく私は食事を取る事になりました。バーディは鳴きやんで満足そうに私の側で落ち着いています。一人寂しくちゃぶ台で食事をしてみて、皆から離されているバーディの気持ちがなんだか良く分かりました。

 実家のある国東半島は、夏の海は海水浴客で賑わいます。10月ともなればもう海水も冷たいので海でバーディを泳がせるつもりはなかったのですが、散歩がてら、海水浴場に連れて行きました。バーディは波打ち際近くを走ったと思ったら、いきなり海に入っていきました。水の感覚が面白かったのでしょうか、急に興奮した様子で、一度海から上がった後も何度も海に入りました。沖に向かって行こうとした時は、そのまま深みにはまって溺れたらどうしようと心配しました。でもすぐ引き返してきました。足の着くところまでしか行かないで戻ってきたようです。バーディの嬉しそうな様子をみて、暖かい季節になったら、また海に連れて行ってあげようと思いました。


VOL.6 「台風襲来」 1999年9月

 この年の9月に、九州に大きな台風がやってきました。台風が近づくにつれ、風がどんどん強くなっていきました。この頃になるとバーディは外でオシッコもウンチもするようになっていましたが、強い風の中、バーディを庭に出すべきか悩みました。バーディも怖がって外にでないかもしれないと思いながら、一応、ドアを開けると、バーディはいつもとちょっと違うぞという感じで外をのぞいていましたが、サッと庭に出ました。あらためてよく見ると、庭には、強い風に飛ばされたのでしょうトタン屋根の一部や木切れが落ちていました。心配になって慌ててバーディを呼び戻そうとしたら、バーディはもうかがんでウンチを始めていました。強い風に耐えながら、耳を風にたなびかせて、頑張っている姿を見て、物が飛んできて当たったらどうしようと、気が気ではありませんでしたが、バーディはすっきりさせて無事に家の中に入ってきました。

 夕方には、台風も過ぎ去りました。さっそく、公園に散歩に行ったのですが、散歩仲間のワンコたちは、そろって集まっていました。そんなワンコたちが熱中したものがあります。それは木の枝です。台風の過ぎ去った後の公園には、強風で折れて飛ばされた木の枝がたくさん落ちていました。ワンコたちは木の枝が大好きなのです。バーディは、木の枝を拾っては仲間のワンコと取り合いっこをして遊びました。これまでにないほど大きな(1m近くあるような)木の枝が落ちているのですから、その嬉しそうなことといったら。でも、取り合いをして遊ぶだけならまだしも、ガリガリと齧って、食べたりもしているので、ちょっと心配でしたが。木の枝遊びは、公園のワンコ仲間の間でしばらく流行りました。


VOL.5 「悲惨な留守番」 1999年9月

 ワンコに留守番させる時に、エアコンを入れる方も多いと思いますが、暑い夏の間も、節約の為、バーディはクーラーのない部屋にいました。ただ、風通しの良い北向きで涼しい部屋だったので、それほど暑くなかったと思います。(たぶん・・・) なんとかクーラー無しでバーディは最初の夏を乗り切りました。

 バーディの留守番用の部屋には、毎日かかさず新鮮な水を用意していました。朝、出かける前にその水を新しいものと入れ替えるのは私の仕事でした。ペットボトルを逆さにしたような形で、下方に飲み口があり、そこに金属の球がついていて普通は栓の役割をしているのですが、舐めると舌で球が押され、水が漏れ出る仕組みになっているのです。

 9月のある朝、たまたま私のかわりに主人が、水の入れ替えをしました。そして「あれ、球がつっかえて、水が全然でないよ」と主人が。なんと、飲み口の先にある球が、動かなくなっていたのです。つまり、いくら舐めても水が出ないようになってしまっていたのです。いったい、いつ頃から、こんな状態になっていたのか・・・。1週間前、それとももっと前から? そういえば、帰宅して、お皿に水を入れてあげると、大喜びでガブガブいつも水を飲んでいました。よりによって暑い季節に、クーラーの無い部屋で、何時間も水のない状態で・・・。

 水が減っていないので、飲んでいない事に早く気が付けば良かったのですが、気がつかなかったのには訳があります。この頃になると、バーディは室内でトイレをしなくなり、私たちが帰宅して、庭に出すまで我慢していました。水を飲むとトイレに行きたくなることを知っているのか、留守番中はあまり水を飲まなくなっていました。それに私達が帰るとすごく喜んで、元気良く見えたので・・・。 その上、そんなバーディの状態を知らずに、帰宅するとすぐに「いくぞー」とはりきって散歩に連れ出したりしていました。

 ワンコは口がきけないのだから、もっと気をつけてあげなければいけなかったのですが。
バーディが生きていて本当に良かったと思いました。思い出すのも恐ろしい出来事です。


VOL.4 「庭木をかじる」 1999年8月

 生後3ヶ月のバーディは、相変わらず留守番の毎日でした。家を出る時、ギャンギャン鳴いて騒ぐので、心が痛みました。でもしばらくしたら鳴きやんで、あとはずっと私たちが帰宅するまでウンともスンとも言わずおとなしくしているようでした。私達が家にいるほうがよく鳴くみたいで、近所の方から、「今日はあなたが家にいたんだ。どうりでワンコがよく鳴いていたんだね。」と言われました。また、玄関のチャイムの音に反応してワンワン吠えるバーディなのですが、これも私か主人が家にいる時だけなのです。保険のセールスの方から「今まで何度も訪問したけれどチャイムの音を鳴らしてワンコの吠えた声を聞いたのは今回が初めてです」と言われて、そのことが判明しました。家にバーディだけだと、心細くて吠えることができないのでしょうか。

 このころのバーディはいろいろいたずらをしましたが、特に庭木を齧るのが好きでした。庭の木はことごとく齧られました。特にザクロの木はお気に入りでした。ザクロの木は甘いので犬は好んで齧ることを最近知りました。また、根が張っていない小さな木は、バーディに根っこごと引き抜かれてしまいました。ある時は、バーディがその庭木を家の中に持って入り、ダメーと騒いで追いかける私をかわして逃げて、リビングの真中で、その木をくわえたまま、大きく首をブルブルと振りました。木の根についていた土が部屋中に散らばるという最悪の結果になりました。

 空き缶やペットボトルもお気に入りでした。転がるのを追いかけて走り回るので、カランカランという音が家中に響きわたりました。また、寝る前になると、噛んだら鳴るおもちゃを噛みたくなるみたいで、夜遅くにピーピー鳴らしていました。夜遅く、ピーピーという音が聞こえてくるが、いったい何なのだろうと隣の方は不思議に思っていたかもしれません。


 VOL.3 「何でも食べちゃう」 1999年6月

 バーディは、留守番する時は、2階の1部屋に閉じ込められていましたが、私たちがいる時は家の中に自由に放されていました。ある本に「ゲージから子犬を出しているときは、絶対、子犬から目を離してはいけません。」と書いてありました。とはいえ、ちょっと目を離してしまう時もあります。そうすると、靴やスリッパをかじっていたり、ゴミ箱をあさったり、脱衣籠から下着や靴下(多くの洗濯物の中から下着と靴下を選び出すのが得意でした)を持ってきたりしました。小さいバーディにいくら言ってもきかないので、とにかく床やバーディの口の高さより低い場所には物を置かないことを私達は学び、靴やスリッパは下駄箱にしまっておく習慣を私たちが身につけるようにしました。

 また、バーディは齧るだけではなくて何でも飲み込もうとしました。その極めつけは、石コロです。庭の石を噛んで遊んでいるうちに食べてしまうのです。ウンチに大きい石が混じっていたのを見た時には驚きました。獣医さんからは、庭の石を拾うように言われせっせと石拾いをしました。また庭の植木も齧っては食べていました。垣根にしようと塀に沿って10本ほど植えていた木の先端は全てバーディに齧り取られました。それに浴室に入り込んでは、石鹸をかじるのです。石鹸は食べると下痢するので気をつけるようにと獣医さんに言われました。公園の犬仲間の同じラブラドールのクリフくんもやはり石鹸を食べた事があるそうす。石鹸は犬の食欲をそそるのかもしれません。

 よく自分のウンチを食べるワンコがいますが、バーディは自分のウンチは食べないのですが、ネコのウンチを食べていました。汚い話ですが・・・。それもどれでもいい訳ではなくて、特定の(とっても臭い)ウンチだけを食べようとするのです。そのウンチを食べるとバーディの口の臭いですぐわかります。この癖も、なかなか止めさせる事が出来ませんでした。それで、バーディが庭にでる前に、先にウンチがないかチェックしました。それでも、嗅覚の鋭い犬と違って目視に頼っている訳ですから、時々見落として、バーディに食べられることもありました。

 ラブラドールやゴールデンなどは、いろんなものを飲み込んでしまう傾向があるといいます。また、ウンチを食べたり、異物を飲み込んだりするのは、いろんな原因が考えられるそうですが、後でよく考えたら、バーディの場合は多少食事の量が少なかったのかもしれません。勘違いして、フードのパッケージに書いてある基準量より少なくあげていた時期があるのです。この頃のバーディは今思えば痩せています。可哀想なことをしました。

 バーディは1歳を過ぎたら、石を食べる事もなくなりました。あの特定のネコのウンチも最近では食べません。(というか最近は庭に落ちていません。あったらこれは食べるかもしれませんが) 石鹸はやはり好きみたいでシャンプーする時に浴室に入るとちょっとなめてみようとします。靴やスリッパをかじる癖は、バーディが1歳を迎える頃に、おろしたての靴をかじって、いつになく私に厳しく叱られてから、やめています。そろそろ齧るのをやめる年齢であったのかもしれませんが。今は、子犬のリバが靴をかじっているのを横目で見ているだけです。



VOL.2 「田舎者のバーディ」 1999年5月

 バーディを飼い始めた当時、私たち夫婦はどちらも勤めに出ていた為、バーディは一日の大半を一匹ですごす運命にありました。1畳ほどのサークルの中にバーディを入れて勤めにでる毎日。出かける時には、毎日キャンキャンと鳴いて、そして会社から帰ると待ちわびたバーディが私達の姿を見て大喜びして飛びついてきました。サークルの中のウンチを踏んづけてウンチまみれでキャンキャン鳴いて、甘噛みして大暴れするバーディを片手でおさえながら、サークルの中の新聞やオシッコシートを片付けるのは大変でした。

 生後40日の赤ちゃんなのに毎日10時間以上も一人ぼっちされるのだから、こんなに暴れるのも無理はありません。実際にバーディを飼ってみてやっぱり共働きでワンコを飼うなんて無謀だったと思いました。それに夫婦どちらも残業や飲み会で帰るのが遅くなりそうな時は、本当に困りました。飲み会などは「ウチには犬がいるので行けません!」と断ったりしました。そのうち上司も「今日飲み会どう? あ、おまえのところは犬がいるからダメだったな・・・。」と言ってくれるようになりました。私たちがバーディをとても可愛がっていることを知っていて理解を示してくれるのでした。

 留守番している間、バーディはおとなしくしているようでした。家を出る時には、キャンキャン鳴くけれども、隣の方に聞くと、それは朝の短い時間だけで、あとは全然鳴いてないとのことでした。ところが、数日前からワンコが昼間よく鳴いているよと心配して教えてくれました。でもバーディは元気そうでした。ちょっとお腹に赤い湿疹ができているのが少し心配だったのですが、獣医さんに連れて行った時にはその湿疹もそれほど心配しなくてもいいと言われたところでしたし。

 その日は、久しぶりの休日で、リビングの明るい日向でバーディをひっくりかえしてあちこち触って遊んでいると、ふっと耳のあたりに小さな虫がいるのを発見。1ミリ程の小さな虫・・・。あわてて耳をしっかり調べたらなんと小さな虫が皮膚にたくさんくっついているのです。もう飛び上がらんばかりに驚きました。ずいぶん痒かったんでしょう、耳は足でかきむしったせいか膿んでいました。膿で固まった毛が剥がれ落ちている所もありました。痒くて痛くて寂しくて、鳴いていたのでしょう。昼間に一緒にいてあげられたらもっと早く気が付いていたと思うと残念でした。あわてて、私はその虫をセロハンテープではさんで標本のようにして獣医さんに持っていきました。最近では街ではほとんど見ないダニの一種だと獣医さんに言われました。それに、検便もしたら、なんと回虫もいることが判明。かなり田舎の方からもらってきたワンコではないかと言われました。

 バーディはそれからしばらくは我が家で「田舎者のバーディ」と呼ばれていました。ダニは、虫取りに効果のある首輪をしてもらったのですが、その効果が出る前に、その日のうちにほとんどが私の手によってピンセットで取り除かれました。回虫も薬によって、数日のうちにウンチと一緒にでてきました。小さなダニも気持ち悪かったけれど、紐のような回虫も不気味でした。



  VOL.1
 「子犬がやって来た」 1999年5月


 子供の頃から犬が好きでしたが、ずっとアパート住まいで、犬を飼える状況にありませんでした。1年半程前に家を建てたのですが、夫婦共働きの為、犬を飼う決心ができずにいました。ところが、庭のガーデニングに凝って、芝生を植えた時から、犬を飼う方向に急に気持ちが傾いていきました。

 というのも、毎日のように芝生の上にネコのウンチが。時には3個もあることも。数ヶ月その状態が続いた為、ネコのウンチ撃退の為に、夫婦で相談して犬を飼おうということに。犬がいれば、きっとネコは庭に入ってこないだろうと思ったのです。それに、毎日、ネコのウンチを拾っていたら、だんだん、どーして見ず知らずのネコのお世話をこんなにしなければならないのかという気持ちになりました。近くによってきて愛想をふりまいたり、餌をねだってくれるわけではありません。私達が不在の間にウンチだけ置いていくのです。だったら、ワンコを飼って可愛いワンコのウンチを拾った方がずっといいと思ったのです。私は、子供の頃、ネコを飼ったことがあり、ネコが嫌いではないのです。ただ、犬であれネコであれ、庭にウンチを置いていくのを止めさせたいと思ったのです。

 ある日、かねてからラブラドールを飼いたいと言っていたパパの方が、新聞に載っていた「黒ラブ子犬牡2牝2」というブリーダーさんの広告を見つけました。早速そこに出向き、既に3匹に減っていた子犬の中から残った牡の1匹を選んで、その日のうちに我が家に連れて帰りました。

 子犬は車に乗せられ、約1時間の道のりを助手席の私の腕に抱かれて、私達の家にやってきました。車の中では落ち着かず私の肩に上ってお母さんのいる、後ろの景色を見ていました。家に帰る前にペットショップに寄ってゲージやおもちゃを買いました。家についたら、ダンボール箱に子犬を入れました。寂しくないように、振ったら鈴の音がするニンジンのおもちゃと一緒に。寝るときは子犬のはいったダンボール箱は私達の寝室に置かれました。箱の中でその子犬はお腹を上にして翌朝まで熟睡しました。人の気配がある所で寝せたせいでしょうか、初めての家だというのに夜中に鳴くことはありませんでした。

 ゴルフが好きなパパがバーディと名づけました。「ラブラドールは留守番できるよ」とブリーダーさんは言ったけど、後で本を読んだら、留守番が一番苦手なのがラブラドールなどのレトリバー系だと書いてあった! ひとりぼっちが耐えられない寂しがり屋とのこと。その記述を本で発見した時、パパは「ああ!」と思わず大きな声を上げました。だけどもう遅い。子供のいない私達夫婦にとって、初めての子育てとも言うべき犬育てが始まったのです。生後40日のバーディは、ふたりだけでのんびり暮らしていた私達の生活に大きな変化をもたらすことになります。

 今はだいぶ落ち着いてきたけれど、子犬の頃は、育児ノイローゼになるくらい大変な時期がありました。最近、子犬を飼い始めた方、きっと大変でしょうが、いつかきっといい子になると信じて犬育て頑張ってください。子犬の頃はどの犬も、とっても大変なものなのですから。


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