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読書夜話2003年4月

彊食自愛 2003/4 #1


2003/5/3

◆ プラレール
 池袋サンシャインシティに「プラレール博inTOKYO」という催しを見に行った。ちなみにプラレール(http://www.tomy.co.jp/plarail/)というのは、とってもオモチャオモチャした鉄道模型のこと。1959年に発売されてから基本的なモデルチェンジを一度も行っていないという偉大なオモチャなのである。
 子供の頃からこうしたミニチェアみたいなものが好きだった。ちょっとしたおもちゃを持っていたくらいで、現在何かを集めているとかということはない。でも、憧れのような気持ちがあって、僕の足はこのプラレール博へと向ったのだった。
 ええと、ハッキリ言ってお子様向けのイベントだった(笑)。ほぼ99%親子の入場者ばかり。恥ずかしかった……。でも、しっかりと写真を撮ってきたのだった。ただぐるぐるとまわっているだけで、ちょっと不満もあったけど、こういう世界は楽しかった。

■ 池上彰『そうだったのか!現代史パート2』(集英社)
 いやはや凄く面白い本だった。恥ずかしながら僕は今日の世界の状況というものをよくわかっていなかった。「なぜアメリカはイラク攻撃を強行したのか!」なんてことは全く何も知らなかった。この本には、イラク問題だけでなく、チェチェン、北朝鮮、東ティモール、その他、世界の紛争のことが書かれている。それがとてもわかりやすいのである。文章が丁寧に書かれているということもあるのだろうけど、しっかりと歴史を遡っていることにあるのだと思う。その国の成り立ちからが、ちゃんと書かれている。そうした中で、紛争というものの根本に何があるのかが見えてくる。
 冗談抜きでこの本を読むことで、ニュースの世界が違って見えてきた。
 疑問に思っていたこともわかってきた。例えば、北朝鮮での食料不足について。作物というものは自然と関係しているものであり、不作のときもあるけれど、どうにも食料不足というのはピンと来なかった。それがこの本で、とてもよくわかった。その問題の深さというものも。
 なぜかパート2の方を先に読んだのだが、これからパート1を読むつもりでいる。

◆ 電車での携帯電話
 電車に乗って僕は本を読んでいたとき、隣の人の携帯電話がなった。スーツを着たサラリーマン風。どうやら相手は得意先といった様子。申し訳ないです、みたいな声のトーン。昼間の時間で社内は静かだったために、彼の声はとてもよく響いていた。別に携帯電話を使っていけないよ、という気はなくてもあまり感じのいい雰囲気ではなかった。話は長引いていた。携帯電話で何かの指示をしている様子はそれなりに様になるけど、謝っている様子というのは、凄い風景だなと関心してこの声を聞いていた(まあ聞きたくなかったけど隣なもので耳に入ってきたのだ)。ついつい、「あんたバカじゃない!」なんて電話の向こう側に聞こえるように言ってみたい気持ちになった(笑)。言ったら、この会話での仕事はどうなるのだろうか……。もちろん言わなかったけどさ。

■ ビデオ『きれいなおかあさん』スン・ジョウ監督http://www.movietv.co.jp/product/kirei.html
 コン・リーが主演していたということでレンタルビデオでこの作品を借りてきた。おかあさんと、ひとり息子との話です。生活している様子がしんみりと伝わってきます。もちろん、怒鳴ったり、いろいろあるけど。女性の皆さんには、お薦めの作品です。

◆ 水はガソリンよりも高い
 最近ふとしたことからこの事実を知ってしまった。クルマを利用するわけではないので、ガソリンの値段というものは意識しない。水もペットボトルを買うことはないので、その値段を意識することはなかった。
 それにしても。子供の頃なんて、水道水ばかり飲んでいたのに。もちろん、水道水だって料金を払っていることから考えればタダというわけではない。けれど、何かが違うような気がしているのは僕だけではないと思うけど。
 例えば、学校などを舞台としたスポーツをしている場面のドラマや映画。汗を掻いて、水道から水を出し、顔を横にして水を飲むシーンというのは定番だった。こんなことは今はないのだろうか。

◆ 究極の選択
 久しぶりにいつもと違うスーパーに買い物に行った。時間がなかったので、近場で済ませたのだ。でも、あれやこれやの値段を見てちょっとびっくり。明らかに駅前のスーパーよりは安かったりしている。おまけに魚も野菜も、活きがいい雰囲気。でもなぁ、レジでの対応にちょっと腹が立ち、むむむと唸っている。
 これがスーパーでなくてもいいのだけど、「安くて美味しい煮魚定食が食べられるけど店員さんの態度が悪い店」と「チェーン店のカレー屋さんだけど笑顔の可愛い女店員さんのいる店」とどちらかを選ぶように、と言われたら。やっぱり結果は決まってしまうよね。どっちかはあえて言わないけど。

■ ビデオ『Love Letter』岩井俊二監督
 中山美穂が出ている映画。どんなものかと思って観てみると、これが面白かった。岩井俊二監督作品を観たのは2作目だけど、これから他の作品も観てみようと思ってしまった。それにしても中山美穂っていいね(笑)。
 実はこの物語。本好きの人にはたまらない内容だったりしている。図書館が出てくるのだけど、なんと図書カードが出てくる。これが良い雰囲気を出しているのである。図書カードって何?って人もいるかもしれないのか……。
 ところで何で図書カードは無くなったのだろうか。コンピュータで本を検索できるようになり、確かに便利になった。けれど、便利になったと言われるのと反比例して読書量というものが減っているのではないだろうか。この2つに相関関係があるというわけではない。でも、コンピュータのデータベースというものは、大いなる無駄な作業のようなものに思えてきた。図書カードが無かったならば、この映画のような話はないのだから。

◆ 歩くこと
 僕は通勤で、繁華街と呼ばれる通を歩く。例えばこれが駅のホームとかであれば、それほど問題ということではない。けれど、繁華街を歩くのがとても苦痛というか苦手なのである。
 どうして顔を上げて前を見て歩かない人が多いのだろうか。僕が東京に出てきた頃、繁華街を歩くのにはとても注意を払った。なにせ、怖いおじさんにぶつかって「オイ!コラァ!」と怒鳴られ路地に連れ込まれたらどうしよう、という不安があったのだ。まあ小心な少年だったのだけど。別に怖いおじさんにぶつからないにしても、人にぶつからないように歩くというのは、それなりに注意が必要だった。
 けれど、今の若い人たち(こういう言い方をしてしまうことが悲しいのだけど)は前を見ることなく歩いているように見える。隣の人と話をしながら、携帯電話を見ながら、よくもまあ人とぶつからないものだと思う。何かセンサーでも付いているのだろうか。不思議でならない。僕はギリギリのところで、避けながら歩いているのである。やれやれ。ほんとに外に出るのが嫌になってきている今日この頃なのであった。

◆ ピータン
 スーパーでピータンを買った。中華料理のお店で僕がよく注文するピータン豆腐のピータンである。いつも行く駅前のスーパーで見つけたときにちょっと驚いた。特別な食材でこんなにも普通のお店に売っているものだとは思わなかったからだ。
 それにしても表示が凄い。4個入りのこのアヒルの卵の賞味期限は、ほぼ1年後だった。ひとり暮らしとしては嬉しいというか、ちょっと怖いというか。
 おそるおそる、袋から取り出し割ろうとした。普通の卵と同じように簡単に割れると思ったのに、全くうまくいかない。外側の泥の部分を調理用ハサミでなんとか取り除き(笑)、ようやく殻を割るに至った。
 いやぁ、どう考えても腐っているように見えるな(笑)。豆腐と葱を刻み、ピータン豆腐にして食べた。でも、美味しかったのかどうかは自分でもわからない。歯ごたえがピータンしていて、まあ面白かったけど。

■ 映画『シカゴ』ロブ・マーシャル監督http://www.chicago-jp.com/
 とても面白くこの映画を観た。ミュージカルということで、どんな映画なのだろうか、と思っていたのだけどこれが凄かった。演技とか物語ということではなく、僕はこの二重になった世界(なんて言ったらいいのかよくわからないけど)がとても好きになった。とことん計算された、というのだろうか。こういう映画をまた観てみたいものである。

◆ 飛べない鳥
 実は使っているパソコンが壊れてしまった。購入から2年ちょっと、今のパソコンはこのくらいが寿命なのだろうか。ただ、壊れたとはいえ、今もこうやって一応使っている。ノートパソコンの折りたたみの部分が壊れて、モバイルが出来ない状態になってしまったのである。今は部屋の机の上で、ブックバンドで支えて使っている。修理したいとは思うのだけど、なにせGetewayの製品なもんで(笑)。それにしても、モバイルできないモバイルパソコンっていうのは情けない。
 近日中に新しいノートパソコンを購入する予定。ドルフィンホテルとしては4代目のマシンということになります。

◆ 玄米をお店で食べたいと思ったが
 このところ玄米をよく食べるようになって、思うことがあった。なんで、お店のメニューに玄米ではないのか、という疑問である。
 今は健康ブームと呼ばれている時代で、玄米に興味を持つ人は増えている。雑誌なども玄米はよく目にするようになった。おしゃれな雰囲気もある。そんなに主流になるとは思わないけど、ちょっとくらいあっても良さそうなものである。デパートのレストラン街であれば、どこか1軒くらい、1つのメニューくらいはあっても良いのではないだろうか。最近流行りの定食屋さんにあっても良いだろうし、玄米の牛丼屋さんなんてのも面白い。
 玄米を毎日食べる友人M氏の話を聞いて、その謎が少しばかり解けた。M氏は玄米を食べるようになって、食事時間が変わったという。10分ほどで食べていたのが40分になったのだという。そのくらい良く噛んで食べているとのこと。
 仮に牛丼屋さんのご飯が玄米になってしまったならば。ひとりが40分もあのテーブルに座ってご飯を噛んでいたなら、お客が回転しないのだね。薄利多売、つまり早食いであるということが、飲食産業では大切なことなのかもしれない。

■ ビデオ『WASABI』ジェラール・クラヴジック監督
 広末涼子の出ていた話題のフランス映画を観てしまった。いやぁ、この映画の舞台は日本だったんだね(笑)。それにしてもちょっと酷いんじゃないの、と思ったのだけど。フランスの人たちはこの映画をどう観たのだろうか。

◆ にがり
 何かのテレビ番組だった。健康に関する特集で「にがり」が取りあげられていた。豆腐を作るときに使うものだとは知っていたが、このにがりが健康に良く、このところ流行っているということを始めて知った。
 元は塩に含まれていたものだという。普通に私たちはこのにがりを口にしていた。ところが塩の製法が変わり、このにがりは普段の食卓からは消えてしまったのだという。そして今健康にいいと、このにがりが注目されている。僕もさっそくインターネットで注文してみた。それにしても何か腑に落ちないものがある。
 今という時代、食生活は豊かになったと言われている。お金さえ出せば、食べるものはいくらでもある。しかし、昔からあったにがりというものは塩には含まれてなく、スーパーにも売っていない。

◆ シンプルに
 数えてみるとこの読書夜話は2週間ぶりとなった。いつの間にか時間が過ぎてしまった。このところ休みが少ないということと、ノートパソコンが壊れて外で書けなくなったというのが遅れた理由である。もっともらしい言い訳ができて少しホッとしているのだけど(笑)。
 それなりに長い間生きてきて感じていることがある。それは「1度に2つのことを進めるのは難しい」ということである。例えば、この読書夜話を書こうとするとどうしても1日掛かってしまうのである。1日にやることは、ひとつだけ。こういうシンプルなやり方でないと、物事を進められないような気がしている。少し前に旅行をしていたのだけど、それは全くシンプルなものだった。朝起きて行動し、夕方宿に着いて風呂に入り食事をして寝る。ただそれだけ。ストレスなんて全くなかった。
 以前の僕だったなら、頑張れば何でもできるものだと考えていた。しかし、このところの僕は「あれもこれも」というフクザツなことはそろそろ諦めようかと思っている。



深山幽谷 2003/4 #2

2003/5/6

◆ 鮎の塩焼き
 近所の公園でお祭りをやっていた。多くの出店があって賑やかな雰囲気。歩いているとついつい何かを食べたくなる。ヤキソバのところには長い行列ができていた。でもさ、何で屋台のヤキソバはこんなにも美味しそうなのだろう。何かを食べたいとウロウロしていて、僕の目にとまったのが「鮎の塩焼き」だった。行列はまるでなく、美味しそうに串に刺されて焼かれている。鮎というと高級な印象があったのけど、こんなふうに焼かれていると庶民的な食べ物。見ているだけで嬉しくなってきて、すぐさま買ってしまった。
 歩きながら頭の先から尻尾まで全て食べてしまった。美味しかった。ちょっとショッパかったけど(笑)。

■ ビデオ『コレリ大尉のマンドリン』ジョン・マッデン監督http://www.movies.co.jp/corellis/index.html
 まずはこういう歴史があったということが興味深かった。舞台は第二次世界大戦下のギリシア・ケファロニア島。イタリア人とドイツ人の兵士、そして地元の人達。どうしても第二次世界大戦というとドイツの印象が強いのだけど、イタリアという国も戦争をしていてのである。その姿がなんとも印象的だった。
 良い映画なのだけど、どうにも僕が納得できないのは言葉である。なんで登場人物はみんな英語なのだろう(笑)。まあぁさ、仕方が無いのだろうけど。やはりさ、ドイツ人はドイツ語を話してこそドイツらしさが出るし、イタリア人はイタリア語なしにあの陽気さは出ないのではなかろうか。

◆ 良い映画館
 最近映画についてよく考える。特に「映画館」について。映画というのは、そのソフトと映画館というハードの2つが一緒になって、その面白さが増幅されると言ってもいいのではないだろうか。
 先日、六本木に新しい映画館ができた。けれどその上映される映画のタイトルを見て、ちょっとがっかりした。系列の問題とかいろいろあるのだろうけど、「日本でこの映画館でしか上映していないのだ!」みたいなこだわりあってこそ、良い映画館と言えるのではないだろうか。面白そうだから、と映画を選ぶのではなく、「この映画館でやっているから」という選び方があってもいいのだと思う。
 このところ注目している映画館をいくつか書いてみようと思う。どの映画館もウェブサイトの雰囲気もグッド。

○テアトルタイムズスクエア(http://www.webs.to/times/
 何が良いかというとスクリーンの大きさである。新宿島屋という場所も僕にとっては行きやすいのだけど、やはり映画はこうした大きなスクリーンで、しっかりとした傾斜があって前の席の人を気にしない状態で楽しみたい。実はちょっと変わった雰囲気の映画館でもある。なにせチケットを切った後に、美容室の脇を通って劇場へと入るのである(笑)。でも、キレイに変身している女性を見ることで、映画を観る気持ちが高ぶってくる(笑)。
 この数ヶ月、僕はこの映画館で何本もの映画を観ている。『マーサの幸せレシピ』『バティニョールおじさん』『kissingジェシカ』『WATARIDORI』と、信じられないようなラインナップだ。夏には『ローマの休日』も上映される予定。そうそう、共同企画のような形で、島屋のレストランで映画に合わせた料理を出したりもしているみたい。デートにもいいかもしれない(笑)。

○Bunkamuraル・シネマ(http://www.b-lecinema.com/
 最近注目している映画館が渋谷文化村にあるこのル・シネマである。まだ2回ほどしか入ったことはないけど、とても魅力的な映画を上映している。この間は『小さな中国のお針子』をやっていて、今は『北京バイオリン』『春の惑い』と、アジア系が多いのかな。とにかく、この映画館で上映される映画は間違いなく面白そう。これから月に1、2回はこの映画館に行くことになりそう。そうそう、ウェブサイトには混雑状況なんてのも載っている。

○シネスイッチ銀座(http://www.cineswitch.com/
 先日『裸足の1500マイル』を観に行った。小さいけれど、しんみりと良い雰囲気の映画館だった。これからのラインナップを見ても、魅力的な映画ばかり。ここも何度も行くことになるだろう。銀座は歩いていても落ち着くしね。食べ物屋さんも美味しそうだし、充実した休日を過ごすことができそう。
 ウェブサイトも楽しい。混雑状況だけでなく、「今週の映画美人」なんてコーナーもあるのだ(笑)。

■ ヴェロニク・ヴェイン/岸本葉子訳『年齢をかさねる贅沢』(光文社)
 おなじみの岸本葉子訳のフォトエッセイ・シリーズの第3弾。帯には「10年前より、輝いていますか?」と書かれている。相変わらず、文章も写真も良い雰囲気である。文句のつけようがない。
 けれど、僕は少し文句をつけたい(笑)。できればこのシリーズ、文庫本で出して欲しかった。気軽に手に持ち、例えば鞄の中に入れておいて、ときどきパラリをめくって。僕はこの本を仕事帰りにモスバーガーでコーヒーを飲みながら読んでいたのだけど、まさにこんな雰囲気で。「読む」というよりも、「触れる」といった感じの本なのではないだろうか。

◆ ドラッグストア
 街を歩いていてちょっと景色が変わっていたりする。以前あった店が無くなり、新しい店になっている。その新しい店でよくあるのが、ドラッグストアなのだ。なんで薬屋さんにこんなに巨大なフロアが必要なのだろうか。中へ入ってうろうろしても、その謎は今だに消えないでいる。化粧品とかが置いてあるのは、わからなくもない。けれど、お菓子なんかがいっぱい置かれているのは全くわからない。よくよく考えてみると、薬屋さんというのは健康と密接に関係しているところ。お菓子というのはどう考えても健康とはほど遠いところにあるものではないだろうか。スナック菓子にしても、インスタントラーメンにしても、健康に良いとは全く思えない。ドラッグストアで食べ物を置くのならば新鮮な生野菜でも置けば良さそうなのに。
 しかし、よくよく考えてみると、甘いお菓子を食べて健康でない状態になり薬を買ってもらう、というのはとても理に叶っているとも言える。

■ ビデオ『ミュージック・オブ・ハート』ウェス・クレイヴン監督
 けっこう面白く観ることができた。最後にこの話が実話だと知って、けっこう驚き。でも、なんでこの授業に生徒がついてきたのかは、とても謎だった(笑)。たぶん、そうしたディテールがこの話の裏側にもっとあるとは思うのだけどね。

◆ 角田信朗
 K-1の角田信朗が引退した。このところはずっとレフリーだったので、今さら引退なの、という気もしないではなかったが、ラストマッチをテレビで見た。
 実は僕は彼のファイトを何度か生で見ている。K-1のリングではなく、リングスだった。今から10年ほど前、角田は佐竹雅昭と共に91年から93年に前田日明のリングスで試合をしていた。長谷川京子ちゃんも、こういう過去は知らないのだろう。前田日明の他、日本人レスラーはまだ新人ばかり、まだ総合格闘技なんて言葉もなかった。そんなに強さは感じなかった。けれど、この頃の角田のファイトは、格闘技の世界が多くのファンに受け入れられる下地になっていたのだろうと思う。
 彼にとって、リングスでのほぼ2年間がどのようなものだったのかはわからない。でも、僕にとってリングスの角田は凄くカッコいい男だった。
 角田信朗の引退ということをテーマとしたフジテレビの番組作りでは、当然のようにリングスのことなんて触れられなかった。

■ ビデオ『失楽園』森田芳光監督
 一時期けっこうな話題となった映画である。けれど、なんで2人が死んでしまわなければならなかったのか、全く理解できなかった。不倫をしたことで周りの人を傷つけたり、ということはあるのだろうけど、死んでどうにかなるものではない。と、立派なことを言うつもりはないけどね。
 例えば大きな借金を背負ったとする。現代では自己破産という制度があり、人生をやり直すことができる。夜逃げ屋という商売もあるみたいだし。
 不倫版自己破産というのがあってもいいんじゃないかな。不倫をして、人生がめちゃくちゃになったとしても、やり直すことがあってもいいと思うのだけど。
 と、映画の内容の話からは逸れてしまった。木村佳乃ちゃん、可愛かったな。

◆ 15年
 メールが来た。件名は「【入会15周年】ご利用ありがとうございます」というものだった。やれやれ。
 なんと僕はニフティに入会して15年も経ってしまったのだった。ついこの間10年だったはずなのに。今でこそ、メールアドレスを持っているのは普通のことだけど、当時は珍しい方。「何やってんの?」と不思議がられたものだった。実はニフティ以外のメールアドレスを持ったこともあった。ちなみに、マスターネット、PC−VAN、アサヒパソコンネット、246ネットなど。けれど、どうにも他は続かない。続けたくても、プロバイダが消えてしまったし。結果としてニフティは続いている。続けたくないこともあったのだけどね(笑)。これからも続くのだろうか……。

■ ビデオ『害虫』塩田明彦監督http://www.nikkatsu.com/oldmovie/gaichu/top.html
 WOWOWで放送されたものを観た。ウェブサイトを見るとけっこうな評判。でも、あんまりよくわからなかった(笑)。世の中には実に多くの映画があるものだと思う。
 この映画を観ながら、学生だったときの友人のことを思い出した。彼は映画を観ることが趣味だった。日本映画の、若いマイナーな監督のものばかりを観ていた。彼は授業の始まる前に、そうした映画のチラシを良く見ていた。
 僕はこの映画を観て、まあよくわからなかったのだけど、少し寂しいような気持ちになってしまっている。

◆ 夏
 ゴールデンウィークで休んでいる。もの凄く嬉しい。先ほどはサンダルを履いて、クリーニング屋さんに行き、近所をうろうろしていた。とてもよく晴れているので、ベランダに干しておいたシーツもそろそろ乾きそうである。嬉しい。でもって、僕が何をしているかというと、パソコンに向っているのだけど(笑)。
 夏に向ってポカポカとした陽気の中にいると、夏という季節も悪くはないなぁと思ったりする。暑さにもの凄く苦手なのだが、この季節はまだ大丈夫なのである。しかし、暑い夏は耐えられなく嫌だな、と思うことがあった。東京を去り、北海道に引越しをしたい気持ちになった。
 ふと、僕の視界に何か違和感があった。その方向を見ても何もない。メガネをかけていたので、ゴミがついていたのかと外して調べてもみた。気のせいだったのだろうか。少し経ってから、もう一度僕の視界に何かが入った。黒いものだった。よく見ると、巨大なゴキブリだった……。
 ああ、なんでこんなに大きいのだろう。肥満なのだろうか、動きが鈍いようでノックアウトまではあまり時間がかからなかったが。これから、秋までの数ヶ月、ほんとうに憂鬱になってきた。

■ ビデオ『マジンガーZ対デビルマン』
 なぜかWOWOWで放送されていて、ついつい観てしまった。マジンガーZとデビルマンというのは、子供の頃の僕にとって、2大ヒーローだった。まるで馬場と猪木が戦うような(今の人はこの例えがわからないか)、とにかく凄いことだった。子供の頃にこの映画を観ていたかどうかは、よく覚えていない。でも、マジンガーZも、デビルマンも凄く好きだった。
 面白かった、というよりは「懐かしかった」の方が正確かもしれない(笑)。「対」とタイトルに付いているのにかかわらず、両者は戦わなかった。この頃のアニメというのは、確かに現在の僕という人物のベースとなっている。ほんとうに凄かった。語ることは山のようにある。
 久しぶりに観る映像は、少し頼りないものだったけど、それでもマジンガーが空を飛んだときには嬉しかった。
 デビルマンに関しては、好きだっただけに中途半端な感じだった。コミックのデビルマンが好きだったのだよね。ちょっと物思いにふけっている……。

◆ 休日の楽しみ
 このところの僕の食事に関しての話題は健康がどうたらこうたらというのが多い。しかし、僕の食生活の実態だどうなっているのかなんて誰も知らないのだ(笑)。休みの日に食べる料理がある。毎回というわけではないけど、2日に1回くらいは作って食べる。
 それは炒飯である。ちゃんと中華鍋と中華おたまで作る。家庭用の火力なので、まあ限界はあるのだけど、強火にしてガンガンと鍋を振って炒飯を作るのが最高に好きなのである。熱した中華鍋に油を入れ、ぐるりとまわして、卵を入れる。そこにご飯を入れて、鍋を振り、かき混ぜるのだ。炒飯を作るという目的のために、もう少し火力をどうにかしたいと思っているくらいである。
 何度も作っているわりには、そんなに美味しくはない(笑)。でも、楽しいのだからいいじゃないか。

■ J.D.サリンジャー/村上春樹訳『サッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)
 最後の100ページくらいは公園のベンチで読んだ。わざわざ水筒に珈琲を入れて、デンマークでパンを買い(808円)、ランチをしながら太陽の下でけっこうこの本の世界に浸っていた。ベンチは石のやつで5、6人は座れるものだった。僕は右端に座っていたのだけど、読んでいる途中、もう片方には3組ほどの人が入れ替わった。最初はジャージ姿のおっさん。次は缶コーヒーを持った若いお兄さん。彼はコーヒーを飲んだ後、まるく横になりいくらか寝ていたようだった。最後にはベビーカーの赤ちゃんとお母さんとお婆さんだった。
 実はこの本、最初の頃はあまり馴染めなかった。別に嫌いというわけではないけど、ページは進まなかったのだ。それが、半分くらい読んだころ変化が生じた。ある平日の午後、繁華街を歩いているときだった。花壇にタバコの吸殻を捨てるサラリーマンとすれ違い、献血を呼びかける声が耳にキンキンと響いて、ラブホテルに入る男女が目に入ったとき。なぜか、ホールデンの声が聞こえてきた。それからは、この本の文字はまったく違ったものとなった。
 押入れの奥のダンボールには、野崎孝訳の『ライ麦畑でつかまえて』が眠っているはず(まだ読まれたことのない)。探してみよう。

◆ 子供の日
 実は今、5月5日の夜が過ぎようとしているところだ。明日からはまた仕事に行かなければならない……。やれやれ。ゆっくりと過ごすということは何と気持ちの良いことだろうか。そう言えば、ひと昔前、毎日が休日という時期があった。それはそれは不安な気持ちでいっぱいだったのだけど(笑)、何だかんだいっても楽しい毎日だった。思うに、僕はお仕事に向かない人間なのではないだろうか。世の中には、向いている人間と向いていない人間というのがいるはず。何かを「しなけばならない」なんて決め付けるのは、楽しいことではない。
 そんな話は置いといて、子供の日について少し語ろう。うちの親の話によると、祖父は僕に鯉のぼりを買ってくれたのだという。僕が生まれたときのことだったのかな。でも、子供の頃はずっとアパートとかに住んでいたので、鯉のぼりなんて見ることもなかった。実家のどこかにあるのだろうか。その鯉のぼりは、一度くらい空を泳いだのだろうか。実は、悲しい運命の鯉のぼりが、あちこちにいるのかもしれない。



光陰如箭 2003/4 #3

2003/5/13

◆ 躑躅
 ツツジという花、考えてみると漢字で書ける人って少ないよね(笑)。だいたいにして僕は読むこともできなかった。近くにツツジのキレイだという公園があり、毎年満開のツツジを見るのが楽しみとなってきている。
 それにしても、キレイで嬉しいのだけど、その咲いている時期の短いこと。サクラもそうだけどね。サクラがちょっと年上のお姉さんだとすると、ツツジは年下の可愛い女の子という印象なのだろうか。どちらもそれはそれで魅力的である。なんとキレイな時間は短く、儚いのだろうか……。なんだか怒られそうな結論になってしまったかな(笑)。

■ ビデオ『ムーラン・ルージュ』バズ・ラーマン監督
 WOWOWで放送されたものを観た。ミュージカル映画というのも楽しいですね。映像はキレイだし、唄もグッド。
 ある意味で単純なストーリーなのだろう。それをこういう形で表現することで、こんなにも味のあるものになってしまうものなのかと、けっこう前向きに感じることができた。

◆ 便利な財布
 テレビショッピングを見ていたら、財布が出ていた。カードがいっぱい収納できて、とってもいいよ、という紹介だった。確かに何でもかんでも入る財布というのは便利のように思える。しかし……。果たしてそうだろうかという疑問を僕は持っているのだけど。
 例えば、大事なものをいっぱい収めた財布を無くしてしまったならばどうするのだろうか。例えば、10枚ものカードを入れていたとする。カード会社に電話を入れてストップしてもらうだけでも大変な苦労である。交番に届に行ったときには、何が入っていたのか、ひとつひとつ思い出して話をしなければならないのだ。
 特に女性の方で、カードいっぱいの財布を持っている人がいるけど、なんというか、盗ってくださいと言っているように僕には見えてしまうのだけど。

■ 映画『イブ ボディー・アンド・アース』ニ−ル・セント・クレア監督http://www.laidback.co.jp/eve/eve.html
 僕は映画を観るときに、あまり予備知識のない状態で観ることが多い。この映画はレイトショーでやっていたということで、なんとなく観た。なにせ、夜の9時15分から上映される映画というのは、そんなに数はないのである。もっと、遅い時間に映画を上映して欲しい。そう思っているのは僕だけではないと思うけど。ただ、金曜日の夜、この映画を観た新宿武蔵野館という場所は、若者達が飲めや唄えやで大騒ぎしている新宿の中でたぶん一番静かな人のいなかったところだったろう。
 さて、この映画について。とてもキレイな映像だった。この地球にある自然の風景のいくつもが映し出される。ほんとうにキレイで、雄大で、それはそれは素晴らしい。そこに、美しい女性が歩き回ったりする。男も登場するのだけど。台詞はなく、ときおり詩が映し出される。そして、多くの音楽が流れる。そういう意味ではとてもシンプルな映画だ。
 それでもって僕の感想はというと、女性は日本人が一番キレイだなぁということだったのだけど(笑)。
 ちなみに、入場するときに受付でお酒をもらった。「EVE」というカクテル。1本220円のものを2本も。袋の中を見ると、このカクテルの他に「EVE」という名前の「ネイルジュエル」も入っていた。これの値段はわからないけど、ちょっとお徳な気持ちになった映画だった。

■ 池上彰『そうだったのか!現代史』(集英社)
 先にパート2を読んだのだけど、ようやくパート1を読んだ。いやぁ、ほんとうに面白かった。目からウロコが落ちた、なんて言い方をしたならば僕の無知をさらけ出すだけなのだけど。湾岸戦争について、ソビエト、ロシア、中国と台湾、ほんとうに僕は何も知らなかった。世界のあちこちの現代史がわかりやすく書かれているのだが、中でもベトナム戦争とポル・ポトについての章は、深く読んでしまった。歴史の上において、ヒトラーというのは特別な存在だとばかり思っていたのだけど、特別なのは他にも多くいるということがやっと僕のもわかった。
 世界のあちこちの戦争、紛争、テロというものがどうして起こっているのか、その原因というものが何か、いくらかわかってきた。それにしても、間という生き物には学習機能というものは無いのではないだろうか。ベトナム戦争の教訓というのは、今はもう無いのだろうか。
 このシリーズの本はもっともっと、出して欲しいものである。

■ ビデオ『さらば、わが愛 覇王別姫』チェン・カイコー監督
 今年は中国映画を観ていこうと思っていて、その一環としてチェン・カイコーの映画を観ていきたい。というわけで、名作と言われている(カンヌ映画祭パルム・ドール賞その他を受賞)この映画を観た。
 よくわからないところもあったが、十分に満足できた映画だった。よくわからなかったのは、子供時代と大人になってからとのイメージがちょっと違うような感じがあって(笑)。僕は短い時間だけど、子供時代の場面がとても良かったのだった。
 それにしても、中国という国のことを何も知らないでいたのだなぁという気持ちでいっぱいになった。この映画の時代で、中国は日本軍撤退のあとも、政権が変わり文化大革命と大きな変動がある。そうした時代の中で生きていくということを、この映画の中で感じることができる。

◆ りらっくす
 大江戸温泉物語(http://www.ooedoonsen.jp/)というところに行ってきた。まあまあのお値段だったけど、なかなかに良いところだった。昼過ぎに入館して、出たのは7時半を過ぎていた(正確には12:03〜19:38)。まあ半日以上も風呂に入り、食って飲んでとくつろいでいた。
 例えばどこかの温泉旅館に泊まったならばこんなにもくつろげないのではないだろうか。旅館ではチェックインの時間が決まっていて、実はそんなにだらだらできる時間はなかったりする。この温泉テーマパークは、広く、あらゆる設備が整っている。全体がひと昔前の街にいるような雰囲気。食べ物屋さんはいくつもあり、自由に食べて飲んでと、とても嬉しい。屋台のようなところで椅子に座って飲むこともできるし、大広間の畳の上でお茶を飲むこともできる。ゆっくりと横になって眠ることのできる休み処もある。
 ちなみに僕は、最初風呂に入り、その後昼食(江戸町御膳1300円)を食べ(お酒を2杯)、また風呂に入りアカスリ(4000円)をしてもらう。そして、枝豆、焼き鳥、おでん、漬物などをつまみに冷酒を楽しむ。その後、リクライニングシートでひと休み。シアワセそうでしょう(笑)。
 たぶん、土日はかなり混んでしまうのかもしれないけど、僕の行った月曜日はそうでもなかった。入館のときには、人が並んでどうなることかと思ったけど、それ以上に広いテーマパークだった。老若男女、会社の行事、ほんとうにいろいろな人がいた。
 この温泉、何が良かったのか改めて考えてみると、浴衣と裸足だったことではないだろうか。もちろん、他にもコンセプトに忠実なこだわりが至るところにあるのだが。浴衣は何種類の中から選んで、かならず皆が着替える。スリッパはなく、完全に裸足である。お風呂に入るときには男女は別になるのだが、それ以外のスペースは男女一緒。浴衣姿でテーマパークの街をうろうろ歩き、飲んだくれる。ひと昔前、社員旅行などで温泉旅館に行ったとき、浴衣に着替えるのが嫌だという女性が多くいた。そうした現象は何だったのだろうかというくらい、ここでの浴衣姿は自然である。これからの時代の合コンは、この場所でやるのが流行るのではないだろうか(笑)。派手な服装でない、素朴な浴衣姿だからこそ、打ち解けられるものがあるかもしれない。
 帰るときにはなぜか缶ビールを4本も貰った(これはキャンペーンか何かの特別サービスだったのだろう)。お台場までは遠いけれど、それなりにお金はかかったけど(税込みの総額で11258円)。また行ってみたいところであった。
 それにしても。浴場の大きさって、かなりのものではないだろうか。これが満員になったことを想像すると凄いものがある。ゆらゆらと、ぶらぶらと、緊張感のない景色がね(笑)。

■ 西部直樹『議論力」が身につく技術』(あさ出版)
 実はこの数年、文章を書くということに関係する本を何冊か読んでいる。そういう点で、僕はこの西部先生の本を、「書く」という視点で読んでいた。とてもためになることがいくつも書かれてあり、有意義な本だった。
 実はこの本、立派な実用書なのだけど、ところどころ、著者の家庭生活での実例が書かれていたりしている。奥様やお子様が登場してくる(笑)。ぜひみなさん、読んでみましょう。

◆ チャン・イーモウ
 今年になってチャン・イーモウ監督の映画とビデオを観てきて、それなりの数になってきた。一応彼の監督作品は全部で現在、11になるのだろうか。これまで7作を観たので残りは4作品ほど。しかし、近くのレンタルビデオの店に置かれているのは全て観てしまった。これからどうしようかと、少し困っているところ。
 ビデオにはなっているのだろうけど、いったいどこの店に置いてあるのだろうか。大きなお店に行けばあるのだろうか。少しづつ探していこうと思っている。
 中国映画に詳しい方、アドバイスをお願いします(笑)。
 ところで、僕のよく行くレンタルビデオの店の新作コーナーに、チャン・イーモウ監督の『至福のとき』が置かれている。毎回店に行ったときに、このビデオのチェックをしている。けれど、一度も借りられた様子がない。もちろん、店に行かない方が多いわけで、実際のところはどうかわからない。僕はこの映画がとても好きなのだ。笑えるような、少しばかり情けないような、ある意味で中途半端と呼ばれるような人生が描かれている。捉えどころのない映画とも言えるのだけど、だからこそ感じられるものがあるように思える。なんでこんなにいいのだろうか。僕にもよくわからない。でも、観て欲しいのだよ。

■ ビデオ『未来少年コナン』宮崎駿演出http://www.bandaivisual.co.jp/conan/index.html
 観たとは言っても、先日NHKで放送された「NHKアーカイブスペシャル」でその一部が放送されていて、その番組を観たのだった。第1話と第2話、それと第8話だったのかな。他に、よしもとばななのこのアニメについての手紙が読み上げられた。彼女は宮崎作品の中でこのコナンが一番だと言っていた。1987年に放送されたので、もうかなりの時間が過ぎたことになる。僕の年代では観ていた人は多いのではないだろうか。でも、その頃観ていなかった。ほんの数話観ただけだったけど、全部観てみたい気持ちもある。ラナが可愛いからね(笑)。

◆ ヨーロッパのスタジアム
 UEFAチャンピオンズリーズが準決勝でかなり盛り上がっている。一度夜中にテレビで見た。さすがに眠くて途中で寝てしまっていたけど(笑)。それにしても、スタジアムの雰囲気が凄い。単にそう見えてしまっているだけなのだろうか。
 それにしても、これだけの数のスタジアムを見ると、どうしても想像してしまうことがある。ハーフタイムのとき、トイレの状況はどんな感じなのだろうか……。

■ 映画『セプテンバー11』
 以前テレビで放送されたことのあった映画である。その時、ビデオのセットに失敗したことがあり、観ることなく時が経っていた。銀座テアトルシネマでレイトショーをやっていて、21時からの映画を観に行った。
 9月11日、同時多発テロ事件の日。「11分9秒1フレーム」という時間枠で、世界各国から11人の映画監督がこの「9月11日」をテーマに表現している。
 観終わって、不思議な気持ちになった。観る前はこの映画のことをひとつの方向からしか考えていなかった。事件の大きさ、被害者となった人への気持ちのようなものが描かれているのだろうと……。けれど、この映画の11のメッセージは、それぞれが違ったものである。ほんとうに、11の視点がまったくバラバラで、こんなにも違った感覚があるのかと驚いた。この映画を観ると、アメリカというのはほんとうに11分の1でしかない。アメリカから参加したショーン・ペン監督でさえ、9月11日の出来事を一方的には描いていない。世界は広く、ひとつの国、ひとつの考え方だけが世界でないということを、強く感じることができた。
 11のメッセージの中で最も印象に残ったのは、イギリスのケン・ローチであった。全くといっていいほど知らなかったことが描かれていた。ひとりの男が登場する。彼は2001年9月11日の犠牲者にメッセージを書いている。彼はロンドンに住む亡命チリ人である。1973年9月11日にアメリカの内政干渉によって、同時多発テロの何倍もの人命が犠牲になった事件の、悲惨な映像がスクリーンに映し出される。
 11人の映画監督は表現豊かだった。テーマから外れてしまっているんじゃないかというくらいに。でも、それこそが個性というものなのかもしれない。誰かが何かを縛ることは出来ないのだろう、そんなことを観終わった電車の中で考えていた。
 部屋に帰ってから映画のチラシを観て、この映画がフランス映画であることを知った。『WATARIDORI』の総監督であるジャック・ペランが総括プロデューサーを務めていたことを知った。
 僕はこの映画を、映画館のスクリーンで観ることができてとても良かったと思っている。この映画、このまま消えてしまって欲しくはない。

◆ お米
 このところスーパーに行くと、ついついお米のコーナーであちこち眺めていたりする。お米は玄米を買うわけなのだが、2キロ入りなので1週間に1回ほどは購入するわけである。でも、白米を食べないというわけでもない。残っている米もあり、これれはこれで美味しいし。最近は、白米のときには「お豆と穀物 ごはんの素」というのを入れている。栄養があるみたいだし、これもまた美味しいのである。僕という人間はつくづくご飯が好きな奴みたいである。いや、でも。蕎麦もうどんもパンも、何でも好きだな(笑)。お米コーナーを見ていると、他にもお米と一緒に炊くと美味しいですよ、という製品があって実は気になっていたりしているのであった。
 そんな中、気になって購入しようかどうか悩んでいるのがある。それはなんと、タイ米。数年前に、日本のお米が足りなくなって、抱き合わせ販売されていたことがあった。ああ、最近の若い人はこうした昔のことは知らないのだろうね……(笑)。実は僕はこのタイ米がけっこう好きだったのである。そのまま食べるのはイマイチだったけど、炒飯にして食べるとか、あと、カレーなんかにもよく合った。美味しかったタイ米がいつの間には、スーパーから見かけなくなってしまっていた。先日お米コーナーを見ていると、このタイ米が置かれていることを発見した。でも、量はちょっとだけ。値段も安いというわけではない。いつの間にか、エスニックの高級食材になってしまったのだろうか。パンだったら当然のようにいろいろな種類がある。お米もいろいろな種類と楽しんでもいいような気がする。

■ ビデオ『いつかギラギラする日』深作欣二監督
 考えてみると、日本のテレビ、映画でカーアクションというものをしばらく観ていなかったような気がする。西武警察など、話はボロボロだったがカーアクションの場面はそれなりに面白かった。この『いつかギラギラする日』については拍手を送りたい。よくぞ、ここまでの映画を撮ってくれたものだ、と。ここまで徹してもらえると、日本で派手な銃撃戦の場面があっても、そんなに不自然ではなくなってくる(笑)。
 ちなみに主役の萩原健一は、けっこう気になる存在だったりしている。

◆ サリンジャー再び
 雑誌『文学界』6月号で「サリンジャー再び」という特集があり、ついつい買ってしまった。本来『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の載るはずだった、村上春樹の訳者解説が載っていたのだ。村上春樹の……、というよりは、サリンジャーの人となりが感じられて、とても興味深く読んだ。彼の生い立ちについて、戦争について。この特集には、村上春樹の他にも、対談がありエッセイが載っている。対談の中で「間接的な戦争小説である」と書かれていたのが、とても印象的だった。
 この小説というのは、ある意味においてひとつの作品であることから離れ、時代の象徴のようなものになってしまっていたのかもしれない。現在というフィルターを通しての村上春樹訳が書かれたというのは、実はイラク戦争など、現代の間接的な戦争小説であるのかもしてない。そんなことを考えてこの特集を読んだ。



一唱三嘆 2003/4 #4

2003/5/20

◆ 六義園
 たまには公園というところに行きたいと思っている。出不精なものでなかなか行かないのだけど、六義園(http://www.tokyo-park.or.jp/kouen/park.cgi?id=72)という由緒正しい公園に行ってみた。ちなみに、「りくぎえん」と読む(笑)。駒込駅から、ほんとにちょっと歩いたところ。中はけっこう広い。真ん中に広い池のある、綺麗な日本庭園である。たぶん、東京にはこういう場所が他にいくつもあるのだろう。いちおう東京という場所に住んでいるわけなので、ひと通りこうした公園という場所を歩いてみたいとは思っている。けっこうゆっくりできるしね。
 さて、この公園。何に驚いたかというと、亀である。広い池には、多くの鯉が泳いでいるのだけど、同じように亀が泳いでいる(笑)。亀だって水の中を泳ぐ、ちゃんと生きているということを知らないわけではなかった。でも、こうも多数の亀が泳いでいる姿は、ちょっと異様というか驚きというか、凄い景色だった。たぶん、この池にアザラシがいたとしても、こんなに驚くことはなかったと思う。

■ ビデオ『道頓堀川』深作欣二監督
 WOWOWの深作欣二監督特集で放映されていた。いやぁ、かなり見入ってしまった。宮本輝の原作は読んでいた。もう忘れてしまっていたけど。物語の面白さは絶品。今の時代にはないかもしれない青春時代のお話である。映画の登場人物も素晴らしい。松坂慶子、真田広之、佐藤浩市なんかがめちゃくちゃ若い(笑)。1982年の製作なので、もう20年も前である。とても落ち着いたというか、嬉しかった(笑)。

◆ 五月病
 このところ何度か地震があった。大きな被害が出るということではないけど、それなりに揺れたりする。その揺れを感じながら、今が4月、5月という始まりの季節であることを思う。そう、僕が東京に出てきて生活というものを始めたとき、何よりもこの地震というものに驚いていた。ひと月に1度か2度は頻繁に地震があったような気がする。そのときに、ビルの上階にいたりすると、増幅されたその揺れにかなり驚いた。特に、地震を体験したことのない人にとっては、かなり大きなショックだったようだ。
 ずっと東京に暮らしていた人は、あまりにも慣れているようだった。「何っ、すぐ終わるよ」と。長く東京に暮らしてしまった僕は、いつの間にか地震にも慣れてしまった。でも、「帰りたい。……シクシク」なんて状態の人もいるのだろうなぁ……。

■ ビデオ『キリング・ミー・ソフトリー』チェン・カイコー監督
 チェン・カイコーはなんとハリウッドにも進出していた。世間でのこの映画の評価がどうなのか、よくはわからない。けれど、僕にはかなりお気に入りの映画だった。これまで中国映画を観て、良いなぁと感じていた色彩とか光と影の描き方とか、建物や服装や、ちょっとした役者の表情などが、この英国を舞台とした世界の中にも表現されていたように感じられたからだ。特に、ヘザー・グラハムは美しい。チェン・カイコーだからこそ、彼女のこの表情を描くことができたのではないだろうか。
 中国の映画監督には、どんどん海外に進出して欲しいと僕は思っている。自分の国の言葉、文化の元でなければ自分の世界を表現できないという考え方は当然あるだろう。でも、既成概念を打ち破った、新しい感覚を映画で楽しめるように思える。とっても勝手な思い込みなのだけどね。

◆ とある日記の姿「OfficialMachidaKouWebsite」http://www.machidakou.com/
 日記の書かれているウェブサイトというのは星の数ほどある。ほんとぉーに多いと思う。でも、面白いかどうかというと実はむにゃむにゃむにゃ。まあ、面白いのはあるけどね。
 著名な作家のサイトで、ユニークな日記の書かれているサイトを見つけてけっこう喜んでいる。
 町田康の小説というのはこれまで1冊しか読んだことはなかった。でも、この日記(断続的な日録)を読んで(見て)、急激に読みたい気持ちになってきた。実際にどこまで読むはわからないけどね(笑)。なんというか、楽しいのだ。僕が小学生だった頃、夏休みの日記をこんな雰囲気で書いたことがあった。当然怒られた(笑)。でも、こういう日記はとても好きなのだ。

■ 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』マイケル・ムーア監督http://www.gaga.ne.jp/bowling/
 世間で話題となっている映画をようやく観ることができた。よくもまあ、こういう映画をつくったものだと、少し関心。しかしもアメリカでも評価されている。凄いものだ。
 実際問題、アメリカ国民はどう思っているのだろうかね。
 映画の真ん中あたり、アメリカの歴史を振り返るアニメがある。僕はこれが一番面白かった。アメリカという国がいかに残酷か、ということが語られている(けっこう面白く)。それから興味深かったのは、アメリカとカナダの違いである。両国とも同じように銃はあまり規制されていない。アクション映画もよく観られている。多くの人種が住んでいる。けれど、銃による殺人の数というのは信じられないくらいの違いである。その原因を探って行くのだけど、なぁーんと、カナダでは家に鍵を掛けないということがわかった。もちろん、カナダ全ての人が鍵を掛けないということではないのだろうけど。
 考えてみると、昔の日本では鍵を掛けていなかったのではないか。子供の頃の家もそうだった。今は当然のように掛ける。
 この映画は、アメリカという国について語っている。けれど、テレビから流れるニュース(白装束集団やSARSに関して)を見ていると、日本という国は世界のどの国よりもこの映画で取りあげられているアメリカという国に似ているのではないかと思った。

◆ 気軽にお洒落な街
 もう何年も前のことになるのだけど、綾瀬という街に住んでいた。神奈川県の綾瀬ではなく、葛飾区と足立区との境にある綾瀬という駅のところである。なぜか先日この街がテレビ東京の「アド街ック天国」(http://www.tv-tokyo.co.jp/adomachi/030510/index.html)で取りあげられていた。ちなみにこの番組、毎回というわけではないけど、それなりには見ている。自分の知っている店があったりすると楽しかったりするしね。
 ところでこの綾瀬という街、千代田線の始発駅になっていたので、まあ交通の便が良かったというのはあったけど、特に何かがあるような街ではなかった。綾瀬を取りあげるということは、よっぽどネタに尽きたのだろう、なんて思っていた。ちなみに僕の考える綾瀬の第一位は「東京小菅刑務所」である(笑)。
 ところがこの番組では「気軽にお洒落」と、とってもオシャレな街として取りあげられていた。美容室は代官山、広尾、白金以上の大激戦区。食べ物屋さんも、綺麗で美味しそう。僕が引越しをしてから、どうやら街は変わったようである(笑)。時の移り変わりが速いのか、僕の知らなかっただけなのか、撮影の仕方が凄いのか、よくはわからないけれど……。

■ 『キネ旬ムック ディレクターズ・フィイル チャン・イーモウ』(キネマ旬報社)
 もっともっとチャン・イーモウのことが知りたい!と書店を歩き回っていると、このムックが目に入った。多く人がチャン・イーモウの映画を好きだということがわかり、嬉しい気持ちなる。なんと、僕の好きな岡部まりさんもプロフィールの中に「好きな監督、チャン・イーモウ」と書いているのだそうだ。
 このムックを読んで僕は初めてこの監督のプロフィールなるものを知った。映画とは全く関係のない紡織工場で、労働者として7年間も夜勤のある交代制の仕事をしていたという。とにかくそこから抜け出したいということで北京電影学院というところに入ったという。それも監督科ではなく、撮影科の方。文化大革命の影響もあったわけだが、それまであまり映画を観ることはなかったという。
 インタービューの中で、「自分たちは非常にめぐまれた時代にあったと意見が一致しました」と書かれている。前の時代でもなく、新しい娯楽とコマーシャリズムでない、この第5世代でよかったと。それに印象に残った言葉で「制限の中の自由」というものがあった。中国というと、どうしても規制が大きいような印象がある。確かにいくつかの制限というものはあるのだろう。でも、だからこそ、あの映像世界が描かれているのかもしれない。

◆ 話題の集団について
 白装束団体が話題となっている。ずっと前から存在している団体なのに、なんで今になってこんなに盛り上がっているのかとっても疑問で、斜めになって見ているのだけど(笑)。最近はとある場所に落ち着いたのかな。
 それにしても何よりも。僕はあのワゴン車で長い間移動しているということが一番の驚きだった。だってさ、あんなにも長い間、車で移動していたならば身体がおかしくなってしまうでしょう。普通は。ちょっとは改造しているのだろうけど、所詮はワゴン車。どう考えたって疲れる。素朴な疑問としてトイレはどうしているのだろうかと思う。たぶん、僕だったなら3日くらいが限界ではないかな。それ以上であれば、死んでしまうかもしれない。あえて、苦行を乗り越えようとかという意図があるのだろうか。例えばお金がないのだったら仕方がないのだろうけど、けっこうお金もありそう。だったら、大型のバスで移動したり、キャンピングカーで移動してもいい。そうすれば、あんなに何台も連なる必要はないし、駐車スペースもちょっとで済む。何よりも、トイレ・シャワー、食事の問題もかなり解決されるはず。なんでワゴン車なの? とても素朴な疑問なのであった。

■ ビデオ『花の影』チェン・カイコー監督
 正直なところ、よくわからない映画だった(笑)。映像はとても良いのだけどね。それにしてもこの映画のレスリー・チャンとコン・リーはかっこよすぎじゃなかろうか(笑)。特にコン・リーについては、どうしてもチャン・イーモウの『秋菊の物語』の印象が強いもので(笑)。
 中国という国について、よく貧富の差が激しいという話を聞いたりする。この映画は1911年が物語の始まりという時代のようなのだが、富の方ばかりが描かれている世界。とても深い国なのだと感じたりしたのであった。

◆ 不安
 このところ見るテレビ番組というものがめっきり変わってきた。今シーズンは、なんと流行りもんのドラマは1本も見ていない。でもって何を見ているかというと、けっこう真面目と言われている番組を見ている。NHKの『その時歴史が動いた』とか『プロジェクトX』とかというものだ。歳を取ると、どうしてもこうなってしまうのだろうか、やれやれ。そんなテレビ番組の中で、地味だけどけっこう注目して見ているのが、フジテレビで日曜日の午後に放送されている『ザ・ノンフィクション』という番組である。
 先日は、この番組で老朽化させたマンションが特集されていた。マンションという名前の建物が出来てから、古いものはそろそろ住むには辛いものも出てきているようだ。所有物とは言っても、一生住んでいられるものではない。このマンション、建て替えるにも大変な苦労があるようだった。そのマンションの契約にもよるのだろうが、この番組では建て替えに同意できない人のいるケースが取りあげられていた。当然お金が掛かる、マンションの積み立て資金がなければ、当然お金を出さなければならない。誰もが大きな資金を持っているわけではない。住民はそれぞれ考え方も違う。
 なんで日本の建物はこんなにも寿命が短いのだろうか。ヨーロッパの古い建物などは、もう何百年も住んでいたりしている。まあ、住み難さもあるとは思うが。
 最近の東京では、再開発という名の新しい高層ビルが建てられている。でも、一体こうしたビルはどのくらい持つのだろうか。古くなったならどうするのだろうか。技術が進歩しているというのであれば、数百年とか長い耐久性をもつような建物が強調されてもいいと思うのだけど。

■ 司馬遼太郎『城塞・上』(新潮文庫)
 実はこの本、数ヶ月前から少しずつ読んでいた。やっと、上巻を読むことができた。まだ、中巻、下巻と先がある。この際なので、一気に読んでしまおうかとは思っているのだけど。
 狸オヤジである徳川家康が大坂城の豊臣家を滅亡させるという話である。なんで関が原の戦というのがありながら、豊臣家が存続していたのか、なんで徳川は豊臣家を滅ぼそうとしているのか、などなど少しわかってきた。この小説に書かれていることが歴史の事実というわけではないのだろうけど、こういう単純なことすら、僕にはわかっていなかった。

◆ ポジティブシンキング
「kick-off」(http://www2m.biglobe.ne.jp/~hasira/)というウェブサイトを良く見ている。J2のサッカーチーム・モンテディオ山形の監督、柱谷幸一さん運営のサイトである。こうした著名の人が手作りでウェブサイトの運営をするというのは、けっこう大変なことだろうと思う。試合のあるたびに覗いていたBBSが休止することになった。とっても残念。
 BBSというものについて、いろいろ考えると止まらなくなる。返事をしないで、そのままになっているなぁ。ゴメンナサイ……。
 何だか、最初に書こうと考えていたことと、違う話になってしまっているような(笑)。とにかく、インターネットというものを利用して、人と話をするのはけっこう難しいことがある。普通に話をしても難しいのだから、どうにも難しい。でも、楽しいことは確かにある。そういうわけで、ポジティブシンキングで、みなさんよろしくお願いします。

■ 映画『春の惑い』ティエン・チュアンチュアン監督http://kadokawa-daiei.com/HARUMADO/
 はじめてこの監督の映画を観た。中国の「第5世代」と呼ばれる監督である。
 かなり良かった。なんで中国の映画というのは映像が綺麗なんだろうかと思っていたのだが、この映画は特に綺麗。鮮やかな綺麗さということではなく、自然な綺麗さというのかな。陽の光と影、建物、服装、そして人物までもが、ほんとうに美しく交差している。
 ある意味でシンプルな恋愛映画である。恋愛までもいかないのかもしれない。でも、何でもありのこの時代。この映画はとても意味のあるものなのではないだろうか。完璧と言っていいような映画だった。
 登場人物が5人しかいなく、しかも若干外の場面もあるが、主に古い家がメインとなっている。ある意味で舞台を観ているような雰囲気もある。フー ジン・ファンは言葉が出てこないくらい魅力的。チャイナドレスが凄くいいです(笑)。

■ 映画『北京ヴァイオリン』チェン・カイコー監督http://www.cqn.co.jp/violin/
 メディアの評判は良さそうだった。この映画を観る準備としてチェン・カイコー監督の映画のビデオを3本も観た。あんまり期待しても仕方がないしな。まあ、音楽があるわけだから眠くはならないだろう。そんな軽い気持ちで観た。
 最初の場面は、中国の田舎の町の風景。それが綺麗な映像で。川の雰囲気、光と色が鮮やか。もう一度この映画を観たいと思っているくらいなのだけど、それはこうしたちょっとした、というか、普通の風景を観たいからでもある。
 場面は一転する。北京の都会の景色というものは、ある意味で日本の今とも似たようなものだ。主役であるチュンを演じるタン・ユンは当然として、父親役のリユ・ペイチーも凄くいい。あと、チェン・ホンもあまりにも魅力的だ。ただひとつちょっとなぁと思ったのは、ユイ教授を演じた役者さんくらいだろうか(笑)。
 最後の場面は、身体を膠着して鳥肌状態。そのくらい良かった。帰りには迷わず、サウンドトラックのCDを買ってしまった。
 それにしても、これだけ映画の魅力が天こ盛になっているというのも珍しいのではないだろうか。単に子供が主役の心あたたまるというだけではない。恋愛の心の奥、文化大革命という政治的な部分、近代化という世界各国の流れ、そうしたものがヴァイオリンで奏でられているかのようである。家族で観にいってもいいし、ひとりでいってもいい。涙も流すだろうけど、それ以上に笑いもある。どういう切り口でこの映画を観たとしても、心から楽しめるのではないかな。

 実は僕はこの『北京ヴァイオリン』という映画を、『春の惑い』を観たあと、同じ渋谷のBunkamuraル・シネマで約50分後に観た。よくよく考えてみると、究極のダブルメインイベントというような凄さだったのではないかな。



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