第二回 「送電&受電」


我々が普段使用する電圧は100Vもしくは200V。

だが発電所からは27万5千V〜50万Vという高電圧で送電される。

電路の電気抵抗による送電損失を小さくするためだ。



「電流の二乗×抵抗×時間」により電気抵抗による発熱量が

求められるので、電流が大きいほど電路の抵抗で熱に変わってしまう

電力が大きくなってしまう。

つまり送電損失を抑えるには小さな電流値で送電しなければならない。

「電力=電圧×電流」だから、電圧を大きくすれば電流は小さくなる。

まあそんなワケで高電圧送電が行われているのだ。



発電所から送られた電気は途中でいくつかの変電所を経由し、

電圧を徐々に下げて我々のところに届く。

電圧を下げるのに使われるのは変圧器(トランス)だ。

これにより変電所で6600Vまで下げられた電圧は、

さらに柱上変圧器や自家用受変電設備の変圧器により

我々が通常使用する200V・100Vまで下げられる。



第一回で電流には直流と交流があると書いたが、

上記の送電方式では電圧の昇圧・降圧が容易な

交流が採用されている。

また、交流には単相交流と3相交流がある。

家電の電気コードなどのように、対になっている2本の線に

流れる交流を単相交流という。

これに対して3相交流は3本の線を使った交流であり。

単相で6本の電線が必要となるところを

3本で行う事ができるという、非常に効率的な送電方法である。

だが同じように3本の電線で送電する方式に単相3線式があり、

これは3本の線の組み合わせにより100Vと200Vの電気を

取り出せる優れもの。

「3本電線の送電=3相」では無いので注意しよう。



電柱から引き込まれた電線は、まず電力量計に繋げられる。

電力計の中には円板(アラゴの円板)が入っていて、

使われている電流に応じて回転速度を変える。

※ ちなみに電流が大きいほど速く回転する。

「電力量=電圧×電流×時間」により電流と流れた時間を記録し、

消費した電力量をKWhで表わす。

この数値から電力会社は電気料金を算出し、

電気使用者対して毎月の請求を行うのだ。



電力量計の2次側(電気が送られて来た方を1次側という)には

分電盤が設置され、ここには電流制限器・配線用遮断器・

漏電遮断器が取り付けられる。



電流制限器は電力会社との契約電流を超えた電流が流れた時に、

自動的に電気の供給を止める装置。

大きな電流が流れるような電化製品を同時に

複数台使用すると、小さな契約電流の電流制限器では間に合わない。

もし必要に迫られるならば、契約電流をワンランク上げたほうが

良いだろう。まあ基本料金は上がってしまうのだが。



配線用遮断器は回路毎の定格容量(20Aが多く使われている)

を超えた電流値が流れた時に回路を遮断する装置。

例えば一つのコンセントに分岐タップを取り付け、

そこで1200Wのドライヤーを2台同時に使用してみると

たちまち配線用遮断器が作動して電気の供給が止まる。



漏電遮断器は電路以外に送られた電流を感知し、

速やかに送電を遮断する装置である。

漏電遮断器が作動した場合は1度配線用遮断器を全部切り、

ひとつずつ復帰させてみよう。

復帰させた時に漏電遮断器が作動するので、どの回路が

漏電しているか分かるだろう。