工業高校の機械製図

*工業高校「機械製図クラブ」の成立について

現在の工業高校において、どんな学習が行われているかは確認していませんが

卒業生の就職状況は昔と大きく変化しているようです。昭和30〜40年代は

大企業の機械設計課に就職すれば見習期間が1年、技手期間が4年間、技師に

昇進するまでに入社後5年を要しました。そして機械技術を習得できた社員は

定年まで勤めることが出来たのです。然し、現在は企業が求めるのは即戦力の

社員であり、見習い期間は研究職を除いては1月以下です。現在の企業方式に

適する卒業生を育成するためには、企業で通用する機械技術を教育しなければ

製造企業又は機械技術関係企業への就職は非常に困難になるのです。

現在、大企業の機械設計課で図面作成作業をしている「派遣社員」の出身校は

大学工学部、法学部、商学部、文学部、高専機械工学部、普通高校、商業高校、

情報処理科、工業高校機械科、電気科ですが、工学系は意外と少ないのです。

機械製図者の作業目標はCAD操作に於けるスピードアップであり機械製図に

関する学習意欲のある若者は少なく、正確な図面を書く若人に出会ったことは

一度も無いのです。大企業においては係長、主任クラスが図面担当最高責任者

ですが、その上司の課長、部長は研究職経験者であり図面に関する知識は殆ど

なく、未経験の人が大半を占めています。然し、部課長は図面の中にサインが

必要であり、係長、主任がサインを求めれば「いいんだな」と確認してから部

課長はサインをして最高責任者となるのです。その結果CAD操作ができれば

図面を書くことが出来ると言う素人の思想があり、係長や主任は正確な図面を

作成するためにチェックと修正に時間を要するので高級技術者を求めています。

係長主任が求める高級技術者となることのできる人材は大学、高専機械工学部、

機械工学専門学校、工業高校機械科の卒業生以外には有りません。その理由は

機械技術には工場の旋盤、ボール盤、フライス盤、平削り盤などを見た経験の

記憶及び鋳物、鍛造、溶接などの製造法に関する知識が必要なのです。工学系

以外の人はこの知識はゼロであり、学習する意欲もないので機械技術者となる

可能性は有りませんが、これを認識できる人は非常に小数なのが現状です。

工業高校機械課に於いて、CAD操作を練習してから、図面を作成するという

「クラブ機械製図」を成立して1学級4、5名の機械技術習得生を社会に送り

出してください。製図者だけでなく精密機械技術者としても必要なことです。

「クラブ機械製図」に参入するに必要な条件は下記のとおりです。

1.中学校での学習成績が中位(40人中20位)までの人

2.精密計算(重量計算)が出来る人

3.英語が嫌いでない人

高校1年生〜3年生まで1クラス数名の参入者を正常学習時間外に収納できる

教室にCADソフト付きパソコンと機械製図の参考書を揃えてください。

この学習法が機械技術習得の最大効果を生み出すことは確実です。

 

1.最大効果の機械製図学習法    ・アンダーライン文字をクリック

工業高校においては昔から機械製図の学習時間が非常に少ないのが実状です。

技術者育成の為の機械製図を効率よく学ぶためには下記の6項目が必要です。

機械製図は正しい技術情報さえ得られれば容易に習得出来る実用技術ですから

以下の経験的情報を予備知識として身につけてから図面を書いてください。

 

(1)投影法(3角法、1角法)

機械製図やCADを習得しようとする人にとっては必ず通らなければならない

関門です。図面を書くにしても修正するにしても、投影法の知識がない人には

作図の説明をしても理解するのは困難なことであり、仕事の依頼はありません。

図形の表し方          ・投影図の考え方

物を見て図面を描く方法     ・図面とは「面の図」である

図を描く(1)         ・図を描く(2)

 

(2)寸法公差(はめあい公差、一般公差、規格外公差)

JIS規格には「はめあい公差」と「一般公差」が規定されていますが、他に

「規格外公差」を使用することがあるので概略数値を知ることが必要です。

寸法公差について        ・寸法には必ず公差が付いている

寸法公差の数値を計算する    ・寸法公差(はめあい)

寸法公差(はめあい)の説明   ・常用はめあい穴()の寸法許容差

 

(3)表面あらさ(仕上記号)

日本で使用されているのは6種類の仕上記号です。その内2種類は日本だけで

通用する三角記号であり、残りは世界共通(ISO)の表面あらさ記号です。

表面あらさ(仕上記号)     ・表面あらさの図示方法

表面あらさは6種類       ・図面に指示するあらさ事項

表面あらさ図面記入例      ・新JIS(Ra)使用例

 

(4)幾何公差

工作機械の精度を指定する公差であり古い工作機械を使用するときには公差を

保持できるかどうかの注意が必要です。

幾何公差について        ・直角度、平行度、対称度の指定

幾何公差の数値         ・幾何公差表

 

(5)機械工作法

鋳造、鍛造、溶接、製缶、機械削りなど多種類あります。

工作機械について        ・旋盤切削加工(つかみ代、仕上代)

旋盤切削加工(センタ穴)    ・工作機械

ボール盤によるボルト穴加工   ・ネジ穴の図面表示の仕方

 

(6)機械材料

鋼板、鋼管、形鋼、鋼、アルミなど多種類有ります。

機械材料について        ・各種機械材料の詳細説明

機械材料の種類と用途(1)   ・機械材料の種類と用途(2)

 

上記事項を学習すれば機械製図だけではなく機械加工技術者(精密加工、鋳造、

鍛造、溶接)の育成に役立つことになるのです。この製図教育を工業高校生に

実現すれば、製造企業に於いて即戦力の技術者となることは間違いありません。

企業の設計課における製図者の経歴は多種多様です。工業高校機械科、電気科、

普通高校、情報処理科、商業高校、機械専門学校、CAD専門学校、工業高専、

大学工学部、法学部、商学部ですが、多くの製図者は重量計算やボルト長さの

決定が自力では出来ないのです。これは正に製図技術崩壊なのですが気付いて

いる人は設計担当者(計画図作成、図面チェック、強度計算担当)だけであり、

技術改革の意見を提言しても技術者小数の企業内では通用しないのが現状です。

製造企業の製図技術崩壊

 

2.機械製図の学習法

現在の日本企業における図面作成は90パーセント以上がCAD製図であり、

CAD操作の出来ない人は手書きで図面を作成しています。手書きで作成した

計画図はCAD図に書直して製作図作成に利用する必要があります。製作図の

図面チェックはCAD計測によって行えば、正確な上に短時間で終了しますが、

手書き者はスケールで計測するので不正確で間違いを見過ごすこともあります。

初級者にとっては手書きではなくCAD操作が現在の企業状況に適しています。

 

(1)CAD図の利点(手書きの欠点)

@書いた図を任意の位置に移動することが出来る。

手書き:一度書いたものは移動できない(書直し)。

A縮尺を何時でも何度でも変更することが出来る。

手書き:一度書いたものは変更できない(書直し)。

B同じ図を複数、短時間で複写できる。

手書き:その都度トレースするので時間がかかる。

C寸法が自動的に表示され、ミスを発見し易い。

 手書き:計算機によるチェックが必要である。

Dパソコンの中またはディスクに保管するので場所を取らない。

 手書き:製図用紙が大きいので広大な保管場所が必要である。

E図面をEメールで送信することが出来る。

 手書き:図面は人が運ぶ。

 

(2)CAD図における最大の注意点

上記項目の中で最も注意しなければならないことはC寸法の自動表示です。

CAD図で厳守すべきことは、自動表示された寸法数値を書換えてはならない

ことなのです。若し、異なる寸法が表示された場合には図形を変更しなければ

なりません。これを守らなければ不良品製造によって大事故が発生する可能性

があるのです。手書き図では図形はそれほど正確ではないので寸法数値は計算

して記入します。ここが最大の相違点であることを理解してください。

CAD図は1/1000mm単位で正確な図形を描く必要があって、自動寸法数値を

製図者が書換え修正をしてはならないのです。

現在の企業ではこれが100パーセント守られることなく、多くの事故が発生

しています。工業高校ではこれを確実に実行できる製図教育をして下さい。

儀尺図面の不合理

 

(3)初級者の機械製図・・・第一番の予備知識

機械製図の学習は図面作成が主目的ですから初級、中級、上級用と分ける必要は

ありませんが、次の項目に関しては機械製図予備知識としての学習が必要です。

・製作図の目的

製作図は設計課で作成した後に関係工場に配布されます。機械加工、溶接、鋳

物、鍛造、配管など多くの種類がありますが工作技術者は図面を見て製作する

ので、見易い図面でなければなりません。投影法の間違いや小さな文字などは

見間違って誤作することがあるのです。現場には原型サイズで配布されます。

・図面用紙のサイズ

企業に於いてはA1、A2、A3、A4が常用されていますが、A1で図形が

小さくて現場工作員が見難いと予想される場合には、A0サイズに変更します。

・尺度

JIS製図には縮尺の規定がありますが、各企業では独自の縮尺を常用します。

ここでも現場工作員が見易い図面になるかどうかに気を付けるのです。

・線の種類

出来るだけ線種を少なくすることが大切です。

・文字サイズ

企業では3.2mmが最小でしたが最近は2.6mmを使用する課もあります。

 

(4)図面を書くための基礎知識

・企業の製造工場

機械工場、溶接工場、鋳物工場、鍛造工場、配管工場、プレス工場、組立工場

など、多くの種類があります。製図者は出図先を決めるのに、どの工場で加工

するかを知らなければ図面配布先及び配布数を記入できません。

・機械材料

鋼板、平鋼、丸鋼、角鋼、溝形鋼、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、I形鋼、H形

鋼、床用鋼板、配管用鋼管、軽量形鋼が常用品です。実際の機械製図(応用編)

には、全材料の形状、寸法、単位重量を設計製図の資料表に掲載しています。

 

(5)図面を読む

機械製図技術者として仕事をするためには次の2項目が必修条件です。

・二次元図面を見て立体図が頭に浮かぶこと。

・図面の中にある全ての線を理解し、他人に説明できること。

この二条件の備えのない人は製図技術者としては誰も認めてくれないし仕事を

依頼する人も企業には存在しないのです。そんな事はないと考える人も相当数

あるようですが、ある程度企業で経験を積めば、まともな人であれば理解する

ことが出来ますが、長年の無駄な時間を過ごしたことを後悔することでしょう。

最も効率的な技術上達法は経験者の意見を直に受け入れて努力することであり、

内容的には経験者の30年以上を要した技術情報を受け入れ、短期間で自分の

ものにするという最大効率の学習なのです。もし、このようなことは難しいと

考える人は機械技術者としては成り立ちませんので他の職業を選んでください。

図面を読んで書くことは一部品で徹底的に学んでおけば、他の部品にも応用が

効くので、中途半端な学習は止めて、専門家になるための学習をして下さい。

 

3.重量計算

重量計算は製図者の作業範囲ですが、現在の企業では重量計算の出来ない人が

図面を書いているのが実状です。これも技術崩壊の代表的な出来事なのです。

(1)重量計算の目的は下記の3通りです。

・吊金具のサイズ決定

吊り上げる製品に取付けるのはアイボルトですが、その上部に連結するJIS

製品である吊金具(シャックル、シンブル、クリップ、ワイヤロープ、フック)

のサイズを決定するには製品重量を知ることが必要です。アイボルト用ネジ穴

は製品に加工する必要があるので、取付部は強度に耐える構造にします。

・強度計算に使用

取付台などの強度計算には荷重となる製品重量が必要です。

・見積り用

材料によって素材単価が異なるので材料別の重量を計算して単価をかけて金額

を計算し、加工費や人件費などを集計して製品の価格を決定します。

 

(2)重量計算の目的は上記の通りですが実際の機械製図(基礎編)に記載の

重量計算(300問題)の学習目的は次の2通りです。

・二次元図面を見て立体図が頭に浮かぶという技術を身に付ける。

・図面の中にある全ての線を理解して図面を読む技術を身に付ける。

上記2項目を学習するためには重量計算が最も適しているのです。その理由は

二次元図面を読めなければ、正確な重量計算は絶対に出来ないということです。

重量計算は製図者の作業範囲ですから出来ない人は製図者の資格はないのです。

重量計算の目的(その1)      ・重量計算の目的(その2)

重量計算の目的(その3)      ・重量計算の目的(その4)

 

(3)重量計算の例題

例題には立体図を記載していますが初級者が計算公式応用をし易くするためで

あり、実際の製作図は全て二次元図面ですから問題は二次元図になっています。

重量計算例題(その1)       ・重量計算例題(その2)

 

(4)製作図における重量計算

重量計算は製図者の作業範囲ですが図面を読めない初級者には相当難しく感じ

られて、いるようです。難しいのは複雑な形状の面積計算だけですがCAD図

においては、CADメニュー(計測―面積)で瞬間的に面積の計測ができます。

製作図における重量計算(その1)   ・重量計算の参考資料(その1

製作図における重量計算(その2)   ・重量計算の参考資料(その2)

製作図における重量計算(その3)   ・重量計算の参考資料(その3)

重量計算の問題(その1)

重量計算の問題(その2)

重量計算の問題(その3)

重量計算問題の解答

CAD計測による重量計算

 

(5)実際の図面に於ける重量計算

実際の機械製図(応用編)にはウズ巻ポンプ、油圧ユニット、油圧シリンダの製作

図、組立図、計画図、検討図を掲載していますが製作図には全て重量計算メモ

を図面の中に記入しています。同じ計算方式でも異なる方法でもいいので自力

で必ず実行してください。重量計算はCADソフトに図心の表示機能があれば

非常に簡単ですが、無い場合には図心を算出するのに余分な時間が必要です。

マイクロキャダムは面積を計測すれば図心位置が表示されるので、計算時間が

大幅削減されましたが、他のCADソフトでは確認しておりません。

下記に重量計算の実例を表示しますのでクリックして下さい。

吸込みケーシング重量計算

ピストン重量計算

ピストンロッド重量計算

メタル、ブシュ、タイロッド重量計算

 

4.ねじの製図

機械製図では殆どの図面に「ねじ」が登場するので、正確な図形を書く努力を

しなければ不良品製作の可能性があります。組立図のネジ穴やボルトには寸法

を記入しないので、正確に書いてあるかどうかはCAD機能(計測―距離)で

チェックします。然し、CAD操作の出来ない設計担当者は、スケールで計測

するので縮小図面では間違いを見過ごして事故発生の原因になっているのです。

これを防止するためには製図者が「ねじの製図」を学び正しい図面を作成する

ことが最も効果があるので、下記の項目を参考にして大いに努力してください。

 

(1)ネジ穴の作図

ネジ穴加工にはハンドタップと機械タップの二通りがあります。ハンドタップ

は先ずドリルで穴を明けて、1番タップ、2番タップ、3番タップの順に加工

するので長時間を要し、加工費が高くなりますが浅いネジ穴加工には必ず適用

しなければなりません。機械タップはドリルで穴を明けて、2番タップだけで

加工するので短時間で済み、加工費は安くなりますが通常深さのネジ穴に適用

されます。浅いネジ穴以外は加工費の安い機械タップを使用することを、認識

して下さい。ネジ穴寸法表に記載のネジ穴深さf(ドリル深さ)は標準が機械

タップであり、特殊がハンドタップです。

ネジ穴寸法表

ネジ穴作図の詳細説明(その1)    ・タップ及びドリルの詳細説明

ネジ穴作図の詳細説明(その2)

ネジ穴作図の詳細説明(その3)

ネジ穴作図の詳細説明(その4)

ネジ穴作図学習の成果

ネジ穴の作図検討(その1)

ネジ穴の作図検討(その2)

 

(2)六角ボルトの作図

一般の製造企業では特殊な形状、サイズ以外の六角ボルトは製作せずに、ネジ

部品製造企業で製作したものを購入して使用しています。一般の六角ボルトの

製作図は作成しませんが、組立図には正しい図形を記入しなければなりません。

六角ボルトはJIS規格品であり全てをJIS規格通りに書かなければ正しい

図面とはいえません。下記の六角ボルト製造法は多種類の中の一例です。

正しい六角ボルトの図形を描く

六角ボルトに使用する材料

六角ボルトの加工手順

六角ボルトを回転させるスパナ

六角ボルトをCADで描く

寸法公差の考え方

機械加工一般公差について

 

(3)植込ボルトの作図

植込ボルトは取付け部品よりも先にねじ込み、その後部品を取付けてナットで

締付けると言う特徴があります。取外す時はナットを逆回転させるのでボルト

が共に回転しないように植込み側は固いはめあい公差になっています。形状は

植込み側を平面に、ナット側を丸面にして区別しています。植込み側は不完全

ネジ部も全てねじ込むので、ねじ込み用の円筒部が必要です。

正しい植込ボルトの図形を描く

植込ボルトの作図

組立図の植込ボルト(その1)

組立図の植込ボルト(その2)

 

(4)CADによるネジ製図

CAD図においてはボルト、ナット、座金などのJIS製品はサイズ毎に一覧表に

まとめて図形を書いている。長さは種類が多すぎるので、標準最小寸法の部品を

代表として描き、それを複写後に長さを変更して組立図に記入します。

CADによるネジ製図(その1)   ・JIS規格品の作図(その1)

CADによるネジ製図(その2)   ・JIS規格品の作図(その2)

CADによるネジ製図(その3)   ・JIS規格品の作図(その3)

CADによるネジ製図(その4)   ・JIS規格品の作図(その4)

 

5.CAD操作

機械製図の最大目標は正確な図面を書くことです。CAD図の全寸法は自動表示

されるので、間違った寸法数値が表示されたら、寸法数値を修正変更することは

絶対にしてはならないのです。これは儀尺と呼ばれ、間違った寸法であり面積を

計測しても正しい数値は得られません。このような間違った図形を描いた場合は

寸法修正変更ではなく、1/1000mm単位で正確な図面を書き直すことが必要です。

 

(1)キーボード操作

CAD操作に必要な基本学習はキーボード入力法です。製図者の中には2本指や

6本指打法が多いので、高校生は必ず10本指打法を体(指)で覚えて下さい。

図面の文字入力

文字変換 ローマ字→日本語(その1)

文字変換 ローマ字→日本語(その2)

キーボード操作要領

 

(2)CAD操作による作図

本書はEasy Drawによる操作法ですが、他のCADソフトを使用しても

操作法が異なるだけで、同様の作図が出来ますので試してください。

 

六角ボルトの作図

六角ボルトはJIS規格(JIS B 1180 附属書)を見て正確に描いて

下さい。実際の機械製図(基礎編、応用編)の設計製図の資料にJIS規格及び

市販品重量表を全て掲載していますので参考にして下さい。

六角ボルトの図で理解できない線がある場合は、下記をクリックして下さい。

JIS規格品の作図(その1)

 

六角ナットの作図

六角ナットはJIS規格(JIS B 1181附属書)を見て正確に描いて

下さい。実際の機械製図(基礎編、応用編)の設計製図の資料にJIS規格及び

市販品重量表を全て掲載していますので参考にして下さい。

六角ナットの図で理解できない線がある場合は、下記をクリックして下さい。

JIS規格品の作図(その2)

 

・六角穴付ボルトの作図

六角穴付ボルトはJIS規格 ( JIS  B  1176 ) を見て正確に描いて下さい。

実際の機械製図(基礎編、応用編)の設計製図の資料にJIS規格及び市販品

重量表を全て掲載していますので参考にして下さい。

六角穴付ボルトの図で理解できない線がある場合は下記をクリックして下さい。

JIS規格品の作図(その3)

 

・植込ボルトの作図

植込ボルトはJIS規格 ( JIS B 1173 ) に規定されていますが本書では多少

変更している部分もあります。JIS規格を変更するには安全率拡大のみが

可能であり、縮小になる場合は許可されません。実際の機械製図(基礎編、

応用編)の設計製図の資料にJIS規格及び市販品重量表を掲載していので

参考にして下さい。植込ボルトの図が理解できない場合は下記をクリック。

JIS規格品の作図(その4)

 

・図面枠の作図

製造企業に於いては、設計課毎に独自の図面枠を作成するので製図者が作成

作業を実施します。部品欄の縦幅寸法は通常8mmですが部品数が多ければ

収納できない場合があるので7mmに変更することがあります。部品欄には

番号、品名、数量、質量、記事を横一列だけ、平行に並べて書入れ、それを

複写して数量分だけ揃えます。二番目からは文字修正をする必要があります

が、文字は縦横方向を全て揃えることが大切です。

図面枠の作成1/5     2/5      3/5      4/5      5/5

 

    吸込みケーシングの作図

吸込みケーシングは実際の機械製図(応用編)に製作図を記載しているので参考

にして、CAD操作で正しく書いてください。図面の中には図面を読むための

寸法メモ、工作メモ、重量計算メモを記入しているので読んでください。図面

外部には吸込みケーシング製作図の説明で、投影法、寸法公差、表面あらさ、

機械加工基準面の作製、削り加工寸法記入、鋳物寸法記入など全ての詳細説明

を記載しています。その他、製作現場の作業手順、製作図面作成手順など図面

作成に疑問が残らないように説明しているのでCAD図作成後には製図技術の

向上が確定し、上級技術者としての育成を目標とすることになるでしょう。

吸込みケーシングの作図1/6    2/6     3/6     4/6     5/6     6/6

 

・羽根車の作図

羽根車はポンプ、送風機、遠心圧縮機、過給機などに使用されますが鋳造品が

多く、羽根の作図が非常に複雑です。但し、1枚だけ作図すれば残りはすべて

回転複写すればいいのです。寸法記入の他には、幾何公差の記入が必要であり、

その記入法を実例によって学習して下さい。

羽根車の作図1/4   2/4   3/4   4/4

 

・組立図の作成

組立図の作成に計画図を流用することは絶対にしてはならないことです。製作

図は計画図の部品を複写して作成しますが、製作上不都合な部分があれば形状

変更をしなければならないので、その時点で計画図と異なる形状になるのです。

製品は修正した部品を組立てるので計画図とは異なる形状になっているのです。

組立図には全ての製作図を複写するので、部品同士の線が重複することが発生

するので必ず、消去修正して一本の線にして下さい。購入品は標準部品表から

複写しますが同時に長さを修正します。

組立図の作図

標準部品の複写修正(その1)

標準部品の複写修正(その2)

標準部品の複写修正(その3)

 

6.出版書の内容説明

初めて図面を書く人にとっては、機械製図の専門書を読んでも用語を理解する

ことが出来ないので学習意欲が消滅してしまいます。学習を継続するためには

機械製図に関する予備知識が必要です。工業高校の機械製図として上記説明は

実際の機械製図(基礎編、応用編)を学習して機械製図士または精密加工技術者の

技術を身に付けるための基礎の基礎ですから、製図実習と同時に学んで下さい。

工業高校や高専、大学工学部の学生であれば旋盤、フライス盤、ボール盤、平

削り盤、スパナ、ドリル、鋳物、鍛造、溶接を実体験しているので工学系以外の

人と比べれば、機械製図の基礎能力には大きな差があるのです。工業高校生は

最低でも投影法、ネジ製図、重量計算の3項目は完全に学習して社会に出てか

らでも機械製図学習を継続して最上級技術者を目指してください。

 

(1)実際の機械製図(基礎編)

・製作図の書き方

物を製造するための製作図を書く手順として計画図の中にある部品を複写して

取出し、図形のトリミングをした後に図を仕上ます。更に寸法を記入し最終的

に、寸法公差、表面あらさ、幾何公差などを記入して最後に重量計算をします。

本書には精密機械である油圧シリンダ部品についてその実例を表示しています。

最初に行う図形の複写はCAD操作だけで5分で出来ますが、図形トリミング

以降の作業は長時間を要し製図技術の無い人には出来ないのです。製造企業や

設計会社には、正確な製図技術を教えて下さる人はゼロに等しい現状ですから

本書で学習する以外に技術向上の道はありません。

 

・鋳物図の書き方

計画