| PickUp!オカルト専門オンライン古本屋どりぃむめっせ的お薦め本 |
| 岩田準一『志摩 のはしりかね』 昭和47年 限定版 【2009年7月のお薦め】 |
宮武外骨『売春婦異集』半狂堂 すこし長いが、この引用文がはしりかねの全てを簡単ながら教えてくれる。 全国的に云えば舟娼・船遊女、各地にて名称はちがうが、伊勢志摩地方でははりしかねと呼ばれていた彼女達。 そのはしりかね達の名の由来、歴史、風習などをまとめ研究したのが本書である。 廓、宿場その他妓楼に居た遊女達とはちがい、どちらかと言うと船乗り達の志摩地方にある港での妻。そんな彼女達をもっと深く感じた い、遊女についてもっと知りたい、そういう方にお薦めです。 |
| 『月刊マヤ創刊号1988年10月』学研 【2009年4月のお薦め】 |
今なお刊行を続けている老舗の『ムー』、その『ムー』の対抗馬的な『トワイライトゾーン』、その他た『ワンダーランド』という雑誌もありました。そして1988年にこの雑誌『マヤ』が刊行されました。 雑誌としてのあおり文句は「超常世界とのコンタクト・マガジン」と表紙に書かれています。 発刊元は『ムー』を送り出している学研。『ムー』の姉妹誌的なこの雑誌は、『ムー』より購読層を低めに設定されていました。判りやすく言えば、往年の少年少女漫画の心霊・UFO特集を一冊にしたような感じでしょうか? 表紙もどこかコミックっぽいようなデザインです。 執筆されている特集や記事のタイトルもそれが顕れています。例えば「これが恐怖の心霊写真だ!!」「やったぞ!!僕にもスプーンが曲げられた」・・・なぞと。 大きくなって様々な情報を知り、色々な知識を身に付けた今となっては、その内容の幼さがが良くわかります。 ですが、現在のようにインターネットによる情報が氾濫していなかった時代では、テレビや雑誌だけが情報源でした。 そして多くの少年少女が、毎月毎月、この雑誌が発売されるのを待ち焦がれ、その内容に内心怖がりながらも瞳を輝かせて食い入るように読んでいたことでしょう。 現在、この雑誌のにはオカルト資料としてはもうあまり価値のある情報はありません。 昔を思い出し、ノスタルジックにひたりながら紐解く、それが今この本を読む正しい読み方なのかもしれません。 |
| 川守田英二著 中島靖侃編『日本の中のユダヤ』たま出版 1990年初版 【2009年3月のお薦め】 |
その時のヘブライ語研究の過程で故郷で歌われていた民謡『ナギァド・ヤラャ』が、ヘブライ語で解読できることを発見。日本民族の源流はユダヤにあると言う結論に達し、以降言語学的なアプローチで日ユ同祖研究にのめり込んでいく・・・。 その著者が贈る日ユ研究の書が、この『日本の中のユダヤ』です。ですが原著としてはこのタイトルの本は存在しません。編者の中島氏が、川守田氏の膨大な著書を編集したのが本書です。 本書の構成は、前半に日本の民謡をヘブライ語で解釈し、その中に隠されているユダヤの痕跡を探っています。後半では聖書を独自に解釈し、神武天皇の謎に迫っています。 後に日本エホバ神道を唱えた川守田氏のエッセンスが凝縮されたのが本書であると言えると思います。 日ユ同祖論者で古代日本のピラミッドを唱えた酒井勝軍、キリスト日本死亡説を唱えた『光は東方より』の著者山根キク。その時代の日ユ同祖論に興味がある方は目を通して損はない一冊です。 ただ人によって意見と読後の感想が、まっぷたつに分かれる本でもありますが・・・。 |
| 本山桂川『長崎丸山噺』坂本書店 大正15年発行 【2009年2月のお薦め】 |
歴史的に長崎といえば、原爆被災地であるという事が先の思い浮かぶ事が多いと思います。その次に思い出されるのではないかという事柄に出島があります。 江戸時代、唯一の海外との交流の場所、長崎出島。そのため長崎には今まお南蛮文化の名残が残っています。 さてその出島・南蛮文化と丸山遊廓がどう関わっているかというと当時丸山遊廓の遊女だけは例外的に出島に赴くことができたからで。そう南蛮人の相手として。 実際、年季があるから、借金があるため、いやでも断れず出島に出向いた遊女たちもいたそうですが、さんな中でも、異国の男性と恋に落ちた遊女もおりました。 この本では、丸山遊廓、そして丸山遊女と異国の男たちの交流をありのまま描いています。ただ大正年間の書物だけに旧漢字仮名遣い、古い文章ためにとっつきにくいかもしれません。 それでも丸山遊女、紅毛ロマンたっぷりの一冊です。 |
| 牧 村史陽・田辺一(編)『松島新地誌』(旧)松島新地組合 昭和 33年発行 【2009年1月のお薦め】 |
松島新地・・・旧松島遊廓についての本は、この『松島新地誌』のほかに『松島遊郭沿革誌』(昭和3年刊)という本 があります。 そちらの方は私自身未見ですが、話によると両書を比較した場合、『松島新地誌』の方が内容的に優れている話です。 この『松島新地誌』、内容は明治元年の風紀上に問題による集娼を目的とした遊廓創設から戦中戦後、昭和33年売防法による組合解散直前までの松島遊廓の 歴史を淡々と述べています。 遊郭に興味がある方だけでなく、歴史、社会・生活史に興味がある方にも満足いただける内容です。なんと言っても卓見というか秀逸なのは売春防止法につい てふれた結びの言葉、「ザルの目は案外大きいのである」。こんにちの松島の姿を予想していたのかもしれません。 こちらの本は郷土史家である牧村氏が編纂に携わり、組合が発行しているだけに非常に濃い内容となっています。遊廓組合が発行した限定非売品それだけでも 貴重です。 この本、今後復刊の可能性はあるかと気になる方も多いのではないでしょうか?その可能性はかなり低いと思います。なぜかというと発行元旧組合である言うこ と、写真等のオリジナルの資料が残っているのかという点でです。実は印刷に使った版木は、その後がばらばらにされ、古物市場に流出しているからです。とあ る収集家が現在所有し、それを私は目にする機会がありました。 低いというだけでまったくないとは言い切れません。数年前に今里新地の組合が発行した『今里新地十年史』のようにオリジナルをばらばらにし、スキャンし オフセット印刷で復刊したようなケースがありますので。 話は少しそれますが、戦前の松島新地が登場する映像化された作品に今東光著『悪名』があります。今氏は牧村氏と親交があったようで、この作品の中に松島の 名の由来と共に牧村 氏の名前が出てきます。ちょうど年代的に牧村氏が『松島新地誌』の編纂中か終わった頃の作品だけに戦前の松島遊廓について牧村氏から色々と聞いた上で描写 していたのかもしれませ。両作品をあわせて読むとなお一層面白いかもしれませんね。 ともかく特に大阪の遊廓に興味がある方は、是非お読みください。 |
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