というわけで、雨確実だというのに出撃と相成りました。
どうなってももう知らねぇーっと。

前回に引き続いて参加のYさん、堅実なパッキングと愛機GSF1200.
さすが旅慣れた感じ、みんなのテントやタープ装備でも、結構シンプル。
これで性格もシンプルなら・・・(いやいやなんでもない)のO氏Zepher 750RS。
特にバイク専用のキャリングバックではないもの、とりあえずサマになってる不思議なセンスのコーディネート。われらが人間ナビゲーションシステム(地図読みと方位勘の良さは3Dジャイロ以上!)にして影のリーダー兼シェフ長。S氏のZZ-R250。 とりあえず自分の寝袋だけは・・・の私です。

みんな、今回もおんぶに抱っこでゴメンよーーーー。
とりあえず雨がくる前にとっとと出発!
まずは飯だ飯!とばかりに、奥多摩の山の頂上付近のお蕎麦屋さんで昼食。

本物のわさびを自分ですりおろしていただくのですが、この香りがいいこと。
結構おいしゅうございましたよ!

今回は目的地が近いので、行動に余裕があるなぁ・・・と思ったのはこのときまででした。
そして風呂。
ついに台風の影響で雨も降り始めました。しかも運悪く前方で事故。
相互1車線しかない道路を完全にふさいで止まった横転車両のため、道路は大渋滞。

そしてひどくなる雨。

結果としてずぶぬれ状態で温泉にたどり着きました。

ま、あったまれていいけど・・・
雨だから早く設営場所を見つけるか、撤収かを決めないと・・・とは言うものの、一日走りとおして温泉なんぞに浸かってしまった日には、みんないい年こいたおっさんですから・・・ 思考回路停止、本能によぎるは「ビール、ビール、ビール、焚き火、焚き火、焚き火・・・」
仕方がありませんな。オッサンですから(開き直り)
ちっくしょう、こいつら酒飲んで早めに寝ちまう魂胆ミエミエだぜ。
今日は本格バーベキューを計画しているのだ。私のシナリオに変更はありえんよ。そこのお前、ボケボケしてないで買出し行って来い!とフォースで念じるS氏。
「え?ボク?ボクっすか?」

「ほかに誰がいるんだ!今すぐに肉の買出しに行け!でなければ帰れ!」

「そ、そんな・・・」
そしてようやく見つけたキャンプ場で、さっさと飯の支度なのだ!

もえるシェフ長、「ここは炊事場に屋根があるから、雨なんてノープロブレムです。薪もあらかじめ細かくしてありますから、微妙な火加減コントロール対策も万全です。すなわち料理もノープロブレム!諸君らはさっさとテントでも立てておしまい!フッハッハッハ!」


そのころ、ビール禁断症状で気の荒くなった「建築部長」O氏は・・・
鬼のような形相で、たった一人でテント二張、タープの設営をいままさに終えようと言うところでした。

「はやい!そんな馬鹿な。2つのテントと巨大なタープの設営に、たった一人で10分だと?ば、バケモノか?」

赤いTシャツを羽織った「あいらぶゆーおっけいな赤い彗星」は、さっさと自分のノルマをこなして身も心もアルコールによって真紅に染まりたいという願望だけで活動しているのであった。

さぁ、俺の仕事は終了したぞゴルアァ!飯だ、いやその前に酒だぁー!
程なくS氏の手になる美味バーベキューも食べごろとなり、焚き火を囲んでの夕食が始まったのでした。

しかし、気になる知らせが!
そのとき、Y氏より入電!

「隊長、雨が急に本降りになってきました!」

「なにぃ?そんなはずは無いだろう。俺が朝確認した天気予報では、台風は八丈島沖でマックスターンをかましてハワイのほうへウィリーしながら去っていったぞ!」

そんな事いったってアナタ、Tシャツすでにぬれてるじゃありませんか・・・
俺のTシャツがぬれているだと?お前もう酔っ払ったのか?これは模様だ模様!まったく、これだからセンスの無い奴は・・・

ドバシャァー、ズオォォォォアザザザ(雨の音)。

では隊長この音は?

ん?渓流の涼やかな音色がお前には聞こえんのか?げに風流を解さん下衆は・・・

だめだ、事実を認識したくないばかりに自己の世界に入り込んでいる。

「というわけで、雨もひどくなってまいりましたので、私は先に失礼させていただきます。
隊長たちはどうぞごゆっくり御寛ぎください。」

という言葉を残し、聡明にして賢明なるY氏は、さっさと我々を見殺しにして帰路に着くのであった。

呆然とする我々の図。

「チキショー、Yめ、おぼえてろよ」

図らずも我々全員の脳裏には、異口同音にこうした思念が渦巻いたのはいうまでも無い。
こうして強引にテントで寝る事になった我々だが、案の定テントは浸水、かろうじて睡眠を取れるのは、すでにアルコールでダメ人間に成り果てたO氏のみだった。

これ、やばいんとちがう?

そう思いかけたわれわれに、天の声が!

「お客さん、雨ひどくて近くの川も増水してて心配だから、あっちのバンガローに入って!お代はいいから!ね!」

管理人様からの、まさに神の声であった。

しかし、神のご意志にそむく男O氏!
「ウルセー、寝ろ、うるせーんだよぉぉ、グゥゥゥゥー」

完全に爆睡状態である。
豪雨と化した天候の中、テントとタープを泥まみれになりながら撤収し、すでに死体と同一のO氏を寝袋のまま引きずってなんとかバンガローに到着した我々。

激しい戦いの中をともに生き抜いた戦友のような連帯感で、互いの健闘をS氏とたたえあいながら、つかの間の眠りについたのでした。

しかしその眠りは、小ぶりになった雨と雲間から覗く明かり、そしてO氏の「あれ!俺なんでこんなとこに寝てんだ?おおお、おれ泥だらけジャン!お前ら俺になにしたんだぁぁぁ!」という罵声によって打ち破られたのでした。

終わり。