あでてぃぶコラム


第十回 指定外添加物事件の雑感(2002.7.20)

 五月のTBHQ、そして六月の香料事件と、法律で許可されていない、いわゆる指定外添加物の事件が相次ぎ、社会問題になりました。その期間中に更新できなっかたのは残念ですが、期間をしばらくおいて考えてみたので、ある程度整理してみたいと思います。

1.なぜ問題か
 これは簡単で、「日本の食品衛生法で認められていない添加物を使用したから」。これ以上の理由はありません。

2.指定外添加物は危険なのか?
 今回使用された量であれば、健康上の被害はまずありません。(特に香料)


 例えば、アセトアルデヒドを例にとって解説してみると、
@香料として使用しているので、普通の添加物よりも量がきわめて少ない
Aアセトアルデヒドは、天然にも存在している(ビール、日本酒などのお酒とか、ヨーグルトなどの
発酵食品など)
Bさらに、アルコールを飲むと体内でアセトアルデヒドが作られる(二日酔いの原因物質)
C海外では、アセトアルデヒドは、香料として使う分には安全上問題ないと評価されている。
今回違反となった添加物はみな、アメリカやEUでは許可されています

3.安全性に問題がないのなら、なぜ日本で許可していないのか
 これも簡単です。日本は、添加物を新たに使用したいときは厚生労働省に実験データを添えて、申請する必要があり、今回違反となった添加物は申請されていなかったため許可していなかった。だから違反となりました。安全か危険か、という話ではなく、法律上問題だった、ということです。

4.では、なぜ申請しなかったのか
 申請するには様々な動物実験をし、そのデータを提出する必要がなるのですが…実験費用がべらぼうにかかります。どのくらいかというと、一つの添加物に対し、約1億円。よっぽど元が取れるような添加物でないと企業側としてはもうけになりません。かつ、一回許可されてしまうと他の企業も自由に使用可能なので、申請した企業が一人損してしまうのも、申請をためらわせる原因でしょう。

5.今後、この問題はどうなるか。
 7/12夕刊の日本経済新聞に、厚生労働省は海外で使用されている添加物を約30品目許可する、という話がでました。特に外国で使われている添加物で、貿易摩擦を考えての事だと思います。今後、海外で使われている添加物は許可されていく可能性が高いと思わせるニュースです。

 しかし、これはエビ的には納得いきません。例えば、フェロシアン塩は有毒なシアンが生成されること、塩の固結防止には従来からある添加物で代用できる、という理由で反対ですし、もっと驚いたのが「ナタマイシン(たぶんナイシンも)」.保存料って名目だけど,これって抗生物質じゃないですか?耐性菌わざわざ作るのを協力してどうするの,って感じで大反対です。

参考URL: http://www.siojoho.com/s02/08.html
       http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt39/20020712m857c000_12.html

6.今回の事件にたいするエビ的解決法提案
 許可申請を提出するとき、実験データは自分の所じゃなくても、信用できる資料をそろえればよいことにする。これなら、全ての実験をする必要がないので、費用はそれほどかからないはず。

 海外で実績があるからって、それをそのまま受け入れるのは、やはりよくないと思います。日本のことは最終的には日本で判断しなくちゃ、ね?


第九回 食品添加物の一日摂取量(2002.2.12)

 添加物を一日にどれだけ食べているか…いわゆる一日摂取量は気になる人が多いと思います。あるホームページには、「一日に4Kg食べている」と書かれているところもあります。しかし、この数字はちょっと考えてみればおかしい事に気づきます。なぜなら、日本人では食塩をだいたい一日に10g強食べていますが、いくら種類が多いとはいえこれより遙かに多い数字になるというのは普通では有り得ません。なぜ4Kgという多すぎる数字が出てくるのかというと、添加物の摂取量を生産流通方式で計算しているからです。この方法は、製造・輸入業者から一年間に生産した量を算出し、それを人口と365日で割って求めるものです。この方法では、比較的簡単・安価で調査が出来ますが、化粧品や塗料など、添加物用途以外に使用したものまで含めてしまう欠点があります。そのため、このような大きな数字が出てきて、一人歩きしているのだと思います。

平成13年に「あなたが食べている食品添加物(食品添加物研究会編、日本食品添加物協会発行)」という本が出版されました。この本は、長年調査してきた一日摂取量の実態と傾向をまとめたものです。この本では、主にマーケットバスケット方式で摂取量を求めています。これは、平均的な食生活を反映していると考えられる約250の食品を全国各地で購入し、これらを分析して実際の含有量を求め、それから喫食量などを乗して求める方法です。時間と手間、費用はかかりますが、この方法のほうが生産流通方式より現実の摂取量に近いでしょう。ただし、この方法では食物にもともと入っていたものを区別することはできす、そのような添加物では摂取量は多めに計算されます。

上記の本のp54〜p65の表にある、今回調査した計237の添加物の一日摂取量を計算してみたところ、
約16g
となりました。なお、天然の食物にも入っているもの(グルタミン酸、アスコルビン酸、クエン酸など)も一緒に計算しているため、実際は16g以下になるでしょう。もっとも、今回調査していない天然添加物もありますが、おおむねこの数字は合っていると思います。

この数字が多いと感じるか、この程度しか使ってないのかと考えるかは、皆さん次第です。


第八回 世界の合成着色料許可状況(2001.12.1)

 添加物を危ないと主張する人たちがよく使う論法として、「アメリカでは使用禁止」「ヨーロッパでは禁止されている」のように、外国では使用されてない、だから危ないと結論づけることがよくあります。たしかに一部は事実ではあります。しかし、全部の情報を伝えている訳ではありません。

この場合、世界中の許可状況を比較したほうがより確かです。さすがにすべてを調べることは出来ず、また、書くのもそれなりに大変なので(^^;、ここでは日本またはEUで許可されている合成着色料をとりあげ、幾つかの国の状況を表にしてみます。

 

 

日本

EU

アメリカ

ノルウェー

スイス

インド

南アフリカ

ブラジル

食用赤色2号

×

×

×

食用赤色3号

×

 

 

食用赤色40号

×

×

×

×

 

食用赤色102号

×

×

 

食用赤色104号

×

 

 

 

 

 

 

食用赤色105号

×

×

 

 

 

 

 

食用赤色106号

×

×

 

 

 

 

 

食用黄色4号

×

 

食用黄色5号

×

キノリンイエロー

×

×

×

×

 

食用緑色3号

×

×

×

×

×

グリーンS

×

×

×

 

×

食用青色1号

×

×

 

食用青色2号

×

パテントブルーV

×

×

×

×

 

×

ブラウンHT

×

×

×

×

×

×

×

ブリリアントブラックBN

×

 

×

×

※○:許可、 ×:禁止、 空欄:不明。カタカナで書かれているのはEUで○、日本で×の着色料。
(参考:衛生試験法・注解2000)

これを見て気づくことは、
1.合成着色料をすべて禁止しているのはノルウェーのみ
2.着色料の許可状況は、国によってまちまちである
3.不明(たぶん法律で定義されてない)な着色料がある国がある(日本とEUのみすべて定義)
4.食用赤色104・105・106日本以外では使用実態は不明?である

日本人としては、ちょっと4番が気になるところではありますが。
この表は、各自で判断してください。

なぜ国によって許可状況が違うかといえば、各国独自で添加物の安全性を判定しているからです。
でも、ある着色料がこの国では安全、ある国では危険ってなってるのはなにかおかしいですよね?
近年では、世界で規格を統一しよう、という話が出ていますが、まあ自然な流れでしょう。

では、これにて。

 


第七回 無添加表示はやめよう!(2001.11.11)

 皆さんは、「無添加食品」や「危険な保存料・着色料は一切使用しておらず、安全です」などの見出しが書いてあったら、こっちの方が安全だと思ってはいませんか? 

しかし、食品添加物協会は「いわゆる無添加の表示は好ましくない」との見解をだしています。これは別に企業利益のためにいっているわけではありません。実際に買う消費者も、無添加の何が悪いの?と思うでしょう。ではなぜこんなことを?

 生の肉・魚・野菜だけで作った食べ物ならば別に無添加といっても問題はありません。しかし、普通は食べ物を作るときに砂糖や塩、油などいろんなものを加えます。この砂糖・塩・油を作るときには製造用剤といわれる食品添加物を必ず使います。つまり、厳密にいえば無添加の食品というのは、ほとんどありません。

 また、不当に添加物を危ないものと思わせるような言葉もやめるように言っています。たしか行政指導が始まるはず。

添加物に対する負のイメージが強いため、売る側が「無添加」などの表示をし、買う側もそちらを選びがち・・・そろそろ、正しく評価した目で見てみませんか。

蛇足1:「無添加食品」とか「保存料・合成着色料は使用してません」などと書いてある食品から、 堂々と保存料がが検出されたり、天然の着色料が検出されたって例は結構多いです。

蛇足2:某駅の弁当屋で売られている肉まんのような製品で、「合成調味料は一切使用しており ません」と看板がしてあるのがありました。エビはこの製品、結構好きなのですが・・・ 表示を見ると「調味料(アミノ酸等)」とはっきり書かれていました。(実話)


第六回 発色剤を不正使用(2001.9.24)

 8月25日のS新聞夕刊に、「東京都衛生局は、まぐろ乾物品(まぐろジャーキー)発色剤(亜硝酸ナトリウム)が不正使用されていたため、食品衛生法違反で販売禁止命令を出しました。」との記事が載っていました。

 亜硝酸ナトリウムは、食肉加工品や魚肉ソーセージ、たらこなどに使用が認められていますが、魚介乾製品への使用は禁止されています

 衛生局は、「亜硝酸ナトリウムを塗ると商品が劣化していても、消費者はわからない」とコメントしています。まったくそのとおりで、色が赤く新鮮っぽくみえてしまうため、古くなったものでも見た目をごまかせてしまいます。

 業者曰わく、「色合いを出すつもりで使ったが、禁止されているとは知らなかった」といっていますが、さてはて本当かどうか。

今回はトピックニュース?でした。

 

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