添加物事件簿

添加物は、適切に使用すれば問題なんて起きないのですが・・・残念ながら色々問題が起きてしまうこともあります・・・。ここでは、記録として残していきたいと思います。

2004.7.24

 昔にも似たような事件がありましたが、またまたこんな事件が起こってしまいました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040722-00000006-kyodo-soci より

薬剤で牛肉の鮮度偽装か 京都市、精肉店など調査

 京都市西京区の精肉店が薬剤を使って牛肉を新鮮に見せ掛け販売していた疑いが強まり、京都市は21日までに、同店と市内の食肉処理場や販売先など約1600カ所の立ち入り調査を始めた。
 また京都府と近畿農政局も、この精肉店が輸入牛肉を国産と偽って販売した疑いがあるとして、日本農林規格(JAS)法違反などの疑いで調査を始めた。
 京都市によると、同店が食品衛生法で表示が義務付けられている添加物を牛肉に使っているとの情報が寄せられ、20日に立ち入り調査した。同店の社長は最近までビタミン剤のアスコルビン酸を使用していたことを認めたという。
 立ち入り調査時に販売していた牛肉からは検出されなかった。
 アスコルビン酸は通常白い粉末で、牛肉に振り掛けると赤みが増して新鮮に見える。人の健康に影響はないという。(共同通信)

これは、TVでも特集を組まれていました。とても詳細に報告されています。
http://www.ytv.co.jp/ns/special/bn/2004/07/040720.html

上のホームページによると、この白い粉の成分は
・アスコルビン酸
・ポリリン酸ナトリウム
・でんぷん
・グルタミン酸ナトリウム

…だそうです。

肉が赤くなる理由

では、なぜ肉が元通り赤くなるかというと…
の前に、赤色の肉が、置いておくと黒ずんでいく理由から。

・肉の色素が赤色なのは、肉の中に筋肉色素(ミオグロビン)と血色素(ヘモグロビン)が含まれているからです。ミオグロビンとヘモグロビンはヘム色素といった鉄を含む色素をもっています。 このヘム色素の鉄が酸化されたり還元されたりして色が変わります。 ヘム色素中の鉄は還元状態では2価(Fe2+)で紫がかった暗赤色です。これが長く空気に触れたり加熱されたりすると3価の鉄(Fe3+)となり、メトミオグロビン及びメトヘモグロビンとなり褐色を呈します。 これが酸化です。
http://www.kenkou.metro.tokyo.jp/itiba/ihan/asyousan.html より引用

で、肉が赤色に戻るのは、アスコルビン酸が酸化された鉄(Fe3+)を還元して鉄(Fe2+)に戻してしまい、元通りの色になってしまうからでしょう。

この事件を聞いて、どうしても思い出してしまうのが…

・同様に生肉へニコチン酸アミドを添加して鮮度偽装に用いたのが、量が多かったため、軽い食中毒様症状を起こして発覚した事件。

・生野菜などにリン酸処理を施すと、見た目が新鮮に見える、という事件。

今回の場合は、使用された白い粉そのものは安全上問題ないため、リン酸の時と同様の指導が厚生労働省からあると思います。

…とはいっても、もし食中毒菌が繁殖していたら、どうなっていたことやら…。

見た目を誤魔化すのに食品添加物は使用しちゃいけません!!!

 

2004.1.1

 ちょっと古い話で恐縮ですが・・・添加物といえども取りすぎれば害になる、という事例が起こりました。

厚生労働省のホームページより

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten/030929/index.html (鳳凰軽身痩)

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten/030929-1/index.html (千年草減肥香茶)

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten/031015/index.html (茘枝減肥王、「霊芝減肥凍、小桂花減肥茶、及び軽体爽)

「概略」

下痢などの症状が各地から寄せられたので、該当製品を調査したところ、食品添加物であるD-ソルビトールを大量に含まれていることがわかった。なお、ソルビトールは20〜30gで緩下作用を示すとされているが、該当製品はいずれも20g以上含まれていた。

なお、鳳凰軽身痩では260g中28.6g(11%)、千年草減肥香茶では25g中23g(80%!)ソルビトールが含まれておりました・・・えーと、そりゃ下痢しますわ(^^;

すでにソルビトールは紹介してますが、さすがに下痢を起こすなどの情報は載ってません。
というか、ソルビトールなどの糖アルコールを大量に摂取すると下痢を起こすということは知っていました。

しかし・・・こんなに大量に使用するという事態は予想外でした。

結論としては、
1.妖しい健康食品には手をださない
2.ダイエットは、適切な運動および食事制限(栄養バランスを考えて)がもっとも重要で、何かを食べれば痩せる、といったことはありえないということ。
ということですかね〜。

だいたい、ボクサーの減量を考えれば、そんな楽に痩せる方法があるわけないですよね。もし、そんな方法があれば・・・エビがとっくにやってますって(^^;

 

2003.5.17

昨年あった無認可香料の事件から1年弱・・・また同じような事件が起きてしまいました。

 Yahoo!Japanのニュースにあった記事を引用しますと

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030518-00000049-mai-soci

「以下引用」

 横浜市は17日、食品添加物製造会社「クエスト・インターナショナル・ジャパン」(本社・同市港北区)の戸塚工場=同市戸塚区=が無認可添加物入りの香料を製造していたとして、同社に香料の製造・出荷の禁止と回収を命じた。

 市衛生局によると、同工場で製造・販売されている香料「クールレモン」に、厚生労働省の認可を受けていない添加物「N―エチル―4―メンタン―3―カルボキサミド」が含まれていた。この物質は液体で清涼感を出すために使うといい、欧米では食品添加物として使われているが、国内での認可は受けていない。健康への影響はないという。同社は外資系の大手添加物メーカー。

 クールレモンは、日本コカ・コーラ社から発売されている清涼飲料「boco(ボコ)」や「くまのプーさん・はちみつレモン」向けなどとして出荷しているといい、横浜市は両製品の製造工場がある滋賀県に違反事実を連絡した。

 昨年、業界大手の協和香料(東京都品川区)が無認可添加物を使った香料を出荷し続けていたことが発覚。多数のメーカーが商品を回収する騒ぎに発展し、同社は破産に追い込まれた。

「引用終わり」

 去年と同じような事件起こして、まったく何やってんの!Ψ(`o´) Ψ なさけない・・・。

ちなみに「n-Ethyl-p-menthane-3-carboxamide」の正式化学名は「n-Ethyl-2-isopropyl-5-methylcyclohexane carboxamide」。また、別名で「Menthol Carboxamide」ともいいます。CAS番号は「39711-79-0」。言いやすいからMenthol Carboxamide(以下、MC)と記述しますね。

 MCアメリカやEUで許可され、使用されているのはたしかです。ただし、日本では当然認められていない物質であり、エビが調べた範囲では、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)のリストにも掲載されていない、安全性がまだ国際的には確認されていない物質なんです。また、アセトアルデヒドなど昨年騒がれた香料は、天然にも存在する物質ですが、MC合成品で、天然には存在しない物質です。ということは意識して加えたのでは!?、添加物製造会社だけでなく、実は飲料製造会社も内容を把握していたのでは?・・・と疑ってしまいます。

ちなみに、ここのサイトによると、特徴は清涼感であり、欧米ではガムやキャンディーに使用されるらしい。香料に分類されておきながら、臭いが最大の特徴ではないそうです(^^;

最後に化学構造式を掲載しておきます。

香料のメントールと似たような構造をしています。清涼感というのも、納得。