「マッケンナの黄金」ワンシーン
マッケンナの黄金 
       1969・米
マッケンナの黄金

製作:ディミトリ・ティオムキン
製作:脚本:
    カール・フォアマン
監督:J・リー・トンプソン
原作:ウィル・ヘンリー
撮影:ジョゼフ・マクドナルド
音楽:クインシー・ジョーンズ

出演:グレゴリー・ペック
    オマー・シャリフ
    テリー・サバラス
    キーナン・ウィン
    エドワード・G・ロビンソン
    レイモンド・マッセイ
    リー・J・コップ
    バージェス・メレディス
    アンソニー・クェイル
    イーライ・ウォラック
    カミラ・スパーヴ
    ジュリー・ニューマー


カミラ・スパーヴ

ジュリー・ニューマー

マッケンナの黄金
物語

アパッチ族の秘密の谷に、目もくらむ黄金の鉱脈が横たわっているという伝説がある。しかし、今まで、それを見た者は全員、殺された。アパッチの仕業か、あるいはアパッチの崇りか・・・。ただ一人、アダムスという男は殺されずに両目を焼かれたと伝えられる。

馬で荒野をゆく保安官のマッケンナ(グレゴリー・ペック)を、待ち伏せたアパッチの老酋長プレイリー・ドッグが銃撃した。
マッケンナは逆に反撃し、プレイリー・ドッグに重傷を負わせた。
「あんたを殺すつもりはないんだ、何故、俺を狙った」
「・・・黄金を探すからだ」老酋長は瀕死だった。
「前に探したが、黄金はなかった」 マッケンナは酋長の荷物の中に地図らしきものを見つけたがひと目見ただけで、燃やしてしまう。

マッケンナが死んだ老酋長を埋めようと穴を掘っていると、何人かの男が銃を構えていた。お尋ね者のコロラド(オマー・シャリフ)とその仲間だった。
マッケンナがプレイリー・ドッグの地図を燃やしたと知ると、コロラドはマッケンナを縛り、馬で谷の隠れ家へ向かった。黄金の谷の地図はマッケンナの頭の中にある。
深い峡谷を繋ぐ頼りないつり橋を馬で渡る。

隠れ家には、マッケンナに恨みを持つがいまだに惚れているインディアン娘、ヘシュケ(
 ジュリー・ニューマー)がいた。彼女はコロラドの手下になっていた。ヘシュケの右頬に大きな傷跡があった。ヘシュケは縛られているマッケンナの縄をナイフで切った。
更に、コロラドが逃亡中に押し入った判事の家の娘ミス・バーガーマン(カミラ・スパーヴ)も捕らわれていた。判事はその時、殺されていた。

道案内人(イーライ・ウォラック)が連れてきた、黄金の欲望にかられた男たち。雑貨屋(バージェス・メレディス)、新聞の編集人(リー・J・コップ)、宣教師(レイモンド・マッセイ)、英国の冒険家(アンソニー・クェイル)、そして、町の長老アダムス(エドワード・G・ロビンソン)だ。

このアダムスこそ、かって若き日にアパッチの谷の黄金を探し当てたものの、アパッチに両目を焼かれた伝説の人物だった。
彼は皆に、アパッチの黄金を見た時の話を聞かせた。コロラドを始め男たちは狂喜した。やはり、黄金の谷は実在する!!

コロラドを追って騎兵隊が迫っていた。インディアン女に大量の酒を飲ませ、騎兵隊に向け馬を走らせた。騎兵隊がその女に手を焼いている隙に男たちは別の方向に逃げた。
しかし、大半の男たちは銃撃され、残った男たちも更にアパッチの襲撃で全滅した。
逃げ延びたのは、マッケンナ、コロラド、判事の娘バーガーマン、インディアン女ヘシュケ、インディアン男だけだ。

マッケンナはバーガーマンを騎兵隊に渡したほうが安全だと判断した。コロラドも承諾し、バーガーマンを斥候隊に向かわせた。
斥候隊の指揮官ティプス(テリー・サバラス)は、狡知にたけた男だった。仲間の斥候隊を殺し、マッケンナたちの野営の場所へバーガーマンを連れてやって来た。
「俺も仲間に入れろ、黄金は運びきれないほどあるんだ」

一行は騎兵隊から逃れ、イエローベリーの渡しへ向かう。そこはアパッチの別な勢力が支配していた。筏に馬ごと乗り、河を下る。河岸からのアパッチの襲撃をかわすと、河は急流になった。下流に滝がある。
馬に乗り河に飛び込む。かろうじて河岸に脱出した。

ついに一行は巨岩が空に突き出した場所に到着した。この塔のような“揺れる岩”をマッケンナは知っていた。
「どこだ?」とコロラドがマッケンナに問うと、「明日の朝、解る」と、謎めいた返答をした。実は、マッケンナも黄金のありかは知らないのだ。
「朝になったら逃げる。そうしなければ殺される」野営でマッケンナはバーガーマンと抱擁した。ヘシュケはそれを見て嫉妬に燃える。
やがて、朝日が昇ると、“揺れる岩”の影が伸びてある岩山の裂け目を示した。
「あそこだ!」 「銃と女を渡す約束だぞ」と、マッケンナ。コロラドは応じない。
仕方なく、巨大な岩の裂け目に入って行く。皆も続く。
抜け出ると、果たして眼前に目もくらむような渓谷が口をあけており、下方に光り輝く黄金の鉱脈が横たわっているのだった。
「ヒヤッホー!」断崖の細い道を馬で駆け下りる。ヘシュケがバーガーマンを馬から落とそうとして逆に、谷底へ落ちて行く。

黄金の鉱脈へ降りた。手に触れる物が全て黄金だった。水の中には砂金があった。人間の欲望がふつふつと沸きあがる。
馬の鞍のバッグに金塊を詰めていた斥候隊指揮官のティプスが殺気を感じて振り返った時、インディアン男の手斧が胸に突き刺さった。
そのインディアンを撃とうと銃を抜いたコロラド、弾が出ない。
「弾は抜いてある、この黄金はアパッチのものだ。全員、殺す」呆気に取られるコロラドだが、インディアンが油断した隙に投げたナイフがインディアンの脊髄を貫通した。

一方、マッケンナはバーガーマンを伴い、大岩の斜面を攀じ登っていった。気付いたコロラドが手斧を手に追ってくる。
マッケンナとコロラドの岩の上での息詰まる死闘が始まった。殴り殴られる二人。
その時、突然、銃撃が襲った。アパッチの群れが黄金の谷に来ていたのだ。
しかし、それより恐ろしい何かが地響きを立てていた。アパッチの呪いであろうか。アパッチたちは来た道を駆け上がって逃げていく。地面が割れ、岩山が崩れる。もはや、黄金どころではない。

マッケンナとコロラド、バーガーマンの3人は、急ぎ馬に駈け乗り、断崖の小道を駆け上がる。上から崩れた岩が落ちてくる。下の道も崩れていく。

大岩の裂け目をやっと命からがら抜け出した3人は、後方を振り返る。黄金の谷は全て巨岩の下敷きになりこの世から葬られたのだ。
こうなれば命が助かっただけで拾い物といわねばなるまい。

「あばよ」コロラドが立ち去っていく。「俺はいつまでもお前を追うぞ」そう言いながらマッケンナはバーガーマンを見て微笑んだ。
なんと、マッケンナの乗った馬の鞍のバッグには斥候隊指揮官ティプスの詰めた黄金がごっそり入っていたのである。
映画館主から

グレゴリー・ペックが87歳で亡くなりました(’03年6月)。
「ローマの休日」(’53年・監督:ウィリアム・ワイラー)、「白鯨」(’56年・監督:ジョン・ヒューストン)、「大いなる西部」(’58年・監督・ウィリアム・ワイラー)、「ナバロンの要塞」(’61年・監督:J・リー・トンプソン)などの大作で、様々な役柄を演じてきました。
信頼できる誠実な人柄が演技から滲み出しておりました。合掌。

さて、この「マッケンナの黄金」は、「ナバロンの要塞」と同じ、J・リー・トンプソン監督作品です。「ナバロン・・・」ほどのきめ細かい演出とは言えず、荒っぽさが目立ちますが、その演技陣の豊富なことでは勝るとも劣りません。

主演のグレゴリーペックを始め、「アラビアのロレンス」のオマー・シャリフ、「刑事コジャック」のテリー・サバラス、「十戒」のエドワード・G・ロビンソン、「エデンの東」のレイモンド・マッセイ、「波止場」のリー・J・コップ、「ロッキー」のバージェス・メレディス、「ナバロンの要塞」のアンソニー・クェイル、「荒野の七人」のイーライ・ウォラックなどなど。
女優では、カミラ・スパーヴとジュリー・ニューマーが花を添えています。

そして、ラストの黄金の谷が崩れ落ちる大スペクタクルは、シネラマならではの迫力でありました。

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