ドーンセンター(大阪市)での報告会に参加して(2006.11.14)

題名「森林破壊のインドネシアから、違法伐採・違法貿易を止めよう!!」

 〜国際的違法伐採停止でラミンの森も変化 2006年夏、ラミンの森へ戻ったオランウータン〜

主催/ウータン・森と生活を考える会、ラミン調査会

報告者/インドネシアNGO Telapac、ウータン・森と生活を考える会

 「ウータン・森と生活を考える会」が「ストップ ラミン キャンペーン」に成功し、森にオランウータンが戻ってきたらしい、というウワサを聞き、報告会に参加しました。NGOのしたことが大成功をおさめるのは珍しく、一体どのように運動をすすめたのか興味津々でした。

   (1)ラミン材って?

 ラミンはインドネシアやマレーシア、フィリピンなどの海岸沿いや内陸部の沼地に普通に生えている樹種でした。加工しやすく、白くて木目も美しいことから80年代から急速に使用され始め、伐採が禁止された後も、違法な乱伐が進みました。日本では、角材や丸棒、ベビーベッド、写真フレーム、カーテンレール、床材などに利用されているそうですが、ほとんどは「天然木」としか記載されず、原産国も偽って販売されていたものが多かったとか。現在市中に出回っているラミン材の大半が違法材(違法伐採・違法貿易)だそうです。

   (2)企業がラミン材の使用を停止!?

 私たちが意識もしないで使っていたラミンは、いつのまにか稀少樹種になり、インドネシア政府は2001年、ラミンの伐採・商業取引の禁止令を出し、ワシントン条約事務局に対し、絶滅を危惧される生物を保護するためのワシントン条約の付属書に掲載するよう申請し、発効したそうです。インドネシアNGOのTelapakより「違法貿易停止に協力してほしい」と依頼されたウータンはそれを根拠に2002年、大口消費者の1つである地方自治体に、特に教育現場で使われているラミン製のほうきやモップの使用停止要望書を送り、翌年その後の取組を問う要望書を送付しました。

 2004年にはラミン取扱い業者と取扱いの可能性のある業者610社に対し、使用状況をたずねるアンケートと取扱い停止の要望書を送付。2004年からラミン調査会とともに「違法なラミン材を使用しないで」と各企業に要請したとのこと。その甲斐あって2006年9月には375社がラミン材使用停止を表明しました。他のNGOや日本政府の協力もあったそうですが、ウータンとラミン調査会の行動力と粘りが企業を動かしたといえるでしょう。

   (3)戻ってきたオランウータン

 ラミンがなくなってくると、そこに住んでいたオランウータンなどの動物も減少したわけですが、2006年9月の調査では、違法伐採が続いていたインドネシアのタンジュン・プティン国立公園には4ヶ月前に作ったオランウータンの巣がいくつも発見できたそうです。

 オランウータンはラミンの実が好物だとか。地元NGOや警察による違法伐採者を取り締まるパトロール強化と、ストップ ラミン キャンペーンの影響で、この公園の違法伐採者はいなくなったようです。

   (4)他にもまだ違法材が…

 ボルネオ鉄木(ウリン又はベリアンとも呼ばれる)という木も激減し、絶滅の危機に瀕しているそうです。日本では中国製などと偽って売られていることがあるそうですが、中国には鉄木はないとのこと。この木は生長が遅く、直径30cmになるのに120年、直径120cmになるのに400年もかかるのだそうです。既に30年も前から絶滅の恐れがあると指摘され、フィリピンでは既に大半が消滅、サラワク州やスマトラでもほとんど消失していることが判明しました。

   (5)買うならやっぱり国産材!

 販売店は違法材とは知らずに仕入れ、消費者は「安いから」と買うわけですが、どちらも知らないうちに森林破壊の「加害者」になっているわけです。外材を使用している小物や家具を買うのは例え小さなものでもやめようと思います。日本にはスギやヒノキといった素晴らしい樹種がたくさんあるのだから、それらを買っていれば日本の人工林の活用にもなるし、貴重な熱帯林を破壊して特定の樹種を絶滅させずに済むからです。今回の報告会に参加して、つくづくそう感じました。

   (6)北洋材丸太も違法伐採?!(2006.11.25 日経新聞)

 「北洋材丸太が大幅高」という見出しの日経の記事によると、ロシア最大の供給拠点であるシベリア地方のイルクーツク州政府が丸太の検査作業を始めたため、合板の原料などに使う北洋材丸太の対日提示価格が大幅に上昇しているそうです。イルクーツク州政府は11月1日から輸出用丸太の集積所を従来の約330箇所から35箇所に絞ったとのこと。数量や伐採地を検査し、違法伐採を取り締まる目的と見られるそうです。(これまでは「無条件に出荷」されていたらしい)。やはり北洋材も熱帯材同様、違法伐採されていたものが日本に入っていたのです。

 ラミン材についての詳しいことは下記のHPをご覧下さい。

ラミン調査会  http://www1m.mesh.ne.jp/~apec-ngo/sinrin/ramin/ramin.htm

ラミン調査会  http://www3.kcn.ne.jp/~kyone/kcn/sitetop/etc-1/ramin/ramin.htm

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