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HACCP食品工場のアスベスト分析調査
NPO法人HACCP実践研究会

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<食品工場のアスベスト調査と対策> 

HACCP実践研究会主幹研究員
NPO日本HACCP協会会長 栗田守敏


 はじめに

平成17年6月下旬に大手機械メーカーが、アスベストを含有する製造工場での労働災害の事例が発表され、その後、従業員の家族や工場周辺住民への被害が明らかになり、アスベスト問題、すなわち、石綿(アスベスト)よる中皮種等の健康障害が大きな問題となっている。
また、石綿含有製品のうち建材、摩擦材及び接着剤については、既に製造、使用等が禁止されていますが、平成17年7月1日より既存建物については「石綿障害予防規則」を施行し、関係労働者の健康障害防止、さらに、建築物の所有者、管理者にも一定の措置が義務づけられました。

1食品工場

食品工場の中、大型工場は鉄骨構造が一般的です。
1)その主な理由
@ コンクリート造に比較してコストが安い)
A 工期が短い。(一般に2階建、3,000m2の工場は最短5ヶ月で完成)
B スパンが大きく取れる。
C レイアウトの変更が比較的容易意である。
2)鉄骨造の梁、柱等の体か被覆にアスベスト吹付け工法が多く採用された。特に昭和30年から昭和50年建設された工場に多く、当時、安価なうえ耐火・耐久性に優れる便利な素材として急速に普及しました。
3)内外装材、床材、天井材にも普及し成形アスベスト製品が多用された。

2食品工場への影響

直接口に入る食品を扱っていて、清潔なクリーン工場が要求される食品工場の中で、アスベストという異物が工場内に存在するのは許されない。少なくとも、食品加工工程では、クラス10,000100,000が望ましく、そこに健康障害となるアスベストが浮遊するようなことがあってはならない。もし、アスベストが混入の恐れがあるという“風評”が立ったら、そのダメージは計り知れない損害になることは火を見るより明かです。

3アスベスト調査と措置

工場を継続して利用する場合は、速やかに
1)設計図書等と建築年次による把握
   まず建築年次と吹付け材の製造時期との照合をして石綿含有の有無を調べる。
2)材質分析による把握
  建築用や設備用の材料で0.1%を超えて石綿を含有しているか否かの判定方法として最も確実な方法はアスベスト分析です。ただ、日本国内ではアスベスト問題が大きくなった平成17年7月以降ににわかに認定を受けた検査機関が多く、また検査を依頼しても2週間待ちなど大変な状況です。しかも法的担保がありません。また、JISの分析ではアスベスト3種(クリソタイル、アモサイト、クロシドライト)が分析対象ですが、アスベストはほかに、トレモレイト、アンソヒライト、アクチノライトがあり、設備機器では特にエルボにトレモライトが使用されている場合が多く、日本の分析では検出されません。このように日本のアスベスト分析業界では大きな問題があります。
  アスベスト問題の先進国の米国では、全種のアスベストを検査しなくてはなりません。米国で分析する方が、早く、しかも安く、より確実です。しかも透過電子顕微鏡法で行う分析機関もあります。(日本では電子顕微鏡を設置しているアスベスト分析機関はほとんどない。)アスベスト分析会社=http://www.e-astes.com(イーアステス)
  
いずれせよ、アスベスト建材を早期に発見して、アスベストの飛散対策をすることが重要です。

3)吹付け材の飛散のおそれの程度を把握
  
吹付け石綿(アスベスト)がある場合は、実際に現場に行って目視によりその吹付け材の飛散のおそれの程度を把握します。「飛散尾おそれが大きい」「飛散のおそれが小さい」「安定」の3段階に分別し、「使用頻度」によって、措置の方法を決定する。 
   A:直ちに、除去等の措置をおこなう。
  
B:早い時期に、除去等の措置をおこなう。
  
C:損傷部について直ちに補修を行い、点検・記録後、必要に応じ除去等の措置をおこなう。
   D:点検・記録による管理をする。
4)吹付け材の措置
  措置には次ぎの3方法がある。
  @:除去    除去とは吹付け石綿を全部除去して、他の非石綿材料に代替する方法。
  A:封じ込み  封じ込めとは吹付け石綿の表面に固化剤を吹付けることにより塗膜を形成する。
   B:囲い込み  囲い込みとは石綿が吹付けられている天井、壁等を非石綿建材で覆うことにより石綿粉          塵を室内等に発散させないようにする方法。
5)アスベスト含有建材は「アスベストボード」「ケイカル板」「スレート板」「PB板」「フレキブルボード」「Pタイル」などがあります。これらの製品は順次交換していく。
6)食品製造機械や空調機械のアスベスト含有のパッキン、シール材、断熱材の交換をする。


おわりに

以上のように、食品工場あるいは食品関連施設は、特に速やかにアスベストの対策をする必要があります。そして、食の安全衛生を志向した工場造りがいち早く望まれます。
また、平成18年4月25日より、建物の売買、仲介において、アスベスト調査は重要事項説明義務となりました。工場の解体、改修にしろ、あるいは売却にせよ、建築物の所有者、管理者のアスベストの管理がより一層重要になっております。
(NPO)HACCP実践研究会並びに(NPO)日本HACCP協会では、時代の最先端の要望に答えるHACCP診断とともにアスベスト調査、診断のご相談に応じております。



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