紙のリサイクル

紙(バージンパルプ)を使うことは、現在のところ森林破壊にはつながっていません。
確かに、森林は総合的にみて減っています、でもこれは熱帯地域、いわゆる開発途上地域の方々が
人口増加に伴い、食糧、燃料を調達するために焼畑や切り出しを行っているためと、
先進国の木材需要を満たすため伐採が行われているからです。
日本もコンクリートパネルや合板用として熱帯林から切り出された大量の木材を輸入しています。

紙を作るために森林破壊が行われているというのは今のところ間違いと言ってもいいと思います。
紙の原料となる木材には、建材に使われる残りの端材や、森の維持に必要な間伐材、
また森林維持を考え、計画的に伐採されたものが使われています。
でも、森林を減らしていることに変わりはない?  いいえ、逆に植林により増えています。
ただ、それを上回る勢いで熱帯地域の森林減少が進んでいるため、総合的には森林は減少しています。
また、森林の有効利用は森林を維持することにつながり、成長が止まりCO2をあまり吸収しない木を伐採し、
きちっと計画的に植林していけば、CO2の削減効果も期待できます。
もちろん、だからと言って無駄使いがOKなわけではありません。

今現在で、森林の減少を防ぐためには、開発途上地域に、焼畑や切り出しによって森林を開発して
いかなくとも、生活できるような技術、文化の供与が必要なのではないでしょうか。
お金だけの援助や押し付けでない、いい援助はないものでしょうか?
そして、開発したとしても森が修復できるような植林の技術供与も必要だと思います。
そして、もっともっと日本の木材を有効活用していくべきです。

何だ、再生紙は必要無し?リサイクルには手間もエネルギーもかかるし。
まあまあ、ちょっと待ってください。

紙のリサイクルは、危機的な状況にあるゴミの削減につながります.

そして、近い将来訪れる、紙の大量消費時代に向けて、再生紙の原料である古紙は貴重な資源なのです.

紙の大量消費時代なんて来るの?とお思いの方がいると思います.確かに、インターネット、パソコン、
モバイルなどの普及により、日本において大幅に紙の消費増えることは無いでしょう。現状を見る限り
大幅に減ることも、無いようですが。がしかし、これは日本においての話です.

現在、紙の消費は、西欧、北米、日本などいわゆる先進諸国だけで、実に71%もが消費されています.
表現を変えると世界の人口の約6分の1で、7割を消費していることになります。

今現在、紙をあまり消費していない国々の方々が、いわゆる先進諸国並に紙を消費するようになったら
どうでしょう.?いくら、森林が再生可能な資源だからといってとても、まかないきれるものではありません。
仮にまだあまり紙を消費していない中国の人々が、1人当たり、日本人と同様の紙の消費をしたとします.
なんと中国だけで98年度の世界全体の紙の消費量と同等の紙の消費をすることになります.

日本は残念ながら、紙の原料7割を輸入に頼っています.こうした現状からも、紙のリサイクルというのは
今後を見据えたうえで大切なことではないでしょうか?

これからの指針
では、これから一般市民はどういう行動を取ればよいのでしょうか?
個人的には、国産の資源である、古紙を使った再生紙利用を拡大していく必要があると思います.
もちろん、バージンパルプ製のものを排除する必要はありませんが.

そして、リサイクルも環境負荷がかかるものであるということをきちっと認識するならば
リサイクルされるからといって、無駄に紙を使わない。
そして、より、環境負荷のかからないリサイクルを考える必要があります.
紙のリサイクルを考える上で、減らせる環境負荷は紙を白くする工程にあるのではないでしょうか?
本当に、真っ白な紙って必要ですか?ノートにしろコピー用紙にしろ、トイレットペーパー、ティッシュもしかり
なぜ真っ白でなければいけないのでしょう?真っ白にするためには様々な薬品を使った漂白工程が必要です。
これにはエネルギーもかかるし、排水を考えたときの負担も大きいです.
無漂白のもの、それが駄目なら白色度の低いもの、こんな選択が一般市民には必要ではないでしょうか?
これは、再生紙のみでなく、バージンパルプ製のものにも言えることです。
再生可能な天然資源を基本としている紙製品は基本的には環境負荷の低い製品です.
しかし、排水にかかる負荷の点では劣等生です。これを克服するためにも白さにこだわらない
これが重要だと思います.

森林保護についてもう一考察

日本は森林大国です.実に国土の67%が森林です。
しかし、人件費の高さ、地形的に木材の切り出しに手間がかかるなどコストが高く、
日本の木材はあまり活用されず、輸入に頼っています.
日本の森林は減らないのだからいいじゃないかと思うかもしれませんが、森林の維持には
間伐(間引き)や、計画的伐採などが必要です.日本の森林を維持していくためにも、
紙の原料に限らず、あらゆる面でもっと日本の木材を活用すべきだと思います.
家具や建材、国産にこだわってみませんか?.

非木材紙について
ケナフバガスなど非木材系の原料に注目が集まっています。いろんな資源を有効利用するという点では
よい事だと思います。しかし、現在のところ必ずしも、森林保護には直結しません。木材原料を使うことが
今のところは、森林破壊にはつながらないことですし、紙を作る効率もCO2の吸収量でも木材原料が劣っている
ことは無いといわれています。木材原料が駄目で非木材原料がよいという結論は間違いだと思います。