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スペース

Part 1

ニューヨークが好きだ。東京と同じように車なしでどこへでも移動
できるのが何と言ってもうれしい。
道も分かりやすいので迷子にならない。
興味深いお店が無数にあり、何度行っても飽きることのない都市。
さまざまな違う雰囲気の街があるので、毎日散歩をしてもいつも日数が足りない。
いつか、「江戸ッ子、ニューヨークに住む」という題名に変わったりして。
それがいい。
この番外編では、1998年7月、2000年1月、6月に撮影した
写真を使っている。


不思議な湯気


撮影時は6月、ウエストヴィレッジにて

ニューヨークと言えば以前から不思議に思っていたのが、道路脇のマンホールなどから立ち上る“湯気”である。ニューヨークを舞台にした映画には、必ずと言っていいくらい白い湯気の立ちのぼる路地裏の風景が出てくる。
ある時など、道路工事中の柵の中にある、直径7,80センチ、高さ3メートル程もあるオレンジ色の筒から、ゴーゴーと激しく湯気が噴き上がっているのを見かけた。温泉でもあるまいにどういう訳なのであろうか。

河野多恵子著「ニューヨークめぐり会い」(中央公論新社刊)の中に「印象的な湯気」の記述があった。マンハッタンではガスや電気の配管と同じように、お湯による暖房パイプが地面に埋め込まれている。そのため温かい空気が地上に漏れ出て、温度差で白く湯気のように見える、とのこと。
そう言われてみれば北海道にも、雪を溶かすためお湯が流れている道路があった。しかし夏でも湯気がでているとはこれいかに?

もちろん、映画のシーンようにこの湯気の中を突っ切って歩いたことは言うまでもないだろう。


アメリカのアンティーク?

  


チェルシー地区の蚤の市


値段はちょっと高め。
もちろん買うときは値切ります


Anchor Hocking社・Manhattanシリーズ
1930年代の型押しガラスで、
アメリカの大恐慌時代に製造されたため、
ディプレッショングラスと呼ばれる。
5年ほどかかって集めたもの。

毎土・日曜ごとに、普段は街角の駐車場となっているスペースがアンティークの蚤の市に変身する。このチェルシー地区にある蚤の市は、入場料を1ドル払って手にスタンプを押してもらうと、後は何度でも自由に出入りが出来るようになっている。
「アンティーク」と言っても、出店の多くは「コレクティブル」と呼ばれる1930年代〜1960年代の食器や家具、古着、ジュエリーなどを扱うディーラーである。
どの位前のものを「アンティーク」と呼ぶのか、という興味深い記事がアメリカの『Country Living』という雑誌に出ていた。
以下、引用。


What is an antique?:アンティークって何?

Traditionalist Difinition :
 Anything made before 1820(the start of the
industrial revolution.).
 (1820年:産業革命が始まった年以前に作られたもの。)

U.S. Customs Office :
 Anything at least 100 years old.
 (少なくとも100年を経たもの。)

Frank Farmer Loomis; Author of " Is It Antique Yet?" :
 Anything made before 1915.
 (1915年以前に作られたもの。)

Harry L. Rinker; Antique Expert :
 Anything made before 1945.
 (1945年以前に作られたもの。)
space

このように、業界人でもかなり異なった見解がある。ひとくちに「古いもの」と言っても、人それぞれの尺度があるということだ。
興味のない人にはガラクタにしか見えないし、ある人には宝の山と映る。かく言う私も、1930年代のプリントコットンや、ディプレッショングラス(写真左下)など買い求め、狭い東京の家に持ち帰った収集家の1人である。


チェルシーアンティークスビルディング

  

チェルシー地区の蚤の市からすぐの場所にある、チェルシーアンティークスビルディングは、12階建ての古いビルの中すべてに150件のアンティークショップが入っている建物だ。
テナントの多くはヨーロッパの高価なアンティークを扱うディーラーだが、8階だけ雰囲気が異なる。アメリカンコミックのキャラクターフィギュアや、ペッツキャンディーの専門店、黒人の人形だけを集めた店、ソルト&ペッパーだけを集めた店など、アメリカ独特のコレクティブルを集めてあり、個人的に一番好きなフロアである。
同居人は別のフロアで、zippoライターの専門ディーラーを見つけ、1937年製の初期のzippoを手に入れたと喜んでいた。日本の販売価格の4分の1ほどで購入できたそうである。

ほかに面白かったのはこのビルのエレベーターで、乗り降りするドアが前後に2つあり、階によって開くドアが異なるのである。何度乗っても何階でどちらが開くかを覚えられないので、突然背後から「Excuse me,」などと声がして人が乗り込んでくると、その都度びっくりてしまう。どこに立っていればいいのか分からない感じであった。


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