クラシック音楽には名曲と言われるものが数多くありますが、せっかくの名曲もつまらない演奏では何も感動を与えません。一方、聴衆と感動を共有した演奏や、技術的に卓越した演奏、新鮮な解釈に根ざした演奏などは、作曲家の意図以上に作品を昇華させていると思います。
 
以下、私の愛聴盤です。
★シュッツ
クライネ・ガイストリッヒ・コンチェルト
マウエルスベルガー〜5聖十字架合唱団児童他(演奏年不明 archiv)
シュッツはバロック初期の人なので、その作品といえばもっぱらキリスト教音楽です。この作品についてはこの盤しか聴いたことありませんが、この演奏は聴く者にとてもすがすがしさを与えてくれます。
クリスマス・オラトリオ「イエス・キリスト降誕の物語」
スワロフスキー〜ウィーン国立歌劇場管、同合唱団他(演奏年不明 コンサートホール)
会員制のコンサートホール盤ですが、終曲がとても感動的です。他にベルニウス盤(1990)を聴きましたが、この感動は得られませんでした。
★バッハ
平均律第1集
リヒテル(P)(1970 ハルモニアムンディ)
バッハはクラヴィーア作品にいいものが多い。管弦楽組曲、ブランデンブルク協奏曲などの管弦楽作品も良いのですが、愛聴盤というほどのものはありません。リヒテルの技巧が冴えます。
ゴールドベルク変奏曲
グールド(P)(1981 CBS/SONY)
奇人グールドの言わずと知れた名盤です。
★モーツァルト
交響曲38番「プラハ」
アーノンクール〜ヨーロッパ室内管(1993 TELDEC)
モーツァルトの交響曲中、これが一番好きです。オリジナル楽器による演奏
交響曲40番
ヴァント〜北ドイツ放送Sym(1994 RCA)
ヴァントは晩年になってとても良い演奏をするようになりました。とてもエレガントです。
ピアノ協奏曲21番
アンダ(p)〜ザルツブルク・モーツァルテウム管(1965 GM)
モーツァルトのピアノコンチェルトは最高です。アンダ弾き振りの小気味よい演奏
ピアノ協奏曲23番
ポリーニ(p), ベーム〜ウィーン・フィル(1976 GM)
第2楽章が天国的な美しさです。
ピアノ協奏曲26番「戴冠式」
グルダ(p), アーノンクール〜ロイヤル・コンセルトヘボウ(1983 TELDEC)
古の宮廷音楽はかくあったのか、を彷彿とさせる。いい演奏です。
ピアノ協奏曲27番
バックハウス(p), ベーム〜ウィーン・フィル(1955 LONDON)
この曲も好きです。演奏は最善とは思っていませんが、今のところこれが一番かと
ピアノ・ソナタ11番
バレンボイム(p) (1984 EMI)
うっとりするような美しさ
レクイエム
ベーム〜ウィーン・フィルハーモニーOrch(1971 グラモフォン)
ベームサウンドが上品過ぎて、もの足りなさもありますが、今のところこれです。ところでこの作品、完成間近にモーツァルト自身が死んでしまい、最後をナントカ言う弟子が書いていてドッチラケるのですが、その部分を除けば素晴らしい音楽です。
★ベートーヴェン
交響曲1番
ブリュッヘン〜18Cオーケストラ(1884ライブ フィリップス)
オリジナル楽器による軽快で輝かしい演奏
交響曲3番「英雄」
ショルティ〜シカゴ響(1972-4 ロンドン)
3番は満足のいく演奏が無いが、今のところこれが1番
交響曲4番
クライバー〜バイエルン国立Orch(1982ライブ オルフェオ)
力強さに溢れた演奏。この演奏を聴くと、4番がいい曲だとわかる。
交響曲5番「運命」
フルトヴェングラー〜ベルリン・フィル(1947ライブ GM)
戦後の荒廃したベルリンで演奏された、感動の物語。
交響曲6番「田園」
ワルター〜コロムビア響(1958 コロムビア)
いまや伝説となったサウンドがすばらしい。
交響曲7番
クライバー〜バイエルン国立管(1986 来日ライブ)
NHK放送での録画、クライバーの踊るような演奏はライブならでは。この組み合わせはCD、DVDでいくつも出ている。
交響曲9番「合唱」
フルトヴェングラー〜バイロイト祝祭管
戦後始めてのバイロイト音楽祭初日の歴史的名演。
ピアノ・ソナタ「悲愴」、「月光」
ギレリス(P)(1980 GM)
余裕のギレリス、素晴らしい演奏です。私は「月光」をこよなく好きなのですが、作品の美しさ・情熱が、完璧なテクニックからいとも軽々と表現されていると感じます。
★シューベルト
交響曲「未完成」
シノーポリ〜フィルハーモニア(1983 GM)
未完成にはいい演奏が多くありますが、シノーポリのノーマルでゆったりしたテンポがよい。何分作品が未完成なので、最後はぐらかされてしまうのが、この曲の欠点ではありますが。
交響曲8番(旧9番)「ザ・グレート」
ブロムシュテット〜NHK響(2008.01、N響定期公演)
N響アワーをパソコン録画しました(TVボード、サウンドボード、スピーカ完備)。CD化されるかどうか分かりませんが、非常に感動した。今までの楽譜と違うテンポに基づいているそうで、最終楽章では楽団員もノリノリだったように感じた。ベーム〜ベルリン・フィル(1963 RESONANCE)に代えて、これをベストとします。
歌曲集(特に「岩の上の羊飼い})
アメリング(Sp),デムス(P),DEINZER(Cl)(1965,7HARMONIA MUNDI)
アメリングの歌声がこよなく美しい。岩の上の羊飼いはあまり知られていないかもしれないが、すばらしい作品です(アルバムはシューベルト/シューマン歌曲集)
アルペジオーネ・ソナタ
マイスキー(Vn), アルゲリッチ(P)(1984 PHILIPS)
とてもエレガントな曲・演奏です。
★ベルリオーズ
幻想交響曲
モントゥー〜ハンブルク北ドイツ放送響(1964? コンサートホール)
夢ごこちの中で繰り広げられる世界、を堪能できるような演奏。モントゥー最後の演奏と伝えられます。次点として、ミュンシュ〜パリOrch(1967 EMI)。
交響曲「イタリアのハロルド」
プリムローズ(Vo), ミュンシュ〜ボストン響(演奏年不明 RCA)
実質的なビオラ・コンチェルト。ミュンシュ−ボストンコンビのまあまあな演奏。他に同じ演奏による交響曲「ロミオとジュリエット」の作品が好きなのですが、中だるみの激しい曲なので、お奨めはできません。
★ブラームス
交響曲1番
ミュンシュ〜パリ管(1968ライブ EMI)
ミュンシュが最後の情熱をそそいだ名演
交響曲4番
シューリヒト〜バイエルン放送響(演奏年不明 コンサートホール)
この盤でブラームスが、強いてはクラシックが好きになりました。クライバー〜ウィーン・フィルハーモニーOrch(1980 GM)を次点としておきます。結構似たような演奏です。
ピアノ協奏曲2番
リヒテル(p), マゼール〜パリ管(1969 セラフィム)
リヒテルの力強く情緒に富んだ演奏
★メンデルスゾーン
真夏の夜の夢
クレンペラー〜フィルハーモニアOrch(1960 EMI)
叙情あふれる演奏です。同梱の「フィンガルの洞窟」もなかなかいいです。ところで、ヴィオリン協奏曲も好きなのに、これぞという演奏がありません。
ヴァイオリン協奏曲
チョン(Vn), デュトワ〜モントリオールSym(1982 DECCA)
チャイコのV.Concと同梱。まあまあです。
★ヴェルディ
歌劇「ドン・カルロ」
ショルティ〜コペントガ-デン王室歌劇場Orch,ベルゴンツィ,テバルディ,ギャウロフ,フィッシャ-=ディスカウ他(1965 LONDON)
リゴレット・椿姫も好きですが、ドン・カルロをもっともよく聴きます。
★ビゼー
歌劇「カルメン」
アバド〜ロンドン響, ペレガンサ, ドミンゴ他(1977 GM)
充分楽しめます。もう一つプレートル-カラスのも有名ですが、聴いてないのでどちらがいいかは分かりません。
★チャイコフスキー
交響曲第5番
ヴァント〜北ドイツ放送Sym(1994ライブ RCA)
非常にゆったりとしたテンポながら、ロシアの大地を彷彿とさせるヴァント。緊迫感と大興奮のムラヴィンも捨てがたいのですが。
交響曲6番「悲愴」
シノーポリ〜フィルハーモニアOrch(1989 GM)
堂々の迫力、シノーポリらしい無理の無いテンポがよい。ムラヴィンを超える悲愴だと思います。シノーポリの演奏って、ベームの重厚さにシャープさが加わったような感じです。2001年4月に亡くなってしまった(若干50何歳かで)そうですが、何とも惜しいです。
ピアノ協奏曲1番
アルゲリッチ(p), コンドラシン〜バイエルン放送Sym(1982ライブ PHILIPS)
アルゲリッチ&コンドラシンのスリリングな演奏
ヴァイオリン協奏曲
チョン(Vn), デュトワ〜モントリオールSym(1982 DECCA)
デュトワの伴奏っていいと思います。チョンの演奏と相まって、チャイコがとてもエレガント。
バレエ音楽「白鳥の湖」
モントゥー〜ロンドン響(1962 PHILIPS)
ハイライト版ですが、なかなか良いです。
★ショパン
ピアノ協奏曲1番
アルゲリッチ(p), アバド〜ロンドン響(1968 GM)
自由奔放、流れるような演奏。この演奏を聴くと、他が全然つまらない。
ピアノ・ソナタ3番
アルゲリッチ(P)(1967 GM)
やはりアルゲリッチです、素晴らしいの一言
★ドヴォルザーク
交響曲8番
ミュンシュ〜ボストン響(1961 RCA)
ボヘミアの田園風景をメランコラリックに聴かせてくれる。副題に「イギリス」と付ける盤があるが無意味です(この盤では付けていない)。
交響曲9番「新世界」
ケルテス〜ウィーン・フィルハーモニーOrch(1960 LONDON)
伝説的名演と言っていいのではないでしょうか
★グリーグ
ピアノ協奏曲
ルプー(P), プレヴィン〜ロンドンSym(1973 LONDON)
最善とは思わないが、無難なところでしょうか
ペール・ギュント
アメリング(Sp), デ・ワールト〜サンフランシスコSym(1982-3 PHILIPS)
ノルウェーの郷土色豊かな劇音楽の抜粋盤。オケは少々おとなしいが、アメリングのソプラノが絶品。
★リムスキー=コルサコフ
シェエラザード
チェリビダッケ〜ミュンヘン・フィルハーモニーOrch(1992 METEOR)
知られざる名演と言ってよいでしょう。チェリビダッケという人はレコーディングしない人なので、海賊盤的なCDですが、最高なのです。
★プッチーニ
歌劇「トウーランドット」
エレーデ〜ローマ聖チェチーリア音楽院Orch,ボルク,テバルディ,デル・モナコ他(1955 LONDON)
プッチーニのオペラ中最高の出来でしょう。中国のイメージにだいぶ違和感があるので、どこか全然知らない国の物語として聴くことにしています。ドラマチックで全編を通して飽きることなく聴くことができます。
★ラフマニノフ
ピアノ協奏曲2番
リヒテル(P), ザンデルリンク〜レニングラー・フィル(1955 メロディア)
ラフマニノフは技巧を要求するので、こういう超絶的な演奏でなければなりません
ピアノ協奏曲3番
アルゲリッチ(p), シャイー〜ベルリン放送響(1982ライブ フィリップス)
流麗にこなしています、アルゲリッチ
★サン=サーンス
交響曲第3番
ミュンシュ〜ボストンSym(1959 RCA)
なかなかいいです
★シベリウス
交響曲第2番
ブロムシュテット〜NHK響(2008.1定期公演)
シューベルト・ザ・グレートと同じ定期公演の演奏。ブロムシュテットは今まで知らなかったけれども、市販のシベ2が感動が薄い中、これは非常に良かった。老いて円熟の人なんでしょうね、ブロムシュテット。
★ストラヴィンスキー
春の祭典
ブーレーズ〜フランス国立放送局管(1964? コンサートホール)
強烈な演奏で、これ以上のものは無いと思います。次点として、ショルティ〜シカゴSym(1974 LONDON)。
結婚
ブーレーズ〜パリ国立オペラ座管(1966? コンサートホール) 
春の祭典と同じ劇音楽です。強烈な個性のブーレーズで、これまたコンサートホール盤。この曲が春の祭典以上に素晴らしく聞こえるのです。他の市販盤では、いいものにお目にかかっていません。
★ショスタコービッチ
交響曲第5番
ハイティンク〜アムステルダム・コンセルトヘボウOrch(1981 DECCA)
最善とは思いませんが、無難なところでしょうか
ピアノ協奏曲第1番
アルゲリッチ(P)、フェルバー〜ハイルブロン・ウェッテンベルグ(1994 GM)
指揮・オケは聞き慣れないのですが、現代風の鮮烈な演奏をしています。曲はピアノとトランペットのための協奏曲で親しみやすい。アルゲリッチの演奏はもちろん華麗。
★オルフ
カルミナ・ブラーナ
小澤征爾〜ベルリン・フィルハーモニーOrch(1988 PHILIPS)
これだ、と思っているわけではないが、無難なところでしょうか